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就職偏差値とは|就活生が企業選びで注目すべきポイントを紹介

就職偏差値が気になる就活生は多い

近年、インターネット上で各企業の「就職偏差値」が公開されています。就活生の中には、就職偏差値を参考にしながら就活の計画を立てている人も多くいます。就職偏差値の高い企業から内定を貰うことは、他の就活生へ自慢できるある種の勲章のようなものであり、それを目指している人も多いのでないでしょうか。

しかし、就職偏差値だけを参考に就活を進めると、就活を失敗してしまうこともあります。企業を比較する上で数値化された就職偏差値は非常に便利なものですが、あくまで参考程度に留めておくことが重要です。就活に失敗しないためにも、就職偏差値とはどのようなものなのか、また、どうやって決められているのか詳しく見ていきましょう。

就活偏差値とは

就職偏差値とは、その企業で内定を貰う難しさや企業の規模などを総合し、数値化したものとなります。その数値が高ければ高いほど内定を貰うことが難しく、内定を貰うことさえできれば、将来安定のいわゆる「勝ち組」になれると言われています。

しかし、就職偏差値にばかり気を取られていると、就活の失敗に繋がってしまうこともあります。どうして就職偏差値だけを参考に就活をしてはいけないのでしょうか。その理由について詳しく見ていきましょう。

知名度や内定取得難易度などから決められる

就職偏差値は、就活の際に企業を比較する目的でインターネットで生まれた言葉です。もともとは、匿名掲示板などで一部の人が議論に使っていたものでした。しかし、インターネットが普及するにつれ、企業を簡単に比較できる「就職偏差値」は次第に広まっていき、現在では就活の際の参考にする人も増えてきています。

就職偏差値は、企業の知名度や内定取得の難しさに加え、資本金や正社員数などの企業情報を踏まえて計算されています。これだけ見ると、確かに信頼できる、参考になる数値だと思えてしまうかもしれません。

しかし、離職率や有給休暇実績、待遇といった面には触れず、あくまで企業の一部しか計算に含まれていません。テストや模試の偏差値とは異なり、正式ではなく自由に決められた数値だということを覚えておきましょう。

主観が入っている就職偏差値もある

就職偏差値は個人が打ち出しているものも多いため、主観が入っているケースもあります。そのような場合、企業に対する個人的な価値観が反映されるため、その就職偏差値だけを見て進路を決定するのは危険です。

色々な情報を自分で調べて、情報の取捨選択をすることも大切です。企業の公式HPからIR情報などを確認したり、OBに質問してみたりと、信頼できる情報を集めるようにしましょう。

就職偏差値だけで企業を選ぶのは危険

就職偏差値は、企業を比較する上で参考になることもあります。しかし、就職偏差値だけを見て企業を選ぶことは、就活の失敗に繋がってしまうこともあり大変危険だといえるでしょう。例えば、就職偏差値のランキングを参考に面接を受ける企業を決めていくとします。

そうなると、そのランキングに掲載されている企業にしか目を向けず、就活の視野が狭くなってしまう危険性があるのです。ランキングに掲載されている企業以外にも、世の中には数多くの企業があり、社風や業務内容がぴったりな企業もあることでしょう。

そういった企業へ目を向けないことは、理想の企業へ就職できないことに繋がり、就活が失敗してしまう要因になってしまいます。また、ランキングに掲載されている企業は基本的に内定を貰うことが難しい企業ばかりですので、最悪の場合、すべての企業から内定を貰えないといったことにもなりかねません。就職偏差値は、あくまで企業を選ぶ際の目安のひとつと考えましょう。

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就活偏差値以外で企業選びに大切な項目

就活で失敗してしまう理由として、あるひとつの項目にこだわりすぎて視野が狭くなり、自分に本当に合った企業を見つけることができないことがあげられます。特に、就職偏差値は企業の比較に便利で参考にしやすいため、注意が必要な項目だといえるでしょう。

就活をおこなう上で重要なのは、視野を広く持ち、さまざまな情報を整理して理想の企業を見つけることです。就職偏差値以外にも、企業を選ぶ上で重要な項目はあります。数ある企業選びの参考になる項目の中でも、特にチェックしておくべき項目をまとめました。就活をおこなう際は、こちらを必ず確認しておきましょう。

仕事内容

「したくないけどしなければいけない仕事」と「好きでやっている仕事」では、仕事に対するモチベーションが異なります。仕事内容によっては「毎日会社に行くこと自体がつらい」と思ってしまうこともあるでしょう。就職後に「こんな仕事だと思わなかった」と悩んでも後の祭りです。

まずは、就職後の仕事内容についてしっかりチェックしておきましょう。仕事内容に関しては、企業のホームページや採用ページを見ることである程度把握することができます。ただし、中にはそこまで詳しく書いていない企業もあるでしょう。その場合、企業説明会への出席や、直接質問するといった方法で調べる必要があります。OB訪問やインターンシップへの参加でも、企業について知ることができるでしょう。

職場の雰囲気

企業を選ぶ上で事前に確認しておいて欲しいのが、職場の雰囲気です。人それぞれに特有の雰囲気があるように、企業にも風土や文化があり、そこに人が加わることによって職場の雰囲気を形成しています。職場の雰囲気を事前に確認しておかなければ、「仕事自体は好きでも、職場の雰囲気が苦手」といったことになってしまうのです。

職場の雰囲気は、仕事内容のように企業ホームページではなかなか知ることができません。まずは企業の仕事内容をチェックし、自分に合うかどうかを確かめましょう。その上でOB訪問や企業説明会で質問をしたり、実際にインターンシップに参加したりして、職場の雰囲気も事前にチェックしておきましょう。

給与

おそらく、多くの就活生は「初任給」をチェックしていることでしょう。もちろん、初任給を参考に企業を選ぶことも間違いではありません。しかし「初任給によって就活生の応募数が増減する」ことは、企業側も承知しています。名前を聞いたことがない企業や誰もが知っている大企業であっても、初任給は大きく変わりません。

企業を選ぶ際にチェックしておくべき項目は「生涯年収」または「平均年収」です。どの企業も初任給はそこまで変わらず、スタートラインは一律だったとしても、その後どの程度で昇給し、どのくらいボーナスが貰えるのかや、残業代がどれくらいつくかなどによって年収は大きく変わります。残業に関しても、裁量労働制やフレックスタイム制の導入によって金額は変わってくるでしょう。もちろん、個人の頑張りによっても大きく左右されます。

福利厚生

福利厚生とは、給料以外で企業から貰えるお金のことを指しています。例えば、通勤時に公共交通機関を使う場合に出る「通勤手当」や、住む場所の家賃に応じて支払われる「家賃手当」などがあります。企業は、福利厚生を充実させることによって有能な人材をつなぎ留め、より多くの入社希望者を獲得しているのです。

企業によって福利厚生の内容は大きく異なります。多くの企業は通勤手当を支払ってくれますが、中には通勤手当がない企業もあるでしょう。また、通勤手当ひとつとっても、どれくらいの金額が支払われるかは企業次第です。給料が多くても、福利厚生が充実していないことによって出費がかさんでしまうこともあります。福利厚生もしっかり確認しておきましょう。

自分に合った就職先を探す方法

自分に合った就職先を探す方法

企業選びをおこなう上で大切な項目について、事前に調べておくことは非常に重要です。しかし、それ以前に自分がどのような企業と相性がいいのか、また、自分はどのような仕事をしたいのかを知っておくことが基本となります。

そのうえで、自分と相性のよさそうな企業のより深い情報を集め、企業を選ぶことが基本的な流れとなります。特に、自分に合った就職先を探すおすすめな方法をまとめましたので、こちらを参考に情報を集めていきましょう。

自己分析

「自分の理想の企業」を見つけるためには、自己分析をしっかりおこなう必要があります。例えば「自分に合った仕事がしたい」と思っていても、どんな仕事をしたいのか、どんな仕事が合っているのかが分からなければ、理想の仕事も分かりません。

また、企業に対して適切な自己PRをすることもできないでしょう。就活で自分と相性のいい企業を見つけることは、人生において大きなウエイトを占めるとても大切なことです。自己分析は自分の資質や価値観を認識し、どんな企業と相性がいいのかを調べる就活における最初の段階です。企業について調べる前に、まずは自分のことをしっかり把握しておきましょう。

インターンシップ

インターンシップとは、仕事を体験しながら企業や仕事への理解を深められる制度です。実際に業務をおこなえるため、業務内容について詳しく知ることができます。また、企業ホームページでは知ることのできない「職場の雰囲気」や「部署間の繋がり」なども見えてきます。

インターンシップに参加し、企業にいい印象を与えることができれば、内定を貰いやすくなることもあるでしょう。さらに、就活をおこなっている他の大学の学生や、実際に働いている社員から直接話が聞けることも大きなメリットです。インターンシップに参加することで、他の就活生よりも一歩リードした具体的な内容を含んだ自己PRをおこなえるでしょう。

OB訪問

OB訪問とは、企業に勤めて仕事をしているOBの方と連絡を取り、企業や仕事に関する情報を集めることを言います。企業説明会と比べて、先輩により多くの質問をすることが可能です。実際に働いている方は、その企業のことをもちろんよく知っています。就活サイトに掲載されていない、企業のより深い部分までしっかりと聞くことができるでしょう。

ただし、OB訪問はあくまで先輩の善意によって可能となります。無駄に時間を長引かせ、先輩への負担にならないように、企業ホームページや就活サイトで分かる基本的な内容に関しては事前に調べておきましょう。また、滞りなくOB訪問をおこなうために、質問内容も事前にまとめておくことが重要です。

就職偏差値だけでなく社風や仕事のやりがいも参考にしよう

就職偏差値は、就活をおこなう上である程度参考になる数値です。うまく利用することで、企業選択の時間を短縮でき、効率的に就活を進められるでしょう。しかし、就職偏差値にとらわれてしまっては「内定を貰えない」「自分の理想の企業ではなかった」と就活が失敗する原因になってしまうこともあります。

就職偏差値は、誰でも情報発信できるインターネットの中で生まれた言葉です。もちろん、ある程度は企業の知名度や内定取得の難しさを踏まえた数値になっていますが、誰かが勝手に決めた数値であり、確かな情報によって裏打ちされた正確な数値ではありません。あくまで参考程度にとどめ、仕事内容や職場の雰囲気、福利厚生など、他の情報にも広く目を向けることが、就活を成功に導く鍵だといえるでしょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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