業界研究

【出版業界の今後】就活までに知っておきたい現状を紹介

出版業界への理解を深めて就活に活かす

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出版業界は学生人気が高く、就職を目指すならしっかり業界研究をすることが大切です。業界研究では、業界の現状はもちろん、今後や課題にも目を向けなければなりません。就活は単に就職先を決めて終わりではなく、就職後のことまで視野に入れることが大切です。先のことを見据えて就職先を決めないと、就職してから理想と現実のギャップに悩んだり、本当にやりたかったことができなくなったりすることもあります。

志望業界の現状から今後までを正しく知り、将来性の有無や本当にやりたいことが実現できるかを考えることが大切です。出版業界への理解を深め、現状から今後まで幅広い視野を持って業界研究を進めましょう。

出版業界はどのような業界なのか

業界研究を進めるにあたって、まずは業界についての基本的な理解を深めておかなければなりません。出版業界と聞くと出版社をイメージする人が多いでしょうが、実は仕事の選択肢はそれだけではないため注意が必要です。基礎知識をしっかり身につけ、スムーズに業界研究を進めていきましょう。

書籍に関する仕事を担っている

出版業界は、大きく言えば書籍に関わる仕事を指します。1冊の本ができるまでの流れを考えると分かりやすく、本がどのように作られ、消費者の元に届けられているかをイメージしてみましょう。本ができるには、まずは執筆者の存在があります。この手助けをするのが出版の仕事です。本にする内容が決まると次におこなうのは製本の作業です。

製本された本は書店などで販売され、ようやく消費者の元に届きます。1冊の本を作るだけでも複数の工程があり、大きく見るならこれらに関わる全ての企業は出版業界に属するといえるでしょう。ビジネス書や雑誌、コミック、電子書籍と形が変わると、関わる人の数や種類が違ってくることも多いです。

主な業種は「出版・取次・書店」

出版に関わる仕事は数多くありますが、業種を大まかに分けると出版・取次・書店の3つが存在します。出版は出版業界と聞いて一番にイメージされる仕事で、出版社での仕事を指します。出版、発行する本の企画を考えたり、執筆者のサポートをしたりして、実際に本を完成させるのが仕事です。完成した本は製本されて全国の書店に流通されますが、製本工場から直接書店に運ばれるわけではありません。

間に取次の業者が介入し、各書店に必要な分だけ割り振ります。書店に配られた書籍は返本することも可能で、取次は流通からストックまで幅広い役割をこなすと考えましょう。書店は書籍を消費者に届ける窓口であり、最終的な販売者という位置づけを担っています。

自己分析の浅さは人事に見透かされる

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出版業界の現状

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出版業界について基本的な理解を深めたところで、現状の把握へと進みましょう。現状を知ることは業界研究の第一歩であり、志望先の選定や選考の対策のためにも重要です。現状を正しく理解できていないと、その先の今後を理解するのも難しく、場合によっては間違った理解をしてしまう可能性もあるため注意しなければなりません。出版業界には現状どのような動きがあるのかを知り、現在抱えている問題も含めて把握しておきましょう。

書籍の売上が低迷している

出版業界の業績は全体的に不振であり、書籍の売上は低迷傾向が続いています。出版不況と呼ばれて久しく、売上低迷の状態は長く続いていると考えましょう。出版業界にとって、書籍の売上は業界全体の業績を担う重要な部分で、業界全体の調子で見ても不調であるといえます。ただし、不調なのはあくまで書籍の売上であり、書籍のアニメ、実写といった、映像化や関連の商品化については比較的好調に推移しています。

映像作品が売れることで、原作の書籍に注目が集まることもあり、一部売上が盛り返すこともあるでしょう。しかし、売上が上がっても一時的なもので、継続的な訴求効果は持っていないことがほとんどです。そのため、基本的には売上低迷の状態が長く続いていると考えましょう。

若者の書籍離れが課題

書籍の売上が低迷している背景には、若者の書籍離れがあります。現在では書籍以外のメディアが豊富であり、活字を読む習慣がないという人も少なくありません。売上が低迷しているとはいえ、毎月新刊は発行されており、常に市場は動いています。しかし、購入者数が減っており、結果的に赤字が続いているケースも少なくありません。

また、若者の書籍離れが問題視されていましたが、最近でも幅広い世代にスマホやネットが普及したこともあり、書籍離れは若年層に限った問題とはいえないでしょう。年齢層が上がるにつれて活字への親しみは強くなる傾向にありますが、それでも書籍離れが少しずつ進んでいることは確かです。若者を中心に書籍から遠ざかり、売上は伸び悩んでいます。

電子書籍の登場で紙媒体は特に低迷傾向

書籍は全体的に見ても売上が低迷傾向にありますが、その中でも特に紙媒体の書籍は売上が落ちています。出版業界もペーパーレス化が進んでおり、紙媒体の書籍になじみがなくなりつつあります。電子書籍の登場によって市場が分割されたこともあり、書籍派が電子書籍派に移行したことも、低迷の理由のひとつでしょう。

もちろん、電子書籍に移行しただけなら、書籍の売上自体に変動はないため、出版業界としては問題ありません。しかし、紙媒体が売れなくなることで、在庫を多く抱えてしまい、ストックに困るという別の問題も生まれています。特に書店や取次は紙媒体の売れ行きが悪いことに悩まされており、ストック場所の確保だけでも苦労する状態が続いています。

出版業界の今後

出版業界の今後

現状の問題点を把握した上で、さらに理解を深めるには今後についても考えることが大切です。出版業界は今後どのような変遷を辿るか、またどのような課題を抱えることになるかを知ることで、業界の将来性を把握できるでしょう。将来出版業界はどのように変化するのかを考え、志望先の選定に役立てましょう。

紙媒体はさらに売上減少の見込み

現在紙媒体の書籍は売上が低迷していますが、この傾向は今後も続くと予想されます。紙媒体の出版物自体がなくなるということはないでしょうが、売上減少によって販売数が減る可能性があることは確かです。書籍のペーパーレス化が進み、実店舗を持たない企業が増える可能性もあります。

出版業界に限ったことではありませんが、現在でも実店舗を持たない企業は数多く存在しており、出版業界にもこの波が訪れる可能性は高いです。紙媒体から電子書籍へのシフトは今後も進み、需要が逆転する可能性もあります。電子書籍は昔の本や発売されたばかりの本には対応していないことも多いため、今後どのようにラインナップを拡充するかが課題になるでしょう。

媒体や流通経路がネット中心になっていく

紙媒体よりも電子書籍がクローズアップされる流れを受けて、今後はさらにネット中心に推移すると考えられます。これは書籍の電子化やネットでの販売が加速することが予想されており、紙媒体でもネット店舗で購入する人は今後ますます増えるでしょう。実店舗の利用者数は減ってきており、書店では客数を増やそうと付加価値をつける取り組みに追われています。

書店は単に本を売る場所ではなく、本を売るプラスアルファの価値を提供する場所に変わるでしょう。ネット販売が強化され、出版社から消費者に直接届くという流れができる可能性もあります。流通経路が変わることで、取次や書店が大きな変化に巻き込まれる可能性は高いです。

出版業界の今後のキーワードは「電子化」

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出版業界は売上低迷状態が続いており、紙媒体になじみがない人も増えています。一方で電子書籍の利用者は少しずつ増えており、原作の映像化で一大ブームが起きることもあります。今後は紙媒体の書籍という枠から抜け出し、電子化がどんどん進むことが予想されており、この波にいかに上手く乗れるかが、業界の今後を左右するでしょう。

電子書籍化や映像作品化が主流になると考えられるため、従来の業界構造自体が変化する可能性も少なくありません。出版、取次、書店という業種の関係性が変化し、業界全体が大きく変わる可能性もあります。出版業界の今後の動向に注目し、業界理解を深めていきましょう。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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