就活のマナー

【就活での言葉遣い】面接時の注意点や間違えやすいポイントを解説

就活では言葉遣いがチェックされている

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就活では社会人としての振る舞いが求められますが、とくに重要視されているポイントが言葉遣いです。言葉遣いで「学生気分のままでいないか」「社会人としての意識を持てているか」をみている企業は多いです。正しい言葉遣いができていないとマイナスの印象を与えてしまい、評価にも悪影響を及ぼす可能性があるため注意しなければなりません。

仮に面接で上手にアピールできていても、言葉遣い次第では評価を下げられ、不採用になることもあるでしょう。社会人になってからも言葉遣いには気をつけなければならないため、学生のうちから正しく使う意識を持つことが大切です。どのような言葉を使うべきか、また何に注意すべきかを知っておきましょう。

就活の言葉遣いは敬語が基本

就活中の言葉遣いでは、難しいビジネス用語を使わなければならないとイメージする人も多いでしょうが、実はそうではありません。確かに基本的な用語を理解しておくのは大切ですが、いきなり難しい言葉を使って話す必要はなく、基本的に敬語ができているならOKと考えましょう。ただし、敬語ができているならOKとはいえ、敬語自体、正しく使うのが難しいため注意しなければなりません。上手に使うためにはどのような点に注目すべきかを知り、基本から見直しましょう。

尊敬語の使い方

・言う→おっしゃる
・する→される、なさる
・見る→ご覧になる
・知る→ご存知
・来る→いらっしゃる

敬語は大きく「尊敬語」と「謙譲語」の2つに分けられます。それぞれ敬意を示す意味では同じですが、動作の対象が異なるため注意しなければなりません。尊敬語は相手、謙譲語は自分が動作の主になると考えていいでしょう。同じ意味を表す言葉でも、尊敬語と謙譲語で言葉の形が変わるため注意が必要です。

敬語は、簡単にいえば動作の主に敬意を示す言葉です。例えば相手がどこかに「行く」という動作をする場合、尊敬語では「○○様が行かれる」「○○様がいらっしゃる」という言い方をします。

就活では尊敬語をしっかりと使いこなすことが大切ですが、普段きちんとした敬語を使い慣れていない就活生からすると、難しいでしょう。ここでは、就活でよく使用する尊敬語を紹介していきます。苦手な人はフレーズで覚えてしまってもよいでしょう。

謙譲語の使い方

・言う   →申し上げる
・会う   →お目にかかる
・食べる  →いただく
・見る   →拝見する
・聞く、行く→うかがう
・知る   →存じ上げる

謙譲語は自分が動作の主で、へりくだることによって相手に敬意を示す言葉です。例えばさきほどの「行く」という動作で考えると、謙譲語では「(自分が)○○に参る」「(自分が)○○に伺う」となります。尊敬語とは言い方が全く異なることが分かります。

謙譲語は、尊敬語以上に使い慣れていない人が多いです。先輩と接するときでも、多くの人は尊敬語は使っていても謙譲語は使用していないでしょう。そのため、謙譲語もよく使用する言葉は暗記してしまうことをおすすめします。よく使う謙譲語をマスターして、就活で出会う企業の人と円滑なコミュニケーションがとれるようにしましょう。

クッション言葉も覚えると便利

・恐れ入りますが
・恐縮ではございますが
・よろしければ
・差し支えなければ
・申し訳ございませんが
・ご迷惑をおかけいたしますが
・あいにく
・せっかくですが

直接的な敬語表現というわけではありませんが、クッション言葉も覚えておくと幅広いシーンで活用できて便利です。クッション言葉とは、文章の最初につけて一旦間を置く、より言葉のイメージを柔らかくするといった、文字通りクッション的な役割を果たすものです。よく使われるものだと、「恐れ入りますが」「恐縮ではございますが」などが挙げられるでしょう。

同じ言葉でもクッション言葉の有無で印象は大きく変わるため、より丁寧に伝えたいなら、使用したほうがいいです。例えば相手の話を聞き取りづらい場合、「もう一度おっしゃって頂けないでしょうか」というよりも「恐れ入りますが、もう一度おっしゃって頂けないでしょうか」のほうが、より丁寧に聞こえるでしょう。

基本的なマナーができていると印象がよくなる

面接では、きちんとしたマナーを身に付けていないとマイナスの印象を与えてしまいかねません。マナーは服装などの身だしなみ以外にも、到着時間や荷物の取り扱いなど細かいところでも求められます。他の就活生がマナーを守る中、振る舞い方を知らないでいると慌てることになります。そこでおすすめなのが「就活マナーマニュアル」です。
これを読めば、事前に準備すべき、持ち物からメールや電話のかけ方、面接当日の立ち振る舞いまで詳しく知ることができます。無料でダウンロードできるため、マナーに自信がない就活生は手に入れておきましょう。

就活の言葉遣いで間違えやすいポイント

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敬語表現は難しく、正しく使っているつもりが実は間違いだったという表現も数多くあります。社会人生活の長いビジネスマンでも、間違ったまま言葉を使っているということはよくあるため、就活生はとくに言葉遣いに注意しなければなりません。就活中に使用する敬語表現や言葉遣いでは、間違いやすいポイントもあるため、それらを把握することも大切です。多くの人がミスをしやすいポイントを正しく押さえることで、他の学生との差別化にも繋がるでしょう。

「御社」と「貴社」

企業に対する敬語表現では、「御社」と「貴社」という言葉があります。これらはそれぞれ同じ意味を示しますが、使用するシーンが異なるため注意しなければなりません。御社は話し言葉で、面接や口頭で伝える際に使用します。貴社は書き言葉で、履歴書やエントリーシート、メールなど書面での使用に限定されます。使用シーンを混同しやすいため、話し言葉、書き言葉の違いを把握しておきましょう。

また、これらに似た言葉で「弊社」という表現がありますが、これは企業側が使う言葉です。企業に所属する人が、自社を指して言う表現であり、就活生が使うことはありません。御社、貴社、弊社は就活中だけではなく、社会人になってからも頻出のため、正しく使い分けができるようにしておきましょう。

役職+様のような二重敬語

就活中は企業とやり取りをすることも多く、場合によっては個人の担当者と連絡を取り合うこともあるでしょう。連絡を取る際、書面やメールの場合は詳細な宛名を記載しなければなりませんが、この時相手が役職に就いている場合は注意が必要です。例えば「人事部 部長 山田」という人を宛名にする場合は、「人事部 山田部長」、あるいは「人事部 部長 山田様」とするのが正しい表現です。

「山田部長様」のように役職+敬称は、二重敬語となりかえって失礼になるため注意しなければなりません。これは他の役職でも同じで、社長、専務、部長、課長、係長などは役職そのものが敬称として考えられます。役職に限らず、二重敬語は失敗しやすいポイントのため注意が必要です。

失礼になる言い回し

一般的に使用されている言葉でも、相手との関係次第では失礼になる言い回しもあるため注意が必要です。例えば相手をねぎらう言葉の「ご苦労様でした」は、目上の人から目下の者に使うのが普通です。そのため、企業の人に対して使うのは誤りで、ねぎらいをかけるなら、「お疲れ様でした」と言いましょう。

また、何か意見をもらった際に、「参考になります」も言ってしまいがちですが、これも相手が目上の人だと失礼にあたります。参考にするというのは、あくまで意見のひとつとして聞くという印象を与えてしまい、相手の言葉をあまり受け入れていない印象をも与えかねません。意見をもらった際は「勉強になります」と言ったほうが、失礼がなくていいでしょう。

一人称や他人の呼び方

人の呼び方にも注意が必要です。一人称から他人の呼び方まで、細かい点に注意しなければなりません。一人称は「私」で統一するのが基本です。文字で書くと「私」ですが、実際に発音する際には「わたくし」としたほうが、より丁寧な印象を与えられるでしょう。発音は意外に重要で、「あたし」と聞こえるとカジュアルな印象を与えかねないため注意が必要です。

また、他人を呼ぶ際、敬意を表すべき相手なら「様」をつけましょう。「○○さん」でいい場合もありますが、「○○様」のほうがより丁寧です。また、身内の人を呼ぶ場合は注意が必要です。お母さん、お父さんではなく、「母」「父」「兄」「姉」のように、続柄で呼ぶのが基本になります。

面接での言葉遣いの注意点

言葉遣いは就活を通してみられており、実際に対面する時はもちろん、メールや書面でのやり取りでもチェックされています。いつでもチェックされていると考え、正しい言葉遣いを心がけることが大切ですが、とくに注意深くみられるのは面接です。面接では話すことがメインになるため、言葉遣いに注意しなければなりません。面接中の言葉遣いの注意点を知り、細部まで工夫して高評価の獲得を目指しましょう。

丁寧さを意識するあまり回りくどくならない

面接では言葉遣いを正し、できるだけ丁寧に伝えることが大切です。しかし、丁寧にしようとするあまり、回りくどくならないよう注意しましょう。丁寧に伝えようとするのは大切ですが、あまりに回りくどくなると何を伝えたいのかが分からなくなります。面接でアピールする際は、分かりやすく、簡潔に述べることを意識しなければなりません。

よく使う表現で、「~させて頂く」というものがあります。これは単体で使うなら問題はありませんが、連続して使うと回りくどい印象を与えるため注意が必要です。簡潔な言葉遣いにしたからといって、雑に聞こえる心配はないため、短くまとめて話すことも意識しておきましょう。

言葉遣いだけではなく内容も重要

好印象を与えるには、正しい言葉遣いで丁寧に伝えることが大切ですが、それだけで確実に高評価が得られるわけではありません。評価されるには充実した内容でアピールすることが大切であり、内容が伴っていないと、面接の突破は難しいと理解しておきましょう。

どれだけ言葉遣いが完璧でも、肝心のアピール内容が充実していないと、結局評価は低くなってしまいます。高評価を獲得するには、言葉遣いとアピール内容の充実が両立できていなければなりません。どちらか一方だけに気をとられないように両方をバランスよく意識し、アピールすることを心がけましょう。

「えー」「あのー」などの口癖をなくす

話し始めるときや話の合間に「えー」「あのー」などの口癖を言ってしまう人がいます。心当たりのある人は、普段から意識して無くせるようにしましょう。この口癖を話の途中で挟むと会話が途切れてしまうため、相手は聞きづらく感じてしまいます。しっかりと自分の強みや熱意を伝えなければならない面接では、話を聞き取りづらくする口癖はマイナスの評価につながりかねません。

また、「えー」や「あのー」をよく使う人は、自信がないようにみられてしまいます。はつらつとしたフレッシュな印象を与えるためには、このような自信なさげな態度は改めなければいけません。面接でいきなり口癖が出ないようにするのは難しいため、普段の会話から注意していきましょう。

大きな声ではきはきと話す

就活では、普段よりも大きな声ではきはきと話すことが大切です。どれだけ綺麗な言葉遣いが身についていたとしても、声が小さく何を言っているのか分からないようであれば評価はマイナスでしょう。声が小さいと自信のない印象にもなるため、この人に仕事を任せても問題ないのだろうか、と思われてしまいます。

第一印象を意識して大きな声で挨拶をする就活生は多いです。その中に交ざっても見劣りしないように、就活の場面では普段よりも大きめの声を出すように心がけましょう。また、相手が聞き取りやすいようにはきはきと話すとよいです。はきはきと話すことで、若々しくフレッシュな印象を与えることができます。

その他のマナーにも気を配ろう

正しい言葉遣い、敬語表現で面接に臨むことは大切であり、これはマナーを守る意味でも重要です。しかし、面接時のマナーは正しい言葉遣いをするだけに限りません。言葉遣い以外でも、動作や仕草もチェックされており、それら次第ではマナー違反になることもあるため注意が必要です。

どれだけ丁寧で正しい言葉遣いをしていても、椅子に深く腰掛け、だらしない姿勢で面接を受けていると、マナー違反で印象は悪くなるでしょう。面接マナーはどれかひとつ守ればいいというものではなく、全体的に正しく振る舞えていなければなりません。言葉遣い、言動だけではなく、行動や振る舞いも細かくチェックされていると考え、面接全体を通してマナーを守る意識を持ちましょう。

正しい言葉遣いは就活終了後も重要

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就活中は言葉遣いも評価の対象で、丁寧な言葉、正しい敬語が使えているとそれだけで印象はよくなります。言葉遣いを正すのは意外に難しく、付け焼刃ではボロが出てしまうことも多いため、普段の生活の中で正していく意識を持たなければなりません。一朝一夕でできることではないため、就活期間中はとくに日常生活から言葉遣いに気を遣うことが大切でしょう。

もちろん、言葉遣いが完璧だからといって、それだけで就活を成功させられるわけではありませんが、正しくできているとプラスになることは確かです。言葉遣いは、就活だけではなく就職後にもみられるため、正しく身につけて損はありません。就活期間中から社会人の一員になったと考え、ビジネスマンとしてふさわしい言葉遣いをして好印象の獲得を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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