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面接でスーツは第一印象を決める
就活が始まると、誰もが一度は経験する面接があります。その際、多くの就活生はスーツで面接に臨むでしょう。
当たり前のように着るスーツですが、面接に適したスーツの選び方と着こなし方法にはポイントがあります。間違った着こなしをしていると、質問の応答以前に身だしなみの印象は悪くなってしまいます。
初めましての瞬間に、身だしなみが整っていない場合、その印象はあとまで引きずられてしまうかもしれません。人は、一番最初に受けた印象に強く影響される傾向があるといわれています。これを心理学では「初頭効果(しょとうこうか)」と呼び、第一印象は非常に大切にされているのです。
ここからは男女別で就活スーツの選び方のポイントと着こなし方法を詳しく紹介していきます。まだ知らない人はここでしっかりと学び、ある程度の知識がある人も細かい部分まで確認しておきましょう。
あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう!
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・インターンの志望先を決められない人
・楽しく働ける仕事を見つけたい人
・簡単に自己分析をしたい人
就活では自分らしさを演出することが最重要
。就活では「見た目」「身だしなみ」が重要といわれ、「正解」に悩む就活生が多く言いますが、そもそも就活に正解はありません。
清潔感を持って選考に臨み、企業に自分の魅力をいかに演出することが最も重要です。
解説した内容を鵜呑みにしすぎずに自分自身で判断し、一つの参考と捉えてあなたの納得のいく就活をしましょう。
男性版スーツ選び方や着こなし方法
まずは、男性のスーツの選び方と着こなし方法です。「神は細部に宿る」という言葉がありますが、スーツの色やボタン・フラップのマナー、インナーやネクタイの選び方など、着こなしやマナーの細かいところまで気を使うことで、相手に好印象を与えることができるのです。
細かいところこそ気を配り、一人の社会人としてスーツを着こなしましょう。
スーツの色
まずは基本的なスーツの色からご紹介します。
スーツにも黒やネイビー、ダークグレーなど、お店に足を運ぶとたくさんの種類があります。どれでも同じというわけではなく、実は色やデザインによって、与える印象が変わるのです。
ここからは面接時に何色のスーツを着ていけばよいのわからないと、頭を悩ませることがないように、就活にふさわしいスーツの色「黒」「濃紺」「ダークグレー」の3種類をご紹介します。
スーツの色やデザインによって、相手にどのような印象を与えるのか、しっかりと把握しておきましょう。
黒は最も一般的
スーツの色は「黒」が当たり前と考える就活生も多いでしょう。企業側から面接に呼ばれた際、「黒のスーツ着用」と指定してくることはありませんが、一般的にはこの色のスーツを着て面接に出向くことが多いようです。黒は高級感と重厚なイメージを与える色として、フォーマルな場でよく使われているのです。
多くの就活生が黒のスーツのため、色で自身をアピールすることはできません。重要になってくるのは、清潔感になります。汚れが目立たない色ではありますが、埃がついている、白いシミは黒だからこそ目立つところです。気を付けるようにしましょう。
濃紺はもっともフォーマルとされる
街中で就活生を見かけた際、当たり前のように「黒」のスーツを着用していることが多いですが、実は、もっともフォーマルとされている色のスーツは「濃紺」なのです。
紺色は気持ちを落ち着かせるだけでなく、繊細で真面目なイメージを連想させる色であることから、最もフォーマルなスーツの色であるといわれています。1980年代頃までは紺のスーツが就活生では主流だった程です。
「濃紺」は、黒色スーツばかりの就活生の中では、差別化を図れます。他の学生たちに埋もれないように、色の違いで印象づけるという考えを持った学生にはおすすめです。
ダークグレーは柔らかい印象に
ダークグレーのスーツも面接で着用するのにふさわしいスーツです。この色の場合、埃やフケなどの汚れが最も目立ちにくいため、清潔感をアピールするには最適です。また、ダークグレーはやさしい色合いのため、物腰の柔らかい雰囲気を演出できます。
他の色よりも、「勤勉さ」「真面目さ」をアピールできるものの、スーツはあくまでも黒色が主流となっているため、面接官の世代や認識によっては、「個性的」と受け取られることもあります。志望する企業の特徴や職種を分析した上で、「ダークグレー」で良いのか判断しましょう。
どの色でもストライプはNG
ここまでは就活に適しているスーツの色3種類を消化しました。もう1つスーツに関して大切なこととして共通するのは「無地である」ということです。
ストライプやチェックのようなデザインが施されているスーツは、カジュアルな印象を与えます。一見、スーツのデザインはスマートで洗練されたイメージを持つかもしれませんが、カジュアルさは、デメリットになってしまうのです。
ベンチャー企業・外資系企業などのユニークさ・個性を尊重する会社ならば良い印象になるケースもありますが、就活の際は無地のスーツを選択しておきましょう。
スーツの着こなし方法
ここからはスーツの着こなし方についてご紹介します。
インナーにも気を配る
シャツは白が基本です。
どれだけスーツが落ち着いた色や柄であっても、シャツが派手になってしまうと、一気にカジュアルな印象を与えてしまいます。
顔が明るくなり良い印象を与えたい場合は、白一択です。白以外の色のシャツは着ないようにしましょう。その場合は、中が透けてしまわないようにインナーの色にも気を使うことが大切です。
白以外のインナーとしては、薄いストライプの柄や淡い水色やピンク色のシャツも着用可能です。鏡をみて、自分の顔色やスタイルにあうものを着るようにしましょう。
さらに襟にも様々な種類があります。男性はレギュラーカラーとワイドカラーのどちらかで、自分の体格に合うものを着ましょう。特に肩幅が広い、首が太いなど体格の良い人にはワイドカラーがおすすめです。
また、ボタンダウンカラーやラウンドカラーはカジュアルすぎるため着用しないようにしましょう。
詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
ボタンの一番下は掛けない
ボタンの一番下は掛けないということを覚えておきましょう。これがスーツにおけるボタンのマナーです。ただし、スーツのタイプによって、ボタンのマナーは若干異なります。
例えば2つボタンの場合は、一番上のボタンだけを掛けて、一番下は掛けないこと。「アンダーボタンマナー」とも呼ばれ、ビジネスの世界では常識なのです。
一番下のボタンを空けておくことによって、スーツが常にピント貼った状態になります。そのためシワをつけることなく、見た目の美しさをキープすることができるのです。
3つボタンの場合は、一番下だけを掛けないケースと、真ん中だけ掛けるマナーもあります。いずれにせよ、一番下のボタンは飾りとしてあるだけなので、掛けることは避けてください。
ポケットの蓋(フラップ)は内側にしまう
ジャケットについているポケットの蓋を「フラップ」と言います。これは、屋外での雨や埃よけとして機能しているものですので、屋内では内側にしまうことが一般的なマナーです。
もちろん屋外では、出しておいても構いません。ジャケットを傷めないために、出しておくべきでしょう。ただし、屋内になったら、必ずしまいましょう。
ちょっとした気遣いですが、「マナーに対して気を付けている」「礼儀正しい」と採用担当者が気が付いてくれることもあります。社会人になった時に、当たり前にできるように今のうちから癖づけておくと良いでしょう。
ベルトをしめる
ベルトを締めるのもマナーです。スーツのパンツをしっかりと腰にフィットさせるためのベルトは、伸縮性のないスーツには必須のアイテムです。
ベルトはジャケットの隙間から見えることがあるので、していないと「忘れたのか」と身だしなみに気を付けられていないことが、採用担当者にばれてしまいます。
ベルトの色は一般的に靴の色に合わせると、スーツのトータルバランスが良くなるといわれています。靴がこげ茶の場合は、ベルトもこげ茶に。黒の革靴である場合は黒革のベルトを着用しましょう。
ネクタイの選び方
スーツに慣れていない就活生は、ネクタイを選ぶといってもどれを選んでよいか迷ってしまう人が多いのではないでしょうか。
ネクタイなら何でもいいわけではありません。就活に適したネクタイがあるのでしっかりと確認しましょう。
ここからは上手なネクタイ選びについて、ネクタイの色と幅について紹介します。ネクタイ選びの参考にしてみてください。
色と柄で与える印象は変わる
色や柄で与える印象は大きく変わります。
まず色についてですが、就活で選ぶべきネクタイの色は、赤・青・黄・グレーです。赤いネクタイは、積極性をアピールできます。青は知的で誠実な印象を残せるでしょう。黄色は協調性がある印象を与えます。グレーは落ち着いたイメージとなります。
次に柄についてですが、就活で選ぶべき柄は、ストライプ、ドット、チェックです。ストライプは、相手から見て右肩上がりの、細いラインのものを選びましょう。
ドットは小さく控えめなものを選びます。チェックのネクタイは、チェックのラインが細く柄が薄めのものを選びます。
ネクタイにブランドロゴが大きく入っているものや、キャラクターものは就活にはふさわしくないので選ばないようにしましょう。
幅は9㎝のものを選ぼう
ネクタイの幅も様々ですが、9cmのものを選びましょう。
スーツを着るときに最適とされるネクタイの太さは、着用しているスーツのラペル(下えり)の幅と揃えるのが正しいビジネスマナーです。最もベーシックなビジネススーツをもとに作られているリクルートスーツのラペルの太さは、9cm前後であることが多くなっています。
そのため、リクルートスーツに合わせるネクタイの幅は、9cm前後のレギュラータイが良いとされるのです。
ネクタイを選ぶときには、就職活動で着用しようと思っているリクルートスーツのラペルと合わせて選ぶようにすると、間違いのない幅のネクタイを選ぶことができるでしょう。
女性のスーツの選び方や着こなし方法
続いて女性のスーツの着こなし方法についてです。女性のスーツの大きな特徴としては、パスカートとパンツスーツの2種類から選べるということです。
スカートスーツは華やかなイメージがあり、パンツスーツは仕事をバリバリできそうなイメージを与えることができます。
企業やその日の気分によって変えることができるのは一つのメリットですが、それぞれ気を付けることが異なるため、しっかりと確認しておきましょう。
スーツの色は男性と同様黒、濃紺、ダークグレー
黒や濃紺、ダークグレーなど、落ち着いていてシンプルなものを選びましょう。色が与えるイメージの違いは以下の通りです。
・黒
高級感と重厚なイメージを与える。最もフォーマルな色
・濃紺
繊細で真面目なイメージを連想させる色
・ダークグレー
上品でお洒落な印象。落ち着いたイメージを連想させる色
スカートの着こなしマナー
ここからはスカートの着こなしマナーです。
スカートはひざ丈
スカートの丈は膝の中間あたりから少し膝が見えるくらいの長さが一番適切です。
就活では、立ったり座ったりの動きが多いです。そのためこれ以上短いと、露出が多くなってしまいだらしない印象を与えます。
また、膝が完全に隠れてふくらはぎの中間まで丈があるのは、少し野暮ったい印象を与えます。スタイルも寸胴に見えるというデメリットがあるため、避けましょう。
スカートの丈は、店舗で購入する場合詰めてもらうことができます。適切な長さになるように調節しましょう。
スタートのタイプは3種類
スカートにも種類があります。代表的なのは「タイト」「台形」「フレア」の3つです。
最も就活生に多いのは台形型のスカートで、これはタイトとフレアの中間の形をしています。
スカートの形に関してはどの形でも問題ありません。自分の体にフィットするものが大切で、長時間着用していても疲れないものを選びましょう。
パンツスタイルのポイント
続いてはパンツスタイルのポイントです。
パンツのタイプにも2種類あり、裾が広がっているフレアタイプと、すとんと裾が落ちているストレートタイプです。どちらも就活で着用することができますが、タイプによって裾の長さや靴のヒールの高さに注意が必要です。
しっかりと確認しましょう。
フレアの場合
フレアタイプのパンツなら、就活用で履いているヒールの真ん中あたりに裾がくる長さがおすすめです。足が長く見えて、パンツの綺麗なラインが出ます。
ペタン子の靴であれば裾が地面についてしまう長さの方が、ヒールを履いた時にスタイルアップをしてよりパンツスタイルが際立ちます。
長すぎず、短すぎないように、実際に店舗に行って長さを調節してもらうと良いでしょう。
ストレートの場合
ストレートパンツなら、やや短めに合せた方が足が長く見えるでしょう。ヒールのかかとの部分より数ミリ長くすることで、スタイルがよく見えます。
くるぶしが隠れるくらいがちょうど良い長さです。ストレートタイプのパンツは、足の甲が見えることでスタイルアップができます。
インナーにも気を配る
女性も中に着るシャツは白が基本です。白のシャツはレフ版のように顔色がパッと明るく見せてくれます。他にも薄い水色やピンクなどもありますが、鏡をみて明るく一番印象が良いものを選ぶようにしましょう。
襟の種類としてはシャツカラーとスキッパーカラーの2種類があります。シャツカラーはフォーマルに見えて万能なため、業界を選ばずに使えるのも大きな特徴です。真面目な印象、清潔感与えやすく、スーツや体型を選ばずに着ることができます。
カットソーはすべての業界で着用OKなわけではないため注意しましょう。基本的にはアパレルや美容系など、カジュアルでもOKとされている業界に向いています。
その際、特にインナーには気を付けましょう、ジャケットは着ているものの、透けてしまうのはマナー違反です。
大人の女性としてそういった配慮は必ずするようにしましょう。
ベルトをしっかりと締めよう
パンツスーツの場合は、男性同様にベルトの着用が必須です。サイズによっては腰で止まり、ベルトがなくてもずれないこともありますが、その場合でもベルトは付けておかなければなりません。
パンツスーツの場合、ベルトの着用まで含めて正しい着こなしとされています。ベルトがなければ、着こなしとしては不十分です。
ベルトの有無も意外に見えやすいポイントであり、すぐに分かってしまいます。ベルトは黒や焦げ茶などの落ち着いた色合いのものを選び、バックルも銀など控え目なデザインで選ぶことが大切です。また、素材は革などのカジュアルに見えないものを選択しましょう。
女性のスーツの着こなし方法について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてみてください。
スーツを選ぶポイント
続いては、スーツを購入する際に気を付けておきたいポイントです。
自分に合ったスーツを購入するためにはどのような点に注意すべきなのでしょうか。
ここでポイントをしっかりと確認し、スーツ選びで失敗しないようにしましょう。
実店舗で購入しよう
店舗に足を運んで購入することをおすすめします。
スーツは自分の体格にぴったりとフィットしたものが美しく見えます。
ネットでの買い物は便利で気軽にいつでもできるというメリットがありますが、実際に試着してどんなシルエットになるのかを確認することができません。もしも、想定と異なるものが届いたとき、返品の手続きをしなければならなかったり、最悪の場合はもう1つ新たに買い直さなければならないのです。
実際に試着をして好みのものを選んだり、お店のプロの方からアドバイスをもらいましょう。
靴やカバンもあわせておこう
スーツと一緒に、靴やカバンもあわせておくと安心です。スーツを販売しているお店には、たいてい靴や就活鞄も売られています。
二度手間にならないように、スーツと合わせてコーディネイトして購入することをおすすめします。特に靴は、履きならしておかないと、靴擦れをしてしまったり、疲れやすいとそれだけで就活が嫌になってしまいます。
早い段階で購入し、適度に履きならしておきましょう。
スーツをしっかり着こなして就活を進めよう
初めのうちは、慣れないスーツの着こなし・ビジネスマナーに戸惑いを覚えるかもしれません。しかし、就活生の誰もが通る道です。そして、社会人として一生付き合っていくことでもありますので、急がず焦らずひとつひとつをしっかり身につけていきましょう。
何よりもったいないのは、こうした社会人のルールを無視して、面接に出向いてしまうことです。スーツ選びもマナーも、そんなに難しいことではありません。少し注意すれば、守れることでもあります。
志望する企業と面接ができたとしても、服装やちょっとしたマナーの不理解で内定のチャンスを失ってしまうのはとてももったいないことです。
しっかりとスーツを着こなしてかっこいい社会人になれるように就活を進めていきましょう。