業界研究

【コンサルティングの就活対策】仕事内容や3つの求められる能力

コンサルティング業界に憧れる就活生は多い

コンサルティング業界は華やかなイメージから人気が高く、憧れを持つ就活生も少なくありません。実力主義でバリバリとキャリアを積む、高い給料がもらえるといった、華々しい社会人生活をイメージする人も多いでしょう。

しかし、華やかさに憧れを持つ人が多い反面、コンサルティング業界の実態を正しく把握できている人は少ないです。漠然としたイメージしか持たずに志望する人は多く、業界についての理解が乏しいと就活でも失敗する可能性が高いため注意しなければなりません。

コンサルティング業界は人気で倍率が高いだけではなく、そもそも選考難易度も高い傾向にあります。難関の選考を突破するためにも、憧れから一歩先に進んだ理解を持って、コンサルティング業界への就職を目指しましょう。

コンサルティングの仕事とは

業界への理解を深めるには、まずはコンサルティングがどのような仕事なのか、具体的に理解を深めておかなければなりません。コンサルティング、コンサルタントといった言葉が独り歩きしているだけで、実際の仕事を全く知らないという人も多いでしょう。

何となくのイメージしか持っていないと、仕事への熱意を示すのは難しく、また仮に就職できてもイメージと現実とのギャップに苦しむ可能性があります。コンサルティングの仕事とはどのようなものなのか、基本部分から理解を深めておくことが大切です。

簡単にいえば企業の相談役

コンサルティングは、簡単にいえば企業の相談役を担う仕事です。企業が抱える問題点を一緒に考え、解決策の提示から実行までに携わる仕事と考えましょう。コンサルティングが扱うのは問題の発見や分析、解決案の提示といった無形の商材であり、クライアントは企業や組織、団体です。

対個人、対消費者の仕事ではないため、BtoBの仕事と考えてもよいでしょう。企業の相談に乗るためには、問題を探し出す能力や分析する能力、提案する能力といった、幅広いスキルが必要です。

また、担当する企業が属する業界についての専門知識も求められます。豊富な知識やスキルが必要な難易度の高い仕事です。単に相談を受けるだけではなく、一緒に問題を解決するところまで取り組み、仕事がひとつ完結すると考えましょう。

企業によって得意分野が違う

ひとくちにコンサルティングといっても、分野は幅広く存在し、企業によって得意分野が異なります。例えば、企業の相談役を務めるといっても、どのような相談に乗るかはその時々で違います。企業が抱える問題を洗い出し、改善する分野だけではなく、企業のさらなる成長を目指し、戦略を考える分野もあるでしょう。

クライアントの利益のために相談役を務めるという前提は変わりませんが、仕事内容自体は状況によって、企業によって変わります。コンサルティング業界を目指すなら、志望先の企業がどのような分野に強みを持っているのか、チェックしておかなければなりません。

得意分野の違いが企業ごとの特徴の違いともいえるため、どの分野が自分に合っているのかも含めてチェックしておきましょう。

データと人の両方に関わる仕事

コンサルティングは企業が抱える問題をデータから分析し、それを実行に移して人を動かします。データと人の両方に関わる仕事であり、両者のバランスを取ることが求められます。データ一辺倒になってしまうと、クライアントから冷たいと思われ、信用を失う可能性があります。

反対にデータを完全無視してしまうと、提案に対する根拠がないと判断され、こちらも信用を失う可能性があるでしょう。両方を織り交ぜながらクライアントに接することが求められるため、柔軟に働かなければなりません。

もちろん、企業によっては問題のデータ分析をおこなう仕事や、クライアントと接する仕事など部署ごとに細分化されていることもあります。実際にどこまでの業務を担当するかは企業によって違いますが、両方と関わることは覚えておきましょう。

コンサルティング業界の代表的な3つの分類

コンサルティングといっても、その仕事内容は企業によって大きく異なります。コンサルティング業界での就職を目指すのであれば、業界がどのような分野に分けられるのか、志望する企業がどの分野に分類されるのかを理解しておく必要があります。

ここでは、コンサルティング業界において代表的な3つの分類を取り上げ、解説していきます。自分がどの分野の企業で働きたいのかを考える参考にしてみてください。

戦略系コンサルティング

コンサルティングと聞いて、多くの人がイメージするのが戦略系コンサルティングでしょう。戦略系コンサルティングを一言でいうと、経営戦略を主とする分野です。戦略系コンサルティングでは、クライアントとなる企業の経営問題を突き止め、その解決策を提案します。また、企業によっては、提案した解決策を実行していくためのサポートを請け負うこともあります。

戦略系コンサルティングでは、クライアント先の企業成長に携われることや、大きな案件に関わる機会が多いことにやりがいを見出せるでしょう。この分野で働くには、分析力や専門知識だけではなく、クライアント先の人と円滑な関係を築けるコミュニケーション能力も必要とされます。

総合系コンサルティング

総合系コンサルティングは、その名の通り、特定の領域ではなく幅広いコンサルティングをおこなう分野のことです。あらゆる業界の企業に対して、事業戦略やIT戦略、業務、組織人事、財務などのその企業のさまざまな側面から、総合的にサポートしていきます。

総合的な事業がおこなわれるため、ひとつひとつの企業規模が大きいことが特徴としてあげられます。一般的には、企業内で分類ごとにチームが分けられていることが多いです。クライアント先の課題によって、他のチームと連携を取りながらプロジェクトを進めていくことになります。総合的なサポートが可能であるため、他の分類よりも大規模な案件を引き受けられることも特徴のひとつです。

シンクタンク系コンサルティング

シンクタンク系コンサルティングでは、証券会社や銀行を母体とするケースが多くみられます。民間企業へのコンサルティングを請け負うことはもちろん、公的機関から依頼を受けて調査や分析をおこなうこともあります。

民間企業へおこなっているのは、主にマネジメントコンサルティングとITコンサルティングです。公的機関からは社会的な問題にかかわる依頼を受け、情報収集や調査、分析、分析を基にした政策提言などをおこないます。

シンクタンク系の多くは大手金融機関や大手企業を母体としているため、大手企業グループのノウハウを活用したコンサルティングをおこなえることが大きな特徴です。また、民間企業に対して幅広いコンサルティングサービスを展開しているシンクタンクもあります。

コンサルティング企業が就活生に求める3つの能力

幅広いスキルや豊富な知識が求められるコンサルティング業界ですが、その中でもとくに重要視される能力があります。スムーズに選考を通過するには、企業が求める能力を提示し、自身の採用メリットを売り込むことが大切です。

難易度の高いコンサルティング業界は、とくに売り込む意識が重要であり、面接官に採用したいと強く思わせなければなりません。企業が就活生に求める能力を把握し、何をアピールするか決めておきましょう。また、身についていない場合は、今のうちから就職に向けて磨くことが大切です。

①徹底した利益追求力

コンサルティングは企業の相談役になるという性質から、献身的な姿勢で仕事に臨むことが求められます。基本的にはクライアントのためを思って行動しなければなりませんが、ビジネスのため当然利益を追求して取り組むことが大切です。

ボランティア精神で企業をよくしたいというだけでは弱く、徹底した利益追求力を持って業務に取り組まなければなりません。クライアントが抱える問題を解決するとは、いわばクライアントの利益になることをするとも言い換えられます。

つまり、クライアントの利益をいかに追求できるかが求められ、クライアントの利益を実現することが、間接的に自社の利益に繋がります。利益追求はシビアに求められるため、就活生のうちから付加価値を意識して物事に取り組むことが大切です。

②確実なゴールを目指す目標設定・達成力

利益はただ追求するだけではなく、確実に実現できなければなりません。大きな利益を追求していても、それが実現できないなら高評価の獲得は難しいです。高評価を獲得するには、確実にゴールを目指せる目標の設定力や達成力を提示しなければなりません。

目標設定は簡単なように思えて難しく、とくに確実に達成できるラインを見極めるのは困難です。絶対に達成できるよう簡単すぎる目標を設定するのはNGで、利益が出るように高いハードルを課さなければなりません。

また、難しい目標を達成しようとする姿勢や努力も重要で、いかに理想を現実に変えられるかも重要視されています。目標の達成能力はコンサルティングの必須スキルであり、過去の成功体験を提示しながら能力の高さをアピールすることが大切です。

③高いコミュニケーション能力

コンサルティングは人と関わり続ける仕事のため、コミュニケーション能力は必須です。能力は高いレベルで必要であり、聴く力、話す力の両方が求められると考えましょう。コンサルティングでまず求められるのは、クライアントの要望に耳を傾け、問題点を洗い出すことです。

ただ話を聞くだけではなく、本当に望むことは何かを考え、クライアントが抱えている本質的な問題を見抜き、引き出さなければなりません。また、問題を引き出した後は、その解決策を伝えますが、ここで話す力が必要とされます。

問題を探り当てても、それを改善するための解決策に説得力がないと、クライアントに仕事を任せてもらえません。聴くと話すの両方が高いレベルで必要であり、人間力が求められる仕事といえるでしょう。

コンサルティング業界の就活は特徴的

ただ難易度が高いだけではなく、コンサルティング業界の就活は、他の業界とは異なる点が多いです。コンサルティング業界ならではの特徴も数多く存在するため、他の業界との違いも知っておかなければなりません。

業界の特有のポイントを知ることで、より具体的に選考の対策も進められます。他の業界と同じ方法で準備をしていると、失敗してチャンスを逃す可能性もあります。コンサルティング業界ならではの特徴を正しく把握して、適切な準備を進めていきましょう。

外資系が多いため選考時期も早い

国内企業ももちろんありますが、有名どころは外資系が中心です。そのため、選考時期は一括採用の企業よりも早く、3年の夏から秋頃にはスタートします。企業によってスケジュールは違いますが、9~11月頃に選考をおこなう企業が多いため、早くから準備しておかなければなりません。

また、これは面接がスタートする時期であり、エントリーや書類選考はさらに前になるため注意が必要です。外資系の場合は通年採用をおこなっていることが多く、企業による時期のばらつきも多いです。

気がついた時には応募が締め切られていたということもあるため、志望先の情報は念入りにチェックしておかなければなりません。選考のスタートが早いからこそ、早期対策が必要で、1~2年生のうちから、少しずつできることをやっておくことが大切です。

実力主義が基本

将来性や人柄重視のポテンシャル採用が基本の新卒一括採用に対して、コンサルティングは業界として実力主義を採用している傾向にあります。企業によって考え方は少しずつ異なるものの、コンサルティング=実力主義と考えても問題はないでしょう。

新卒時点からスキルや知識が求められるため、仕事に必要な能力はしっかり磨いておかなければなりません。もちろん、実力主義といっても、最初から大活躍できるほどの高い能力が求められているわけではありません。

あくまで形だけでも即戦力になるくらいの能力が求められているに過ぎず、実際には仕事の中でスキルを磨くことになります。ただし、新卒時点で最低限の能力は求められるため、他の業界より選考基準は厳しくなりやすいと考えましょう。

インターンが選考に組み込まれている場合も

コンサルティング業界は実力主義を採用している企業が多く、選考でも能力をみられるのが特徴です。より実際的な能力をみるために、インターンが選考に組み込まれている場合もあるため、注意しなければなりません。

インターンを最終選考としている企業もあり、他の業界のように職業体験のつもりで臨んでしまうと、失敗する可能性が高いです。実際の仕事ぶりをみて、活躍できそうなら採用、難しそうなら不採用とシビアに判断されます。

もちろん実力主義はプラスに働くこともあり、面接での評価がそれほど高くないとしても、インターンで挽回して内定を勝ち取れる場合もあります。選考への関係性が通達されていない場合でも、コンサルティング業界のインターンは全て採用に直結すると考え、臨んだほうがよいでしょう。

コンサルティング業界の就活対策

コンサルティング業界は、例年多くの就活生から人気を集めています。そのため、コンサルティング業界への就職を希望するのであれば、十分な就活対策をおこなわなければなりません。

コンサルティング業界の就活対策は何をするべきなのか、把握できていない人も多いでしょう。ここでは、コンサルティング業界の就活で必要とされる対策を3つ紹介します。本格的な選考がスタートする前に、取りかかっていきましょう。

履歴書やエントリーシートでは志望動機を入念に考える

履歴書やエントリーシートの作成に取りかかる前に、志望動機を入念に考えるようにしましょう。コンサルティング業界の選考では、履歴書やエントリーシートの内容を重視しないといわれることがあります。しかし、面接に進んだ際、多くの企業が志望動機について質問してくるでしょう。面接での志望動機の深掘りにしっかり回答するには、履歴書やエントリーシートに記載する段階から、内容を念入りに考えておく必要があります。

とくにシンクタンクの場合、他のコンサルティングとは異なる特徴をもつため、志望動機が重要視される傾向にあります。なぜシンクタンクを志望するのかが伝わる志望動機を考えましょう。

筆記試験対策に早めに取り組む

コンサルティング業界の選考では、筆記試験の段階で応募者を大幅に絞り込む傾向にあります。試験問題の内容は非常に難しく、合格のボーダーラインも高いです。そもそもコンサルティング業界を志望する学生が高学歴という傾向もあるでしょう。他の応募者に負けずに高得点を獲得するためには、筆記試験対策に早めに取りかかる必要があります。

コンサルティング業界で採用される筆記試験には、SPIや玉手箱、TG-Webなどが挙げられます。どの試験が採用されるのかは企業によって異なるため、自分が受ける企業がどのテストで出題してくるのかを、事前に確認しておく必要があります。早めに情報収集し、しっかりと対策をおこないましょう。

グループディスカッションに慣れておく

企業によっては、グループディスカッションが選考に取り入れられている場合もあります。そのため、グループディスカッションに慣れておくことも必要です。グループディスカッションで活躍するには、意見の異なる人と議論をする力や協調性、プレゼン力などさまざまな能力が求められます。経験の無い人が、議論の中でいきなりこれらの能力を発揮しようとしても難しいでしょう。セミナーや他の企業の選考などを通じて、経験値を上げておくことが大切です。

コンサルティング業界のグループディスカッションでは、ビジネスに関係する議題が出題されることが多いです。議題に対する知識がなければ、グループディスカッションで議論を進めていくことは厳しいといえます。対策本を活用し、知識を増やしておきましょう。

コンサルならではのケース面接に注意

書類選考から面接、必要に応じてグループディスカッションやワークと、選考の流れ自体は他の業界とそれほど変わりません。しかし、細部には違いがあり、面接の中で実務能力を問われることもあるため注意が必要です。

コンサルティング業界では、ケース面接と呼ばれる選考があります。簡単にいえば実際のケースに即してコンサルティング能力をチェックする選考です。例えば「自動車メーカーのA社が、20代に向けた販売促進をするためには、どのような戦略が必要か?」のような、実際的な問題が出題されます。

実際にある企業を題材にするか、架空の設定に対して考える問題かは企業によって違いますが、ケーススタディのように提示され、回答を求められる点は共通しています。ケース面接ではコンサルティングの基礎能力がみられており、とくに重要な選考といえるでしょう。

まずはコンサルティング業界への理解を深めて就活を進めよう

就活生人気の高いコンサルティング業界は、就職難易度が非常に高いです。求められるスキルや知識の水準も高く、生半可なことでは就職するのは難しいでしょう。単に憧れを抱いているだけでは選考を勝ち抜くのは難しいため、細部まで理解を深めて選考に臨まなければなりません。

大前提としてコンサルティング業界への理解を深めることが大切で、業界全体の特徴や求められる能力、選考の特徴を把握することが重要です。業界に対しての理解を深めることで、選考の合格率は高まり、より確実な内定の獲得が目指せます。難易度の高い業界だからこそ、基礎からしっかり知識を固め、細部まで理解を深めてコンサルティング業界への就職を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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