職種研究

【マーケティングとはどのような職業?】求められるスキルやなり方

マーケティングという職業に憧れる人は多い

世の中には多数の職業がありますが、その中でもマーケティングは人気が高いです。新卒でもマーケティングに関する仕事に憧れる人は多く、華やかなイメージを持って就職を目指す人もいるでしょう。

しかし、マーケティングという言葉を知っていても、漠然としか知らなかったり、そもそもどのような職業なのか知らなかったりする人は少なくありません。マーケティングの職業に就きたいなら、どのような仕事なのか知っておく必要があります。

漠然としたイメージだけでは就活を進めるのも難しく、仮に就職できても理想と現実のギャップで苦しむ可能性があります。どのような職業なのか正しく理解を深めて、正しい道順でマーケティングの仕事を目指しましょう。

そもそもマーケティングとはどのような職業か

まずはマーケティングという職業について、基本的な理解を深めることが大切です。曖昧なイメージのまま就職を目指す人も多く、正しく理解できていないために失敗する人も少なくありません。

最近ではテレビやネットなどのメディアでもマーケティングという言葉は目にするため、何となく知った気になっている人は多いです。就活は志望する仕事について明確な理解を深めることが第一歩のため、マーケティングとは何なのか正しく知っておきましょう。

商品やサービスが売れる仕組みを考える

マーケティングは、簡単にいえば商品やサービスが売れる仕組みを考えることが仕事です。世間で溢れているトレンドの影には、マーケティングの仕事が隠れているといってもよいでしょう。

よい商品やよいサービスだからといってそれだけで売れるわけではなく、広く世間に浸透するには売り出し方や宣伝の方法を考えなければなりません。また、そもそも世間が何を求めているかを知ることも重要であり、これを考えるのがマーケティングという職業です。

商品開発、販売には欠かせない仕事であり、マーケティングを専門とした企業だけではなく、本業は別でマーケティングの部署を設置する企業も少なくありません。つまり、マーケティングに関する職業を目指すだけなら、業界の選択肢は膨大にあるといえます。

市場調査でのデータ集めや企画立案

商品やサービスが売れるには、綿密な下調べが必要です。この下調べをおこなうのもマーケティングの仕事であり、市場調査によるデータ集めも主要な業務と考えましょう。また、ただデータを集めるだけではなく、それを分析して新たな商品やサービスを考えるのも仕事のうちです。

調査や分析から企画の立案まで幅広い業務があるため、求められるスキルも多彩といえます。もちろん、担当するのは企画の立案までであり、実際に商品やサービスを開発するわけではありません。

開発を担当するのは研究や開発の部署であり、実際の物づくりはおこなわないと考えましょう。しかし、企画を考えるだけで丸投げにするわけではないため、物づくりにも関わりながら仕事を進めるのは確かです。

業務内容は企業によって違う

ひとくちにマーケティングといっても幅広い業務があるように、仕事内容は一定して決まっているわけではありません。どの業務を任せられるかは企業によって違い、個人が抱える仕事の範囲も企業ごとに異なるでしょう。

細分化された企業なら、データの収集、分析、企画の立案と細かく区切り、それぞれの分野で特化して仕事をすることもあります。反対に個人の業務範囲が広い場合は、これら全てに関与しなければならないこともあります。

企業ごとに業務内容が異なるからこそ、事前の企業研究は必須です。仮にマーケティング系の企業やマーケティングの部署に就けたとしても、やりたいことまで実現できるとは限らないため注意しましょう。

マーケティングの職業に就くのに資格は必要?

マーケティングの仕事は業務の多彩さや仕事の専門性の高さから、資格が必要なのではないかと考える人も少なくありません。仕事をする上では能力があるに越したことはなく、それを定量的にアピールするには資格が必要な場合があります。

応募条件に資格を設定していないか、応募段階で前提条件を満たせているかと、不安に思う人も多いでしょう。多岐にわたるマーケティングの職業では、就職の条件として何が求められるのか、正しく知っておくことが大切です。マーケティングの仕事には資格が必要なのか、詳しくみていきましょう。

無資格未経験でOK

基本的に、マーケティングの職業に就くのに資格は必要ありません。特定の資格が必要ないからこそ、誰でも挑戦できる職業といえます。ただし、挑戦しやすいからこそ、人気の高さも相まって倍率が高いことは理解しておかなければなりません。

必要な資格がない=就職の難易度が低いとはならないため、注意が必要です。また、資格だけではなく経験も不要で、マーケティング系の仕事やアルバイトを経験している必要もありません。無資格未経験でもチャレンジできるため、まずは挑戦することが大切です。

もちろん、求められる資格や経験はありませんが、仕事で役立てられるものを持っているなら、選考時のプラスになりやすいことは理解しておきましょう。

学部や学科も関係なし

マーケティングの職業は学部や学科も関係なく、挑戦可能です。文系や理系といった制限もないため、大卒なら誰でもチャレンジできます。マーケティングの仕事は実際に経験を積まないと分からないことも多く、事前の勉強は難しいです。

もちろん、マーケティングに関する講義を取っていたり、専門の知識や理論を身につけている場合はプラス評価に繋がることも多いです。ただし、プラス評価に繋がりやすいといっても、確実に合格できるわけではありません。

あくまでプラスに働きいやすいだけであり、他の点でアピールできていないと不合格になることは理解しておきましょう。

新卒での募集がない場合もあるため注意が必要

マーケティングの仕事は無資格未経験で、学部や学科に関係なくチャレンジできます。しかし、実際に仕事を進める上では経験から学んだ知識、スキルが必要な場合も多く、基本的にはキャリアを踏んでから就く仕事といえます。

そのため、そもそも新卒ではマーケティングの募集をしている企業は少ないため、注意しなければなりません。マーケティングだけに特化した企業なら新卒でも最初から働けますが、そもそもその企業でも募集がある保証はないため注意が必要です。

志望先の選択肢がない場合は、まずは別の職種で就職し、キャリアを積んでからマーケティングを目指すことが大切です。最初からマーケティングの仕事ができないからといって諦めず、将来的に就けることを見越して就職先を選びましょう。

マーケティングで求められる4つのスキル

新卒でいきなりマーケティングの職業に就けるケースはレアですが、募集が全くないわけではありません。そのため、募集があった場合に備えて、どのようなスキルをアピールすべきか知っておくことが大切です。

マーケティングの仕事の幅は広いため、求められるスキルも多いです。マーケティングへの適性があるなら、最初は別の仕事でも、将来的に異動となる可能性も少なくありません。選考時点でマーケティング職への適性を示すためにも、求められるスキルを上手にアピールしましょう。

①物事の本質を見抜く洞察力

マーケティングは商品やサービスが売れる仕組みを考える仕事であり、いわば本質的な部分を考える仕事です。そのため、物事の本質を考えることが大切であり、重要な部分を見抜ける洞察力は重要視されます。

洞察力は観察力や情報収集力とも言い換えることができ、常にアンテナを張って、知識を蓄えることが大切です。知識や情報の引き出しを作っておくと、物事の本質的な部分も考えやすくなり、分からないことがあっても別のことに置き換えて答えをみつけられるでしょう。

洞察力を身につけるには論理的な思考を続けることが大切です。普段当たり前に目にするものや耳にするものを疑い、なぜそうなっているのか、物事の起こりの部分から考える癖をつけておきましょう。

②コツコツ作業できる集中力

マーケティングの職業に華やかなイメージを持つ人も多いですが、実際には市場調査やデータ収集、データ分析といった地道な仕事も少なくありません。そのため、地道な作業でもコツコツ取り組めることが重要であり、高い集中力が求められます。

データや数字に強いことも重要であり、それらを前にした時にいかに集中力を発揮できるかが重要といえるでしょう。単調な作業であっても根気強く続けられることや、ミスなく正確に作業を処理できることが大切です。

華やかなイメージだけで就職すると、実際の仕事の地道さに嫌気が差すことも多いため注意が必要です。細かい作業が得意、単調な作業でも飽きずに続けられる人が、マーケティングの職業に向いているでしょう。

③円滑な人間関係を築けるコミュニケーション能力

マーケティングの職業はデータと向き合う仕事も多いですが、それだけではなく人と関わることも多いです。そのため、コミュニケーション能力は必須であり、どのような人とも円滑な人間関係を築けなければなりません。

マーケティングでは、簡単に考えただけでも同じ部署の人、開発や営業、クライアントと、関わる人の数は多いです。商品やサービスの開発、売り出しの際の中心人物になることもあるため、リーダーシップが必要だったり、チームの一員として機能できる協調性が必要だったりします。

人を引っ張る力と周囲に合わせる力の両方が必要なため、より高いレベルの能力が求められます。社会人としての基礎能力ですが、マーケティングでは特に重要視されることは覚えておきましょう。

④アイデアを売り込めるプレゼン力

マーケティングでは企画を立案するだけではなく、売り込むことも求められます。そのため、自身の企画を売り込めるだけのプレゼン力も必要です。どれだけ素晴らしい企画でも、上手に売り込むことができないと実現には至りません。

計画段階でボツになってしまい、上手く仕事が進まないということもあるため、責任は重要といえます。プレゼン力はコミュニケーション能力にも通じるところがあり、特に話す力が重要であると考えましょう。

自分の考えを発信する力や、クライアントや周囲の人に納得させる力が必要です。ただ情報を発信するだけではなく、他の人から賛同を得られることが重要なため、物事を魅力的に伝える能力が必要といえるでしょう。

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マーケティング系の職業はキャリアを積んでからが基本

新卒人気の高いマーケティング系の職業は、実は新卒ではいきなり就けないことも多いです。まずは別の職種で就職し、キャリアを積んでからマーケティングに異動ということが多く、就職するなら先のことも見越して志望企業を決めなければなりません。

もちろん、マーケティングのみに特化した企業なら新卒でも就職可能ですが、選択肢は少ないです。加えて、マーケティングの仕事は幅が広いため、やりたいことが最初から実現できるとは限らないため注意しなければなりません。

資格や学部・学科に関係なくチャレンジはできますが、活躍するには仕事を通じた経験が必要です。マーケティングの職業に就けるのは少し先になる可能性も高いため、まずは理解を深めて必要なスキルを身につけるところから始めましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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