業界研究

【コンサルティング業界の特徴】仕事内容について詳しくご紹介

コンサルティング業界を志望する人は多い

コンサルティング業界は志望者の多い業界であり、華やかだったり、バリバリ仕事をするハイキャリアなイメージから、憧れる人は少なくありません。実際に就職を目指すなら、業界について理解を深めておくことが大切です。コンサルティング業界の就職難易度は非常に高く、他の企業と比較してもレベルの高さはトップクラスといえます。

業界についての理解を深めず、曖昧なイメージだけで選考に臨んでしまうと、上手に自分を売り込むことができず、失敗する可能性は少なくありません。また、万が一就職できても、理想と現実のギャップに苦しむ可能性があります。スムーズに就職し、仕事を始めてから後悔しないためにも、コンサルティング業界について正しく理解を深めておきましょう。

コンサルティング業界の仕事内容とは

コンサルティング業界について知るには、まずは大まかな仕事内容を把握しておくことが大切です。コンサルティング業界は規模が大きく、企業ごとに細部の業務内容は違いますが、ある程度の部分までは共通しています。

コンサルティングという仕事を大まかに考えた場合、どのようなことをするのか、ある程度のイメージは持っておかなければなりません。仕事内容を知り、抱いているイメージと違っているところはないか確認しておきましょう。

クライアントの課題解決が基本

コンサルティングの仕事は、簡単にいえばクライアントの相談に乗り、問題の解決案を提示することです。解決案は提示するだけではなく、実行の方法まで詳しく教えたり、コンサルタント自身が企業内部に入り、改革を進めることもあります。

クライアントの範囲も広く、基本的には法人ですが、企業だけではなく行政機関から依頼を受けることもあります。また、クライアントが抱える課題は幅が広く、単に経営が苦しいというだけではありません。たとえ経営が苦しいという共通した悩みを持っていたとしても、なぜ苦しいのか、どのように解決を目指すべきかは違ってきます。

クライアントによって抱えている悩みと解決策は違い、それらを導き出して提示することが、コンサルティング業界での主要な仕事です。

チームで動くことが多い

バリバリと働く実力主義的なイメージから、コンサルティング業務はひとりでおこなうと考える人も多いでしょう。しかし、実際には真逆で、ひとりでおこなうケースはまずなく、チームで動くことが基本です。

1プロジェクトに1チームということが多く、パートナー、マネージャー、コンサルタント、アナリストの4つのポジションに分かれて業務を遂行します。それぞれ簡単にいえば、パートナーはクライアントを探し仕事を見つけてくる人、マネージャーはプロジェクトを管轄するリーダー的存在の人です。コンサルタントは問題の解決策を提案・遂行する実行部隊で、アナリストは問題解決のために必要な情報を収集・分析する役割を担います。

それぞれ重要なポジションであり、プロジェクトごとに担当するポジションが変わることもあります。

コンサルティング業界内分布

コンサルティング業界は幅が非常に広いため、ひとくちにコンサルティングの仕事といっても、やることは大きく変わります。業界についての理解を深めるには、業界内にはどのような特徴を持った企業があるのか知ることが大切です。

コンサルティング業界は、○○系企業というグループで分けられることが多く、このグループ分けは複数あります。グループごとの特徴の違いを把握して、どの分野に興味が持てそうか確認しておきましょう。

戦略系コンサルティング

・マッキンゼー・アンド・カンパニー
・ボストン コンサルティング グループ
・ベイン・アンド・カンパニー
・A.T. カーニー

戦略系コンサルティングは、企業の経営戦略を考えることを得意とします。新商品を売り出すための戦略を考えたり、そもそもどのような商品やサービスを生み出すべきかといった根本的な部分からアドバイスをしたりもします。

基本的には企業経営をプラスに動かすための戦略の提案ですが、攻めの姿勢を持つだけではなく、リスクヘッジもしなければなりません。ハイリスクハイリターンではなく、可能な限りローリスクハイリターンが求められるため、経済や業界に関する知識、トレンドを読み取る力が求められます。

IT系コンサルティング

・ガートナージャパン
・フューチャーアーキテクト
・ウルシステムズ
・ケンブリッジテクノロジーパートナーズ

IT系コンサルティングは、IT技術を使った業務の効率化や労働環境の改善を提案することが得意分野です。自社で扱うシステムの導入や、クライアントに合わせたシステムの開発などをおこないます。

コンサルティングでありながら、システムエンジニアの役割も果たすため、サポートの幅が広い点も特徴です。技術やシステムを導入した後も、定期的なメンテナンスやバージョンアップの提案などをおこない、長期的に関わることも少なくありません。サービスを提供して終わりではなく、その後のサポートも含めた長い付き合いが求められるコンサルティング企業です。

財務アドバイザリー系コンサルティング

・PwCアドバイザリー
・デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー
・KPMGFAS
・EYTAS

財務アドバイザリー系コンサルティングは、財務関係についてのサポートをおこなうことが特徴です。企業のお金の流れや資産の管理、運用のサポートやアドバイスをすることが主な業務であり、ファイナンシャルプランナーのような役割を担います。

財務状況の厳しい企業の資金繰りを手伝うだけではなく、業績好調な企業の資産運用や節税対策の提案をすることもあります。財務というどの企業にも関係する重要な部分を扱うため、信用度が特に重要視される仕事です。金融業界にも近い特徴を持っており、誠実さや信頼性の高さが、仕事に直結しやすい点も特徴でしょう。

シンクタンク系コンサルティング

・NTTデータ経営研究所
・三菱UFJ リサーチ&コンサルティング
・野村総合研究所
・日本総合研究所

シンクタンク系コンサルティングとは、主に行政機関や国から依頼を受けて、市場調査やデータ分析をおこなうことが特徴です。クライアントの母体が大きかったり、情報管理が特にシビアだったりする仕事のため、責任重大なプロジェクトを任されることも少なくありません。

コンサルティング業界では外資系の企業が多いですが、シンクタンク系については国内企業が多い点も特徴でしょう。シンクタンク系のコンサルティング企業は、情報収集能力の高さや仕事の正確性が特徴であり、より高い能力が求められます。政治的な色合いもやや強く、完全に民間企業というよりは、若干公務員の要素もある仕事といえます。

総合系コンサルティング

・デロイトトーマツコンサルティング
・アクセンチュア
・PwCコンサルティング
・アビームコンサルティング

総合系コンサルティングとは、文字通り幅広い分野で総合的に活躍しているコンサルティング企業です。複数分野に強みを持つ企業も多く、戦略系でありながら財務アドバイザリー系にも対応しているということも少なくありません。

企業によってどの分野を得意とするのか、組み合わせは違い、複数分野に精通していることで、コンサルティングの基礎ノウハウの蓄積は多いです。複数分野に対応しているといっても、広く浅くなわけではありません。それぞれの分野でトップクラスの実績を誇る企業もあり、全ジャンルに対応できる、オールラウンダーな企業といえるでしょう。

コンサルティング業界の今後の動向は?

就職先を決める際には、業界の今後の動向はチェックしておかなければなりません。仮に就職できても、将来性のない業界だと社会人生活がスタートしてから困ってしまいます。業界が衰退していくと仕事の条件が悪くなったり、やりたいことが実現できなくなったりすることも多いです。

長く働くことを前提にするなら、5年後、10年後も同じ仕事を続けられるか、チェックしておくことが大切です。今後の動向から将来性を測り、就職しても大丈夫か見極めましょう。

成長力は高い

コンサルティング業界は非常に成長力が高く、幅広い分野で活躍していることが特徴です。コンサルティングの企業は増加傾向にあり、活躍領域が広がりつつあることもポイントでしょう。

結論を述べるなら、コンサルティング業界の将来性はまだまだあるといえ、これは企業が存続する限り、経営に関する悩みはなくならないからです。コンサルティングの仕事は、簡単にいえば企業の悩み相談を受け、解決策を提示することです。

つまり、悩みを相談しに来る企業がある以上、コンサルティングの必要性が消えることはなく、需要がゼロになる心配はありません。また、コンサルティングはどの業界にも対応しており、社会全体をカバーする規模の広さを持っている点も、将来性がある証拠といえます。

付加価値を付けたサービスが求められる

業界全体としては高い成長力を持つコンサルティング業界ですが、企業単体で見るとシビアな競争が待っているため注意が必要です。コンサルティング業界は成長力が高く、業績も好調な企業が多いため、新規参入する企業は少なくありません。

つまり、このまま数が増えすぎると、仕事の取り合いになることは目に見えており、需要を奪い合う競争が激化します。どの企業でもクライアントの悩みを知り、解決案を提示するという根本的な部分は共通しているため、それを一歩抜け出す付加価値を付けたサービスの提供が重要です。

その企業でしかできないサービス、他の企業よりも一歩進んでサービスを提示できるかどうかが、企業単位で見た場合の将来性を左右する、重要なポイントでしょう。

コンサルティング業界に就職するために必要な3つの能力

新卒では成長力重視のポテンシャル採用をしている企業が多いですが、コンサルティング業界では即戦力重視の能力採用ということも少なくありません。そのため、新卒であっても選考時に能力やスキルを提示しなければならず、仕事で活躍できる見込みを示せないと、選考を勝ち抜くことは難しいです。

能力をアピールする際には、志望先に合ったものを提示することが大切です。コンサルティング業界で求められる能力は3つあるため、それらを踏まえて自身を売り込みましょう。

①プレゼン能力

コンサルティングの仕事では、クライアントの問題を見つけるだけではなく、解決策を明確に提示しなければなりません。自分の考えを上手に伝えるにはプレゼン力が必要であり、相手に納得してもらえるかが重要です。

問題に対する完璧な解決策を見い出せたとしても、それが相手に伝わらない、あるいは納得してもらえないと仕事は進められません。相談を受け、解決策を提示するコンサルティングは、クライアントが主体となって動かなければならないため、相手がノーというならその案は却下されます。

自社とクライアント、双方の利益になる解決策を相手に魅力的に伝えるためには、高いプレゼン能力が必要とされるため、話す力はいまのうちに身につけることが大切です。

②情報収集・分析力

クライアントの問題は何もせずに浮かび上がってきたり、直感で判断できたりするものではありません。念入りな情報収集をおこない、データによる裏付けを取った上で問題点を洗い出すことが大切です。

問題解決の道しるべを見つけるためには、情報の収集や分析は欠かすことができず、これも重要視される能力のひとつです。情報収集能力とは、単に情報量を集められるだけではなく、有益な情報を取捨選択しながら集められることをいいます。

また、情報分析力は、元手のデータを正しく活用して、客観的事実を見つけ出す力です。どちらも視野の広さや鋭い観察力が必要な能力であり、常にアンテナを張り、貪欲に知識や情報を収集し、考え続けられる人が求められているといえるでしょう。

③論理的思考力

論理的思考力もコンサルティング業界では重要であり、物事を正しく考える力がもとめられます。論理的思考力とは、簡単にいえば事実に基づいて思考し、答えを導き出す力です。「○○な気がする」、「きっと○○に違いない」といった感情的なアイデアを出すわけではなく、「AであるからBである」のように因果関係のある思考が求められます。

確固たる根拠を持った上での考えが重要視され、発言にもそれが反映されていることが重要視されます。思考力のように抽象的な能力は見て判断できるものではないため、発言内容から思考できているかをみられていると考えましょう。

選考時には根拠や理由を明確に提示してアピールしないと、論理的思考力が身についていないと判断される可能性が高いため注意が必要です。

コンサルティング業界は新卒でも就職できる?

就職難易度の高いコンサルティング業界では、数多くのスキルが求められます。転職の際でも難易度は変わらず、スキルだけではなく実績を求められることも少なくありません。

数ある業界の中でもトップクラスに就職難易度が高いコンサルティング業界は、本当に新卒でも就職できるのかと不安に思う人も多いです。新卒でも就職は可能なのか、コンサルティング業界の就職事情を正しく知っておきましょう。

無資格未経験でもチャレンジ可能

結論からいえば、コンサルティング業界は新卒でもチャレンジでき、就職は可能です。応募の際に条件を求めない企業も多く、無資格未経験でも挑戦できます。また、学歴や学部には関係せず、4大卒以上という最低条件を満たすなら、文系理系の区分に関係なく、ほとんどの企業が応募可能でしょう。

高卒や専門卒は求人が出ていないことも多いため注意が必要ですが、大卒以上なら求人は多数あります。資格や経験、大学時代の勉強内容に関係なく就職できるため、新卒ならコンサルティング業界はチャレンジしやすいです。

転職の場合は一定以上のキャリアや実績といった条件を求められることもありますが、新卒ではこれがないため、むしろ就職のチャンスといえるでしょう。

就職難易度は高い

無資格未経験で誰でも挑戦できますが、だからといって簡単に採用されるわけではありません。条件が厳しくないのはあくまで応募時点での話であり、選考はシビアにおこなわれるため注意が必要です。

無資格未経験でもスキルが求められていないわけではなく、仕事で活躍できるだけの能力は必須です。特にコンサルティング業界は実力主義を採用していることが多いため、とにかく「仕事ができるかどうか」という点が重要視されます。

つまり、応募条件さえ満たしているなら、どのようなバックグラウンドを持っているかに関係なく、仕事ができるなら採用、できないなら不採用ということです。実力という分かりやすい指標が合否の基準になっているため、就職するにはスキルを磨くことが大切です。

コンサルティング業界への理解を深めて就職を目指そう

就職難易度の高いコンサルティング業界は、多くの人が憧れて挑戦しますが、不合格になることも多いです。実力主義の企業が多いため、合格するにはスキルをしっかり磨くことが大切であり、コンサルタントの適性や基礎能力を提示しなければなりません。

就職後の成長力を重視した、ポテンシャル採用をおこなう他社とは違って、コンサルティング業界では就職時点からある程度の能力を求められます。仕事ができるかどうかが選考での合否を決める最重要な指標のため、自身の能力を売り込み、いかに仕事で活躍できるかを徹底的にアピールすることが大切です。

コンサルティング業界では何が必要か、求められているものから自身の適性まで理解を深めて、就職難易度の高さを上手にクリアしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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