面接対策
【長所の例文あり】面接など就活で質問された場合の答え方と注意点
- 3282 views
目次
就活では長所を問われる場面が多くある
就活の選考試験において、長所を問われる場面はいくつもあります。エントリーシート、履歴書、面接など、選考のさまざまな段階で「あなたの長所は何ですか」という質問をされるでしょう。企業はどのような意図で、就活生の長所を聞くのでしょうか。また、どう答えれば効果的なアピールができるのでしょうか。
自分の長所を理解し企業へ伝えることで、選考を有利に進められます。ここでは、就活で長所を聞かれた時の答え方や注意点、アピールする時のポイントなどを詳しく解説していきます。また、就活でアピールするには不向きな長所や、参考となる例文も合わせて紹介しますので、自分の長所をみつける時のヒントにしてみてください。
企業が就活生に長所を問う理由
書類選考や面接など、さまざまな場面で長所を問われますが、企業はこの質問を通して何を知りたいと思っているのでしょうか。企業の立場から、長所を聞く意図を探ってみましょう。
選考は、企業とあなたのマッチ度をチェックするためにおこなわれます。長所に関する質問を通して、自己分析ができているか、企業の求める人物像と合っているかを確認し、企業へ貢献できそうかなどを判断しています。質問の意図を考えてみると、長所についてどのようにアピールするべきかが分かるでしょう。
自己分析ができているかをみるため
仕事をするためには自己分析をおこなって、自分の長所を理解する必要があります。長所が分かっていれば、仕事のなかで強みを発揮することができますし、活躍の場を増やせます。ほかの人が困っていたら、長所を活かして助けられるかもしれません。得意分野では、効率よく仕事を進めることもできるでしょう。
自己分析で客観的に自分を観察することで、何が得意か、何が苦手なのかが分かります。企業は、あなたが自分の長所を把握できているかを知りたいと思っているため、選考で自分の長所を相手に分かりやすく説明できると好印象です。自己分析を念入りにおこない、自分の長所をしっかり理解することで、効果的なアピールが可能になります。
自己分析のやり方については、こちらの記事で詳しく解説しています。
求める人物像と合っているかをみるため
面接官は長所を聞くことで、あなたが企業の求める人物像と合っているかをみています。どれだけ優れた長所を持っていても、企業の求める人物像とかけ離れていては意味がありません。企業と合っていなければ、思うように仕事ができなかったり、周りの人とうまくコミュニケーションがとれなかったりと、働き続けるのが困難な状況になってしまいます。
企業は、入社後に長く活躍してほしいと考えていますので、選考ではマッチングをとても重視しています。経験やスキルと同じく、長所からみえるあなたの人柄や性格は、企業と合っているかを判断する材料となります。長所をアピールする際は、企業の求める人物像を理解することが大切です。
就活で長所をアピールする際のポイント
就活で長所をアピールする際のポイントを紹介します。まず、アピールする長所はひとつに絞りましょう。自分の長所だと思う点をいくつか挙げて、その中から企業に合ったものを選びます。
長所が思いつかない時は、短所を言い換えてみてください。自分では短所だと思っていたことでも、別の視点からみると長所になります。選考試験でよい印象を残せるように、アピールする際のポイントをしっかりおさえておきましょう。
アピールする長所はひとつに絞る
よいところをアピールしようと、いくつも長所を伝えようとする人がいますが、これは逆効果です。すべての長所を伝えたいと思うかもしれませんが、就活での長所はひとつに絞りましょう。「私の長所は努力家で、粘り強く、行動力があり」など、いくつも長所を挙げると強みが何なのか分からなくなってしまい、結局あなたがどのような人であるのかが伝わりません。その上、ひとつひとつの印象が薄れてしまいます。
あなたの魅力が一番良く分かり、企業の求める人物像と合っていると思われる長所をひとつだけピックアップしてみましょう。長所を考える時には、思いつくものをすべて紙に書き出してみて、そのなかからどれをアピールすると効果的か考えてみてください。
長所がわからない人は短所を言い換えてみる
自分の長所を考えてみてもわからないという場合は、短所を言い換えてみましょう。長所は自分では気付きにくいため、「長所は思いつかないけど短所ならいえる」という人も多いものです。長所と短所は紙一重で、別の視点からみると、短所だと思っていた点が長所になることがあります。
短所だと思う点を書き出して、それぞれ別の言い方に変えてみましょう。この方法だと、長所と短所に矛盾がなくなり、一貫性が出るため、説得力が増します。長所と短所が矛盾していると、どちらが正しいのか分からなくなってしまい、効果的なアピールができません。短所を長所に変換する方法は、就活で企業へ分かりやすく長所を伝えるためにも有効です。
短所から長所への言い換え一覧
優柔不断→柔軟性がある
自己主張が強い→リーターシップがある
心配性→慎重
楽観的→前向き
理屈っぽい→理論的
計画性がない→行動力がある
人に流されやすい→協調性がある
頑固→最後までやり遂げる
短所を書き出してみて、そこから長所に変換してみましょう。言い方を変えるだけで、同じ性格でもポジティブに捉えられます。長所と短所が反対だと矛盾していると感じられますが、短所から長所へ言い換えると説得力が出て、自分の人柄をしっかり伝えることができます。
短所のなかには「時間にルーズ」「面倒くさがり」などといった、長所へ変換しづらいものもありますが、就活でアピールするためには、ポジティブに変えられる短所を選びましょう。
就活でアピールするのに向いていない長所
自分の長所だと思って自信を持っている部分でも、就活でアピールするのには向いていないものがあります。仕事と関係の無い長所や、企業の求める人物像と合わない長所はアピールするどころか、マイナスのイメージを与えてしまい逆効果です。
自分の魅力をアピールする就活の選考で、わざわざマイナスの情報を伝える必要はありません。就活でアピールする長所は、企業へよい印象を与えられるものを選びましょう。
仕事と関係が無い長所
自分の長所だと思っていることでも、仕事に関係ないアピールはNGです。長所は仕事で活かせるものを選びましょう。「料理が得意です」「歩くのが早いです」などの長所は、仕事をしていくうえではあまり役立ちません。仕事に関係ない長所だと、質問の意図が分かっていない、理解力がない、などマイナスの印象を与えてしまいます。長所を選ぶ時には、仕事に関するものを選びましょう。
「私の長所はチャレンジ精神があることです。料理が得意でさまざまなメニューに挑戦しています。」というように、長所を裏付けするためのエピソードとして、プライベートな特技を紹介するのはよいでしょう。就活にふさわしい長所で、あなたの強みをアピールしてください。
企業の求める人物像と合わない長所
企業は、入社後に活躍できる人物を求めています。採用ページや募集要項をみると、企業の求める人物像がどのようなものか知ることができます。長所をアピールする時は、この人物像と合っているかが重要です。企業が新しいことへ積極的にチャレンジする人を求めているのに、「私の長所は慎重なところです」というアピールをしても好印象を与えることはできません。
企業の求める人物像と合わないアピールは「企業分析をおこなっていない」「社員とうまくやっていけない」と感じられてしまいます。自分の強みである長所ですが、企業の求める人物像と合わないアピールはマイナスとなりますので、注意しましょう。志望企業がどのような人を求めているのか、しっかり確認してください。
長所をアピールする際のポイント
長所をアピールするためには、いくつかのポイントがあります。ただ自分の長所を説明するたけでは、企業へあなたの魅力を伝えることができません。まずは結論から述べて、長所を明確に示しましょう。
それから、根拠となるエピソードを添えて、なぜ長所だと思うのかという理由を説明していきます。また、長所を仕事でどのように活かすのかを伝えると、前向きな姿勢を感じられます。就活で効果的に長所をアピールするためにも、ポイントをおさえて分かりやすく伝えましょう。
まずは結論から述べる
長所を伝える時には、まず結論から述べるようにします。最初に「私の長所は〇〇です」といって、その後に説明を加えましょう。結論から述べる方法は、就活だけでなくビジネスシーンでもよく使われていて、相手に分かりやすく要点を伝えるために有効です。細かく説明をしようとすると、だらだらと長い文章になってしまい、結局何がいいたいのか分からないことがよくあります。
結論から述べると、一番いいたいことをしっかり相手に伝えられて、長所が明確になります。また「なぜそう思うのだろう」と相手が興味を持ってくれる効果もあります。結論から述べる方法を身に付けておくと、エントリーシートや履歴書などの書類選考でも、面接でも役に立ちます。自分の考えを相手にしっかり伝えるために使ってみてください。
根拠となるエピソードを添える
結論で長所を明確にしたら、根拠となるエピソードを添えて、なぜそう思うのかという理由を説明していきます。エピソードがあると、相手がその時の状況をイメージしやすく、説得力のある文章となります。これまでに自分が実際に経験したことを、分かりやすく簡潔にまとめてみましょう。
長所の説明では、その時に何があったのか、長所をどのように活かしたのか、その結果どうなったのかを具体的に紹介します。紹介するエピソードは具体的であるほど、状況が伝わりやすくなるでしょう。部活や学校生活、アルバイト、ゼミなどで長所を発揮できた経験を思い出してみてください。説明が長すぎると逆効果になりますので、簡潔にまとめてみましょう。
長所の仕事での活かし方を伝える
長所を伝えたら、それを仕事でどのように活かせるかも合わせて述べると効果的です。企業は、入社後に活躍してくれる人材を求めています。働くうえでの目標や、長所を活かしてどのような業務に取り組みたいかなど、働いている場面がイメージできるように具体的に伝えましょう。長所の活かし方を伝えるためには、企業の業務内容や職種について詳しく知っておく必要があります。
企業分析を念入りにおこなうと、入社への意欲が伝わり志望度の高さを伝えることができます。また、将来のビジョンを伝えることで前向きな姿勢が感じられます。長所をアピールする際は「この長所を活かして〇〇に挑戦していきたいです」と最後に述べて、締めくくりましょう。
長所をアピールする際の注意点
長所を効果的にアピールするには、伝える時のポイントと合わせて、注意点についても知っておきましょう。長所はあなたの強みとなる部分ですが、自分だけが長所だと思っているだけではNGです。他の人からみて、あなたの長所だと感じられるものを伝えましょう。
また、長所を伝えているのにも関わらず、自信がなさそうな話し方は説得力に欠けます。長所をアピールする機会を最大限に活かし、よい印象を与えられるように心掛けましょう。
長所が客観的な評価ではなく自称になっているのはNG
長所をアピールする時は、客観的な視点がポイントとなります。自分だけが長所だと思っているのでは、アピール力が半減してしまします。「アルバイト先の店長から褒められた」「複数の友人からいわれた」など、他人から評価されたエピソードで長所を裏付けすると、説得力がでますし、自分でも自信が持てます。
「私はこう思います」と自分だけの考えだけでなく、客観的な意見を取り入れてアピールしてください。「〇〇をしていた時に、部活のメンバーからいわれました」など、具体的なエピソードと合わせてに述べると、さらに効果的です。これまでに、あなた自身が長所だと感じている点を他の人から評価された経験をアピールしてみましょう。
長所なのに自信がなさそうに話すと説得力に欠ける
長所をアピールしているのに、自信がなさそうにうつむいて、ボソボソと話しては説得力がありません。せっかくのアピールチャンスを無駄にしてしまうことにもなりますので、長所を伝える時には、堂々とした態度を心掛けましょう。自信がなさそうに長所を説明しても「本当に長所なのか」と感じられてしまいます。
自分のよいところを自ら人に話すのは、恥ずかしいと感じる人もいるかもしれません。しかし、就活は自分のよい点を企業にアピールすることが重要です。長所は自分の強みでもありますので、企業へしっかり伝えましょう。ただ、堂々とした態度であっても、自慢そうに話すのはマイナスです。明るくハキハキとした声で、相手の目を見て答えるようにしましょう。
あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう!
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・インターンの志望先を決められない人
・楽しく働ける仕事を見つけたい人
・簡単に自己分析をしたい人
長所を問われた場合の回答例文
就活で、長所を問われた時の回答例文を紹介していきます。これまで解説してきたポイントや、注意点などと合わせて、参考にしてみてください。例文では、さまざまな長所を伝えていますが、大切なのは自分の言葉でアピールすることです。例文をそのまま使うのはおすすめしません。
どのような長所であっても、自分自身の強みを企業へしっかり伝えられるように、オリジナルの文章を作成してみましょう。結論から述べる、具体的なエピソードを添える、仕事への活かし方を伝えるという構成で考えてみてください。
例文①
私の長所は、自分が決めたことを最後までやり遂げるところです。学生時代に塾でアルバイトをしていた際、生徒の学力アップのために一人一人と面談をおこなって、弱点の克服法や勉強の仕方について話し合いました。1ヶ月に1度、定期的に面談の機会を作ることで生徒のモチベーションを保つことができ、担当していたクラスの全員が点数を上げることができました。
なかなか思うようにいかず、生徒とぶつかることもありましたが、諦めずに続けたことで結果を出せたと思います。生徒もとても喜んでくれました。入社後も、仕事に全力で取り組み、最後までやり遂げていきたいです。
塾のアルバイトの経験から、最後までやり遂げるという長所を伝えています。具体的なエピソードで、その時の状況や行動、その結果どうなったのかを分かりやすく説明しています。生徒の点数がアップしたという成果があり、説得力のある文となっています。
やり遂げる力をアピールするメリットについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文②
私の長所はどんな状況でも真面目に物事に取り組むところです。大学時代に飲食店でアルバイトをしていましたが、覚えることが多く仕事に慣れるまで時間がかかりました。ミスをしてしまい、落ち込むこともありました。早く一人前になりたいと思い、仕事中に気付いたことをその場でメモして、家に帰ってから覚えるべきことや、接客でのポイントをノートにまとめて自分なりに仕事のコツを掴む努力をしました。
お客様や先輩のちょっとした一言もすぐにメモして、次回に活かすように心掛けました。アルバイトを始めてから3ヶ月を過ぎる頃には、一通りの仕事ができるようになり、店長にも真面目に働いてくれて助かるといわれました。半年後にはバイトリーダーを任され、後輩の指導もおこないました。御社でも自分のやるべきことに真面目に取り組み、実績を重ねてキャリアアップしていきたいと思います。
真面目さを長所をとしてアピールしています。企業で仕事をしていくうえでは、真面目に取り組む姿勢が大切ですが、ありきたりな長所のため、オリジナルのエピソードが必要になります。店長から真面目さを褒められたことで、自分だけでなく他人からも長所を評価されていると分かります。
例文③
私の長所は人との会話で相手の気持ちを汲み取れるところです。学生時代に家電販売店でアルバイトをしていました。接客にはマニュアルがありましたが、その時の状況に合わせてお客様に最適なアドバイスをするのが大切だと思った私は、お客様の話をよく聞き本当に必要な商品は何かを考え提案するよう務めました。
こちらの意見を押し付けるのではなく、一緒に問題を解決していきたいという思いで、お客様の目線に立ってマニュアルをベースに自分なりに工夫したところ、リピーターが増えてバイトの中で売り合上げが1位になりました。御社でもクライアントとコミュニケーションを取りながら、要望を深く理解し、最適な案を一緒に導き出していきたいと思います。
コミュニケーション能力の高さをアピールしています。コミュニケーション能力は、接客や営業職だけでなく、さまざまな場面で役立つスキルです。相手の立場になって、何を求めているのかを感じ取る能力は、入社後の仕事にも活かせるでしょう。
コミュニケーション能力を自己PRするポイントについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
例文④
私の長所は行動力があるところです。高校の時に洋画を見たことがきっかけで海外の文化に興味を持つようになりました。語学も身に付けたいと思ったのですが、当時は英語が苦手でした。そこで、授業とは違う方向から英語に触れてみようと、大学1年の時に3ヶ月間一人でカナダに旅行をしてみました。色々な場所で世界中の人々と関わる中で、言葉が通じる面白さを感じ、英語をもっと身に付けたいと強く感じました。帰国後は毎日2時間の勉強を続け、大学入学前には500点だったTOEICで3年では850点を獲得することができました。
興味のあることには積極的に行動して取り組むことが大切だと思いました。御社の仕事でも持ち前の行動力を活かし、新しいことへ積極的にチャレンジしたいと考えています。
長所として行動力をアピールしています。一人で海外へ行くためには行動力が必要です。ベンチャー企業や開発職など、新しい技術へのチャレンジを大切にしている企業へのアピールとして有効です。企業や職種によってアピールするべき長所は異なりますので、企業の求める人物像を把握して長所を考えてみましょう。
就活で長所を問われたら志望先に合ったアピールをしよう
就活では長所をアピールする場面が多くありますが、大切なのは企業の求める人物像に合った長所を選ぶことです。優れた能力でも、企業の仕事にどのように活かせるかを示せなければ効果的なアピールにはなりません。まずは、自分の長所はどのような点なのか、客観的に分析してみましょう。長所がなかなか思いつかない場合は、短所を言い換えてみる方法がおすすめです。また、これまでに他の人から評価されたり、褒められたりしたことを思い出してみると、ヒントがみつかるはずです。
企業の求める人物像を理解し、どのような長所なら仕事に活かせるか考えてみてください。長所をアピールする際は、まず結論を先に述べてから、裏付けとなる具体的なエピソードを添えて、なぜそう思うのかという理由を説明していきます。長所の例文を参考にして、自分の強みを企業へしっかり伝えるために対策を立てて、就活に臨みましょう。