目次
第一印象が決まる髪型
普段はおしゃれの一つとして色々なアレンジを楽しめる髪型ですが、就活ではどんな髪型が適切なのか悩んでいる就活生も多いでしょう。
皆さんは「初頭効果」という言葉を知っていますか。「初頭効果」とは心理学の中で使われる言葉の一つで、一番始めに得た印象によって、相手の人物像へのイメージが大きく左右される効果のことを指します。つまり、初対面で得た印象はインパクトが大きく、なかなか上書きすることができないのです。
就活の中で経験する面接は長くても1時間程度です。パッと出会った時の第一印象があまり良くなければ、それをたったの1時間でがらりと覆すことは容易ではありません。
今回はどんな髪型が相手に好印象を与えることができるのか、一緒に確認していきましょう。
就活でチェックされるヘアーのポイント
それでは、面接の担当者からは髪型のどのような部分をチェックされているのでしょうか。就活では、これと決まった髪型のルールはありません。しかし、好印象を与える髪型にはある一定の共通点があります。
ここではその好印象を与える3つのポイントをご紹介します。
1. 清潔感
まずは「清潔感」です。髪型のみならず、就活では身だしなみの清潔感はとても大切です。皆さんは清潔感をどうイメージしますか。
髪型における清潔感は
1.寝ぐせがない
2.つやがあり、ぼさぼさでない
3.髪色が自然である
といった3点があげられます。
寝ぐせは、誰もが朝直してくるものではありますが、朝寝坊をしてしまうと時間がなくうっかりしてしまうこともあります。また、移動中の居眠りで癖がついてしまうこともありますのでしっかりと注意しておきましょう。
二つ目の髪のつやがあり、ぼさぼさでないというのは、髪の毛を整えているかどうかを指します。伸びっぱなしの髪や、相手から見てもわかるくらい傷みがひどい髪は不健康なイメージにつながります。
髪色はなるべく地毛の色が自然体で好印象です。「黒」という正確な決まりはありませんが、明るい色に染めてある人は地毛に近い色にしておくと自然で好印象になります。
髪は自分で気を遣わなければ、清潔感を保つことはできません。しっかりと清潔感を持とうとしていることが「印象を大切にできている人」と相手に感じられ、好印象になるのです。
表情がわかる
就活でチェックされる部分として2つ目のポイントは、表情が分かるかどうかです。
前髪が眉を隠したり、目にかかっていると、表情がとても分かりにくいです。面接といってもそれは人と人とのコミュニケーションですから、表情はとても大切です。
どんなににこやかな笑顔で面接を受けていたとしても、髪が重たいと邪魔をして相手に表情を読み取ってはもらえません。
短く切りそろえるか、左右に分けるなどして、眉や目をしっかりと見える状態にしておきましょう。
機能性
髪の機能性とは、普段の生活に支障がないかを指します。もともと髪は頭を守るものです。その機能性がかえって普段の生活の妨げになっては元も子もありません。
特に女性は髪が長い方もいるでしょう。その場合、その髪が絡まってしまったり、面接中に邪魔をして手で髪をいじったりしてしまうこともあるかもしれません。
学生時代、髪を短く切りそろえるか、束ねることをルールにされ、面倒に思ったこともあるかもしれません。しかし、それは勉強の邪魔をしないように、また動き回る中で危ないようにと決められていたものです。
これは社会でも同じです。学校のようなきっちりとした決まりはなくとも、普段の生活に支障をきたすようなことはないような髪型にしましょう。
大前提として自分が「正しい」と思える身だしなみにしよう
就活で、正しい身だしなみは何かと悩む人は多いです。第一印象を左右する身だしなみの中でも、髪型は大きな部分を占めます。一方でお伝えしておきたいのは、就活の身だしなみに「正解はない」ということです。
今回は、男女別におすすめの髪型を紹介していきますが、あくまで参考ということで自分自身で判断することは忘れないでください。就活で大切なのは、自分の魅力をいかに表現するかどうかなので、自分で「正しい」と思える身だしなみで面接に臨みましょう。
男性の特におすすめなヘアースタイル
ここからは男性と女性のおすすめのヘアースタイルについて詳しくご紹介します。
まずは男性のヘアースタイルです。爽やかさと仕事ができそうなイメージを演出していきましょう。ここからご紹介するヘアースタイルの基本はあくまでも一例ですので、その中で自分にあった髪型で就活に挑みましょう。
髪でさわやかな印象を与えられる
まずは髪を短く切り、爽やかな印象を与えましょう。
特に清潔感がありかつ爽やかな髪型として就活生に人気なのは、黒髪の短髪です。自然な黒髪に、耳が出ていて、襟足も切りそろえてあり、前髪は眉毛にかからない程度の長さがよいです。そうすることで、清潔感があり、好印象かつ仕事ができそうな人物を演出できます。
一概に短髪と言っても、丸坊主やスキンヘッドはビジネスシーンにおいても少数派であることは理解しておきましょう。短ければ良いというものではなく、適度な短さだからこそ爽やかな印象を与えることができます。
スタイリングで清潔感を演出する
ヘアワックスなどのスタイリング剤は使用しても構いません。むしろ、清潔感を与えるためには、使用した方が良い場合があります。
髪質が柔らかかったり、癖っ毛であると思うように髪が上がらなかったり、はねてしまうことがあります。スタイリング剤を使うことで髪につやとハリが出て、清潔感のある爽やかな印象を与えることができます。
スタイリング剤にも、ワックス・ジェル・ムースなど、様々な種類があります。選ぶ時の注意点としてまず大切なのは、きついにおいがないことです。香りには好き嫌いがあり、そのにおいがきつすぎると、人によってはとても不快に感じることがあります。自分ではにおいに気が付かないものですから、スタイリング剤を選ぶときになるべく無臭に近いものを選びましょう。
一般的なスタイリング剤の使い分けは以下の通りです。
スタイリングの使い分け
・つやを抑えて固めたい
→ワックス
・つやを出して固めたい
→ジェル
・濡れ感を出してあまり固めない
→ムース
・髪質が柔らかい
→ワックス(ハードタイプ)、ジェル(ハードタイプ)
・髪質が硬い
→ワックス(ソフトタイプ)、ムース(ソフトタイプ)、ジェル(ソフトタイプ)
スタイリング剤を使用するときは適度な量で、べたべたしすぎないように注意しましょう。
女性に特におすすめのヘアースタイル
次に女性の特におすすめのヘアースタイルについて詳しくご紹介していきます。短髪がメインとなる男性とは異なり、女性は長さもさまざまであるため、どんなスタイルにしようか悩んでいる就活生も多いでしょう。
女性のヘアースタイルで気を付けるべき点を詳しく見ていきましょう。
前髪は目にかからないように
まずは前髪です。前髪は目を隠さないように、目の上で切りそろえるか、左右に分けてピンでとめるようにしましょう。
最近では前髪がとても長く、かきあげるようにして前髪あげておでこを出すようなスタイルもよく見かけますが、左右に分け耳にかけるようにした方が就活生らしく整って見えます。
またオールバックのようにおでこを出し、ひとつに髪を束ねる髪型もすっきりとして良いでしょう。眉が出ていると表情も分かりやすく、明るく見えます。その際は、メイクでしっかり眉を書いておきましょう。眉が薄いと表情の変化がより分かりにくくなってしまいます。
髪の長さが与える印象
続いては、髪の長さが与える印象についてご紹介いたします。
女性の髪の長さは大きくショート、ミディアム、ロングの3つに分けられます。それぞれ、面接の際にどんな印象を与えているのか確認してみましょう。
髪の長い短いで面接が有利になる不利になるということは全くありません。しかし、明るさ、大人っぽさ、知的さなどの印象の違いはあるかもしれません。
自分をどのようにアピールしたいのか、参考にしてみてください。
ショート
ここでいうショートヘアーは、髪が肩につかない程度の長さのことです。ショートヘアーは、基本的に活発でフレッシュな印象を人に与えると言われています。
髪が短いと、横髪が顔にかかったり、前に垂れたりします。その場合は、ピンで留めたり、スタイリング剤で整えておきましょう。ピンを使い過ぎると子供っぽい印象になるため、見えないように少しだけ留める程度がおすすめです。それ以外は両サイドを耳にかけましょう。
ピンはおしゃれでつけているのではありません。色は黒かこげ茶など、髪色に合ったものにします。スタイリング剤も髪をまとめるためのものであるため、なるべく無臭のものを適量使用しましょう。
ショートヘアーは、自然な髪の流れのままに、短い髪ならではの爽やかでフレッシュな雰囲気を十分にアピールすることができます。
ミディアム
ミディアムは肩から胸上あたりの長さのことを指します。ミディアムヘアーは、柔らかく温かみのある印象を与えると言われています。
この位の長さの髪ははねやすく、セットをしないとボサボサに見えてしまうこともあります。お辞儀をしたときにいちいち髪の毛が顔にかかって邪魔にならないように、ヘアスタイルは工夫する必要があります。
ミディアムヘアーにおいて髪を束ねない場合は横の髪を耳にかけておくとよいでしょう。お辞儀をした際に髪が乱れると、ついついいじってしまいます。自分では気にならなくても相手から見ると非常に気になるしぐさであるため、乱れないようにしましょう。
ヘアゴムを使う際は派手な色やアクセサリーがついているものではなく、シンプルな黒かこげ茶で髪色に合うものにしましょう。
ロング
最後はロングヘアーです。ロングヘアーは大人っぽく落ち着いた印象を与えると言われています。
ロングヘアーはひとつにまとめるのが一般的です。束ねなければいけないというルールはありませんが、髪の動きも大きく、乱れやすくなるからです。お辞儀をしたとき、立ったり座ったりするときに、いちいち髪を後ろへ流したり、耳にかけなおしたりするのは面倒です。ましてや、無意識のうちに面接中毛先を触ってしまうのも良くないため、縛ってすっきりさせるのが良いとされています。
束ねずにそのまま面接に挑む場合は、巻いたりせずにストレートであると大人っぽくしっかりとした印象なります。
女性の髪型は様々ありますが、面接の邪魔をしない自分に合った髪型で気持ちよく面接に挑みましょう。
ヘアーカラーのマナー
ここではヘアーカラーのマナーについてご説明します。
就活時期になると、黒染めしなくてはいけないとプレッシャーに感じる就活生もいるのではないでしょうか。就活において、髪は自然な色がいいとはされています。もともとの地毛の色が肌の色に合っていて健康的に見えるからです。
しかし、必ずしも黒またはこげ茶がいいという理由はありません。その判断は業界や企業によって違います。
例えば、アパレルの企業によっては、個性や就活生の考える「美しさ」「トレンド」をおさえたファッション、カラーリングしたヘアースタイルが認められることもあります。一方で金融業界のようなお金を扱うような企業においては、よりかしこまったスタイルが求められているため、髪色も黒や茶などの自然な色を好む傾向にあります。
大切なのは、自分の希望する業界、企業にふさわしい髪色を理解することです。ヘアーカラーは自分で選択できるのです。自分に合った色が茶色なら自信をもって茶色を選択しても良いのではないでしょうか。みんなに合わせるのではなく、自分の選んだ色で。自分の選択は自分で責任を持つのが社会人の本当のマナーです。
身だしなみは髪型から
みなさんはP&Gという会社の商品「パンテーン」のコマーシャルを見たことはありますか。このCMは就活生の髪の悩みをテーマとして、「自由な髪型で就活を行う」ことを呼びかけているものです。その声に賛否は分かれ、共感できる人と、そうは思えない人もいました。
多くの就活生が黒髪で、男性は短髪で、女性は一つにくくっているのは確かに今の日本のスタンダードな就活のスタイルかもしれません。しかし、時代は変わり、それとともにこの文化も変わるかもしれません。全てがわからない「かもしれない」の世界です。
その中で就活で変わらないたった一つのものは、その企業に入社したいという気持ち。そしてそれを表した姿勢を企業が求めているということです。
面接の担当者の方に良い印象を持ってもらえるように、身だしなみを整え、髪型を整える。目と目を合わせる顔の大半を締めているのが髪だからこそ、そのヘアースタイルに迷うのは当然のことです。
社会人の第一歩として、自分の判断した髪で就活に挑みましょう。