適性試験は多くの選考で使われている
就活の選考では面接やグループワークが実施されるだけではなく、適性試験がおこなわれることもあります。適性試験では基本的な学力が見られており、点数によって合否を判断されます。企業によっては合格のボーダーラインを設けていることもあり、これを突破しないと、不合格になってしまうため注意しなければなりません。
適性試験を突破するには、事前に対策をしておくことが大切です。対策なしで臨んでしまうと適性試験で失敗してしまう可能性があるため、念入りに勉強をしておく必要があります。
適性試験で不合格にならないためにも、適性試験とはどのようなものなのか事前に必要な対策なども含めて理解を深めていきましょう。
以下の記事では、適性試験の対策について解説しています。
適性試験の内容
まずは適性試験がどのようなものなのか、基本的な理解から深めていきましょう。適性試験の対策をするには、内容を正しく理解しておくことが大切です。適性試験にはさまざまな種類がありますが、内容は大きく能力検査と性格検査の2つに分けられます。
それぞれでどのような特徴があるのかを知っておくことが、試験を突破するためには重要です。能力検査と性格検査の詳細について把握し、どのような違いがあるのかも含めて知っておきましょう。
能力検査
適性試験の中でも、基本的な学力をみるためのものが能力検査です。能力検査は言語と非言語にわけられています。非言語は計数と呼ばれることもあります。
言語は国語、非言語は数学に関する問題を出題されることが特徴です。企業によっては言語において英語の問題が出題されることもあります。仕事で英語を使う企業なら能力検査で英語の問題が出されることも多いため、この点は理解しておきましょう。
基本的には言語と非言語の2つで構成されている能力検査ですが、適性試験の種類によっては特殊な問題が出題されることもあります。これらは基本的な学力や思考力を問うものであり、高得点を獲得するには事前の対策が必須であることは理解しておきましょう。
性格検査
適性試験では、性格検査も実施されます。性格検査は選択問題であり、多数の問題を短時間で解かなければならないため、素早く解答することが大切です。
事前の対策が必須である適性試験ですが、性格検査については対策をする必要はありません。性格検査は思ったまま正直に解答することが大切であり、ここで対策をして本来の自分の気持ちとは違うものを答えてしまうことはNGです。
性格検査では解答内容によってどのような人物であるかがみられており、自分の意見とは違う内容で答えてしまうと場合によっては嘘をついていると判断されます。
嘘だと判断されると大幅に減点、あるいはその時点で不合格となってしまう可能性もあるため、性格検査は嘘偽りなく正直に答えることを意識しましょう。
適性試験の種類
ひとくちに適性試験といっても、さまざまな種類があります。そのため、種類ごとの違いを把握して、どのような特徴があるのかを理解しておくことが大切です。
適性試験は種類によって出題内容が大きく異なり、事前にやっておくべき対策も異なります。種類による違いが大きいからこそ、対策はそれぞれ変わってきます。適性試験の種類ごとにどのような点が違うのかを把握して、事前の対策に役立てましょう。
SPI
適性試験の中で、もっともメジャーなものがSPIです。SPIは多くの企業が採用している適性試験であるため、事前の対策が重要といえます。
出題内容は言語と非言語、さらに性格検査も実施されます。問題自体の難易度はそれほど高くはありませんが、短時間に大量の問題を解かなければならないため、素早く解答することが重要です。
そのため、できるだけ多くの問題に取り組んで対策し、解答速度を高めておくようにしましょう。言語の分野では長文読解がメインであり、非言語では簡単な計算問題などが出題される傾向にあります。
また、企業によっては言語の検査で英語の問題が出題されることもあるため、この点も覚えておきましょう。
玉手箱
玉手箱も、適性検査で出題されることの多い問題形式です。SPIと並んで多くの企業で採用されている種類であるため、念入りに対策しておきましょう。
玉手箱は同じ問題の形式が、連続して出題されることが特徴です。そのため、問題の形式を把握しておくことで、よりスムーズに解答しやすくなります。言語では長文読解や論旨の判断、非言語では図表の読み取りや四則演算や表内の空欄の推測などの問題が出題されます。
出題される内容は企業によって異なるため、それぞれの問題についての理解を深めておくことが大切です。場合によっては英語の問題が出題されることもあります。そのため、業務で英語を使う仕事の場合は、英語問題の対策もしておきましょう。
CAB
適性検査の中でも、CABは特殊な問題が出題されます。出題される問題の種類は、暗算、法則性、命令表、暗号の4つです。これらは思考力を試される問題であり、適性試験の中でも難易度が高いため注意しなければなりません。
高得点を獲得するには、できるだけ問題に触れて出題形式への理解を深めておく必要があります。論理的な思考力が問われるCABは、一夜漬けで対策ができるほど簡単なものではありません。
高難易度だからこそ、早めの対策が必要であることは理解しておきましょう。大手企業やIT系企業で出題されることも多く、就職難易度の高い企業はCABを採用している傾向にあります。
志望先の企業がCABを採用しているなら、早くから準備をして勉強を始めておくことが大切です。
GAB
総合商社や証券会社などで出題される傾向にあるものが、GABの適性試験です。GABもCABと同じで、適性試験の中では問題の難易度が高いため注意しなければなりません。
高得点を獲得するには事前の対策は必須であり、早くから準備をしておく必要があるでしょう。CABとGABは対象となる就活生が異なり、CABはネット系の専門職を対象にしていることが多いですがGABは総合職の人材を対象にしています。
そのため、文系職で就職難易度の高い企業などでは、GABが用いられていることも多いといえ、念入りな対策をしてから選考に臨むことが大切です。
GABは言語理解と計数理解、性格検査の3つで構成されており、言語理解は言語、計数理解は非言語の分野から出題されると考えましょう。
以下の記事では、GABの対策について解説しています。
TG-WEB
SPIや玉手箱と並んでメジャーな適性試験として、TG-WEBがあげられます。TG-WEBは言語と非言語、企業によっては英語の問題が出題されますが、他の適性試験とは出題範囲が異なることも多いため、注意しなければなりません。
TG-WEB独自の問題が出題されることもあるため、事前の対策は必須です。また、TG-WEBは従来型と新型の2つがあり、どちらが出題されるかによって、問題の内容は大きく異なります。
従来型は問題数は少なく、比較的難易度が高いことが特徴です。対して新型は問題の難易度はそれほど高くはありませんが、出題数が非常に多いです。
そのため、短時間で大量の問題を解かなければなりません。従来型と新型のどちらにあたるかによって、求められる能力が異なることは理解しておきましょう。
適性試験の受け方
適性試験にはさまざまな形式があり、企業によって受け方は異なります。企業に出向いて実施される場合は、筆記やマークシート形式でおこなわれることが多いです。
配布された用紙に解答を記入、あるいはマークするケースは大きく筆記試験と呼ばれます。他には自宅などのパソコンから受けられるものもあり、これはWEBテストと呼ばれています。
WEBテストは期限内であれば、自分の好きなタイミングで適性試験を受けられるため、念入りな準備をして気持ちを整えてから挑戦しやすい点が特徴です。企業によってはテストセンターと呼ばれる施設で、適性試験を実施することもあります。
テストセンター形式の場合は自身で予約をし、自宅で性格検査を受けてから、会場にて能力検査を受けることになります。
適性試験の対策ポイント
適性試験で高得点を獲得するには、事前の対策は必須です。対策なしで臨んでしまうと失敗する可能性が高く、足切りラインをクリアできず、不合格になってしまうことも少なくありません。
対策の方法はさまざまあるため、これらを把握しておきましょう。念入りな対策をしてから適性試験に臨むことで、よりスムーズに選考を突破しやすくなります。
特に能力検査で高得点を獲得するためにも、事前にどのような対策をおこなうとよいのかは知っておきましょう。
問題集を解いて慣れておく
就活の適性試験は、種類ごとに問題集が市販されているため、これを購入して練習しておくのがおすすめです。問題集を解いて問題の形式や構造に慣れておくことで、本番でもスムーズに解答しやすくなります。
適性試験ではさまざまな範囲から出題されるため、問題集なしで勉強するのは難しく効率も悪いです。問題集なら出題範囲を絞り込んで勉強ができるため、よりスムーズに対策ができて時間短縮にもつながります。
問題集は1冊購入し、それを何度も繰り返し解くようにしましょう。さまざまな問題に触れるよりも、問題の形式自体を覚えてしまい、慣れておくほうが高得点を獲得しやすいです。
また、ネット上の適性試験の問題を利用してみてもよいでしょう。
時間配分に気を付ける
出題される問題の難易度だけではなく、制限時間も適性試験ではハードルとなりやすいです。問題自体には正解できていても、時間が足りずに点数が伸びないというケースも多いため、練習時から時間配分には気を配っておきましょう。
適性試験で高得点を獲得するには、全問解答することが大前提の条件となります。特に選択形式の場合は、わからなくても解答しておくことで正解する可能性もあります。
時間配分をきちんと頭に入れておき、とにかく全問解答することを心がけましょう。
企業がどの適性試験を使っているのかチェックする
適性試験は種類によって出題される問題の形式や内容が大きく異なります。そのため、種類に合わせた対策をしておくことが大切です。
志望先の企業ではどの種類の適性試験が実施されているかを確認しておきましょう。
企業が実施する適性試験の情報は、ネットなどでチェックできます。どの種類で出題されるのかが把握できていないと、さまざまな種類の適性試験の対策をしなければならず、あまりにも時間がかかってしまいます。
情報を得て種類を絞り込んでおくことで、効率的に対策をしやすくなり、時間の短縮にもつながるでしょう。もちろん、ネットの情報がすべて信用できるとは限らないため、この点には注意が必要です。あくまでも対策する種類を絞りこむために、参考にするものと考えておきましょう。
就活の適性試験は種類を把握した上で対策しよう
就活の関門のひとつである適性試験には、さまざまな種類があります。種類によって出題される問題の形式や範囲、難易度まで異なるため、それぞれの違いを知っておくことは大切です。
種類ごとの違いを把握した上で、それぞれについての対策をしておくことがスムーズに選考を突破するための秘訣といえます。対策なしで適性試験に臨んでしまうと、合格に必要なラインの得点を下回ってしまい、その時点で不合格になることもあるため注意しなければなりません。
足切りのラインを下回ると、個性や経歴などを考慮せずに即不合格となることが多いです。適性試験で失敗しないためにも種類による違いは正しく理解しておき、出題形式に合った対策をおこないましょう。
以下の記事では、適性検査の受検方法について解説しています。