就活その他

【理系学生の就職活動】人気の企業や就活を成功させるポイントを解説

就職活動に悩む理系学生は多い

就職活動をする際には、大学時代にどのような勉強をしてきたかを考えることが大切です。文系と理系では就職先が違ってくることもあり、とくに理系の場合はどの業界や企業に就職するかで悩むことがあります。

理系の学生だからといって、就職で不利になるわけではありません。むしろ文系では目指せない職業を選ぶことができたり、文系の学生と同じ企業を志望したりすることも可能です。つまり、就職先は多彩であり、さまざまな業界を見て、就職する企業を決めることができます。

理系の学生が就職するなら、どのような業界や企業があるのかを知っておくことが大切です。理系ならではの就活事情や選考をスムーズに進めるためのポイントを知り、就活の成功を目指しましょう。

下記の記事では、理系に人気の就職先ランキングを紹介しております。

理系の人材は不足している

まず知っておきたいのは、企業において理系の人材が不足しているということです。これは、とくにIT業界にいえることです

2019年3月に経済産業省が公開した「IT人材需給に関する調査」によると、IT業界において、人材が不足していることが明らかになっています。また、IT業界では、今後ますます人材が不足することが懸念されています。

IT業界に技術職として就職する学生は、理系の人が多いです。それは、大学である程度の専門知識を身につけているためです。専門知識をもっていない文系の学生では、そもそも受け入れられないこともあるでしょう。これらの背景から、理系の人材は不足しているといえます。

理系学生の就活事情

理系の学生の就活を詳しく知るには、どのような就活事情があるのかを把握しておくことが大切です。ひとくちに就活事情といっても、文系と理系ではさまざまな点が異なります。

理系ならではの事情を理解しておくことで、自分の場合はどのように就活を進めていくべきなのかが判断しやすくなり、就活の指針も持ちやすくなるでしょう。理系ならではの就活事情を正しく理解し、理系学生を取り巻く状況を把握して、就活に役立てていきましょう。

下記の記事では、理系院生の就活事情を紹介しております。

就活にかけられる時間が限られている

理系の学生は就活にかけられる時間が、文系の学生よりも少なくなってしまうことが多いです。これはゼミや研究室などに時間を割かなければならず、就活に向けられる時間が少なくなってしまうことが理由です

所属しているゼミや研究室、研究テーマによっても異なりますが、卒業するぎりぎりまで研究をしたり、発表のための論文を書いたりすることもあります。就活では履歴書の作成や業界・企業研究、選考の対策などをおこなう必要があり、理系の学生は限られた時間の中で、これらをおこなわなければなりません。

そのため、文系の学生と比較すると、少ない時間で選考の準備をしなければならず、選考の対策でばたばたしてしまうことも多いでしょう。

下記の記事では、理系学生の就活スケジュールについて解説しております。

大学院へ進学する人も多い

理系の学生は学部を卒業してすぐに就職するとは限らず、大学院に進学する人は多いです。大学院に進学し、より専門的な研究をしてから就職先を選ぶという人もいます

専門的な知識や技術があると、研究職などでも採用されやすくなり、大卒よりも就職しやすいことも多いです。また、大学院卒のほうが給料がよいといった、待遇のよさも魅力です。学部を卒業してどのような仕事をしたいかが明確になっていない場合は、一度大学院に進学して、自分のやっている経験を突き詰めてから就職先を探す人もいます。

理系だからといって、必ずしも大学院に進学しなければならないわけではありません。しかし、理系の学生は学部卒ですぐに就職せず、大学院を目指す人も多いことは知っておきましょう。

下記の記事では、理系大学院生の就職ランキングを紹介しております。

大手志向の強い学生もいる

研究職など専門的な仕事ができる理系の学生は、大手志向の強い人も多いです。製薬会社や化粧品会社など、研究職として就職する場合は、大手が選択肢になりやすいです。

誰もが知っている企業の専門職に就職することで、より難易度の高い研究ができ、自分が学んできた領域を就職してからもさらに深堀りすることができます。そのため、自分の持っているスキルや知識を活かして仕事をしたいと考える人は、大手企業への就職を目指すことが多いです。

ハードルの高い大手への就職を目指すことは悪い選択ではありませんが、そればかりになってしまうと就活で失敗しやすいです。いわゆる大手病にかかり、選考で失敗する人もいるため、この点は覚えておきましょう。

下記の記事では、大手企業の内定を獲得するポイントを紹介しております。

理系学生が就職する際の進路

就活の進路を考える場合には、理系学生ではどのような就職先があるのかを知っておくことが大切です。理系学生ならではの進路を把握しておくことで、将来どのような仕事に就くことができるのかが、判断しやすくなります。また、就職先に悩んでいる場合も、進路を知っておくことで自分の将来の姿をイメージしやすくなるでしょう。

理系が就職できる進路としては、自分の専門職と専門外の理系の仕事、さらに文系の仕事の3つがあげられます。それぞれについての理解を深め、自分にはどのような進路があるのかを知っておきましょう。

専門分野への就職

自分が研究してきた専門分野で仕事を探せる点は、理系ならではの魅力です。専門職といってもさまざまな仕事があり、進路としては幅広いといえるでしょう。例えば大学で薬品系の勉強をしているなら、化粧品会社や製薬会社などの研究職があげられます。

これまで学んできた知識を活かして仕事ができることが大きな魅力であり、就職してからも自分の研究している分野を突き詰めることができます。ただし、企業によって研究の内容や方向性は異なるため、専門職に就職したからといって、必ずしも自分のやりたいことが実現できるとは限りません

そのため、専門職での就職を目指すなら、自分のやりたいことがその企業で実現できるかどうかをチェックしておきましょう。

下記の記事では、理系学生におすすめの資格を紹介しております。

専門外の理系職種への就職

理系職種への就職といっても、自分が研究している専門分野の職種で就職することだけが進路ではありません。理系職種にはさまざまな種類があり、理系の学生なら自分の専門外の職種で就職することも可能です

例えば化学繊維の研究をしていた学生が、SEといったIT系の専門職に就職することもできます。これまで学んできたことを活かして就職を決めることも大切ですが、それだけが進路ではないことは覚えておきましょう。企業での仕事をいろいろ見ているうちに、専門外の分野に興味を持つこともあります。

専門外であっても興味を持つことができたのなら、その道に進むこともおすすめです。理系の学生なら理系分野の基礎能力は身についていると判断され、選考で有利になることも多いです。

下記の記事では、理系に人気の職業一覧を紹介しております。

文系職種への就職

理系の学生だからといって、必ずしも研究職や開発職といった、理系職種を目指す必要はありません。理系の学生も文系職種にチャレンジすることは可能であり、文系学生と同じ仕事をすることができます

例えば理系でも営業職や事務職に応募することは可能であり、選考で企業に貢献できると評価されたなら、そのまま就職もできます。また、文系職種にチャレンジする場合でも、製薬会社の営業職など、研究などで培った知識を活かした仕事をすることも可能です。

MRと呼ばれる製薬会社の営業職をはじめとして、金融系の仕事やコンサルタントなどの仕事に就くこともできます。理系の学生は理系分野の職種だけではなく、文系職種にも挑戦できるため、仕事の進路は幅広いといえるでしょう。

下記の記事では、理系の人気就職先ランキングを紹介しております。

理系学生に人気の企業ランキング

大学生ランキング・理系

  1. 1
    トヨタ自動車
  2. 2
    ソニー
  3. 3
    東日本旅客鉄道
  4. 4
    明治グループ
  5. 5
    サントリーグループ

引用元:キャリタス就活

キャリタス就活の「大学生ランキング・理系」によると、理系の学生に人気の就職先としては、上記の5つがあげられます。それぞれ分野は異なるものの、理系の専門職が活躍できる領域が多く、大学時代に学んだことを仕事で活かすことができます。

トヨタ自動車なら自動車部品の研究開発やエンジニア、ソニーならAV機器の研究職などがあげられます。東日本旅客鉄道では、鉄道整備に関するエンジニアなどの仕事があげられるでしょう。食品系の明治やサントリーでは、食品から飲料の研究開発など、理系専門職が数多くあります。

また、それぞれ規模の大きい企業であり、理系の専門職の幅は広く、かつ文系職種への就職も可能です。

下記の記事では、理系女子に人気の就職先を紹介しております。

理系学生が就活に取り組む際のポイント

理系学生が就活をスムーズに進めるには、取り組む際に意識したいポイントがいくつかあります。文系と理系では就活事情が大きく異なるからこそ、知っておくべき点はさまざまあることは理解しておきましょう。

理系ならではのポイントが把握できていないと、就活で失敗してしまったり、就職はできても仕事を始めてから不満を抱えてしまったりすることがあります。就活のスムーズな成功を目指すためにも、理系学生ならではの就活のポイントは、正しく頭に入れておきましょう。

早めに活動を開始する

ゼミや研究室など、学内での勉強に時間を取られやすい理系学生は、文系学生よりも就活にかけられる時間が減ってしまうことも多いです。そのため、時間不足を解消するには、できる限り早めから就活の準備をしておく必要があります

就活はいつから活動開始しなければならないと、明確に決められているわけではありません。就活の情報解禁となる3月1日からスタートしなくても、それ以前から始めることも可能です。

明確なスタートの基準がないからこそ、就活を有利に進めるにはできる限り早めから活動を開始しておくことが大切です。業界研究や企業研究、自己分析などは早めに初めておき、研究などをしながらでも就活に時間が割けるように、スケジュールを調整しておきましょう。

大手企業以外も視野に入れる

大規模な研究をおこなっている大手企業は就職先として人気が高いですが、就活で失敗しないためには、大手以外にも目を向けることが大切です。大手企業だけを選んで志望してしまうと、すべての選考に落ちてしまい、内定がもらえないまま卒業を迎えてしまうこともあります。

大手企業は選考のハードルが高いため、優秀な学生だからといって必ずしも就職できるとは限りません。大手企業だけを志望先にしてしまうと、全滅して就活に失敗する可能性が高いため、この点には注意しましょう。

大手企業がよく、中小企業が悪いと決まっているわけではありません。中小企業でも優れた会社は多数あるため、志望先が全滅しないように、大手と中小企業を織り交ぜながら応募先を選びましょう。

下記の記事では、理系と文系の職業について解説しております。

学校推薦を活用するのもひとつの方法

理系の学生は学校推薦を活用することも、ひとつの方法です。文系の学生でも学校推薦で就職することは可能ですが、就職先の選択肢や推薦の数などは、理系学生のほうが多いです。

学校推薦ならスムーズに選考を突破できることも多く、素早く内定がもらえることもあります。推薦を受けるには学内での成績が優秀であったり、素行に問題がないといったりすることが大切です。

また、学校推薦で内定をもらった場合は、基本的には辞退しづらいことは覚えておきましょう。学校推薦で辞退をしてしまうと、大学や教授の顔に泥を塗ってしまうことになりかねません次に就職する後輩に迷惑をかけてしまうこともあります。学校推薦にはある程度の制限はありますが、就職しやすい方法といえるため、検討しておきましょう。

下記の記事では、理系のインターンについて解説しております。

理系学生は早めに就職活動に取り組もう

大学での研究に時間を取られやすい理系学生は、就活に割ける時間が短くなってしまい、十分な対策ができないまま失敗してしまうことも多いです。

理系学生ならではの就活事情を考慮して早めから準備をしておくことが大切であり、事前準備を念入りにおこなうことで、よりスムーズに就活を進めることができます。また、理系ならではの就職先はもちろん、文系学生が目指す就職先も頭に入れておき、広い視野を持って進路を考えましょう。

理系の専門職種や専門外の職種、文系職種と、理系学生が目指せる進路はさまざまあります。また、大学院に進学するという道もあり、就職だけがすべてではありません。自分の場合はどのような進路があるのかを把握し、早めの準備でスムーズに選考を進められるようにしておきましょう。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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