業界研究

ベンチャー企業のサマーインターンシップで失敗しないための戦略

「大企業以外興味ありません。」
「外資系企業しか見てません。」

新3年生向けのスキルアップセミナーに参加する学生さんの中にはこのように考えている人もいるでしょう。もちろん、志望企業をしぼることは重要ですよね。
しかし、大手企業は日本の1%しか存在していません。ここでは、その他のベンチャー企業に焦点を当てます。ベンチャー起業のサマーインターンシップの特徴をチェックして、今後の参考になれば幸いです。

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そもそもベンチャー企業って?

ベンチャー企業とは、新しい形のサービスやビジネスを展開する中小規模の企業のことを指しています。革新的なアイデアや技術などを持っており、社会の課題解決などを目的にして存在しています。大企業のように成熟した基盤ではなく、成長過程にある企業にあたります。

ただ、まだ会社の経営基盤が弱いために資金調達が厳しく、業績を拡大していく上でさまざまな問題を抱えている一面もあります。

  • ベンチャー企業に向いている人に共通する特徴

では、ベンチャー企業に向いている人に共通する特徴とは?

・新しい物を創り出す。革新を求める人
・自分が正しいと思ったことに突き進める人
・変化を楽しみ、体制を作る活力がある人

  • ベンチャー企業に向いていない人に共通する特徴

では、ベンチャー企業に向いていない人に共通する特徴とは?


・自己保身的で責任感を持つ人
・言われたことをただ完璧にこなすことが向いている人
・自ら仕事を増やすよりかは今の仕事に注力したい人

このように、ベンチャー企業とほかの企業では働く人のタイプが異なることが分かりますね。

大手企業に絞ると将来の可能性が狭まるかもしれない

社会は大企業だけでも、外資系企業だけでも構成されていません。日本において、存在する企業の99%が中小企業です。成長している市場などではベンチャー企業が独占していることもあります。(※市場規模だけで見たら大企業は圧倒的です。)さらにいえば、最近では大企業×ベンチャー企業や、外資系企業と国の機関などのコラボレーションもよく見受けられるように、ビジネスは非常に多様化しています。

○○しか興味ない状態とは、他の有益な情報や得られたであろうものを失っています。"知らないこと"は大人になればなるほど、自分の選択肢を減らし不利に追い込んでしまうのではないでしょうか。就活では、学生に合同説明会やインターンシップ、OB訪問など、様々な機会が与えられます。就活とは、企業が一斉に大学生が社会勉強をしやすいように機会を提供し、就職支援会社がそれら情報を整えてくれる"サービスタイム"のようなものといえるでしょう。

この機会を活用し、多くの企業に関心を持つこと。そして将来進むべき道を選択することがおすすめです

ベンチャー企業のサマーインターンシップ参加前に見るべき4つの特徴

ベンチャー企業のサマーインターンの特徴を4つまとめてみました。

  • 企業の様々な仕事を体験できる

ベンチャー企業のインターンシップでは様々な業務を担当できます。経験値が高いインターンシップである一方で、自分がやりたい分野の仕事以外のことでもやらないといけなくなる場面も。参加前に描いた理想とは違うケースが存在するかもしれません。ベンチャー企業は人数が足りない状態が多いため、仕方ない側面ではあるでしょう。

ただ、せっかく参加したインターンシップです。すべて経験だと思って、何事にも挑戦してください。必ず将来的にあなたの血となり肉となります。ある程度の苦労であれば、成長する糧にできます。

  • 特徴2.社長や役員直下で働くことができる

ベンチャー企業はサマーインターンで積極的に採用活動を行います。未来のエースを見つけるためにも、役員や部門責任者がメンターになって業務を教えることが多いのです。質の高い指導を受けることで、学業では身につかないビジネススキルが鍛えられることは間違いありません。

さらに、起業に興味があれば経営そのものを学ぶことができます。自分ならどのような判断を下せるだろうかと考えながら業務を行うことで、会社設立に向けた準備が整えられるでしょう。

難しい仕事を任されることもありますが、チャンスだと思って取り組むようにしてくださいね。

  • 特徴3.会社の成長を肌で感じられる

また、ベンチャー企業に長期インターンシップで参加すると成長する過程を見られる場合があります。人数が増え、業績が伸び新規分野を開拓し、新しい場所へと移転するなどの流れがあります。組織は生きものなのです。

将来的に大企業に就職したい場合では、見られないほどの速度が真近で体験できるでしょう。学生だから実感できる貴重な期間を大切にするべきですが、魅力を感じた場合は参加してみるのがおすすめです。

  • 特徴4.人気の企業に行ける可能性が高い

就活を控えていて、夏の計画がはっきりと決まっていないならば、サマーインターンに参加すると本番が開始したときに役立ちます。(他に励みたい目標があれば全く問題ありません。)

注意しておきたいのは、気を抜いてしまうと、「ただインターンシップに参加しただけ」になってしまいます。そうはならないためにも、「何のために参加したか」「どんな能力を得たいのか」「理解を深めたい・疑問を解消したい業務・分野は何か」を明確にしましょう。事前のプランニングで参加した価値は大きく変わります。

急成長中で大学生が名前を聞いたことがない企業は多く存在しています。人気のあるベンチャー企業もあるため、就活支援サービスの面談を利用してまずはどのような企業があるのかを聞いてみましょう。大手企業よりも人気の企業に行ける可能性もありますので、迷っている人には最適なルートではないでしょうか。

ベンチャー企業のインターンシップに参加する注意点

ここからは、ベンチャー企業のインターンシップに参加する注意点をまとめます。

  • 労働環境・給与の条件面で不満が出るかも

設立年数が浅いベンチャー企業では、労働環境や給与が充実していない可能性があります。金銭面に注目するのであれば、不安が残るかもしれません。また、人数が足りないこと、多忙すぎることから教育制度が整えられていないおそれも。自分でなんでもやることは案外難しく、社員の方に尋ねる機会が予想以上に多くなるでしょう。

そのような状態にならないためには、間にフォローに入ってくれると明言している就職支援エージェントを仲介してください。申込時からサポートを受けることが大切です。

得られる経験はあるものの、このような待遇面があるので、ご自分の現在の状況と併せて考慮してください。

  • 人員不足をインターンシップの学生で補おうとする一面も

さらに、こちらはすこし悪質になりますが、人員不足をインターンンシップの学生で補おうとする会社があるようです。そもそも、インターンシップとは就業体験であり、労働であってはなりません。しかし、インターンシップの学生にアルバイトのような仕事量を与える企業もあります。大手企業だと問題になりますが、中小企業だと水面下に埋もれて表面化しにくい実態があります。

この場合、企業としては学生が何も知識を知らないのをいいことに働かせています。このような事態にならないためにも、事前に会社訪問を行ってもよいでしょう。その時の応対やオフィスの雰囲気から、多忙感や荒さが感じられたらその企業のインターンシップに参加する必要は全くありません。外部の人に対してそのような対応をしてしまうのはビジネスマナー違反です。学生だからかな…?と納得せずに、違和感に素直になってください。そして周囲の社会人に相談してから参加を決めるとよいでしょう。

まとめ

ここでは、ベンチャー企業のサマーインターンシップの特徴や覚えておきたい注意点についてお伝えしました。裁量権の大きな仕事が任されること、会社の成長を肌で感じられることなど、様々な特徴がある一方で、チェックしておきたいポイントがあります。

サマーインターンシップは学生の貴重な時間を費やします。本当に学びたいことがインターンにあるのか、事前に自分の方向性を再度確認してください。なんとなく参加してしまったのでは勿体ない。それほどの価値がインターンシップにはあります。そして、インターンシップ以外にもあなたを形作るものは旅行にしろ、資格取得にしろ、数多くあるのです。

企業な時間を無駄にしないように検討してください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

多くの学生と企業をマッチングしてきた経験を活かし、『就活対策サイト「キャリアパーク!」が教える 「最高の会社」の見つけ方』(高橋書店)を出版。最高の会社を見極めるための基準や失敗しない企業選びの方法を紹介している。

全国民営職業紹介事業協会 職業紹介責任者(001-190515132-01459)

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