自己PR

【自己PRで協調性をアピールする方法】伝えるときのポイントと例文

再現性の高い強みをアピールしよう!

日本の就活は入社後の成長を期待した人柄重視で採用が決定しますので、履歴書や面接では自分の人柄をアピールし、それを正しく知ってもらうということが大切になります。選考を通して自分の人柄を知ってもらうことになりますが、選考の短い期間だけでは人間性全てを伝えることは難しいので、ポイントを絞ってアピールすることになります。そこで大きなポイントとなるのが自己PRです。自己PRの題材は様々ありますが、仕事をする上での再現性の高い強みをアピールすることが大切になります。どれだけ優れた能力があっても、仕事でそれを活かすことが出来なければ意味はありません。

アピールポイントは必ず再現できるものでなくてはならず、そこで人気なのが協調性です。協調性はアピールがしやすく、再現性も高いですが自己PRとして使用するにはいくつか注意点がありますのでそれらをしっかりと学んでおきましょう。

「協調性がある」だけでは抽象的

自己PRを書くときに気をつけなければいけないのは、出来るだけ具体的に記し、相手に強くイメージさせる、印象に残るということです。協調性があること自体は評価の対象になりますが、それだけでは抽象的過ぎてイメージがその人がどんな人なのかイメージが出来ませんし印象にも残りません。自己PRを書くときにはなぜそう言えるのか、協調性と一言で言ってもどんな協調性なのかを具体的に伝えることが大切になります。

協調性があることを納得させるだけの明確な根拠が必要になりますし、同じ協調性を題材にしていても前後の文章によってアピール出来るポイントは変わってきます。何よりも抽象的な表現だと他の就活生と差別化できないので出来る限り具体的に書き、より強い印象を与えることが大切です。

企業が求める協調性とは

日本は国民性として輪を重んじる、相手に譲るなどがあり、協調性という言葉は非常に重要視されています。自分の力でどんどんと物事を進めていくよりも、他人に合わせることの方が良いとされることもあり、協調性があるということを自己PRに使う就活生は多いです。しかし協調性があるということの意味合いが就活生と企業では違っていることも多くあります。

確かに協調性自体はアピールのポイントとしては使えるものの、いくら自分の協調性をアピールしても、それが企業が求める協調性と違っていれば評価の対象にはなりません。協調性がある=他人と仲良くできる、周囲の意見に自分の行動を合わせられると考えている就活生は多いですがこれは間違いです。一歩間違えればマイナスの要素にもなりかねませんので、必ず企業が求める協調性の意味を知っておきましょう。

他者の意見を取り入れてまとめられる

企業が求める協調性とは他人の意見に自分の行動を合わせることが出来るというものではなく、自分と対照的な意見があっても、異論を唱えられてもそれに反論するのではなく、一つの意見として取り入れてまとめる事ができるということです。他人の意見に身を任せるというのは受動的なだけであり、協調性とは呼びません。

仕事をする上ではグループで動くことも多く、仕事を達成するための方法を全員で考えなければなりませんが、人はそれぞれ違った個性を持っていて、同じ考えを持つことは不可能です。そこで大切なのが誰か一人の考えに従うのではなく、全員の意見を取り入れて、結果に反映させるということです。それが出来る人のことを企業では協調性ある人と考えます。

個人の成績よりも会社の業績を優先する

企業におけるグループというのは各部署やプロジェクトのメンバーもそうですが、大きな意味では会社に属している人全員が同じグループということになります。個々の目標は違いますが、目的は全員同じで会社の業績を上げるということです。社員には常に会社の業績を上げることが求められており、グループとしてこれを達成していかなければなりません。会社あっての個人であるため、会社の業績は何よりも優先されるべきものです。

自分の成績や評価だけを気にするのではなく、時には自分を犠牲にしてでも会社の業績に貢献できるというのが本当の意味での協調性です。会社という大きなグループと協調することが出来るかが企業では求められています。

自分の意見を適切に伝えられる

成長性のある組織には多様性が欠かせません。様々な異なる意見があるからこそ議論が活発になり、一人では思いもよらないようなアイデアが生まれるからです。多様性とは自分の意見をしっかりと持ちながら、異なる考えを柔軟に受け入れることです。

円滑に業務を進めることは大事ですが、軋轢を避けようと相手の意見に言いなりになってしまうのは協調性とはいえません。相手の考えや意見は尊重しながらも、さらに組織として成果を挙げるために自分の考えを適切に伝えていくことが重要なのです。

その際に自分の意見や考えがしっかりしていないと、違う意見をいわれたときに思わず強く我を通したり、逆に流されて引いてしまうようになりがちです。協調性とは互いを尊重し、思いを持って組織の課題解決のために取り組む姿勢でもあります。

新卒にはスキルよりも本質が求められる

日本の就活は世界的に見ても特殊で、能力重視の即戦力採用ではなく、選考では人柄などの人間性が見られています。もちろん能力が高ければ評価の対象にはなりますが、それは必ずしも必要ではありません。社会人経験のない新卒の就活生に、企業側もそこまでスキルは求めていないので、現段階のスキルに自信がなくても自分の望んだ企業に就職することは可能です。

日本の就活では多くの場合、成長意欲や業務での再現性が高い人間性を求めているので、そちらに焦点を当てて対策をしていくことが大切になります。

自己PRで協調性をアピールする際のポイント

日本は組織としてチームワークを重視する企業が多いため、協調性はアピールポイントとしては効果的です。しかしながら、就活でライバルに差をつけるには伝え方などのポイントをしっかり押さえなければ十分に成果が出ないでしょう。

自己PRとは、あなた自身をいかに人事担当者に印象付けられるかが勝負です。エントリーシートや面接など、様々なシーンで自己PRが必要になってきますが、あなた自身を印象付けるためにもしっかりと準備と対策をしてから臨んでください。

まず結論から述べる

自己PRの第一の目的は、いかにあなた自身を印象付けるかということです。企業の人事担当者は数多くの応募者と接触していますから、冗長な伝え方ではいくらよい内容の自己PRであっても頭に残りません。

短時間で相手に印象付けるには、まずは伝えたい結論から述べることが重要となります。人事担当者に「この人はこんな人物だ」とイメージさせることが出来れば大きなリードです。それが相手が望む人物像であればなおさらで、その後の選考も好意的な印象で進めることが出来るでしょう。

逆に、応募者の人物像が見えないまま延々と思いや状況を語られてしまうと、人事担当者にはストレスが残り、選考に悪影響が出てしまうこともあるのです。

具体的なエピソードを伝える

自己PRを結論から述べることで、あなた自身を人事担当者にイメージさせることに成功してもそれだけでは十分でありません。必ずその後に具体的なエピソードを述べて、その結論を裏付けするようにしましょう。

具体的なエピソードで、結論を裏付けしなければならない理由はいくつかあります。ひとつは、内容に信憑性を持たせるためです。具体的なエピソードが無いと、人事担当者から「この人は内定が欲しいから適当なことをいっている」と判断されてしまう恐れもあります。

さらに、具体的なエピソードは人物像のイメージを膨らませることにもつながり、あなた自身のイメージの定着にも大変効果的です。特に「協調性がある」というキーワードは抽象的になりがちなので、具体的なエピソードは欠かさないようにしましょう。

企業の社風に合わせて伝え方を工夫する

自己PRで選考を優位に進めるテクニックとして、人事担当者にあなた自身を社風に合った人物像だとイメージさせるやり方があります。人間は第一印象が非常に重要で、最初にイメージした人物像がその後の関係性に大きな影響を与えます。

すなわち、応募者の印象が企業の求める人物像に近ければ、その後の選考も好意的に進めることが可能になるということです。企業ごとに社風や評価ポイントも違いますから、自己PRも使い回すのではなく、企業ごとに見直さなければなりません。

そのためには、企業研究をしっかりとおこなって、その企業の求める人物像と自分のアピールポイントがシンクロするような内容かどうかを確認しておきましょう。自己PRの協調性についても、企業ごとにエピソードで訴求ポイントを変えていくとよいでしょう。

「協調性」の自己PR例文

企業が求める協調性の意味や自己PRの書き方の注意点を理解すれば、実際に自己PRを作成していきましょう。しかし、言葉の意味や注意点が分かったからと言って自己PRは簡単に書けるものではないので、いくつか例文を紹介します。協調性はグループにおいて発揮されるものなので、グループでの経験を裏付けの材料として使うこと必要です。

次に部活とゼミ、アルバイトの3つのパターンで協調性の自己PRを紹介しますので、それぞれを参考にして、自分なりの自己PRを作成しましょう。もちろん例文の丸写しは絶対にNGです。言葉を入れ替えるだけではなく必ず自分の言葉で作成するようにしましょう。

エピソード①:部活

私の長所は協調性があることです。周囲の意見をまとめて全員が納得する形でそれを実行することが出来ます。大学時代はサッカー部に所属しており、キャプテンを務めていました。私のチームは攻撃力がありましたが、守備力は弱くそれが悩みでもありました。練習方針を決めるときに長所を伸ばすのか、短所を改善するのかで意見が分かれました。私は攻撃力を伸ばすべきだと考えましたが、守備力強化の意見もあり、それをどうにか取り入れられないかを考えた結果、私は攻撃練習の強化とフォーメーションを守備的にすることを提案しました。
チームの納得を得ることができ、結果として戦績も伸びました。私は相反する意見を取り入れ、改善策を見つける能力があります。

まずは結論ファーストであること、そしてその協調性がどんなものかを具体的に示すことが大切です。例文では最初に結論、2文目にそれがどのような協調性かを説明することが出来ています。自分のPRしたいことを提示すれば、次にそれを裏付けるエピソードです。大切なのはどのような問題があったか、どんなことを考えたか、どのように行動したかを明確にすることで、例文ではチームの課題、それに対する練習方針の決定、全員の意見を取り入れた提案と進んでいます。

またそれを実行した結果どのような結果が得られたかということも大切で、例文では戦績が伸びたという部分がこれに当たります。最後にもう一度結論を記して、さらなる印象付けをした例文です。

エピソード②:ゼミ

私の長所は協調性があることで、複数の意見が出てもそれを取り入れながら全体のバランスを取ることが出来ます。大学時代のゼミ活動で年に一度研究発表会というものがあり、そこでの発表を1つの目標としてゼミ活動をしていました。研究内容はまとまったものの、スクリーンを使って発表するのか、演説形式で発表するんかで意見が分かれ、私は最初に演説形式で注目を集め、その後にスクリーンでより詳細を発表するという形式を提案しました。
メンバーの納得も得ることができ、その形式で発表したところ、インパクトがあったということで最優秀賞を受賞することができた経験があります。私は意見を切り捨てるのではなく取り入れることで円滑に物事を進めることができると思っています。

この例文では結論ファーストであり、どのような協調性かということが一文目で提示されています。協調性の説明で全体のバランスを取るという言葉を付けることにより、単に協調性があるだけではなく、視野を広く持ち、グループを支える存在になれるということを示しています。

その次には研究発表での発表形式の意見が分かれるという問題提示、両方を取り入れるという提案、そしてそのことによる最優秀賞の受賞という結果が記された例文でした。エピソードを一連の流れで記すことでより具体性が増し、結論を強く裏付けることが出来ています。

エピソード③:アルバイト

私の長所は協調性があることで、自分を押し殺してグループの利益に貢献することが出来ます。私はアルバイトで居酒屋のキッチンスタッフをやっていました。ある日、ホールの新人の子がお客様に水をこぼしてしまいました。普段ホールに出ることはありませんが、社員が席を外しているタイミングだったので、ホールに出てお客様に深く謝罪をし、私もお客様から怒られはしましたがお許しの言葉を頂いて、そのまま食事を続けてもらうことが出来ました。
私は仲間のミスも共有し、グループの利益のために働くことができます。この能力を活かし貴社に貢献したいと考えます。

上記2つの例文と異なり、この例文では自己犠牲を払ってもグループに貢献できるということがアピールされています。アピールする内容が変わっても基本的な文章構成は変わりません。結論ファーストで裏付けとなるエピソードを書いていきます。この例文でポイントになるのは、キッチンのポジションで普段はホールに出ることはないこと。社員がいないために自ら動いて責任を一緒に背負ったということです。チームのために働けると口で言うのは簡単ですが行動に移すのは難しいです。このエピソードではしっかりと行動が記されているためより説得力が増します。

最後の結論のところでも自分のアピールをするだけではなくそれを企業で活かしたいと加えることで志望度の高さもアピール出来ている例文です。

エピソード④:インターンシップ

私の強みは協調性です。それはさまざまな人の意見を発展的にまとめることが得意だからです。去年、ある文具メーカーのインターンシップに参加したのですが、その際グループワークで新商品の広告を作ることになりました。最初は皆が意見を言い合うだけで全くまとまりませんでしたが、皆の意見を聞いてみると、それぞれ商品を売り出す年齢層についてのイメージが違っていることが分かりました。
そこで私は広告をひとつだけ作るのではなく、年齢層に合わせたいくつかの種類を作ることを提案し、結果として企業の方から高い評価をいただくことが出来ました。私は自分と異なる意見を受け入れることで、素晴らしいアイデアに出会う事ができると考えています。

協調性はチームワークとしてだけではなく、ビジネスでの課題解決や成果達成に貢献できるポイントとしてアピールすることも可能です。新卒採用は潜在能力を重視する採用ですが、より即戦力として期待できる部分があれば大きなアピールになります。自己PRも様々な要素でアピールできないかという視点で、エピソードを探してみることも重要です。

エピソード⑤:留学

私は自分の協調性こそが大きな強みだと感じています。大学2年時にアメリカへ留学に行き、その際に大学寮に入りました。その寮は様々な国からの留学生がいて、文化の違いから寮のルールが全く守られない状況でした。そこで私は、毎週末にミーティングを兼ねた食事会を提案し、その際に寮の運営を話し合うようにしました。
その結果、いろんな国の文化の違いを知りながらルールも見直し、皆が進んで寮の運営に関わってくれるようになりました。私は課題解決に向けて率先して周りを巻き込むことが出来ると思っています。

ここでは、協調性と併せて自主性や積極性をアピールするエピソードを紹介しています。協調性は時として、他の意見に流されがちのような消極的な印象を与えることもありますが、エピソードを選ぶことで逆に積極的な印象を与えることも可能です。

エピソード⑥:NG例

私は協調性があります。人を引っ張っていくよりも、他の人やグループのサポートをすることが好きだからです。大学のサークルでも副部長として、部長と部員の仲介役となっています。自分の意見を押し通すのではなく、常に他の人の意見を聞くように心がけていますので、御社に入社後もグループの潤滑油となって働くことが出来ると考えます。

この例文のNGポイントはふたつあります。ひとつはエピソードが抽象的で具体的な内容が無いことです。例えば大学のサークルでも仲介役となった具体的な事例がないので、どのように協調性を活かしたかが全くイメージできません。

もうひとつは、内容から自信の無さや消極的な姿勢が感じられるところです。「前に出るのが苦手だからサポートする側」や「自分の意見よりは他人の意見」といったアピールの仕方は、自分の意見が無く人に流されてしまう人物と判断されてしまいよくありません。仮にそういう性格であったとしても、内容に工夫が必要です。

自己PRで協調性をアピールするには根拠が重要

協調性があるというのは企業で働く上ではとても大切なことで、企業と言う大きな集団を円滑に回していくためには協調性が必ず必要になります。協調性自体は評価されやすいアピールポイントではあるものの、協調性があるというのは非常に曖昧で抽象的です。それを裏付ける根拠が重要になります。もともと自己PRでは何を題材にするにしても明確な根拠を記すということが大切ですが、協調性をアピールするなら特に根拠を意識して作成する必要があるのです。

自己PRでしっかりとアピールすることが出来れば就活も有利に進めることが出来るので、相手に自分のことを知ってもらうため、納得してもらうためにも根拠に重点的な意識を置き、自己PRを完成させていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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