内定について

【内定式はいつ開催されるのか】意外と知らない開催時期と企業の意図

新卒の多くが経験する「内定式」

大変だった就職活動が終わって、一段落した頃に開催されるのが内定式。式典の中では様々なことがおこなわれますが、その中で一番大切なのは、会社側から内定書が交付される内定授与式です。会社側から内定書が交付されるのと同時に、学生側からは入社承諾書を提出します。

内定授与式以外の式典内容は企業によって様々なようですが、社長もしくは役員挨拶から始まり、事務手続き、その後は社員との親睦を深めるための食事会をおこなうのが一般的です。多くの場合、入社に向けて事務的な手続きがおこなわれますので、会社側からの事前の指示に従って、筆記用具や印鑑は必ず持参するようにしましょう。

また、内定式は役員などが出席するフォーマルな式典ですので、服装も一般的にはフォーマルなものが要求されます。就職活動期間中と同様、服装や髪型は社会人として恥ずかしくないよう、気を使うようにしましょう。

いつから始まるのか?

では、内定式はいつ頃から始まるのでしょうか。日程に明確な決まりはありませんが、一般的には倫理憲章で定められた解禁日である10月1日以降におこなわれる場合が多いようです。この時期に開催する理由はいくつかあります。

年々、就職活動開始時期が遅れ、活動期間も短くなる中で、企業側としては内定を出した学生を早々に確定させ、早い段階から入社への意欲を高めてもらいたいという思惑があるようです。10月というのは、就活も落ち着き、入社までの期間のフォローとしてとてもいいタイミングだといえます。

一般的には10月1日

内定式の解禁日は10月1日ですが、一般的には同解禁日に合わせて10月1日に内定式が開催される場合が多いようです。これは、入社が翌年4月1日だとすると、ちょうど入社まで半年のタイミングにあたり、学生にとっては中だるみしやすい時期でもあります。

つまり、その時期に再度企業側と接点を持つことで、入社に対する学生のモチベーションを改めて高めることができるのです。内定式とその後の懇親会などを通じて、入社までの約半年間で何を準備しておけばいいのかが明確になり、且つ就業に向けたマインドセットを促すことができます。

ただ、企業の中には10月1日より遅れて開催する場合もあるようですので、開催の連絡がきた際には、日程をきちんと確認するようにしましょう。

おこなわない企業もある

内定式をおこなう企業が大多数である一方、企業側の何らかの理由でおこなわない場合もあるようです。例えば、新入社員が極端に少ないような中小企業では、内定式を開催しないこともあります。

また、会社側の経費削減のために開催しないこともあるようです。内定式は、学生にとっては入社までの期間に企業側と改めて接点が持てるとともに、他の同期入社の学生とも交流ができる貴重な機会ですが、企業側にとって開催は義務ではありません。

多くの場合、これから説明する開催の理由やメリットを活かすために実施させることが大半です。しかし、内定式が開催されなくても何の問題もありません。自分が入社する予定の企業で、内定式が開催されないとしても、心配する必要はないでしょう。

内定式を開催する理由

そもそも内定式とは、企業側が内定通知を直接交付することで、学生の入社への意思を最終確認することが大目的になります。それ以外の式典の詳細は企業、業界、規模によって異なりますが、この大前提だけはどの企業でも同じです。

多くの場合、内定通知から入社までの期間が比較的長いためその間のフォローとして、内定者同士や先輩社員との交流や仕事へのモチベーションを高めるためにおこなわれます。また、企業によっては内定者と面接以外で直接的にコミュニケーションをとることで、細かい仕事への適性を再確認し、今後の配属などの参考にもしているようです。その他、内定式を開催する理由は大きく4つありますので、これから詳しく説明していきます。

入社への意欲を高める

内定式は形式的ではあるものの、企業側から内定通知書を交付し、学生側からは入社承諾書を提出してもらい、最終的に入社する意思を確認することが目的です。企業側としては、内定を通知した学生が確実に自社に入社するよう、式典を通じて意欲を高め、他の企業への就職を決意しないためのコミュニケーションの場として、内定式を活用しています。

一方、学生にとっては、社長や役員が出席する内定式に参加することで、内定を得たという実感を改めて高めることができるのです。また、今後同期として一緒に仕事をするその他の学生とも入社前の段階で早めに接点を持つことで、ネットワークづくりと団結意識の醸成を通じて、入社への意欲を高めることができます。

新入社員との親睦を深める

内定式では、多くの企業において、式典の最後に親睦会を兼ねた食事会がおこなわれているようです。ここでは、先輩社員や同期といった、これから一緒に働いていく仲間との親睦を深める目的があります。企業にもよりますが、親睦会では、職場の雰囲気や仕事内容についてざっくばらんに先輩社員に質問できることがほとんです。

入社までに先輩社員に聞いておきたいこと直接確認したり、ネットワークを構築する場としてとても効果的でしょう。また、企業側としても、全体としてどんな新入社員が入社してくるのかを知ることができ、翌4月以降の配属を検討するのにも役立てることができます。

企業理解を深める

内定式ではほとんどの場合、改めて企業理念や事業内容などが説明される他、社長や役員挨拶を通じて、会社の方向性について確認することができます。これは、企業理念や事業内容を改めて共有することで、選考の場では分からないような企業への理解を深めてもらうことを目的としているのです。

就職活動時には、企業研究や業界研究を通じて、自分で色々と調査をおこないますが、実際に仕事をしてみないと分からないこともたくさんあります。企業としては、入社までの時期により詳しい情報を提供することで、企業への理解をより深めてもらいたいという意図もあるのです。

また、会社トップからの激励の言葉を聞くことで、自分への期待感を感じられ、入社までモチベーションを高められることも期待もできます。

内定ブルーへの対策

近年、就職活動開始時期がどんどん遅くなり、活動期間はますます短くなっています。このことによって大変だった就職活動を終え、内定が決まったとしても、企業、学生双方にとって各々の理解が不十分だったということが出てきたりもします。

こうした就職活動における時間のなさと、内定から実際の入社までの期間が何ヶ月かあくことで、学生はいわゆる「内定ブルー」という入社への不安を抱えた状態になるのです。内定から入社までの期間に、「本当にこの企業で良いのだろうか?」といった不安が起こり、精神的に揺らいでしまいます。

内定式は、企業としてこうした学生側の不安を払拭するため、適度な間隔で学生とコミュニケーションを取り、内定ブルーを防ぐ目的もあるのです。

内定式の開催場所や時間について

内定式が開催される際には企業から通知が届きますが、その方法は企業によって異なっています。通知方法は企業ごとに違いますので、見落としがないようにしっかりと確認しておかなければなりません。通知に気付かずに不参加になるという事態は避けなければなりません。

また開催場所についても確認しておく必要があり、それも見落としや間違いがあると内定式に参加できなくなってしまいます。開催前には内定式の開催場所と通知方法、所要時間なども理解しておきましょう。

メールや郵送で内定式のお知らせが届く

内定式がおこなわれる場合は、企業からメールや郵送などで内定式のお知らせが届きます。基本的にはメールか郵送で通知をする企業が多く、電話での連絡はまれです。もちろん電話で通知する企業も少なからずありますので、通知の電話を受けた時にはしっかりとメモをしておき、開催場所や日時などを確認しておく必要があります。

またメールや郵送で届く場合でも、お知らせだけが単体で届くこともあれば、内定通知書や内定承諾書と一緒に同封されていることもあるので注意が必要です。内定承諾書を事前に送付し、内定式までに返送、あるいは内定式に持参を求める企業は多いです。内定関連の書類は一緒に送られてくることもありますので、内定式のお知らせが混ざっていないか確認しておきましょう。

内定式の開催場所は社内の場合が多い

内定式の開催場所については企業によってさまざまですが、基本的には社内でおこなわれます。規模の大きい企業では別の会場を借り、懇親会などもかねておこなうこともありますが、ほとんどの場合で、社内でおこなうものだと考えておきましょう。企業によっては社内で内定式をおこない、そのまま会社見学をおこなうことも多いです。

春からどのような環境で働くのかを事前に見せておき、就職に向けてのモチベーションを高めたり、事前に働く姿をイメージさせる目的で社内見学がおこなわれます。また社内見学の際には、社員の仕事ぶりを見ることができますし、話を聞くなどができる場合もあります。企業によって内容はさまざまですが、社内でおこなわれる場合は見学も兼ねていることがほとんどです。

所要時間は1~2時間ほどが目安

内定式は内定授与式が正式名称であり、内定承諾書を提出し、調印が済めばそれで終了になります。しかし式自体はそれだけで終わりますが、式の前後に懇親会などがおこなわれることも多く、全体の所要時間は1~2時間ほどが目安です。内定式といっても授与式だけで終わることはほとんどありませんし、授与式よりも懇親会やオリエンテーションなどに重きを置いている企業も多いです。

内定式の目的は企業によって違いますが、社員との懇親や仕事への理解を深めることを目的にしている企業は多く、企業理解を深めるためにさまざま催しが用意されています。もちろん内定授与式だけで終わる企業もありますし、その場合は30分程度で素早く終わることもあります。

内定式の概要

式典の内容は企業によって違いはありますが、大まかに以下のような順序で進んでいきます。

①社長・役員からの挨拶
②内定書の授与
③人事からのスケジュール説明
④内定者懇親会(自己紹介)

式典の始めには、社長や役員から新入社員に向けた挨拶がおこなわれ、改めて会社の理念や今後の方向性、新入職員に期待することなどが述べられます。自分たちはどういう期待の下に仕事に取り組むのかを知り、入社までの約6ヶ月間に何を準備する必要があるかを確認することができるのです。

その後、内定書の授与や人事部から今後のスケジュールの説明や各種書類の確認などの事務手続きをおこないます。その後は多くの場合、内定者同士の親睦を深める目的で懇親会がおこなわれ、内定者1人1人の挨拶や自己紹介が求められることがある場合が多いです。大学、学部などの基本的な情報から、入社後の抱負まで、あらかじめ準備しておくのがよいでしょう。

内定式がない場合

内定をもらえば内定式は絶対におこなわれるものと考えている人は多いですが、実は内定式は必須のものではありません。内定式をおこなわなくても内定をもらい、確定させることはできますし、内定契約さえ結んでいれば内定式をおこなわなくても企業で働くことはできます。

内定式の開催にはコストもかかりますし、コスト削減のためにあえておこなわない企業も多いです。内定式がない場合は入社までの準備がどのように進むのかを知り、内定式がなくても焦らずに対処していきましょう。

必要な書類は郵送でのやり取りが基本

内定式では内定承諾書をはじめ、さまざまな書類を提出することが多いですが、内定式がなければ当然それらの書類は手渡しで提出することはできません。企業によっては学生を呼び出して、企業で直接手渡しを求める場合もありますが、大抵の場合で必要な書類は郵送でのやり取りとなります。

内定式で渡される内定書などは基本的には郵送で送られてきますし、それ以外に必要な書類なども同様に郵送になることが多いです。重要な書類もすべて郵送で送られてきますので、丁寧に扱わなければなりません。内定承諾書もサインをして返送することになります。重要な連絡も郵送やメールなどでくる場合も多くあり、企業からの連絡は見落としのないようにしっかり確認しておきましょう。

顔合わせは入社式でおこなわれる場合が多い

内定式は内定書の授与や内定承諾書の提出の他に、顔合わせの目的でおこなわれることも多いです。そのため一緒に入社する同期やお世話になる先輩社員、上司とは内定式で初めて対面することになりますが、内定式がない場合は顔合わせは入社式でおこなわれる場合があります。内定式はせず、別途懇親会がおこなわれることもありますが、内定式がない場合は基本的には同期や先輩・上司との顔合わせは入社式になると考えましょう。

入社式まで誰と一緒に働くことになるのか分かりませんので、不安を感じる人は多いですが、深く悩みすぎる必要はありません。内定式で顔合わせをしても、その後入社式まで一度も会わないということも多いですし、入社式が最初の対面となる場合とそれほど大きな差はないと言えます。

新卒の内定式がいつなのか把握しておこう

ここまで、内定式の開催時期やその目的などを詳しく解説してきました。内定式には、企業理解を深めたり、他の同期入社予定の学生と交流を促すことで、学生に入社前に改めて仕事への意欲を高めてもらいという企業側の意図があることが分かりました。

学生側としても、入社までの半年間にどのような準備が必要かを確認し、今後仕事仲間となる同期と早い段階で顔を合わせ、ネットワークを作る機会としても、内定式はとても有効です。内定式は新卒の学生だけに与えられる特権で、今後第二新卒や経験者採用で転職をする場合には、内定式はもちろんおこなわれません。一生に一度の機会を十分に活かし、入社までの充実した時間を過ごしてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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