集団面接ではマナーが際立つ
就活は社会人になるための準備期間でもあり、社会に出てからも必要となるマナーは必ず求められます。マナーが守れるというのは社会人にとっては非常に重要なことで、マナーが守れていればその人の信用性が上がります。しかしマナーが守られていないと信用を失ってしまう場合があり、さらに相手に不誠実だと思われてしまう可能性もあるのです。
そのまま仕事の話がなくなるということもあり、正しいマナーを理解するというのは社会人にとっては必須のスキルでもあります。就活でもマナーを守ることは大事ですが、特に集団面接のときは気をつけなければなりません。
集団面接では他の就活生と比べられることもあるため、マナーができていないとそれが際立ってしまい、マイナスの評価になってしまうこともあります。面接前には基本のマナーを頭に叩き込んでおきましょう。
あなたが受けない方がいい職業をチェックしよう!
就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます。
そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強み・弱みを分析し、ぴったりの職業を診断できます。
強み・弱みを理解し、自分がどんな仕事に適性があるのか診断してみましょう。
・インターンの志望先を決められない人
・楽しく働ける仕事を見つけたい人
・簡単に自己分析をしたい人
面接前に抑えておきたいマナー
就活ではさまざまな選考を受けることになり、面接の場合でも個人面接と集団面接に分けられます。それぞれに注意しなければならないポイントは違いますが、両方に共通した面接全体としてのマナーはしっかり覚えておきましょう。
就活では多少マナーができていなくても大目にみてもらえる場合もありますが、基本的なマナーも覚えていないというのは、面接に対する意欲がないとして低評価に繋がります。マナーをしっかりと覚えているということも大切ですが、まずは覚える努力をしましょう。
身だしなみは整っているか
面接では身だしなみが重要視されており、正しく整えられていないと、マイナス評価になってしまいます。身だしなみは清潔感を重視することが求められており、男女でポイントが少しずつ異なります。
細かい点はさまざまありますが、見た目として不快に思われないことが、最低限の条件であると考えましょう。身だしなみは第一印象を左右する部分であり、このときの印象次第で面接での評価が変わることも少なくありません。
見た目の印象は評価につながりやすく、まったく同じ内容で受け答えをしていても、身だしなみ次第で得られる評価が違ってくると考えましょう。身だしなみを整えるとは、単にスーツを着ているならOKなわけではなく、正しい着こなしが求められます。
正しい言葉遣いができているか
言葉遣いも評価を左右する重要な部分です。正しい日本語が使えているか、敬語ができているかは評価のポイントになると考えましょう。仮に自己PRや志望動機などのアピール内容がよかったとしても、言葉遣いが悪いとそれだけで評価は下げられてしまいます。
もちろん、企業も最初から完璧に敬語が使える人材を求めているわけではなく、多少の言葉の乱れは大目に見てもらえることも多いです。しかし、敬語がまったくできていないと、評価を大きく落とされてしまうこともあるため、言葉遣いには普段から注意しておきましょう。
正しい言葉遣いとは、敬語がきちんと使えるだけではなく、流行り言葉や若者言葉を使わないことも含まれるため、この点も頭に入れておかなければなりません。
受付
受付では元気よくあいさつをし、「本日〇時より面接のお約束をいただいている○○大学○○学部の○○と申します」と氏名や大学名、要件などを簡潔に伝えましょう。
受付での印象は選考の評価に含まれることもあるため、この時点から面接が始まっているつもりで臨むことが大切です。受付での態度は採用担当者がチェックして、評価に含めていることも少なくありません。
どこで誰が見ているかわからないため、すべて評価されているという気持ちを持って、受付時点から言葉遣いや身だしなみに注意しておきましょう。
待合室
企業に到着すれば待合室に通され、そこで面接会場に呼ばれるのを待つことになります。待合室での態度も、人事に見られている可能性があると自覚することが大切です。企業に足を踏み入れた瞬間から面接はスタートしているのだと思い、気持ちを引き締めておきましょう。
集団面接の場合は、一緒に面接を受ける就活生と同じ待合室の場合も多いです。できる限り私語は慎みましょう。就活生同士情報交換をしたい気持ちも分かりますが、面接に来ているということを忘れてはいけません。大きな声で話したりせず、静かに呼ばれるのを待ちましょう。
また待っている間もスマホを長時間いじったり、音楽を聞いたりするのではなく、姿勢を正して椅子に座り質疑応答のイメージトレーニングをするなどして静かに待ちます。待合室だからとリラックスしすぎず、適度な緊張感を持つようにしましょう。
入室
入室時にはノックをし、中の人に声をかけて了承をもらってから部屋に入ります。ノックの回数は3回または4回とされており、ビジネスのスタンダードでは3回とされています。しかし、世界基準でみると4回のほうが丁寧とされているため、志望する企業に合わせて使い分けるとよいでしょう。
すでに扉が開いている場合は、開いている扉にノックをしてから入室する必要はありません。その場合は中の人に声をかけて、了承をもらってから順次入室しましょう。入室後は用意されている椅子のそばに立ち、面接官から「どうぞお座りください」と声をかけられてから、「失礼します」と返し着席します。
1番に入室する場合
集団面接で最初に入室する場合は、ノックをしてから中の人に入室許可をもらいます。ノックは大きくゆっくりおこなうことを意識しましょう。ノックをした後に「失礼します」と伝え、中から「どうぞ」などの声かけがあってから入室します。
ノックをしてすぐに入室すると、中の準備が整っておらず、出直しとなることもあるため注意しましょう。また、入室許可をもらう以前に部屋に入ってしまうと、マナーが守れていないとしてマイナス評価になってしまいます。
入室する際には、扉を開け、その場で一度会釈をして「失礼します」などの声かけをしましょう。次に入る人のために扉を押さえ、順次入室してから、用意されている席に向かいます。
2番目以降に入室する場合
集団面接で2番目以降に入室する場合は、ノックをする必要はありません。ノックをするのは先頭の人だけですので注意しましょう。2番目以降に入室する場合は、「失礼します」と声をかけ、前の人に続いて入室するだけのため、難しいポイントはありません。
ただし、最初のあいさつの時点で第一印象が決まることは意識しておきましょう。入室時のあいさつで暗い印象を与えてしまうと、その後の評価も悪くなりやすく、面接で不利になってしまいます。
また、後ろに続く人のために、扉を開けておくという配慮も必要です。2番目以降に入室する場合の注意点は特にありませんが、面接が始まる前から評価はスタートしていることを頭に入れておきましょう。
最後に入室する場合
最後に入室する場合も、2番目以降に入室する場合と同様で、ノックの必要はありません。しかし、最後の人は必ず扉を閉めるのを忘れないようにしましょう。面接によっては開けっ放しのままにすることもありますが、この場合は面接官から「扉は開けておいてください」などの指示があります。これらの指示がない場合は、入室した後に扉を閉めることを意識しましょう。
扉を閉める際には、大きな音が鳴らないようにゆっくりと閉めることが大切です。勢いよく閉めて大きな音を出してしまうと、騒音で企業で働く人の迷惑になることがあります。また、がさつな印象を持たれてしまうため、扉を閉める際はゆっくり丁寧におこなうことを意識しましょう。
入退室時のマナーについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
面接
入室が終わり、着席すればいよいよ面接スタートですが、集団面接だからと言って個人面接の場合と内容が大きく変わるということはほとんどありません。志望動機や学生時代頑張ったことなど基本的な質問も多く、個人面接と違う点と言えば座った順番で答えたり、挙手制で答えていくというぐらいです。
ただ注意が必要なのは、集団面接では自分が発言していないときでも話を聞いている態度が評価の対象になっているということです。面接中は他の人が話している最中も、姿勢を正して話を聞くようにしなければなりません。自分の番ではないからと油断していると、マイナスの評価となってしまいます。
また個人面接と同じように自分が話す時は、笑顔でハキハキと話すのを意識することが大切です。話を聞くことを意識するあまり、話す時の意識が散漫になってしまう場合もありますので注意が必要です。
集団面接での質問例について、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
退室
面接本番が終わればそこで面接終了と、気を緩めてはいけません。退室するまでが面接であり、退室のマナーもしっかりとみられていますので最後まで油断しないようにしましょう。
退室についてはそれほど難しいこともなく、入室同様基本的な流れは個人面接のときと同じです。面接終了の合図で椅子の横に立って「ありがとうございました」と挨拶をし、入室のときとは反対に今度はドアに近い人、最後に入室した人から順に退室します。
退室時にもう一度「失礼します」と挨拶をして退室していきますが、最後に出た場合はドアを閉めるということを忘れてはいけません。全員が退室し終わるまでドアは開きっぱなしですが、自分が最後の場合はゆっくりと大きな音がしないように閉めるということを覚えておきましょう。
就活での心構え
集団面接では、通常の個人面接とは違って、心がけなければならないことがいくつかあります。就活の心構えとして、集団面接時のポイントを知っておくことで、面接をよりスムーズに進めやすくなります。
また、好印象も獲得しやすくなるため、面接での評価にもつながるでしょう。細かいポイントではありますが、意識しているかどうかで、選考の有利不利は大きく違ってきます。必要な心構えを把握しておくことで、就活を有利に進めていきましょう。
ひとりで長く話し続けるのはNG
面接は自分をアピールし、売り込むための場ですが、自分ひとりが長く話し続けるのはよくありません。ひとりで長時間使ってしまうと、他の就活生の迷惑になったり、面接の妨げになってしまうことも多いです。
特に集団面接の場合は、ひとりあたりに使える時間が個人面接よりも少ないため、この点は意識しておきましょう。他の就活生よりも目立つ、あるいは印象に残ることは大切ですが、ひとりで長時間話してしまうと悪目立ちすることも少なくありません。
他の人のことを考えていない、自分勝手などの印象を持たれてしまい、評価を下げてしまうこともあるでしょう。就活でのアピールは簡潔におこなうことが基本であるため、話したい内容が多い場合は、短くまとめる工夫が必要です。
他の就活生の話にも耳を傾ける
集団面接は自分が話しているときはもちろん、他の就活生がアピールをしているときも含めて評価が決定します。そのため、自分が話し終わった後も気を抜くことなく、他の就活生の発言にも耳を傾けましょう。
自分のアピールは熱心におこなって構いませんが、その後他の就活生の発言を聞く態度が悪いと、自分勝手な印象を与えてしまいます。人の話を聞かないと思われることもあり、マイナス評価につながりやすいことは理解しておきましょう。
他の就活生が発言しているときには、その人のほうに少し体を向けたり、発言に対して頷いたりして、耳を傾けている態度を示すことが大切です。面接はアピール時だけではなく、全体を通して評価されているという意識を常に持つようにしましょう。
就活では他と差別化する方法を考える
就活は自分のことを知ってもらうことが大切です。自分の人柄や魅力を正しく知ってもらうということが就活攻略のカギとなりますが、自分を知ってもらうと同時に面接官の印象に残らなくてはなりません。
せっかく自分を存分にアピールできても、面接官の印象に残らなければ意味はありません。自分のことを知ってもらうことに加えて、印象に残るということを意識する必要があります。印象に残るためにはインパクトが必要で、インパクトを出すためには他の就活生との差別化を考えなくてはなりません。
集団面接では一度にライバルたちが集まりますので、面接の回答だけではなく、身だしなみや立ち振舞いでも他の就活生と差別化できるよう意識することが大切です。正しく差別化をするためにも、集団面接のマナーを徹底的に覚えておく必要があります。
集団面接ではあなたの比較対象がいる
集団面接と個人面接は共通している部分が多いといえますが、自分の比較対象がいることが大きな違いといえるでしょう。
個人面接でも最終的な結果については他の就活生と比較され決定しますが、集団面接の場合はリアルタイムで比較されることになります。集団面接の最大の特徴はよくも悪くも比較されてしまうということですので、自分のマナーができていて他の就活生ができていなければ評価は上がりやすいですし、逆もまた然りです。
個人面接は絶対評価、集団面接は相対評価であると思い、他の就活生に負けない努力やアピールが必要になるでしょう。
集団面接は内容とマナーで勝負しよう
就活においてマナーは非常に重要なもので、面接の内容やアピールが優れていてもマナーが全くできておらず、覚える気もない様子であれば不合格になるでしょう。しかし反対にマナーは完璧であっても、面接の内容が合格ラインに達するものでなければそれも同じく不合格です。
就活ではマナーは大切ですが、それだけができればいいというものではなく前提条件でもあります。マナーがしっかりとできた上で、内容も素晴らしいというのが最も理想的です。履歴書や面接の内容と併せてマナーも習得していきましょう。
マナーは社会人になってからも必要なものですし、今のうちに身に付けて損になるものではありません。マナーもアピールポイントの1つですので、総合的に力を付けて内定の獲得を目指しましょう。
集団面接突破のコツについて、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。