就活のマナー

【内定先へのメール例文集】お礼や質問の送り方までパターン別に紹介

内定先からメールで連絡がくることは頻繁にある

就職活動において、内定先からメールで連絡がくることは思っている以上に多いです。基本的に、社外の人物に対して何かしらの連絡をおこなう場合などは、現在は電話よりも比較的メールを用いる場合が多いようです。

特に内定後であれば、内定式や就職後の研修についての案内などにメールを用いる企業があるでしょう。この場合、それぞれのメールの文面に応じた返信をする必要があります。メールの返信は、社会人として今後も求められるスキルでもあるので、きちんと対応するようにしましょう。

メールには返信をすることが社会人としてのマナー

送られてきたこれらのメールに「返信不要」とある場合は、基本的に返信をする必要はありません。しかし、返信不要とない限りは、送られてきたメールに対しては返信するのが社会人として当たり前のマナーですので、特に記載がない場合は必ず返信しましょう。

ビジネスメールにはビジネスメールのためのマナーがきちんとあるので、返信はビジネスメールの送り方に則るようにしましょう。また、「返信不要」とある場合でも、送られてきたメールの内容によっては、質問形式で返信する場合もあるでしょう。この場合も、ビジネスマナーにのっとった文面で返信が必要です。

内定先へメールで返信する場合の注意点

メールのやり取りをするときには、自分から送る場合と企業が送ってきたメールに返信する場合の2パターンが考えられますが、それぞれについて注意すべきポイントが違います。

自分から送信する場合も相手のメールに対して返信する場合も同じように気を遣うということであったり、根本的なマナーについては共通している部分もありますが、それに加えて自分から送信する場合と相手のメールに返信する場合には気をつけるべき点がいくつかあります。

説明会や面接の日程が送られてくれば、それに返信しますし、内定が決まってからも内定式や内定者研修など企業からのメールに返信する機会はたくさんあります。メールのマナーは社会人の基礎的な能力ですので、まずは返信をするときの注意点を学んでいきましょう。

①件名は変えない

企業からのメールに返信する時に、気をつけなければならないポイントはメールの件名です。企業からのメールに返信する場合、担当者が誰からのどんな内容のメールかすぐに把握できるよう件名は変えずにそのまま返信するようにしましょう。

メールの件名そのままでReをつけるのは失礼だと感じる人もいるようですが、就活においてはこれで間違いではありません。むしろ件名を変えて返信した方が企業にとっては迷惑ですので、件名は手を加えずに返信しましょう。

企業にはそれほどたくさんのメールが届きますので、その全てを開封し、隅々まで読んでいたのではいくら時間があっても足りません。件名を変えずに返信することで企業も管理しやすいですし、読み飛ばされてしまう可能性も減ります。

②本文は引用する

何に対する返信かをすぐに把握してもらうため、本文は引用するのが一般的です。

企業にはたくさんのメールが届きますので、件名を見ただけで何のメールかすぐに把握出来るとは限りません。やり取りが何度も続けば最初にどんな話をしていたのかが分からなくなってしまう場合もあり、そうなると内容を確認するために前回のメールを探し出して照らし合わせるという手間が発生してしまいます。

もちろんメールの内容を全て覚えていればそれで済む話ではありますが、仕事をしていると案件は1つではないため、メールの内容ややり取りを全て記憶するというのはほとんど不可能です。そこで相手を気遣うためにメールは本文の引用が大切です。

③返信時間は短めに

件名、本文と考えれば後は送信するだけですが、この送信時間にも気をつけなければなりません。返信は即日、なるべく早めに返信をするというのが鉄則です。メールはいつでも確認出来て、自分の都合のいいときに返信が可能な便利なものですが、返信を後回しにするのはよくありません。

企業からのメールに気づき、メールが打てる状態であれば素早く返信することを心がけましょう。都合のいいときに連絡が取れるという性質を持つメールですが、企業からしても返信が早いのはありがたいことです。

メールの返信が早ければそれだけ仕事も進みますし、社会人にとってメールの返信速度が早いのは仕事を円滑に進めるためにも重要ですので、就活生のうちから身に付けておいて損にはなりません。

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内定先に自らメール連絡をする場合の注意点

内定先に自らメール連絡をする場合の注意点

メールを返信するときの心得を覚えれば今度は企業に自らメール連絡をするときの心得を学びましょう。企業からのメールに返信する場合は何かの日程を決めたり、企業が求めることに対する回答などで用いる場合があるでしょう。

しかし企業に自らメールを送信する場合は企業に対して何かをお願いするときであったり、質問するケースが多いです。企業に自らメールを送る場合は相手の行動に対するリアクションではなく、就活生から企業に対してアクションを求める場合になりますので、メールのマナーについても充分に気をつけなければなりません。

メールは記録としても残りますし、何度もチェックすれば記憶にも残りやすいので自らメールを送る場合は返信する時よりもさらに注意深くメールを作成し、送信する必要があります。

①件名は要点だけを簡潔に書く

返信の時にも件名は注意しなければなりませんでしたが、企業に自らメールを送る時もそれは同じです。件名には要点を簡潔に書き、氏名と大学名を書くようにしましょう。企業にメールを送る場合は基本的にはメールを開封して見なければ誰から送られてきたものなのか、その送り主を判断することは出来ませんが、件名に要件と併せて自分の名前と大学名を記すことでより早い段階で送り主を認識してもらうことが出来ます。

もちろん件名に氏名や大学名を記していてもメール本文に自分の身分を明かし、署名を付けるのを忘れてはいけません。件名はあくまで確認用のものですし、件名が長くなれば全文表示されない可能性もありますので、必ず署名などは忘れないようにしましょう。

また件名も出来るだけ長くならないように、かつ内容が分かりやすいものを心がけましょう。件名を見ただけで担当者が何のメールかを把握できるのが理想ですので、送信前にもう一度件名を見直して内容が把握出来るかどうかをチェックしてみましょう。

②質問はまとめて1度に送る

企業に自らメールを送信する場合は、質問の場合が多いですが、質問を送る場合は、五月雨式に送るのではなく、1度にまとめて送るようにしましょう。1度のメールが長文になり、質問も多いと分かりにくいと感じるかもしれませんが、ビジネスマンとしては日常的にない訳ではありません。

③署名の記載

【署名の例】

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

企業にメールを送る場合は、誰が送信しているものなのか伝えなくてはいけません。メールアドレスから送り主が分かる場合もありますが、それはやり取りを重ねて相手がそのアドレスを登録していた場合だけです。

膨大な数の就活生のアドレスを一つ一つ登録しているはずはありませんので、就活生が企業に送ったメールは開いてみなければ誰が送ったものか分からないという場合も多いです。そこでメールの中身で自分の身分を明かす必要がありますが、それだけではなく送り主は誰なのかを明確に伝えるために、メールの最後に必ず署名を記載するようにしましょう。

就活生にはあまり馴染みがないかもしれませんが、署名を付けてメールを送るというのはビジネスでは当たり前のマナーです。署名と言っても名前だけを記すわけではありません。名前と大学名、アドレス、電話番号と住所くらいは一緒に記しておきましょう。署名は一度作成して登録していればすぐに付けることが出来ますので、就活前に作成しておくと便利です。

④企業名を正式名称で書く

自分の内定先の企業の名前を正しく書くことは、出来ていて当然の行為です。社名に画数が多く難しい漢字や、紛らわしい漢字が使われている場合は特に注意しましょう。また、社名の株式会社の位置にも気をつけなければなりません。俗にいう「後株・前株」を間違えたとしても、企業には失礼に当たります。正式には「株式会社〇〇」のところを「〇〇株式会社」と書いたり、「(株)〇〇」といったように会社名を省略するのはNGです。

分かっているつもりでも意外と間違えやすいところですので、十分に気をつけましょう。またメールに担当者の名前を書くときには、個人の名前や役職、部署についても正確な入力が大切です。

⑤誤字脱字がないようにする

企業へ向けて提出する書類や発信するメールには、誤字や脱字が無いか中身のチェックが大切です。特に個人名を記入する場合はさまざまな漢字変換のパターンがありますので、間違えないようにしましょう。旧字体の漢字を含む固有名詞にも注意が必要です。パソコンで変換されない漢字は、手書きツールなどを使用して正式な漢字を入力します。

文章の「てにをは」などの助詞・助動詞についても脱字していることがありますので、読み返しながらチェックするとよいです。また、相手がメールを読みやすいように、適宜改行や段落を設けることもビジネスマナーと言えます。

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内定先企業へのメール例文集(パターン別)

内定先が決まったからといって油断していてはいけません。今後は就職先として長く関わることになりますし、今のうちから良い印象を与えておくに越したことはありません。

企業の人たちからの印象が良いかどうかは今後の社会人人生を左右するものですし、スタートダッシュを切るためにも内定後こそメールのやり取りには気をつけなければなりません。内定先に送るメールにはいくつかパターンがありますので、それらを利用して失礼のないメールを迅速に送るようにしましょう。

パターン①内定通知

【メール例文】

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

本日、貴社より内定通知を頂きました、○○大学○○学部 田中です。
お世話になっております。
貴社で一日も早く活躍できるよう努力を続けていきます。
今後とも、ご指導のほどよろしく願い申し上げます。
取り急ぎ、お礼を申し上げたくメールいたしました。

誠にありがとうございました。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

素早く、お礼メールを送るようにしましょう。内定に対するお礼メールは必須のものではありませんが、それを送るか否かで当然企業からの印象は変わります。お礼メールを送れば企業に対する志望度の高さや仕事に対する熱意をアピールすることが出来ますし、それらをアピールしておくことは就職後のスタートダッシュにも役立ちます。

内定通知のお礼メールは必ず企業名、部署名、分かれば採用担当者の個人名まで記入しましょう。次に内定をもらったことに対する自分の正直な気持ちを書いてください。難しく考える必要はなく、素直に喜びや感謝の気持ちを表現すればOKです。

内定を受けるかどうか迷っている場合でも内定を受けることを決めた場合でもお礼メールを送るのは大切ですので、内定通知をもらえばますそのお礼メールを送ることを覚えておきましょう。

パターン②内定式への案内

【メール例文】

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
この度は、内定式のご案内を頂きまして誠にありがとうございます。
○月○日は、ぜひとも参加させていただきますので
当日は何卒よろしくお願いいたします。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

定式に参加するという意思表示、締めの挨拶という構成になります。内定式の日付を含めて書き、日程に間違いがないかの再確認、そして内定式に参加するという明確な言葉を記します。

内定式は企業が学生の入社意欲高めたり社会人としての自覚を持たせるために行うものであり、極端に言えば内定式は必要がありません。内定式に参加していないからといって就職できないわけでもありませんし、そもそも内定式をしない企業もあります。必須ではないにも関わらず内定式を行うのは学生のために他なりませんので、必ずお礼を述べてから参加する意志があることを伝えるようにしましょう。

パターン③内定者研修への案内

【メール例文】

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
内定者研修の案内の件、ご連絡いただき誠にありがとうございます。
○月○日は、ぜひとも参加させていただきますので
当日は何卒よろしくお願いいたします。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

内定式が終われば入社する4月1日まで企業と何のコンタクトもないとは限りません。多くの企業が学生の気持ちを切らさないためにも、また社会人としての自覚を持たせるためにも内定者研修を行います。内定者研修への参加は絶対ではないものの基本的には参加しなければならないものです。

どうしても外せない用事がない限りは必ず出席するようにしましょう。内定者研修への参加のメールは内定式への参加のメールとほとんど同じです。最初の挨拶、内定者研修に参加するという意思表示、締めの挨拶で構いません。内定者研修は社会人としての自覚やマナーを身に付ける、社員同士で親睦を深める、企業理解を進めるなど様々な目的があります。

しかし、基本的には学生の気持ちを切らさないためという意味合いが強いですので、研修の案内に対しては必ずお礼を述べるようにしましょう。その他の注意点も内定式の案内と変わりません。日時を含めて間違いがないかを確認し、内定者研修に参加するという明確な言葉を使うようにしましょう。

パターン④内定辞退

【メール例文】

件名:内定辞退のお詫び

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
この度は、採用内定の通知を頂き誠にありがとうございました。
このような光栄をいただきながら身勝手ではありますが、
貴社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡させていただきました。
採用内定のご連絡までに、沢山のお時間を取って頂いたにもかかわらず、
大変申し訳ありません。
本来であれば直接お伺いしお詫び申し上げるべきですが、
メールでのご連絡になりますことを、何卒ご了承いただきたくお願い申し上げる次第です。
貴社ますますのご発展と、○○様、社員皆様のご多幸をお祈りいたします。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

内定をもらったからといって必ず受けるとは限りません。最後まで選考に進み、内定をもらった場合でもよく考えて辞退する場合もあります。内定辞退をする場合はまずは採用通知をもらったことのお礼から始まり、内定辞退する旨、そして辞退の謝罪とさらに重ねてメールでの連絡になったことへの謝罪をしましょう。

例文でもあるように本来であれば直接辞退を申し出るのがベストですが、企業のスケジュールもあるため叶わない場合もあります。企業としても内定辞退者は素早く把握しておきたいので、素早いやり取りが可能なメールで連絡するのがベターです。

パターン⑤質問がある場合

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
勤務地や福利厚生に関して2点質問があります。
電話ではご迷惑ではないかと思いメールでご連絡差し上げました。
大変恐縮ですが、差し支え無い範囲で結構ですので、
教えていただければ幸いです。

質問①
質問②

ご多忙のところお手数をおかけしまして誠に申し訳ありませんが、
何卒よろしくお願いします。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

内定が決まる前もそうですが、内定が決まってからはより企業との付き合いも親密になりますし、実際に働くにあたっての質問も増え、企業に質問のメールを送る機会も多くなります。就職する前に自分がどんな場所で、どのような環境で働くのかの把握は大切ですし、疑問や不安な点は質問をして、就職前にはそれらを全てスッキリさせておくことをおすすめします。

パターン⑥メールアドレス変更をした場合

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

貴社で内定を頂いております、○○大学○○学部 田中です。
大変お世話になっております。
今まで使用しておりましたメールアドレスが、
大学卒業にともないまして利用できなくなりますので、
今回メールアドレスを変更させていただきました。
変更前と変更後のメールアドレスは下記の通りです。

変更前アドレス
aya-tanaka@***.jp
変更後アドレス
aya.tanaka1010@***.jp

ご迷惑をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya.tanaka1010@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

就活中は大学のアドレスを使っていても問題ありませんが、卒業すれば大学のアドレスは使えなくなりますので、内定先にはそれに変わる新しいアドレスを伝える必要があります。また大学のアドレスでない場合でも使用するアドレスが変われば同様にアドレスを変更する旨の連絡をしなければなりません。

アドレスの変更を伝える際は、変更前のアドレスと変更後のアドレスの両方を記載しておきましょう。アドレス変更メールを送っても企業がすぐに登録し直すとは限りません。再登録を忘れてしまう場合もあり、そうなれば連絡が取れなくなってしまいます。連絡が出来ないのは最悪の状態ですので、それを防ぐためにも新旧両方のアドレスを記載して送るようにしましょう。

内定先企業へのNGメール例文集

内定先企業へメールする際の注意点と、パターン別のメール例文集を紹介してきました。ここからは、内定先企業へのNG例文集を紹介していきます。内定前とは異なり、内定獲得後はどうしても気が緩みがちになります。気付かぬうちにNGポイントを含むメールを内定先企業に送ってしまう恐れがあるのです。

内定期間中のメールによって悪い印象を与えてしまわないよう、パターン別のNGポイントもしっかりと見ておきましょう。

NG例文①内定通知

株式会社○○
人事部採用担当  ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
内定のご連絡、誠にありがとうございます。
他社の選考結果を見て、貴社の内定を受けるかどうか、判断したいと考えております。
決まりましたら改めてご連絡させて頂ければと思いますので、
何卒宜しくお願い致します。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

この例文のNGポイントは、言葉遣いが適切ではない点です。内定に対する返事を保留したいこともあるでしょう。そのような際には相手に不快感を与えないよう配慮し、丁寧否言葉遣いで伝えることが重要になります。

「身勝手を申し上げまして誠に申し訳ないのですが、他社の選考結果を見極めたうえで、自身の進路を決めたいと考えております。恐れ入りますが、選考結果がわかるまで返事をお待ち頂くことは可能でしょうか」と丁寧な対応を心がけましょう。またその際、期日の明示も大切です。「いつ選考結果がわかるのか」を伝え、その日のうちに連絡するよう申し出るようにしましょう。

NG例文②内定式への案内

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
内定式の件、了解致しました。
○月○日、出席させて頂ければと思います。
当日は何卒宜しくお願い致します。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

この例文のNGポイントは、文面があまりにも淡白なものになっているという点です。もちろんメールは伝えるべき項目を簡潔かつわかりやすく述べることが重要のため、ある程度淡白でも問題ありません。しかしこの例文のように感情が全く感じられない文面になると、「何を考えているのかわからないな」と担当者に良くない印象を与えてしまう恐れがあるのです。

NG例文③内定者研修への案内

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
内定者研修の件、ご連絡頂きましてありがとうございます。
是非参加させて頂ければと思っております。
当日は何卒よろしくお願い申し上げます。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

この例文のNGポイントは日付の再確認を行っていない点です。「日付は送ってもらったし、わざわざ日付を再度記入する必要はないのではないか」と思う人もいるでしょう。しかし企業が日付を送り間違えている可能性もあります。企業は正しい日付を送っていても、あなたが見間違え、誤って認識している可能性もあるのです。

日付の認識が異なっていた場合、せっかくの研修に参加できなくなってしまう恐れがあります。そうならないためにも「〇月〇日の研修、是非とも参加させて頂ければと思います」と日付を再度記入するようにしましょう。

NG例文④内定辞退

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
内定辞退の件でご連絡しました。
この度一身上の都合により、頂いた内定を辞退したく思います。
何卒ご理解の程、宜しくお願い致します。
貴社のますますの発展をお祈り申し上げます。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

この例文のNGポイントは企業への敬意に欠けている点です。辞退するとはいえ、それまの選考で志望動機の練り上げのアシストなど、さまざまな点においてお世話になっているのです。そのような相手に対し、それまでのお礼の言葉を述べることなく一方的に用件だけ伝えるのは失礼にあたります。

またあなたの内定辞退により、企業は採用活動を仕切り直さなければならない可能性があり、少なからず企業に迷惑が掛かってしまいます。自身の都合で辞退を申し出るわけなので、そのことに対する謝罪の言葉も併せて述べる必要があります。

NG例文⑤質問がある場合

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。

この度、何点か質問させて頂きたいことがあり、ご連絡させていただきました。給料に関してなのですが、基本給はどれぐらいでしょうか。また福利厚生の詳細をお伺いしてもよろしいでしょうか。

お忙しい中お手数おかけしまして大変申し訳ないのですが、
何卒宜しくお願い致します。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya-tanaka@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

この例文のNGポイントは読みづらい点です。担当者の方は日々忙しく業務に励んでいます。メールだけでなく、日々多くのメールに目を通しているのです。そのような相手に対して、読みづらく、内容が理解しづらい形式でメールを送るのはNGです。

「質問が何点か~」ではなく、「質問が2点あります」と先に明示する、質問内容は箇条書きで記す、など相手にとって読みやすいよう配慮して、メールの本文を作成するのが社会人として求められる配慮なのです。メールを作成したら、送信を押す前に本文に目を通し、読みやすい文面になっているかチェックしてから送信するようにしましょう。

NG例文⑥メールアドレスを変更した場合

株式会社○○
人事部採用担当 ○○様

○○大学○○学部 田中です。大変お世話になっております。
この度、ご連絡させて頂く際に使用していたメールアドレスを変更することになりましたので、ご連絡させて頂きました。卒業に伴い、これまで使用していたメールアドレスの使用が出来なくなるためです。

変更前と変更後のメールアドレスは以下の通りです。
変更前
aya-tanaka@***.jp
変更後
aya.artistlove@***.jp (私生活で使用しているメールアドレス)

お手数おかけしますが、何卒宜しくお願い致します。

―――――――――――――――――
【大学】○○大学 ○○学部△△学科
【氏名】 田中 あや
【電話】080-****-****
【メール】aya.artistlove@***.jp
【住所】〒000-0000
東京都○○区○○1-1-1
―――――――――――――――――

この例文のNGポイントは変更後のメールアドレスを私生活で使用しているメールアドレスとしている点です。私生活で使用しているメールアドレスに、好きなアーティストやキャラクターの名前などを入れている人は多く存在します。それ自体は決して悪くはありませんが、企業に提示するメールアドレスがそのようなものでは非常に格好が悪いです。

また私生活のメールアドレスを設定してしまうと、メールに埋もれ、大事な連絡を見落としてしまう恐れもあります。「他にアドレスを持っていない」という人もいるでしょうが、そのような人はこれを機に新たなアドレスを作成するようにしましょう。

メールの「締め・結び」で印象は大きく変わる

メールを書く時には文章構成にもマナーがあります。いきなり本文の要件に入るのは失礼とされていますので、必ず導入の挨拶から始め、自分の身分を明かしてから本題へと移ります。しかし文章構成のマナーとして大切なのはこれだけではありません。

本文が終わった後の締め・結びの部分も大切になります。最初の導入に関してはどのような挨拶で入ればいいのかなど注意を払う人も多いですが、最後の締めの部分に関しては見落としがちですので注意が必要です。

メールは導入の挨拶、本文、締めの挨拶までトータルでマナーを守るというのが重要なことですが、メール全体の印象が変わりやすいのは締め・結びの部分ですので、最後まで気を抜かないようにしなければなりません。

締めの文章を謝罪で終えるのか、それとも感謝の言葉で終えるのかによってメール全体の印象が大きく変わりますので、どのような印象を与えたいのか、相手にどのような気持ちを伝えたいかによって締め・結びの文章を変える必要があります。

担当者に配慮する言葉を忘れない

例えば目上の方などへ丁寧な手紙を送る際にも、始めの挨拶と結びの言葉が必要です。特に手紙の最後に送る相手への労いの言葉や配慮をする言葉があるだけで、手紙を受け取る側に良い印象を与えられます。

これはメールについても同じで、メール担当者へ配慮する言葉を結びに一言添えるだけでも、受け取る側の印象はかなり変わってくるものなのです。なのでメールで結びの言葉を書く際は、単に挨拶だけで締めるのではなく、相手を労う言葉を書き添えて送るようにしましょう。

適切な言葉を選ぶ

ビジネスメールで結びの言葉を書く場合は、一般的に「よろしくお願いいたします」という文言を結びに使用するケースが多いです。特に今後も何かしらの形で関わる場合は、「今後ともよろしくお願いいたします」という文言で締めると、違和感や不快感なくメールを締められます。

ただし、メール内容が相手への謝罪だったり、何かしら相手へのお願いをする場合にはこの文言は相応しいとはいえません。こういった場合は返答を要求する形になるので「お手数ですが、ご返事いただければ幸いです」などの別の文言を使うようにしましょう。特に、こちらからお願いをする場合は「誠に勝手なお願いではございますが」と書き添えるなどすると、より丁寧な印象を与えられます。

メールマナーは内定先でも必要な重要スキル

就活において企業とのやり取りとして主に使われるのはメールです。メールはやり取りにもスピード感が出ますし、お互い都合のいい時にやり取りが出来るなどメリットも大きいです。メールのマナーが守れているかどうかで評価も変わりますし、就活生のうちからしっかりとメールマナーを覚えておくに越したことはありません。

またメールマナーが必要になるのは就活中だけではなく、内定先が決まってからも企業とのメールのやり取りは増えますし、社会人になってからも必要になります。就活生のうちに正しいマナーを覚え、ビジネスシーンでも活躍させていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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