内定について

【無い内定でも諦めなくていい】原因と脱却する方法を徹底解説

内定が無くて焦る人は多い

就活中は、周りの人との進み具合を比べて一喜一憂してしまう人もいるでしょう。特に、周囲が就活を終え始めている中、自分が一つも内定を獲得できていなければ焦ります。

ひとつも内定が貰えない「無い内定」の状態に陥る就活生は、少なくありません。なぜ自分は内定がないのかが分析できていない人も多いでしょう。原因がわからなければ、対策もできません。対策しなければ、「無い内定」の現状は変わらないでしょう。

無い内定から抜け出す方法はあります。この記事では、無い内定に陥る人の特徴と対策を紹介していきます。まずは、内定が獲得できない原因を突き止めて、対策をしていきましょう。

無い内定とは

内定が一つも得られていない状態を、内々定とかけて「無い内定」と表現されています。また、無い内定は「NNT(Nai Nai Tei)」と略されることもあります。

内々定とは、正式に内定を出す前の企業からの口約束だとイメージしてください。10月に内定を出す企業は、それ以前は口頭やメールで内々定を伝える場合が多いといえます。

経団連に所属する企業は、6月から選考を始めて9月頃には内定が出そろう場合が多いです。10月1日の内定式に向けて採用活動を進める企業が多いため、10月の時点で内定がない状態だと焦るでしょう。

「内々定」について詳しく説明している記事もあるので、参考にしてください。


無い内定の割合

内々定率の年度別比較

就活が長引いている就活生は、自分以外に無い内定の人の割合を知りたいと考えるでしょう。現状、自分と同じ状況の人がどれくらいいるのかがわかれば、それだけ選考を続けている人がいるとわかります。

マイナビの調査によると、2022卒の内々定率は、5月の時点で59.9%です。2021卒はコロナの影響を受け、前年比10%減程度でしたが、2022卒はコロナ前の2020卒の水準と同程度で推移しています。5月の時点で、全体の4割程度の就活生が「無い内定」だといえます。

2021卒は、10月の内定率は82.3%でした。5月から10月にかけて採用活動も佳境に入り、内定者は増えていきます。例年の採用状況を参考にしても、10月以降の「無い内定」の就活生は2割以下になっているといえるでしょう。

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無い内定の人の末路

「無い内定」の人の進路の選択肢

このまま内定が出なかったらどうしようと考える人も多いでしょう。自分の将来に関わることなので、内定が出ない未来は不安になります。

内定が出なくても、大学の卒業の時期は迫ってきます。無い内定の人の末路は、3つにわかれます。就活を続行するか、諦めてフリーターになるか、大学院に進学して学業を極めるかです。

ここでは、無い内定の人の末路を詳しく紹介していきます。今内定がなくても、将来の選択肢がわかれば、少し気が楽になるかもしれません。

就職浪人・留年して就活を続行する

無い内定の人の一つの選択肢に、「就活を続行する」ことがあります。就活を続行するなら、就職浪人をするか留年するかが選べます。

就職浪人とは、「既卒者」として卒業後も就活を続行する人を指します。金銭的な理由で、在学期間を伸ばせない場合、就職浪人を選ぶ人が多いです。厚生労働省は、卒業してから3年以内を「新卒扱い」にすることを経済団体に要請しました。

しかし、その要請はあまり浸透していないため、「既卒」とみなす企業も多いです。「新卒ブランド」のメリットとしては、日本の企業は新卒一括採用を行う場合が多いため、募集人数が多いことが挙げられます。

また、ポテンシャルが重視されるため、未経験でも正社員として採用されやすいです。つまり、「新卒ブランド」が失われることは就活では不利になることもあり、就職浪人は戦略としてはおすすめしません。

また、就職のために留年をする選択もあります。就職留年をすると、学生として就活をすることになるため「新卒ブランド」は守れます。しかし、留年した理由を選考で聞かれた場合に困る可能性が高いです。

企業は、「留年した理由」は必ず聞きます。なぜなら、この質問から人柄や考え方、病気や怪我などを知りたいからです。また、他の学生と同じように卒業しなかった事実から、本人の能力を懸念していることも質問する理由の一つです。

就職留年の場合、企業はどの企業も内定を出さなかった要因があるのではと考えるかもしれません。そのため、企業から見るとあまり良い印象は持てない可能性もあります。

留年した理由は明確にしておきましょう。また、その一年間をどのように過ごしたかを答えられるようにしておくと良いです。留年を選んで怠惰な一年を過ごしたという印象になれば、評価は悪くなる一方でしょう。

フリーターになる

卒業までに内定を一つも得られなかった場合、フリーターになる選択肢もあります。フリーターとは、非正規雇用として働く人を指します。

無い内定の場合、卒業後フリーターになって就活を続ける人もいます。この場合「既卒」として、内定を目指すことになります。しかし、生活費を稼げるくらい働きながら、就活と両立することは、時間的にも厳しいです。

収入が不安定な分、余計に焦りを感じてしまうかもしれません。実家暮らしの人は、金銭面での負担は軽減されますが、家族に心配をかけていることがプレッシャーにつながる人もいるでしょう。

また、生活費のために就活よりもアルバイトの優先度が高くなってしまう可能性もあります。この場合、内定がもらえないまま、フリーターを続けてしまうことが懸念されるでしょう。

可能であれば大学院へ進学する

大学院に進学すれば、就職まで2年の猶予ができます。また、さらに専門的な知識が学べるため、就職の武器となるでしょう。理系の場合は、専門性が高まれば、研究職などの道も開かれるかもしれません。

文系の場合、専攻によっては仕事に直結しない可能性もあります。しかし、熱意をもって勉学に励んだという事実は、選考でも評価されるでしょう。大学院で研究を進めた目的を明確にして、選考でアピールできれば好印象につながります

大学院入試は、年に2回以上おこなう大学が多いです。1期目は9月~10月に行われ、2期目は1~3月に行われます。入試の日程は大学によって違うので、志望大学の情報を事前にチェックしておくことが大切です。

大学院に進学することは、容易ではないかもしれません。しかし、もしチャンスがあるとすれば大学院に進学という選択肢を考えても良いでしょう。大学院に進学すれば「新卒」として活動できるため、就活に不利になることはありません

無い内定でも落ち込まなくてもよい理由

無い内定でも落ち込まなくて良い理由

現状内定が一つもなくても、落ち込まなくても良いです。落ち込み過ぎれば、次の選考に悪い影響を与える可能性もあります。

もちろん無い内定の場合、落ち込む人は多いでしょう。不採用通知を受け取るたびに「自分を否定されている」と感じる人もいます。しかし、落ち込んでネガティブになりすぎると、表情や言動に気持ちが出てしまい、選考が上手くいかないことも多いのです

面接官が直接話す時間は限られているため、その中であなたのすべてを知ることはできません。つまり、不採用になったとしても、あなたのすべてを否定しているわけではありません。面接の間にわかった部分だけで、面接官は判断していることを覚えておいてください。

他にも内定がなくても落ち込まなくても良い理由があります。ここでは、無い内定でも落ち込まなくてよい理由を紹介していきます。その理由を知って、少しでもポジティブに就活に臨む気持ちを取り戻してください。

①内定がもらえるかどうかは企業との相性だから

企業は、採用をするうえで「相性」を重視しています。「相性が合う」とは、その企業の方針と応募者の価値観がマッチしており、社員の傾向とも類似性が見られ、社内での人間関係をうまく築けそうであることを指します。

相性が良ければ、その人の強みを伸ばしその企業で活躍できる人材に育てることができると採用担当者は考えます。また、その企業にマッチした人材であれば、長期的に働くことが臨めます。

そのため、企業との相性が合わないからといって、応募者の人間性を否定しているわけではありません。不採用通知をもらったということは、その企業にはマッチしなかったのでしょう。しかし、日本に存在する企業は応募した企業だけではありません。

応募企業にはマッチしなかっただけで、自分と相性のいい企業は他にあると考えるほうが得策です。「就活は縁」ともいわれます。自分に合った企業に巡り合うために行うのが就活だと考えて、根気強くねばりましょう。

②就活での評価には主観が入っているから

就活で、応募者を採用するかどうか判断するのは人です。採用担当者の評価によって、選考の結果が左右されます。そのため、少なからず主観が入っていると考えましょう。

書類選考では基準が設けられていても、面接は人が判断します。そのため、どの企業でも同基準で採用、不採用が決められているわけではありません。採用担当者にとって、魅力的に映った応募者が採用されるのです。

選考に落ちれば自分を全否定された気持ちになる人もいますが、その採用担当者にとって魅力的に映らなかっただけかもしれません。考えは人それぞれなので、主観が入った評価に対して、落ち込みすぎないことも就活で勝ち抜く秘訣といえるでしょう。

③諦めなければ内定のチャンスはまだあるから

就活は、諦めなければ内定のチャンスはあります。就活の途中で諦めてしまうと、もらえる可能性のある未来の内定まで逃してしまうことになるでしょう。

卒業する3月までに内定を貰えれば、社会人としてのスタートは他の人と全く差は出ません。つまり、3月いっぱい就活を継続することも可能だといえます。

経団連に所属しているような大企業は、足並み揃えて採用活動します。そのため、3月に情報解禁をし、6月に選考開始、9月までには内定が出そろう企業が多いといえます。

しかし、外資のように早めに採用活動をスタートする企業もあれば、10月以降も継続している中小企業やベンチャーも数多くあります

内定式までに採用活動を終えることを目標にする企業は多いです。しかし、内定者の数が足りない企業は内定式後も採用活動を続けます。そのため、内定式後も就活を継続する就活生もいるでしょう。

内定後の企業の対応を見て、内定辞退をし就活を再開する就活生もごく少数ながら存在します。諦めなければ、内定を得るチャンスは残っていることを覚えておいてください

【シーン別】無い内定の人の特徴と対策15個

内定がなくても落ち込みすぎないことは大切です。しかし、そのまま対策をせずに選考を受け続けても状況は変わらないでしょう。落ちるということは、何かしらの原因があります。お伝えしたようにただ相性が悪かっただけの可能性もあるでしょう。

しかし、何十社も応募して「無い内定」の場合は、他にも原因があると考えてください。選考に通らない原因は、人それぞれです。しかし、原因がわかれば対策できます。原因を克服できれば、「無い内定」からの脱却に近づくでしょう

「無い内定」の人といっても、書類選考で落ちる場合もあれば面接が上手くいっていないことが理由の可能性もあります。また、原因が書類選考なのか面接なのかわからない人もいるでしょう。

ここでは、書類選考、面接、対策してても落ちる人の3パターンにわけて、その特徴と対策を紹介していきます。自分の状況合ったシーンを選び、思い当たる節がある特徴の対策に役立ててください。

無い内定の人の特徴一覧

<シーン1:書類選考で落ちる>
①適性検査を甘く見ている
②履歴書やESの書き方が雑
③志望動機や自己PRが薄い

<シーン2:面接で落ちる>
④面接での立ち振る舞いに問題がある
⑤緊張してうまく話せない
⑥的外れな回答をしている
⑦回答を暗記している
⑧熱意が伝わらない
⑨将来像がない

<シーン3:対策したのに落ちる>
⑩大手企業しか受けていない
⑪応募企業数が少ない
⑫そもそも業界や企業が自分に合っていない
⑬就活の軸が定まっていない
⑭就活の目的が「内定をもらうこと」
⑮ネガティブになっている

いつも書類選考で落ちる場合

書類選考で落ちる人の特徴

「無い内定」の人の中には、書類選考で落ちて面接に進めない人もます。履歴書や適性検査は数多く提出しても、面接に進むことさえできなければ、落ち込むでしょう。

しかし、書類選考は対策さえすれば落ちません。いつも書類選考で落とされるということは、事前準備が甘い可能性があります

書類選考で落ちる原因と特徴を紹介するので、事前対策に役立ててください。きちんと対策をしてから、次の選考に臨みましょう。

①適性検査を甘く見ている

書類選考で落ちる人の特徴に、適性検査を甘く見て対策が万全でないことが挙げられます。適性検査をただの足切りだと考え、平均以上とれば通れるのではという考えは甘いです。

適性検査を足切りとする企業も多いですが、その基準は様々です。応募者のスキルをデータとして残しておくことが目的の場合もあります。この場合、基準は低いかもしれません。大手や人気企業などの応募者が多い企業は、人数を絞り込むことに利用するため、基準は高くなるでしょう。

対策

適性検査は、基本的な学力や性格検査が含まれます。特に、学力検査は対策が重要です。適性検査に高い学力は必要ないが、考え方を知っていないと解けない問題が数多く存在します。そのため、問題ごとの特徴を知って対策をしておかなければなりません。

テストの種類によって、解き方が違う問題が出題されるため、志望企業で使われる適性検査を把握しておくことが大切です。

もし調べられなかった場合は、SPIと玉手箱の対策をしておいてください。言語問題や非言語問題は、これらに似ているテストが多いためです。

また、適性検査に用いられるテストは数種類ありますが、解答時間に対して問題数が多いことが複数のテストの特徴として共通しています。考え方がわかっていなければ時間内に解くことは難しいでしょう。

適性検査はマークシートとPCと受験方法も違います。受験方法に慣れておくことも、対策の一つです。特に、PCで受けるWebテストは慣れていなければ戸惑うこともあるので、事前に受験方法を試しておきましょう。

このように、適性検査は事前の対策は必須です。対策が甘ければ良い結果も得られないでしょう。適性検査の対策をあまりしてこなかったと自覚している人は、今から効率的に勉強しておいてください。

「適性検査の種類や対策」について詳しく説明している記事もあるので、対策の参考にしましょう。

②履歴書やESの書き方が雑

多くの企業に一度に応募する場合、一社一社の書類が雑になってしまう可能性もあります。しかし、履歴書やESの雑さも内定がもらえない一因ともなると覚えておいてください。

履歴書やESは「手書きの文字が汚い」「誤字脱字が多い」「修正のマナーが守れていない」などが伝わると、雑だと判断されます

履歴書やESの書き方が雑だと「仕事も雑なのでは」と思われます。また、書き方が応募者によって違うと、確認する採用担当者は情報を読み取るのに時間がかかるでしょう。読み手に負担がかかるような履歴書やESは、良い評価を得ることは難しいといえます。

対策

履歴書やESを手書きで作成する場合は、丁寧さが一目瞭然です。字の上手さは人それぞれですが、下手でも丁寧に書けば伝わります。反対に、字が上手くても、雑に書けば読み手には伝わるので注意しましょう。

また、履歴書には書き方のマナーがあります。マナー違反は、印象が悪くなるでしょう。例えば、ビジネス文書では修正液や消せるペンはNGです。いつ誰が修正したのか不透明になるため、その書類の正確性が失われることが理由だといえます。

履歴書やESの雑さで落とされないための対策は、事前に書き方を調べ、時間をかけて丁寧に書くことです。

「履歴書やESの書き方」について詳しく説明している記事もあるので、確認してから作成に取り掛かってください。

③志望動機や自己PRが薄い

志望動機や自己PRが薄いと説得力に欠けてしまいます。説得力のないアピールに、人は魅力を感じません。説得できる根拠がなければ、信頼できないでしょう。

また、根拠がなく熱意が感じられなければ採用はされません。面接で熱意が感じられない人材に対して、入社後に意欲的に働くイメージは持てないでしょう。

志望動機の場合は「自社でなくても良いのでは」と採用担当者が感じる内容は、薄いといえます。書類選考で落ちる人は、自分の志望動機を読み直して、その企業の特徴を踏まえた上で、そこで実現したいことが述べられているか確認してください。

また、自己PRの場合、その強みを「どのように仕事に活かすのか」が述べられていなければ「薄い内容」だと判断されるでしょう。また、強みを裏付ける具体的なエピソードも必要です。入社後の仕事内容をイメージしたうえで、自己PRできているか考えてください。

対策

説得力のある志望動機や自己PRを作成するためには、事前準備が大切です。事前準備として、自己分析や企業研究を行いましょう

自己分析では、仕事に活かせる強みや長所の把握が目的になります。また、志望理由を裏付けるエピソードを見つけておいてください。また、自己PRを作成するためには、企業研究をして求める人物像とその企業でなければならない理由を明確にしておくことが必要です。

志望動機でその企業で働きたい理由とそれを裏付けるエピソードを伝えて、仕事への熱意を伝えてください。自己PRでは、「その企業に貢献できる人材だ」と判断されるように、求められていることとマッチした強みを伝えましょう。

「自己分析」のやり方がわからない人は、こちらの記事を参考にしてください。

「企業研究」のやり方がわからない人は、こちらの記事を参考にしてください。

面接で落ちる場合

面接で落ちる人の特徴

面接は、直接話せる貴重な機会です。採用担当者は、あなたの人柄や価値観を知るために、面接で直接話したいと考えています。対面で話すため、立ち振る舞いから回答の仕方まで見られていると考えましょう

書類選考を頑張って通ったなら面接も通りたいと考えるでしょう。しかし、その気持ちが強ければ強いほどプレッシャーとなり、面接は緊張して苦手意識がある人も多いです。

面接は、練習しておけば恐れる必要はありません。面接に通らない人の特徴と対策を紹介していくので、自分に当てはまると感じたものがあれば必ず克服してから次の面接に臨んでください。

④面接での立ち振る舞いに問題がある

面接での立ち振る舞いに問題がある場合、落とされる傾向があります。例えば、服装や髪型がみだれていたり、ビジネスマナーを守れていなかったり、言葉遣いに問題がある場合、採用されることは難しいでしょう。

身だしなみは、第一印象を決定づける大きな要素です。「メラビアンの法則」のよると、第一印象の50%は資格情報が占めるといわれています。第一印象が悪ければ、短い面接の時間内で印象を覆すことは難しいです。そのため、第一印象に影響する服装、髪型にも気を使いましょう。

また、ビジネスマナーも見られていることを覚えておいてください。採用担当者も学生だということは認識していても、これから一緒に働く相手として判断しています。そのため、基本的なビジネスマナーを備え、相手に失礼のない対応ができるかは最低条件として見ている場合が多いでしょう。

対策

面接では、丁寧な言葉づかいで相手に敬意を払った立ち振る舞いが求められます。そのため、言葉遣いに問題があれば、採用担当者の心象を悪くするでしょう。

自分の立ち振る舞いが正しいかをチェックするためには、第三者に相談してみるのもおすうすめです。敬語の間違いや、ビジネスマナー違反は、自分では気づきづらいポイントかもしれません。

就活アドバイザーなどのプロに、面接のデモンストレーションをしてもらえば、的確なアドバイスを貰えるでしょう

企業側にとって、面接は応募者と直接話せる貴重な機会です。限られた時間の中で高評価を得るためには、印象がとても大事だといえます。就活にふさわしい立ち振る舞いが、求められているでしょう。

立ち振る舞いには、身だしなみ、ビジネスマナー、発言の仕方が含まれます。それぞれが面接での印象を左右する要素なので、すべてポイントを押さえておきましょう。

「就活の服装」について詳しく説明している記事もあるので、参考にしてみてください。

⑤緊張してうまく話せない

面接は、緊張する人が多いです。特に内定がなければ一つ一つの面接にプレッシャーを感じて、余計緊張してしまうでしょう。緊張しすぎて上手く話せなければ、あなたの魅力も伝わりません。

緊張すれば、早口になる場合もあります。相手が聞き取りづらい話し方は、印象が悪くなるでしょう。早口すぎると、何をいっているのか伝わらず、重要な内容が印象に残らないかもしれません。

また、緊張してしまうと表情が固くなる傾向もあります。笑顔がなければ、暗い印象を与えてしまいます。暗いと感じると、他の社員と上手く関われるかかどうか疑問に感じる採用担当者もいるでしょう。

さらに、緊張しすぎて、その場で考えられなければ、質問に対して適切な回答ができないこともあります。頭が真っ白になって固まってしまえば「準備をしてきていない」「コミュニケーション能力に問題がある」と判断されるかもしれません

対策

大切なのは、面接に慣れることです。面接の練習をしておけば、定番の質問には問題なく答えられるでしょう。また、練習の中で笑顔とゆっくり話すことが意識できれば、緊張しても不愛想な態度にはならないかもしれません。

友人、先輩、もしくはキャリアアドバイザーなど、第三者の目線で面接での立ち振る舞いに問題がないかチェックしてもらいましょう。

「面接練習」について詳しく説明している記事もあるので、参考にしてみてください。

⑥的外れな回答をしている

的外れな回答は、コミュニケーション能力の欠如と判断されます。無い内定の人の場合、面接官の質問の意図を理解していない可能性もあります。意思疎通ができないと評価されれば、実際の業務でも「指示内容が伝わらないのでは」と懸念されます

例えば、「必ず定時に帰れるような仕事じゃないけど大丈夫?」という質問に対して、「仕事は大変でも、御社は福利厚生がしっかりしていると聞いているので大丈夫です」は的外れな回答です。

この質問では、面接官は仕事の大変な部分を理解して、どのように乗り越えられるかが知りたいと考えています。その質問対して福利厚生について話すのは、意図からずれているでしょう。

面接官は、質問の回答からより深く価値観をしるために、深掘り質問をすることが多いです。しかし、答えた内容に対して、似た内容を再度質問された場合、質問の意図を理解できていないと思われているかもしれません。的外れな回答は、評価につながらないでしょう

対策

的外れな回答をしないためには、面接前の情報収収集が大切です。まずは、定番の質問に対して回答を用意しておくことです。そして、企業研究をしっかり行って、相手の意図を想像できるように知識を蓄えておきましょう。

面接で緊張していれば、聞かれたことの意味がわからないこともあります。わからないまま「なんとなく」で回答してしまうと、的外れになる可能性が高いです。もし、質問の意図がわからなければ、面接官に質問して理解してから答えましょう

「すみません。〇〇とは、~ということでしょうか」と不明点を率直に質問してください。面接中に質問することは、失礼にあたりません。的外れな回答をするよりも、相手が知りたい内容を把握してから答えたほうが、高評価につながるでしょう。

「面接でよくある質問」を紹介している記事もあるので、事前に回答を用意するのに役立ててください。

⑦回答を暗記している

面接の対策をしようとして、質問に対する回答を一言一句覚えようとする人がいます。しかし、回答を暗記していれば、答え方も棒読みになってしまうでしょう。棒読みだと、熱意は伝わりません。また、本心で答えているのかと面接官に疑問が残るでしょう。

事前準備をしっかりしたことは評価されるかもしれませんが、棒読みの回答だと「本心でいいているのかな」と疑問を感じさせてしまいます。

対策

質問に対して回答を用意しておくことは大切です。回答を暗記して棒読みになってしまう人は、抑揚に気を付けて話す練習をしておきましょう。特に、回答の結論は、ゆっくり大きな声で話す意識を持つと、棒読みにはなりにくいです

もし可能な人は、定番の質問に対する回答を用意する際は、伝えたい要点だけ頭に入れておくのも良いでしょう。要点を組み立てながら話せば、棒読みにはなりません。

事前準備も大切ですが、面接では話す内容だけでなく、話し方まで見られていると覚えておいてください。

「面接での話し方のコツ」を紹介している記事もあるので、回答を用意するときの参考にしてみてください。

⑧熱意が伝わらない

面接では様々な理由で、熱意が伝えられずに不採用になってしまう人もいます。熱意が伝わらなければ、入社意欲がないと感じられます。また、熱意は成長するためには必ず必要です。そのため、面接で仕事への熱意が伝わらなければ、採用されないでしょう。

熱意が伝わらない要因としては、「話す内容」と「話し方」にわけられます。どちらかが欠ければ、熱意は伝わりません。

熱意が伝わるかどうかは、自分の回答を第三者の目線で判断してもらいましょう。また、回答を録音して自分で聞いて確認みても、客観的な判断ができるかもしれません。

対策

「話す内容」で熱意を伝えるためには、常に根拠と一緒に話すことを意識しましょう。特に、志望動機で「その企業でなければならない理由」を説得力のある説明ができれば、熱意が伝わるでしょう。

「話し方」のポイントは、明るくハキハキと伝えることです。表情が固く、声の小さい話し方では、どんなに素晴らしい話を聞いても、熱意は感じられません。明るい表情、大きな声を意識して話すことが、面接で好印象を残すためのコツです。

「志望動機を答える際のポイント」について詳しく説明している記事もあるので、参考にしてみてください。

⑨将来像がない

「無い内定」の人の特徴としては、就職を「なんとなく」で行っているため将来像がないことが挙げられます。将来像とは「仕事をしていく中でどんな人間になりたいか」「何を実現したいか」などが含まれます

将来像がなければ、その仕事を通して実現したいことが不明確です。仕事で実現したい将来像がなければ、熱意が伝わりません。

将来像とは「なぜその仕事をしたいのか」につながる重要な部分です。就活は、自分の実現したいことを仕事を通して実現できる企業を選ぶことが良いとされています。なぜなら、将来のビジョンは、仕事へのモチベーションにつながるからです。

採用担当者も、将来のビジョンと仕事に関連性があればモチベーションをもって働き続けてくれるのではと思うかもしれません。モチベーションがあると思ってもらえれば、採用担当者は、応募者が成長して会社に貢献してくれることもイメージできるでしょう。

対策

将来像がない人の対策としては、自己分析をして自分のやりたいことを見つけておくことです。自分の実現したいことのためにその仕事をしたいと伝えれば、志望動機にも説得力が増すでしょう。

「将来像の答え方」について詳しく説明している記事もあるので、回答を考えるときに参考にしてください。

対策しても落ちる人の特徴

対策しても落ちる人の特徴

事前にしっかり準備したのに落ちてしまい、その原因がわからず悩む人は多いです。原因がわからない場合は、克服することもできず「無い内定」からの脱却は望めません。

対策しても落ちる人は、書類選考で落とされることもあれば面接で落とされることもあるでしょう。落ちるポイントに傾向がなければ、原因がわかりません。原因がわからないから対策のしようがないと思っている人もいます。

就活は、対策も大事ですが戦略も大事です。対策してもダメなら戦略が間違っているのかもしれません。事前対策をしていても落ちる人は、ここで紹介する特徴に思い当たる節があれば対策ができるでしょう。原因を見つけて、克服していってください。

⑩大手企業しか受けていない

大手志向の人は無い内定に陥りやすい傾向にあります。なぜなら、大手企業の場合、その分応募者も多く、競争率も高いからです。そのため、書類選考の足切りも基準が高い場合が多いといえます。大手しか受けていなければ、自らいばらの道を選んでるといえるでしょう

就活四季報によると、内定倍率の高い上位50企業は、100倍以上の倍率です。一方で、内定倍率の低い企業50社は、10倍以下になっています。内定倍率の高い企業の中には、誰もが知っている大手企業が多いです。

大手を受けている理由が明確でなければ、志望動機も弱くなる傾向があります。大手志向の人は、「みんなが知っている企業に就職したい」「企業名を知っているから応募した」という人もいます。企業を選んだ軸が曖昧であれば、明確な志望動機は伝えられないでしょう。

対策

対策としては、中小、ベンチャーにも目を向けることがあげられます。数多くの大手以外の企業から志望先を選ぶためには、明確な企業選びの軸を見つけることが必要です。企業選びの軸とは、自分なりに企業を選ぶための基準です。

企業選びの軸を見つけるためには、自己分析を深める必要があります。また、企業研究や業界研究も良い方法です。企業や業界の魅力的に感じた点とマイナスに感じた点を書き出しても、企業の軸が見つけられるでしょう。

上記の方法で自分の企業選びの軸を見直して、それにマッチする大手以外の企業も応募してみてください。大手ではなくても自分にマッチした企業から、内定がもらえるチャンスが得られるでしょう。

「企業選びの軸」について詳しく説明している記事もあるので、確認してみてください。

⑪応募企業数が少ない

応募企業数が少なすぎても「無い内定」になります。なぜなら、応募企業が少なければその分チャンスも少ないことになるからです。

内々定の獲得率の平均は10%だといわれています。つまり、10社受けたら1社から内定が貰えることになるのです。10社以下しか受けていない場合は、応募企業数が原因の可能性が高いでしょう。

対策

的を絞りすぎている場合は、視野を広くしてみてください。自分の中で重要視しているポイントを再確認して、企業選びを再度行いましょう。

それでも視野が広がらず企業選びに苦戦するのであれば、就活エージェントを利用することもおすすめです。客観的な視点で自分に合っていそうな企業を紹介してくれます。また、第三者の視点は、視野を広げるきっかけになるでしょう。

⑫そもそも業界や企業が自分に合っていない

業界や企業が自分に合ってなければ採用はされません。自分の価値観がその企業にマッチしていること、自分の強みや特徴が仕事に活かせることが採用条件になるといえます

例えば、職種や福利厚生に魅力を感じていても、企業理念に共感できなければマッチしているとはいえません。また、面接やイベントを通して社員と話したときに共感できる部分が合ったかどうかも、振り返ってみましょう。

企業理念は、その企業の社風や経営方針の根幹になります。社員との相性は、その企業や業界で働く人との合うかどうかの判断基準になるといえるでしょう。

対策

自分に合わない業界や企業は、どんなに応募しても採用されません。自分に合った企業を選ぶためには、自己分析と合わせて企業研究を行っておくことが大切です。自分の実現したいことや就活の軸を明確にし、それに合った企業を選びましょう

また、自分の実現したいことは、志望業界以外でも実現できる可能性があることも覚えておいてください。同じ業界を受け続けても採用されないのであれば、業界にマッチしていないのでしょう。

自分の実現したいことにフォーカスして、業界選びからやり直してみてもいいかもしれません

「企業の選び方」について紹介している記事もあるので、企業選びで悩んでいる人は参考にしてください。

⑬就活の軸が定まっていない

就活の軸が定まっていなければ、就活は上手くいきません。就活の軸とは、企業選びや職種選びの基準となる、自分の中での価値観です。

軸がないまま就活をすると、「なんとなく」で企業にエントリーしていることになります。「なんとなく」で選んだ企業が、自分にマッチしている確率は低いといえるでしょう。

つまり、軸が定まっていなければ、自分にマッチした企業とめぐり合うことはできません。

例えば、「新しいことにどんどん挑戦できる」ことを望んでいるのに、保守的な社風の企業を受けても、採用担当者は自社にマッチしているとは判断しないでしょう。

対策

就活の軸を定めるためには、自己分析が最も重要です。自己分析では、自分はどんな状況でやりがいを感じるのか、何を実現したいのかなどを洗い出しましょう

就活の軸の例

  • 地域に貢献できること
  • 様々な職種の人と仕事ができること
  • 自分の長所を活かせるかどうか
  • 女性の活躍が推進されている企業
  • 研究分野を活かせること
  • 社内の人間関係が良好に築けるかどうか
  • 土日休みで福利厚生がしっかりしていること

「就活の軸の見つけ方」について詳しく説明している記事もあるので、参考にしてみてください。

⑭就活の目的が「内定をもらうこと」

就活のゴールが「内定をもらうこと」だと考えている人は多いです。この場合、就活を終えるために内定を早く得たいと考えている傾向があります。しかし、内定がゴールになっている人は、一つ一つの選考の扱いが雑になる場合も多いです

「内定」が欲しいのであって、その企業で働きたいという意欲に欠けているため、選考をこなしているだけになっているかもしれません。つまり、ただ選考を受けているだけで、一つ一つの選考に集中できてい状態になってしまいます。

「内定がゴール」という考えは、目先のことしか考えられていません。しかし、先のことを考えて行動しないと、結果はついて来ないでしょう。

ただ内定が欲しいだけの人は、将来のビジョンが不明確な場合が多いです。しかし、将来や入社してからのことまで考えて面接で発言しなければ、仕事への意欲や熱意は伝わらないでしょう。

就活の目的の一つは、やりがいをもって働ける企業に出会うことでもあります。就職してからの自分が幸せに暮らしていける環境を手に入れるために行うのが就活だと認識し直して、自分に合った企業を探しましょう。

対策

「内定をもらうこと」がゴールになっている人は、入社後に自分がどうなりたいのかを考え直してください。目的を持って就活を続けるためには、将来のビジョンが必要です。

自分がやりがいを感じること、これまでの経験で喜びを感じたことを思い出してください。そこから、将来のビジョンを明確にしましょう。

そして、その将来のビジョンが実現できる企業に絞り込んでください。

「働く目的」を紹介している記事もあります。就活の目的を考えるのに、参考にしてみてください。

⑮ネガティブになっている

不採用通知をもらう度に、どんな人も落ち込みます。しかし、落ち込んだまま次の選考に進んでいては、印象が悪くなるだけです。

ネガティブになると、自信を失います。そして、自信を失うと説得力のある話し方はできません。例えば、店員に商品について質問しても、自信なさそうに説明されると「本当に?」と疑って買う気は失せる人が多いでしょう。

これと同じように、自信なさそうに自己PRされても、その魅力の半分も伝わらないかもしれません。自信のなさは、表情や声のトーンや大きさに現れます。明るい表情でハキハキと大きな声で回答することが、大切です。

新卒には、ポジティブで新しい風を吹かす人材を求めている企業が多いです。そのため、ネガティブな印象は、高評価にはつながりません。

ネガティブな心境は、面接での立ち振る舞いだけでなく就活全体に影響をもたらし、悪循環を生みます。

対策

ネガティブになりそうだったら、気分転換も大事です。睡眠はしっかりと確保し、趣味の時間を楽しむのも良いでしょう。就活のことを一旦忘れて、一日好きなことを全力で楽しんでみれば、ネガティブな気持ちも吹き飛ぶかもしれません。

また、一人で抱え込まずに、周囲に相談することも大切です。一度ネガティブになってしまったら、一人で抜け出すことは難しいでしょう。誰かに話を聞いて貰うだけで、気持ちが楽になることもあるでしょう。

就活をポジティブに取り組める人の特徴として、常に「次につなげる」意識を持っていることが挙げられます。落ちてしまったら、何が原因かを考えて、克服して次の選考に臨むことが、内定への近道です。

「就活がしんどいときの対処法」を詳しく紹介している記事もあるので、ネガティブになってしまいそうな人は、参考にしてリフレッシュしてください。

内定が無くても面接では正直に答える

「内定がない」と答えても悪い印象にならない可能性もあります。そのため、正直に答えるのがベターです。嘘をついても後から発覚すれば、信頼を失うだけでしょう。

他社で内定が出ているかどうかは面接で聞かれます。採用担当者にとって、他社からの内定があれば、その応募者の能力をを示す一つの目安になるからです。また、内定がなくてもその状況をどうとらえているか、改善するための策を尋ねて問題解決能力を見ることもできます。

内定がない場合は、「なぜ内定がないと思いますか」という質問にも備えておくことが重要です。自分の中での原因と、それを改善するために行っていることを伝えられれば、好印象になる可能性もあります。

これから内定をもらえるかどうかは自分次第

「無い内定」の状態は、誰でも不安になります。しかし落ち込んでネガティブになってしまっても、良い結果が生まれません。内定を獲得するために、選考に挑み続けるためには、落ち込み過ぎないことが大切です

今まで一社からも内定が貰えなかったということは、自分に原因があるかもしれないと考えたほうが良いです。そして、思い当たる原因を一つ一つ対策して改善していけば、内定に近づけるでしょう。

「無い内定」の人は、諦め半分で就活をしてしまう人もいます。しかし、10月以降も採用活動を続けている企業は多いため、入社式ギリギリまで諦めない人が、チャンスをつかめるといえます。

今後、内定がもらえるかどうかは自分が今からどのように行動するかにかかっています。自分の中での内定が貰えない原因を追求し、克服してから次の選考に臨んでください。原因がわかれば対策できます。対策できれば、必ず現状は改善されるでしょう。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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