企業研究

電通の平均年収と生涯賃金|業界比較と月給・ボーナスの推移【年齢別・役職別】

広告業界最大手 電通の年収を徹底解説

広告業界は、近年インターネットでも市場規模を拡大しています。スマートフォンやタブレットの普及によるSNSや動画配信サービス利用者の増加で、動画広告の分野が急成長を遂げているようです。

電通は、広告業界最大手の企業となっています。広告業界という枠を除いても、就職先としてかなり人気の高い企業といえるでしょう。知名度も高いため、名前を知っているという就活生も多いのではないでしょうか。

この記事では、電通の年収について徹底解説していきます。電通の最近の動向についても紹介していますので、企業研究として情報を把握しておきましょう。平均年収について過去5年間の推移や生涯賃金の予測データも記載していますので、企業選択の際の資料としてぜひ参考にしてみてください。

電通の平均年収は1,191,6万円

電通は、東京都港区に本社を置く、日本で最大手の広告代理店です。創業は1901年で、100年以上の歴史がある企業です。国内と海外を合わせると700社以上のグループ会社があります。

一般的にも認知度が高い企業なので、マスコミ・広告業界を志望しない学生でも一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。電通の平均年収は、過去5年の平均で1,191.6万円です。最新の平成28年の平均年収は、1,248万円です。主要な企業のなかでもトップ20には入る高さといえます。

トップクラスの年収で人気トップの就職先

電通は難易度の高い就職先として有名ですが、その分年収も安定しているため就活生に人気の就職先となっています。優秀な学生しか就職できないという印象を持っている人も多く、著名人も多く輩出しているのが電通です。電通の関わったプロジェクトをみてみると、auの三太郎シリーズなど誰もが知っているCMや広告の事例が多くあります。担当している広告の知名度が高いことも、電通が人気の理由といえるでしょう。

電通は過重労働などで非難をあびたことから良いイメージを持っていない人もいますが、それでも人気の就職先という地位を維持しています。現在は本社ビルを22時から5時まで消灯するなどして長時間労働を取り締まっており、働き方についても改善されているようです。また、電通の企業としての強みや動向についても紹介します。

過去5年の平均年収推移

電通の近年の平均年収の詳しい推移を確認してみましょう。

年度 平均年収
平成28年 1,248.0万円
平成27年 1,229.0万円
平成26年 1,192.0万円
平成25年 1,143.0万円
平成24年 1,146.0万円

※有価証券報告書を参照しています。

電通の過去5年の平均年収は、最高額1,248万円~最低額1,143万円です。1,100万円以上という高い水準で推移しています。傾向として、近年は上昇傾向にあるようです。売上も上昇傾向にあるようですので、給与にも反映されているのかもしれません。

会社概要

正式名称:株式会社 電通
所在地:東京都港区東新橋1-8-1
従業員数:6,799人(単体)、55,843人(連結)
平均年齢:40.3歳
平均勤続年数:14.1年
http://www.dentsu.co.jp/
※有価証券報告書を参照

電通は企業理念として「Good Innovation.」という言葉を掲げていて、新聞広告からからセールスプロモーション、デジタル分野まで幅広く事業を手がけています。日本では長期にわたりシェア1位を維持している広告代理店で、企業サイトによれば2015年には世界でも5位の収益となっています。

■過去5年の有価証券報告書一覧
平成28年12月期有価証券報告書
平成27年12月期有価証券報告書
平成26年12月期有価証券報告書
平成25年12月期有価証券報告書
平成24年12月期有価証券報告書

グループ会社

電通東日本や電通西日本など、日本各地に支社があり、またデジタルに強い電通デジタルやプロモーション領域をメインとする電通テックなど、国内に多数のグループ会社があります。

2013年には英国の大手広告会社であるイージス・グループを買収し、海外にもグループを広げています。

年齢階層別の平均年収推移シミュレーション

各年齢ごとの平均年収の推移はどのようになっているのでしょうか。年齢階層別の平均年収を算出しました。

 年齢 年収 月給 ボーナス
20~24歳 688.4万円 550.6万円 137.8万円
25~29歳 1,061.9万円 849.3万円 212.6万円
30~34歳 1,233.2万円 986.3万円 246.9万円
35~39歳 1,357.4万円 1,085.6万円 271.7万円
40~44歳 1,418.6万円 1,134.6万円 284.0万円
45~49歳 1,502.9万円 1,202.0万円 300.9万円
50~54歳 1,547.9万円 1,238.0万円 309.9万円
55~59歳 1,439.0万円 1,150.9万円 288.1万円
60~64歳 973.7万円 778.8万円 194.9万円

※有価証券報告書と国税庁の民間給与実態統計調査を元に編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

1歳ごとの平均年収推移シミュレーション

1歳ごとの平均年収を詳しく算出しました。

年齢 平均年収 月給 ボーナス
22歳 688.4万円 45.9万円 137.8万円
23歳 763.1万円 50.9万円 152.8万円
24歳 837.8万円 55.8万円 167.7万円
25歳 912.5万円 60.8万円 182.7万円
26歳 987.2万円 65.8万円 197.6万円
27歳 1,061.9万円 70.8万円 212.6万円
28歳 1,096.1万円 73.1万円 219.4万円
29歳 1,130.4万円 75.3万円 226.3万円
30歳 1,164.7万円 77.6万円 233.2万円
31歳 1,198.9万円 79.9万円 240.0万円
32歳 1,233.2万円 82.2万円 246.9万円
33歳 1,258.0万円 83.8万円 251.9万円
34歳 1,282.9万円 85.5万円 256.8万円
35歳 1,307.7万円 87.2万円 261.8万円
36歳 1,332.6万円 88.8万円 266.8万円
37歳 1,357.4万円 90.5万円 271.7万円
38歳 1,369.6万円 91.3万円 274.2万円
39歳 1,381.9万円 92.1万円 276.7万円
40歳 1,394.1万円 92.9万円 279.1万円
41歳 1,406.4万円 93.7万円 281.6万円
42歳 1,418.6万円 94.6万円 284.0万円
43歳 1,435.5万円 95.7万円 287.4万円
44歳 1,452.3万円 96.8万円 290.8万円
45歳 1,469.2万円 97.9万円 294.1万円
46歳 1,486.0万円 99.0万円 297.5万円
47歳 1,502.9万円 100.2万円 300.9万円
48歳 1,511.9万円 100.8万円 302.7万円
49歳 1,520.9万円 101.4万円 304.5万円
50歳 1,529.9万円 102.0万円 306.3万円
51歳 1,538.9万円 102.6万円 308.1万円
52歳 1,547.9万円 103.2万円 309.9万円
53歳 1,526.1万円 101.7万円 305.5万円
54歳 1,504.3万円 100.3万円 301.2万円
55歳 1,482.6万円 98.8万円 296.8万円
56歳 1,460.8万円 97.4万円 292.4万円
57歳 1,439.0万円 95.9万円 288.1万円
58歳 1,346.0万円 89.7万円 269.5万円
59歳 1,252.9万円 83.5万円 250.8万円
60歳 1,159.8万円 77.3万円 232.2万円
61歳 1,066.8万円 71.1万円 213.6万円
62歳 973.7万円 64.9万円 194.9万円
63歳 779.0万円 51.9万円 155.9万円
64歳 584.2万円 38.9万円 117.0万円

※有価証券報告書と国税庁の民間給与実態統計調査を元に編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

部長・課長・係長役職者の年収

役職 平均年収
部長 2,049.3万円
課長 1,602.9万円
係長 1,220.6万円
20~24歳の一般社員 688.4万円

※有価証券報告書と国税庁の民間給与実態統計調査を元に編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

新卒初任給は大卒・大学院卒ともに24万円

学歴 初任給
大卒 24万円
大学院卒 24万円

リクナビ2018を参照しています。

大卒と大学院卒では、公開されている初任給に違いはありません。毎年100名以上の大型採用をおこなっています。上記の初任給には、地域手当(東京)2,4000円を含んでいます。リクナビによれば、賞与は毎年2回の支給があります。

募集職種

募集職種は大きく総合職とアート色で分かれていて、総合職のなかでも営業、マーケティング、プロモーション、クリエイティブなどさらに細かい職種に分かれています。採用の段階ではどのような配属になるかはわからないようです。

広告業界の概要:電通は広告業界で60%強のシェアを占めている

広告業界でよくライバルとして比較されるのが、電通と博報堂、アサツーディ・ケイ(ADK)です。シェアでは電通が飛び抜けたシェアを誇ります。

業界1位の電通がおよそ60%強のシェアを占めていて、2位の博報堂DYホールディングスは20%弱のシェアです。3位のアサツーディ・ケイは、シェアとしては5%程度となっていて、2017年10月には米国のベインキャピタルにより買収されることが発表されました。

ひとくちに広告と聞いて思い浮かぶのはテレビCMや新聞広告といったいわゆるマスメディアですが、電車内のCMなどの鉄道系、家庭に配られるチラシやDMなども広告業界に分類されます。

近年は、従来のマスメディアだけでなく、デジタルが非常に重要な領域として発展しています。デジタル系の広告会社がめきめきと頭角を現していて、これから広告業界の見取り図も変化していく可能性も考えられます。

広告業界全体と電通の年収比較

 年齢 電通 広告業界
20~24歳 688.4万円 441.4万円
25~29歳 1,061.9万円 594.3万円
30~34歳 1,233.2万円 674.6万円
35~39歳 1,357.4万円 751.3万円
40~44歳 1,418.6万円 789.3万円
45~49歳 1,502.9万円 785.8万円
50~54歳 1,547.9万円 785.0万円
55~59歳 1,439.0万円 752.6万円
60~64歳 973.7万円 581.8万円
生涯年収 5億6,115万円 3億780万円

※有価証券報告書と国税庁の民間給与実態統計調査を元に編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。

生涯年収では電通は5億6,115万円、広告業界全体平均は3億780万円という予測となりました。また、30~34歳の平均年収では、電通1,233.2万円、広告業界全体674.6万円と、およそ2倍の賃金差というシミュレーションです。

広告業界全体と電通を比較すると、電通はやはり最大手だけあり平均年収も全体的に高く、広告業界内でも高い水準であることが伺えます。生涯年収で比較するとおよそ2億5,000円も差があります。

広告業界の主要企業の平均年収一覧

主要な広告系の企業の平均年収は以下のとおりです。

 博報堂の平均年収と生涯賃金
サイバーエージェントの平均年収と生涯賃金
オプトの平均年収と生涯賃金
セプテーニの平均年収と生涯賃金
丹青社の平均年収と生涯賃金

電通の強みと動向

大手広告会社として有名な電通ですが、どういった強みがあるのでしょうか。電通の強みと今後の動向について解説していきます。ニュースなどで企業名を目にすることも多い「電通」ですが、注目されているのはそれだけの実績があるためです。

日本国内のみではなく、海外にまで電通は影響力を持っています。ここでは、電通の売り上げについてと2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックと関連したニュースを紹介しますので、企業研究として知っておきましょう。

売上総利益で世界トップ5にランクイン

電通グループは『アドバタイジング・エージ』誌の広告コミュニケーション産業のランキングで、2016年の売上総利益が世界トップ5にランクインしています。電通の売上総利益は約72億円となっており、2013年のイージス・グループ買収によって4位のインターパブリックとの差を縮めています。国内企業だけではなく外資系企業とも取引をおこなっており、海外市場でも独自のサービスが高く評価されているようです。

2016年にニューヨークの「ベスト・イン・デザイン」、フランスの「カンヌライオンズ」において、デザイン部門のグランプリを含め合計31個の賞を獲得しているという点からも、電通が世界で高く評価されていることがわかります。

東京オリンピック・パラリンピック大会で選任代理店に

2020年に、オリンピック・パラリンピックが東京で開催されることが決定しました。電通は、一般財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会より同組織委員会のマーケティング専任代理店として指名されています。今後、東京オリンピック・パラリンピックにおいて、マーケティングプランの策定やスポンサーセールスなどを支援していくことになるでしょう。

今後ますます盛り上がりをみせると予想される東京オリンピック・パラリンピックですが、電通に入社すれば歴史的なイベントと関連のある事業に参加できる可能性が高くなります。世界中が注目している行事に仕事で関わることができるため、そのぶんやりがいも大きいのではないでしょうか。

電通の平均年収は1,191万円で初任給は24万円と高水準

日本を代表する広告代理店である電通の平均年収について調査してきました。華やかなイメージのある広告業界ではありますが、実際はクライアントの要望を実現するため動く厳しい業界でもあります。

給与に関しては、営業などのビジネス系の職種と実際に広告を制作していくクリエイティブ系の職種などの違いによっても、きっと働き方や年収に差が出てくるでしょう。しかしながら、業界最大手で売上が大きいだけあり、年収も一般企業よりはかなり高い水準にあるようです。

監修者プロフィール

kaoru.aoyama@theport.jpのプロフィール画像
吉川 智也 (よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ