【就活でのマナーの基本】場面別に正しい知識を好印象を与えよう

あなたが考える就活マナーは何ですか?

就活マナーといって最初に何が思い浮かぶでしょうか。多くの学生は面接時における入室の仕方や受け答えなどの言葉遣いができていればいいと考えているのではないでしょうか。しかし就活におけるマナーはそれだけではありません。皆さんが最も気をつけている部分は就活の一部に過ぎないのです。就活マナーは就活に関わること全てに存在します。

面接だけではなく、全ての場においてマナーを意識し、気を引き締めて行動しなければなりません。マナーは出来て当たり前と考えられがちですが、全て完璧にできている人はなかなかいません。完璧にできれば就活でも必ず役に立つでしょう。

マナーは人間性を表す

マナーとは行儀作法や礼儀作法と訳されます。法的に定められているものではありませんし、マナー違反をしたからといって罪になることはありません。ですがマナーを守らない人間は社会的に信用されません。マナーはその人の人間性を表しますので正しいマナーを身に着けるようにしましょう。

就活マナーだからといって就活にしか使えないということはありません。社会人になってからも必要になるマナーもありますし、マナーを覚えるということは相手を気遣うということでもあります。魅力的な人は必ずマナーを守って相手に接しています。よりよい人間性、そして人間関係を作るためにも少しずつマナーを身に着けていきましょう。

場面別の基本マナー

実際に就活の場面別に置き換えて基本のマナーを確認しておきましょう。これらは基本中の基本のマナーであり、就活をしていれば必ず出くわす場面です。就活生なので急なトラブルやハプニングに対しての咄嗟のマナーというのは求められていません。それは経験を積むうちに物事への対応力とともに自然に身に着いていくものです。今求められるマナーは就活をする上で絶対に避けて通れない出来事に対するマナーです。

マナーが出来ているか自体も見られていますが、自分がどんなことをするのかを事前に予測し、それに対してきちんと行動ができているかという点でマナーが身に着いてかをチェックするケースが多いです。きちんと準備出来ていれば好印象ですが、出来ていなければ就活生だからと大目には見てもらえません。準備不足だと感じられ悪印象になりますので、基本はしっかりと覚えるようにしましょう。

会社説明会

会社説明会のマナーで特に重要なポイントは、言葉遣いと質問の仕方です。会社説明会ではどのような形であれ、質問が可能な場が設けられるのが基本です。その際、マナーに沿った質問をすることを心がければ、説明会に関わった社員の方からもよい印象を持たれることでしょう。

質問する際のマナーとしては、質問の前に名乗り、はきはきと話すこと。簡潔で分かりやすい言葉で質問し、回答をいただいたらお礼を一言述べることです。また複数の質問がある場合は、事前にその旨を説明することも忘れないようにしましょう。

説明会の場にそぐわない的はずれな質問や、他の人と重複している質問をすると、逆にマイナスの印象を与えてしまいます。自己PR的な内容の質問も同様なので、注意しましょう。

OB・OG訪問

OBやOGを訪ねて企業の雰囲気などを知りたい場合も、当然マナーが求められます。特に注意しておきたいのが、アポイントメントをおこなう際のマナーでしょう。基本的な電話のビジネスマナーにも通じるものがあるので、しっかりと守ることでOB・OGからの印象もよくなります。

まず電話をする際は、静かな場所からかけるようにしましょう。騒がしい場所ではこちらの声が聞こえにくく、相手の声も聞き取りにくくなります。時間帯は平日の10~11時、13~16時の営業時間中にかけるのが基本です。慌ただしいことが多い月曜日の午前中や、その他の平日でも昼休み中は避けたほうが無難でしょう。

また電話をする時には、必ずメモと筆記用具に加え、自分が話したい内容の手順やポイントを事前に準備しておきましょう。

受け付け

null

面接をするには、まず会社の受け付けに行く必要があります。すでに面接は始まっていると思い、受付の時点から明るくハキハキと話すことを心がけましょう。受け付けでは無駄話はせずに用件をスムーズに伝える必要があります。例えば本日〇〇時より〇〇様との面接を控えている、〇〇と申しますなどのように日時と自分の名前、担当者が分かるならその人の名前も伝えましょう。

受け付けでは面接の控え室に案内されるだけと思うかもしれませんが、受け付けに人が来れば担当者に内線で連絡します。ここで印象がよければ受け付けの人が担当者に、明るく印象のいい学生だったと伝えてくれるかもしれません。面接中は気を張っているので明るく振る舞う人が多いですが、それはあくまで面接用だと考える人もいます。受け付けなどプレッシャーのないところでこそその人の人間性が表れるので、受け付けではどんな印象だったかと人事から受け付けに聞く場合もありますので、受け付けの段階から就活モードに切り替えましょう。

面接前の控え室

面接前の控え室では携帯電話はいじらない、そして姿勢を正して静かに待つということを心がけましょう。携帯電話をいじっていると印象がよくありませんし、誤って操作していたために面接中に電話が鳴るということもあります。電源を切ってカバンにしまっておきましょう。控え室では騒いではいけません。

他の学生がいれば緊張をほぐすために話したくなるかもしれませんが、大きな声で話しては他の学生の面接の邪魔になる場合や、社員の仕事の邪魔になることも考えられますので、静かに待ちましょう。また、静かに待つことは出来ていても姿勢を正すというところまで気が回らないことも多いです。座り姿や待っている姿からがだらしないとそういった印象を受けますので、意識的に姿勢を正すようにしましょう。

面接中

null

さて面接中のマナーですが、これは出来ていると思っている学生も多いのではないでしょうか。しかし一般的に考えられている就活マナーと求められているマナーは違います。正しい面接の流れを踏むということもマナーですがそれ以外にも身に着けるべきマナーがあります。話すときは面接官の目を見て話し、表情でも好印象を与えるようにしましょう。明るくハキハキと話すことを心がけている人は多いですが、相手の目を見ず、ただ大きな声で話しているだけという場合もあります。

また聞いているときの表情は意識しても、話しているときの表情は意識していない人も多いです。内容、声、表情の全てから人間性を読み取りますので、細部まで意識しましょう。面接の回答の丸暗記はNG、必ず自分の中で腹落ちさせておくようにしましょう。丸暗記だと内容を忘れると一気に話せなくなってしまいますし、全て話せても用意してきたことが見え見えです。重要なポイントだけを覚えてあとはその場の空気感で選ぶ言葉を変えましょう。

電話の受け答え

選考の結果やスケジュールを伝えるために企業から電話がかかってくることがあります。電話の受け答えも合否に影響することを覚えておきましょう。電話に出るときに「もしもし」と言わないことです。つい言ってしまいがちですがマナーとしてはNGです。「はい〇〇です」と自分の名前を告げるようにしましょう。

電話が終わっても自分から切ってはいけません。電話は相手が切ってから切るのが基本です。相手が切るのを待ちましょう。また用事があったり、着信に気がつかず電話に出られなかった時は早めに折り返すことを心がけましょう。あなたからの電話がなくて、仕事が進まなかったり、その相手の時間を奪うことになりますので早めに折り返しましょう。

折り返しの電話は企業の営業時間内にしましょう。もし気がついたときには、すでに営業時間終了していたという場合は次の日の朝一に連絡しましょう。

メールでの対応

メールでの対応にも気をつけましょう。まず件名と差出人は必ず明記すること。これはビジネスでも基本的なことです。何のメールかすぐに分かるように件名を明記し、また誰から送られてきたのか分かるように自分の名前も記しましょう。このとき大学名なども一緒に記しておきましょう。文面は改行や句読点にも注意するようにしましょう。

一文が長すぎても読みにくいですし、改行が多かったり句読点が多いと読みにくいです。SNSなどで短い文ばかりに慣れていると、メールの文章の作成は難しく感じるかもしれませんが、メールは社会人でも必要なことなので、マナーは必ずマスターしておきましょう。迷った相手が読みやすいように考えて、文章を作成しましょう。

就活中は言葉遣いに細心の注意を払う

就活で一番苦労するのは言葉遣いかもしれません。普段通りの言葉遣いではもちろんいけませんし、きちんとした言葉遣いで話す必要があります。これは就活だけでなく、会社に入ってからも非常に重要なポイントになります。正しいコミュニケーションを取るには正しい言葉遣いが出来ていなければなりません。言葉は人を最も表しますので、言葉遣いに自信がない人は早めから勉強しましょう。

とはいえ、がちがちに敬語で固めなければならないというわけではありません。いかに相手の気分を害さずに丁寧に話すことができるのかということがポイントです。誠意を持って話していることが伝わるように言葉遣いと一緒に話し方にも気をつけましょう。

身だしなみ・持ち物のマナー

就職活動の場では、どのような場合でも必ず気にかけておきたいのが、身だしなみや持ち物です。これらも就活ではしっかり見られています。基本的に髪は黒や暗い茶色など、自然な色合いで清潔に整えておきましょう。長い髪は黒いヘアピンやゴムでまとめておくのが一般的です。

男性はヒゲをきちんと剃り、女性は自然な印象のメイクをします。眉毛はどちらも、細すぎるのはよくありません。スーツは体型にあったもので、ネクタイもあわせて目立たない色のものが好ましいです。シワの有無やズボンの折り目にも気を付けましょう。

カバンはスーツとあう色の、A4サイズが余裕を持って入るものがベターです。しっかり中身も整理して、荷物で膨らんだ状態にならないようにします。必要な書類やメモ帳を忘れないように、事前の持ち物チェックもしましょう。

履歴書・エントリーシートのマナー

履歴書やエントリーシートを出す際のマナーも、もちろんあります。しっかり守るようにしましょう。企業に提出する書類は黒の万年筆やボールペンで書きます。下書きに鉛筆を使うのは問題ないですが、清書で使ったり、消せるボールペンは使わないようにしましょう。内容は丁寧に、スペース内に納まるように記入します。記入欄の8割が埋まるようにすると好ましいです。修正液や修正印を使うのはNGです。

履歴書は市販のもので問題ありませんが、エントリーシートはホームページから印刷する場合やWEBで作成するなど、企業の案内に従って手に入れます。事前の入手を忘れないようにしましょう。WEBからの応募でも郵便での応募でも、提出期限ギリギリではなく余裕のある内に提出するようにしましょう。

丁寧な言葉遣いを心がける

履歴書でも面接でもいえることですが、就活の際は丁寧な言葉遣いをするように心がけましょう。ある程度敬語で話すことは大事ですが、尊敬語・謙譲語を使うように気にし過ぎるのはかえってよくない場合もあります。相手に敬意をもって、タメ口や流行語を含めた若者言葉や略語を話さず、丁寧な言い回しに変えるだけでも、難しいことはしていないのに大分印象は変わるはずです。

丁寧な言い回しにする基本としては、例えばバイトではなくアルバイトという、一人称は常に「私」を使うようにするなどです。また「すごく」「ちょっと」などの頻出単語を「大変・とても」「少々」と言った言葉に改めるだけで、丁寧な言葉遣いにすることができるでしょう。

あいさつやクッション言葉を覚える

null

ビジネスにおいて重要になってくるのは、あいさつです。基本的なあいさつやお礼は常に意識しておきましょう。特にお辞儀をする際は、相手の目を見て背筋を伸ばして立ち、腰からお辞儀をするのがポイントです。軽いあいさつであれば15度、丁寧なあいさつであれば45度くらいの角度で、上半身全体を曲げるようにしましょう。

あいさつと並んで大事になるのが「クッション言葉」です。クッション言葉を上手く使うことで、断りの言葉も角が立たない言い回しにできるため、しっかり覚えておきましょう。例えば電話で聞き取れなかった際は「恐れ入りますが・失礼ですが」とつけてから質問をします。何かを断る場合は「申し訳ございませんが」と最初につけます。また語尾を「できかねます(しかねます)」と改めると尚いいでしょう。

「御」と「貴」の使い分けに気を付ける

意外と就活で混乱しがちなのが、会社の呼び方や書き方です。よく聞くフレーズとしては「御社」「貴社」「弊社」という言い方でしょう。これらはそれぞれ違いがあり、御社と貴社は相手へ向けた言い回しです。特に貴社は書き言葉として文書内で用いられますが、最近は文書でも御社と書く場合があるようです。対して、弊社は企業側から就活生などに向けた言い回しになります。

「御」「貴」という言葉は会社の表現以外に、学校や病院などの団体にも用いられる言い方です。就活では「御社・貴社」が特に使われると思いますが、銀行や病院の場合はそれぞれにあわせた団体名で使う方がいいでしょう。

社会人として相応しい言葉遣いを身に付ける

  • ~と言います→~と申します
  • どうもすみません→失礼いたしました
  • すみませんが→恐れ入りますが
  • 手間をかけますが→お手数ですが
  • やってくれませんか→お願いできますでしょうか
  • ~してくれませんか→~いただけませんでしょうか

これら以外にも、頻出する言い回しを丁寧に言うことでより社会人として相応しい言葉遣いになることでしょう。具体的には、上記のような言い回しに気を付けるといいです。

これ以外にも様々な言い回しがあるので、事前に丁寧な言い回しについて調べておくのも就活では大事になるでしょう。とはいえ、あまりにへりくだり過ぎたり丁寧過ぎてしまうのもよくありません。

基本的に、就活によい意味での緊張感を持って臨んでおり、気持ちが緩んでいるようなことがなければ自然と丁寧な言い方をしている筈です。

就活マナーを身に付けて社会人への第一歩を踏み出そう

null

ビジネスマナーを学ぶのは社会人の第一歩です。就活はまさにその第一歩の段階ですので、正しいマナーを身に着ける努力をしましょう。とはいえ社会人としてはまだまだです。完璧なマナーが身に着いていなくても多少のことなら目を瞑ってくれるでしょう。就活ではマナーが身に付いていない事自体は問題ではないのです。面接前に調べてマナーについて学習してこない姿勢がよくないのです。

緊張でせっかくマナーを覚えたのに忘れてしまった、しかしその努力は見せられたというなら印象は悪くありません。しかし何の悪びれる様子もなく、マナーを無視し、その存在にさえ気が付かないというのは大問題です。事前に学習し準備する気がないと判断すれば、企業への就職の意志がないと判断されます。マナーはお互いが気持ちよく過ごすための配慮です。相手に配慮の出来ない人を欲しがる企業はいません。相手への気持ちを忘れずに、就活に取り組みましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ