業界研究

【不動産業界に就職するメリット】業務内容や働き方の特徴を徹底解説

不動産業界は伸びしろのある業界

不動産業界では、土地や家、マンションなどを扱うため、規模の大きな仕事を任される人気の業界です。建物は私たちの生活の基盤になるものであるため、不動産業界は、日常生活を保つために欠かせない重要な職種でもあります。

近年では、空き家問題が取り上げられていて、日本のおよそ15~20%の家が空き家の状態になっています。こういった背景もあり、不動産業界は衰退しているように思う人もいるでしょうが、そうではありません。今では中古住宅の販売などに力を入れ、業界としてもこれから大きな成長が見込める伸びしろのある仕事です。

不動産業界の業務内容

不動産業界は一体どんな仕事をしているのか、しっかりと把握できていない人もいるでしょう。多くの就活生が、家を売るという仕事をイメージしています。確かに家を売ることも不動産業界の大事な仕事ですが、それだけではありません。そもそも、不動産は住宅だけを指しているのではなく、オフィスビルや商業施設を取り扱う企業も多いです。

一口に不動産業界といっても職種も様々ですし、どの職種かによって活躍の幅は大きく違ってきます。不動産業界を目指すならどの企業にするか、そしてどの職種を目指すのかということもあらかじめ決めておくといいでしょう。

土地や住宅の開発

不動産業界には、土地や住宅を開発する仕事があります。ディベロッパーと呼ばれるのが、この土地や住宅の開発をメインでおこなっている企業です。不動産業界の開発の仕事では、まず土地を入手するところから始まります。その土地に、どのような建物を建設するのが適しているのかを検討・企画し、建設や販売、賃貸をおこなっています。

建設する建物は、マンションのような住宅だけではありません。オフィスビルや商業施設などのさまざまな建物が企画の対象です。

土地をどのように開発するか検討した後は、その土地の所有者に交渉をしたり、建物の設計や建設を依頼したりする必要があります。土地開発に関わる業務は多岐にわたるため、幅広い知識が求められるといえます。

不動産仲介

不動産業界と聞いて最もイメージされるのが、不動産仲介の仕事でしょう。主な業務は、土地や賃貸の仲介です。売買だけではなく、賃貸も不動産仲介の仕事になります。不動産仲介の仕事の特徴としては、お客様と直接関わる事ができるというところでしょう。

不動産の売買や賃貸では大きな金額が動くため、決めるまで慎重になります。また、立地や見積もりの細かい数字の説明などお客様に分かりやすく話を進めなければいけません。

人と接することが好きというだけではなく、上手にコミュニケーションを取ったうえで細かい契約内容まできちんと説明できるプレゼンテーション能力が必要になってきます。普通の営業よりも専門知識が必要であるため、難しい仕事といえます。

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不動産管理

マンションやオフィスビル、商業施設などのあらゆる建物で、メンテナンスが必要とされます。メンテナンスは、建物を綺麗に保つため、また長持ちさせるために欠かせません。このメンテナンスを請け負うのが、不動産管理の仕事です。

建物のメンテナンスでは、日常清掃や故障個所の修理、建物の強化工事などがおこなわれます。また、入居者入れ替えの際のリフォームも担当します。

不動産管理の仕事は、メンテナンスだけではない場合も多いです。管理する建物によっては、テナント誘致や入居者の募集、クレーム対応、賃料回収などもおこないます。そのため、担当する建物によって業務内容も大きく変わるでしょう。不動産管理も、幅広い知識が求められる厳しい仕事といえます。

事務職などのオフィスでの業務もある

不動産業界では、もちろんオフィスでの業務もあります。オフィスでも、企画や開発、事務などのさまざまな職種があるため、活躍の幅は広いといえます。

企画や開発では、マンションの都市構想を考えたり、どうやって不動産を売っていくかということを考えます。ひとつひとつの不動産だけではなく、街全体をみる視野の広さが必要になりますし、もちろんここでも営業スキルが求められます。

事務では、不動産についての情報入力、契約書や見積もり書の作成など、こちらもさまざまな業務があります。

現場での業務もオフィスでの業務も、不動産業界では数字が多く使われます。販売や賃貸の金額だけではなく、土地の広さや建ぺい率などとにかく日常的に数字に関わることが多いです。そのため、数字に強い人が向いている業界といえます。

就職前に知っておきたい不動産業界の特徴

不動産業界では、働き方も他の業界とは少し違っていて特殊なところがあります。業務が個人の裁量に大きく任されていますし、業務のスケジュールについても個人に任されている場合が多いです。

そのため、同じ不動産業界であっても人によって、あるいは職種によっては働き方が大幅に違います。最初から大きな仕事を任されることも多いため、やりがいがあると同時に大変であることを理解しておきましょう。

また、営業職は車による移動も多いため、応募要件が普通自動車免許を持っていること、もしくは就職前に取得することとなっているケースが多いです。もし持っていないのなら早めに取得し、持っているけどペーパードライバーだという人は今のうちから練習をしておきましょう。

人によっては忙しい毎日になる

不動産業界では、スケジュールの組み方が自分の裁量に任されていることが多いです。それは、お客様のスケジュールに合わせて仕事をするためです。お客様が早い時間しか出られないのであれば早い時間、遅い時間しか出られないのであれば遅い時間に仕事をすることになります。そのため、生活が不規則になるでしょう。

自分でスケジュール管理ができるようになるまでは忙しい毎日になります。慣れてくれば上手なスケジュール管理ができるようになるでしょう。

仕事の忙しさが景気や時期によって左右される業界です。進学や転勤などの多い時期は当然忙しくなります。また、景気にも左右されるため、思わぬ時期に忙しくなったり、逆に暇になることもあるでしょう。

基本は平日休み

不動産業界は基本的に平日が休みになります。その理由は土日が一番集客できるためです。不動産業は客商売であるため、お客様第一で動かなければなりません。

一般のサラリーマンは基本的には土日が休みであるため、それに合わせて営業日を設定しています。もちろん職種によっては土日の休みもありますが、不動産業界ではごく一部に限られているでしょう。土日は休みたいと考えているのなら、不動産業界は合わない可能性が高いです。

平日の休みでも、慣れればメリットはたくさんあります。どこにいっても大抵空いていますし、旅行なども格安でいけるでしょう。不動産業界への就職を希望する人は、平日休みを前向きにとらえてみるとよいです。

給料が歩合制の企業もある

不動産業界の大きな特徴のひとつが、給料制度です。企業によっては歩合制のところが多いため、安定を望む人には向いていない可能性が高いでしょう。歩合制とは出来高制のことで、契約を取れば給料が上がり、取れなければ給料が下がります。もちろん歩合制の企業ばかりではなく、基本給+歩合制のところもあったりとさまざまです。

実際、完全歩合というのは少なくなっていて、基本給に出来高報酬というのが一般的になりつつあります。企業によっては完全固定で給料制のところももちろんあります。企業を選ぶ際には、どのような制度を導入しているのかをきちんと調べておきましょう。

不動産業界ならではのメリット

せっかく不動産業界で働くのであれば、その業界ならではのメリットも知りましょう。不動産業界はスケジュール管理が大変で忙しい、平日が休みでみんなが休んでいる土日は仕事など、大変な部分も多いです。

しかし、その分メリットもたくさんあります。大変なところに目を向けるのではなく、そのメリットに惹かれて不動産業界に就職したいと考える学生は多いでしょう。

売買するものの規模も大きく、仕事のスケール自体が非常に大きい業界です。メリットに目を向けることでモチベーションを上げて働き、大きな仕事をやり遂げましょう。

大きな取引を成立させると収入が増える

不動産業界のメリットとしては、その給料の高さが考えられます。とりわけ歩合制の場合は、大きな取引を成立させると収入も増えるため、働き甲斐のある業界です。その給料制度に惹かれて不動産業界を目指す就活生も少なくないでしょう。頑張れば頑張った分が給料に反映され、自分の実績が目に見える形で現れるのは不動産業界の最大のメリットです。

とくに建売りの販売の場合は、単価が大きいため、ひとつ売れれば基本給の数ヶ月を稼げることもあります。少しギャンブル性もありますが、自分のスキルに自信があるならぜひ挑戦したい職業です。

お客様から直接感謝の言葉を頂ける

営業職の場合は、不動産の紹介から仲介、契約までをひとりでおこなうケースが多いです。の日のうちに即決で契約というのはまれであるため、ある程度の期間、お客様と話し合い良好な関係を作りながら契約の話を進めていきます。

家を買うとなると一生を左右する出来事ですし、万が一にも欠陥があれば関係は一気に崩れてしまいます。悩みに悩んでお互いに苦労しながらようやく契約し、夢のマイホームを手に入れたとなればお客様からとても感謝されます。

ひとりで最初から最後まで担当するため、感謝の言葉を頂ければ強く感動することでしょう。やりがいをその場で実感できる仕事ということもあり、不動産業は魅力的です。

圧倒的な知識量が身につく

不動産業は専門性の高い職業です。他の業界と同じように営業のスキルとしてコミュニケーション能力やプレゼンテーション能力が必要であることに加えて、住宅契約や土地売買の法律など、さまざまな知識を身につけなければなりません。

お客様にも説明するためにも多くのことを覚えなくてはいけないため、最初のうちは勉強勉強の毎日になるでしょう。しかし、好奇心旺盛な人や勉強することが好きな人にとってはたまらない環境といえます。仕事をしているだけでも、どんどん新しい発見をすることになるでしょう。

また、入社後に宅地建物取引主任者、いわゆる宅建の資格取得を命じる企業も多いです。日々仕事をしながら勉強をするというのは大変なことではありますが、それを楽しめる人にとっては最高の環境といえます。

どこよりも達成感が得られる環境

不動産業界はどこよりも達成感が得られる環境といえます。仕事のスケジュール管理は大部分が自分の裁量に任されており、給料が歩合制の場合は、仕事をすればした分だけ成果が給料に反映されます。

高い営業スキルと専門的な知識を常に磨いていかなければなりませんが、それが発揮され契約を結べれば、達成感を感じることができるでしょう。客商売であるため、直接お客様から感謝の言葉を頂けることも多いです。不動産業界は離職者や転職者も多いですが、働くことの喜びを一点に凝縮したような業界でもあります。その達成感を知れば、たとえ大変な環境であっても頑張って働くことができるでしょう。

不動産業界を目指すことに覚悟がいるのは確かです。不動産業界では、自分から能動的に動き続けなければなりません。しかし、その分の喜びは人一倍感じることができます。自分なら出来ると思ったのなら迷わず挑戦しましょう。迷わず挑戦するというのは、不動産業界で必要なスキルです。その気持ちを忘れず就活に取り組みましょう。

あなたが不動産業界に向いているか、適性を確認してください

就活では、自分に適性のある仕事を選ぶことが大切です。向いていない職業に就職すると、イメージとのギャップから早期の退職に繋がってしまいます

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適職診断で自分の適性を把握しておき、就活を効率的に進めましょう。

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不動産業界で求められる人材

不動産業界で働くことは、簡単なことではありません。業務の幅が広く、任される仕事の責任も大きいでしょう。しかし、大変であるからこそやりがいもあります。職種によっては、自分の頑張り次第で給料をアップさせることもできます。そのため、不動産業界を志望する就活生は多いです。

人気の業界で内定を貰うには、求められる人材を理解することが大切です。どのような能力が必要とされるのかを知り、自分がそれらのスキルを身につけていることを選考でアピールしていきましょう。

コミュニケーション能力の高い人

コミュニケーション能力は、とくに不動産開発や不動産仲介の営業職で働く人に求められます。不動産開発の営業職は、土地の所有者に土地開発の交渉をすることが主な仕事です。土地の所有者と企画者、設計者などの間に立って交渉を進めるには、高いコミュニケーション能力が不可欠でしょう。

不動産仲介の営業職は、借主の希望に合う物件を探し、提案することが主な仕事です。契約まで進めるには、まずは借主の希望をしっかりと聞き取ることが必要とされます。そのためには、優れたコミュニケーション能力が求められるでしょう。

不動産業界で働くと、土地の所有者や設計・建設に関わる業者、建物の借主など、さまざまな立場の人と関係性を築かなければいけません。そのため、選考では、コミュニケーション能力に優れていることをしっかりとアピールしておきましょう。

タフな人

不動産業界では、精神的にも体力的にもタフな人が求められます。不動産業界の仕事は、ノルマ達成に関してシビアな面があります。そのため、人によってはノルマを大きなプレッシャーに感じてしまうこともあるでしょう。また、不動産業界では、飛び込み営業をすることも少なくありません。飛び込み営業をすること自体、精神的に辛いと思う人もいるでしょう。

営業職は、営業所の外に出て営業をしたり、お客様を案内したりする業務もあります。体力のある人でなければ、すぐにへばってしまいます。

このような不動産業界で活躍するには、タフである必要があります。精神的ダメージに弱い人や体力のない人では、長続きしないでしょう。体育会系の部活に所属している人は、タフであることをアピールできるチャンスです。部活でのエピソードを紹介していきましょう。

誠実な人柄の人

不動産業界は、お客様の大切や土地や建物、住居を扱う仕事です。そのため、不動産業界で働く人々も、誠実である必要があります。不誠実な人では、お客様から信用されず、契約を取ることが難しいためです。

また、不動産業界で働くと、一度担当したお客様や取引先、さらには同業他社で働く人など、多くの人とのつながりができます。このつながりは、円滑に仕事を回していくためには大切にしなければいけません。より多くの人とよりよい関係を築いていくためにも、誠実さは必要です。不誠実な人は、周囲の人から敬遠されてしまいます。

不動産業界の選考では、普段以上に身だしなみに注意し、誠実であることを心がけるように意識しましょう。

資格取得を求められることもある

不動産業界では、職種によっては資格取得を求められることもあります。とくに「宅地建物取引士」の資格を取得している就活生は、選考で大きなアピールポイントとなります。

建物の売買や賃貸借の契約では、宅地建物取引士が重要事項説明書の交付と説明をする義務があります。また、不動産会社では、各事業所に5人に1人の割合で、宅地建物取引士を設置する必要があります。

そのような理由から、多くの不動産会社で「宅地建物取引士」の資格取得を推奨しています。既に資格を取得している人が求められることはもちろん、まだ取得できていなくても、取得する意欲があることを伝えると高評価を得られるでしょう。

不動産業界では女性も多く活躍している

不動産業界では、女性も多く活躍しています。事務などのオフィスの業務だけではなく、現場の業務でも男女問わず活躍しているため、女性だからといって就職が不利になることはありません。現場の仕事といっても筋力が求められることはないため、男女関係なく活躍することができます。

また、お客様が女性の場合、女性の販売員の方が相手に安心感を与えます。とくにお客様が子育て世帯であれば、女性ならではの視点からみた意見や情報なども参考になるケースが多いです。そのため、現場で重宝されている女性社員は少なくありません。

女性ならでは感性を活かしながら、男性とも対等に勝負でき活躍することができるため、不動産業界は女性人気も高まってきています。

不動産業界へ就職するには覚悟も必要

不動産業界は、企業や職種によっては給料が歩合制となっているケースが多いです。そのため、自分の頑張りがそのまま給料に反映され、大きなやりがいを得られるでしょう。

仕事内容も幅広く、働いているうちにさまざまな知識やスキルを身につけることができます。直接お客様と接する機会も多いため、感謝の言葉をかけられることも少なくありません。

しかし、そのようにやりがいのある仕事だからこそ、苦労する面もあります。人づきあいが多いため、人間関係でストレスを受けることもあるでしょう。ある程度の知識やスキルを身につけるまでは、業務時間内に仕事が終わらずに残業をする人もいます。

そのため、不動産業界に就職するには、覚悟も必要です。メリットだけではなく、不動産業界ならではの苦労も理解したうえで、選考に臨みましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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