自己分析

長所と短所の履歴書の書き方や面接での答え方|例文もご紹介

 長所と短所で人事にあなたを印象付けよう!

よく、長所と短所はセットで質問されます。面接ではおきまりの質問ではありますが、これは非常に奥が深く重要な質問です。答え方によって印象が大きく変わるため、使う言葉のチョイスや言い回しを工夫することも大切になってきます。

また、自己PRは「自分の能力」を伝えることですが、長所と短所は「自分の性格」を伝えることが目的です。ここでは、長所と短所を魅力的に伝えるためのポイントを、例文を使い詳しく解説していきます。

自己分析をして長所を明確にする

自己分析をする理由のひとつは、自分自身の長所を明確にするためです。面接とは面接官にどのような人間であるかを知ってもらう機会です。短い面接時間の中で自分の長所以外の質問を受け、やりとりすることを考えると、時間はかなり限られてきます。

だからこそ、自分の数ある強みの中で何を面接官に伝えるべきなのかを事前に明確にしておく必要があります。自己分析をすることによって、相手のニーズに応える自己PRの作成をすることが出来るのです。自己PRを作成する前に、まずはしっかりと自己分析をおこないましょう。

自分の長所がない人はいない!

自分の短所と長所を明確に答えられる人はなかなかいません。特に人は悪いところに目が行きがちなので、短所は理解しているけれど長所が思いつかないということはよくあります。そんな時は、まず身近な他人に聞いてみるのも1つの手です。

なぜなら、長所があるからこそこれまで身近な存在でいてくれので、客観的な意見を聞くことができるからです。では、自分自身で長所を見つける場合には、どのようなことに意識をすれば良いのでしょう。

切り口を変えれば短所は長所になる

私の短所は、少し心配性な面があるところです。大学へ行く時も、講義に必要なものを忘れていないかどうか何度も家を往復したり持ち物を確認します。そのため周囲の人には心配性だと言われますが、ミスが少ないとも言われます。この性格のままでは人に迷惑をかける可能性もあるので、日頃は準備は余裕を持ってするよう心がけています。

人の短所と長所は表裏一体です。自分は短所ばかりだと嘆いている人は、切り口を変えてみることで一転して長所になるものがないか探してみましょう。例えば、例文のようなケースは比較的、短所を長所に受け取ってもらいやすいものです。上記の例では、この人物は少しおっちょこちょいな性格であると容易に想像できます。

しかし、具体的な対策をしっかり取っているため、改善の可能性と成長性があり好印象です。また「人には心配性だとよく言われますが、ミスが少ないとも言われます。」という一言を添えることで、思い込みではなく客観的な事実として話に説得力を持たせ、なおかつ、人の言葉を借りて短所を長所にダイレクトに言い換えている部分も分かりやすいです。

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過去のエピソードから長所を見つける

長所は人との関わり合いの中で指摘されたり、自分で認識したりして気づくものです。学生の90%の人はサークル、部活、アルバイトなど何かしら経験しているため、長所に繋がるエピソードはその経験の中から見つけやすいと言えます。

ただし、あまりにも過去のエピソードを引っ張り出すと、性格や気質が変わっている可能性があるので説得力に欠けます。しかし、つい最近まで継続しているスポーツ・勉強・趣味などの話であれば、遠い過去のエピソードであったとしても比較的長所として伝えやすいです。

履歴書に書く自分の長所と短所の書き方

面接の場合であれば、長所と短所の質問でミスをしても、別の質問の時に言葉を変えてフォローできるチャンスがあります。しかし、履歴書の場合はミスが許されません。長所は十分アピールする必要がありますが、短所はその長所につながるよう意識して「整合性が取れているか」「違和感がないか」を十分見直す必要があります。ここでは、履歴書に自己PRを書く場合の注意点を3つご紹介します。

①長所では仕事での再現性をアピールする

履歴書に書く文章は、例外なく仕事につながるものでなくてはなりません。そのため、アピールする長所のエピソードは、仕事に直結しているものほど評価されます。単純に営業職であれば「人当たりのよさ」「説得力の強さ」「会話力」を通常業務に当てはめ、そのままアピールしてもいいのですが、トラブルや失敗をした時に役立つ「冷静さ」や「問題解決能力」、「逆境に対する強さ」をアピールしても効果的です。大切なのは「この人物を採用したら業務にメリットがある」と感じてもらうことです。

②短所には長所の要素を含める

短所を記入する場合に、最も気をつけるべき点が、「短所に長所の要素を含める」ことです。例としては「優柔不断→分析能力の高さ、冷静さ」、「几帳面→正確、確実、慎重」「心配性→計画性の高さ、気配りができる、リスクマネージメントができる」などです。

ただし、この言葉をそのまま使っただけでは、短所を長所と受け取ってもらえない可能性があるため、具体的なエピソードを添えて、見る人があなたの人間性をイメージしやすいように工夫しましょう。

③致命的な短所は避ける

短所には、仕事をする上で致命的となるものがいくつかあります。これを履歴書に書いてしまうと強烈な悪い印象を与えてしまうので、いくら長所が素晴らしいものでもフォローすることが難しくなります。自分の明らな短所を述べるのではなく、少しでも長所や自己PRの要素を含めて文章を作成するよう意識しましょう。

面接官に好印象をあたえる長所と短所の答え方

長所と短所の答え方によっては、長所を答えたにも関わらず悪い印象を与えてしまったり、短所を答えたにも関わらず好印象を与えることもできます。ここでも「長所と短所は表裏一体」で、非常に奥が深く重要な質問だということがよく分かります。面接の場で長所と短所を聞かれた場合は、以下の3つのコツを踏まえることで、面接官に好印象を与えることができます。

①長所から回答しよう

長所と短所は、あなたのメリットとデメリットとも言い換えることができます。例えば、商品を売り込む場合のテクニックの一つに「デメリット→メリット」の順番で伝え、初めに信用を与えて、後から記憶に残りやすい良い情報を伝える方法があります。しかし、面接の場合は次のように逆になります。

「エピソードを添えた長所を全面的にアピール→短所を簡潔に述べる→その短所をどのように克服しようとしているのか述べる」です。最後の短所の克服方法を引き出すことが、長所と短所の質問の目的でもあります。短所の克服方法を述べることは、1つの短所を2つの長所でサンドイッチして打ち消すテクニックなのです。

②明らかに長所と思われる短所は避ける

短所として避けたい代表的な言葉の中に「八方美人」「負けず嫌い」の2つがあります。チームワーク、コミュニケーション能力が求められる今の時代には「八方美人」の人は、協調性があるため有利です。「負けず嫌い」は使い古された言葉なので、少々子供っぽい印象を与えてしまいます。

また、誰でも何かに負けたくはありませんので、どう考えても「負けず嫌い」は努力家という長所に該当します。この2つの言葉は、明らかに長所であることをわざわざ短所に置き換えて、他にある致命的な短所を隠していると受け取られかねないので、短所として使うには不向きな言葉です。

③短所克服の成果を伝えよう

自分の短所を抱えたままでは成長がありません。短所を伝えるだけでは、圧倒的にこちらが不利な立場に置かれます。しかし、その短所の克服方法を伝えることで、一転して有利な立場に立つことも可能です。短所に対する自分の考え方・姿勢・その成果を伝えることでを、より説得力のある回答になります。

また「短所に気づいた理由」をセットにすると、協調性や成長性が含まれてさらに好印象です。例えば、次のような理由を含めると効果的です。「信頼できる人から指摘された」「身近な人と比較して気づいた」「目標とする人物と比較して気づいた」「自己啓発の本やセミナーで気づいた」などがあります。

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長所と短所の例文特集

次に具体的な内容を含んだ例文を、長所と短所に分けてご紹介します。長所は、第三者の客観的な意見を含めましょう。面接官が長所を質問する意図は「自分の思い込み」ではなく、自分の良さを冷静に客観的に理解しているかどうかです。

短所も長所と同様に「客観的な意見」「具体的なエピソード」「仕事での再現性」を含めて伝えましょう。また、面接官が短所を質問する意図は、短所を克服する意思があるかどうかという点です。そのため、短所は長所にも受け取れる内容のものを慎重に厳選し、それを「克服するための対策」または「克服した成果」を述べることがとても大切です。次に例文をご紹介します。

長所①

私の長所は、先入観を持たず物事を判断するところです。友人からは「変わっている」とからかわれることもありますが、ゼミの先生には、考え方に偏りがなく冷静だとも言われます。今はネットでなんでも調べることが可能ですが、根拠のない情報で溢れています。
私は人の意見はできるだけたくさん聞くようにしていますが、それはアドバイスや参考までに留めています。最終的には自分で総合的な判断をするように心がけており、顧客のニーズに応える必要のある商品開発の分野でも、そういった点を活かしていきたいと思います。

上記の例文では、「先入観を持たない性格」を「考え方に偏りがなく冷静」という言葉に言い換えて、具体的なエピソードを添えて長所をしっかりアピールしています。また「人の意見を聞き自分で判断する」ことから、判断力と柔軟性を兼ね備えた性格とも受け取れる回答です。

正確な情報が重要とされるビジネスの世界では、冷静な情報分析能力が求められます。特に商品開発の分野では、顧客のニーズを正確に把握する上で欠かせない能力なので、長所を仕事に直結させてうまくアピールできていると言えるでしょう。

長所②

私の長所は「探究心が強いこと」です。私は大学1年次の短期留学の経験から英語の勉強に興味を持ちました。やるからには目標を設けてチャレンジしたいと考え、当時400点だったTOEICの点数を1年間で900点以上まで向上させることを目標にしました。
日々の授業やサークル、バイトの合間を活用し、1日8時間の勉強と、学内の留学生との意欲的な交流によるリスニングの強化を1年間継続して行ったことで、ちょうど1年後のTOEICで、930点まで点数を上げることができました。

上記例文では、自身の探究心の強さを「1日8時間の勉強を1年間継続して行った」という具体的なエピソードにより、しっかりとアピールすることが出来ています。また自ら目標を設定し、それに向けて努力できることや、実現のために周りへ働きかける能力があることもあわせてアピールすることが出来ています。

社会で働く際、自ら目標を設定し、達成のために周りを巻き込んでいく能力は重要なので、積極的にアピールしていきましょう。

長所③

私の長所は課題を把握し、解決のために働きかけられることです。私はA大学の陸上部に所属し、大学2年の冬からは主将として活動していましたが、その中で「年4回ある対校戦での全勝」を目標に掲げ活動していました。私の所属する陸上競技部は今年で創部100年を迎えますが、年4回ある対校戦で全勝することは創部以来一度も果たされたことはありませんでした。
この目標を達成するにはチーム全体の成長が重要になるため、個々の選手の「強みが強固になったか」、「弱みの克服が進んだか」をチェックできる機会を月に1度設け、練習の計画を立てることで、目標に向け練習に打ち込める環境作りを整えました。その結果選手一人一人のレベルは確実に上がり、目標を達成することが出来ました。

上記の例文では、目標達成に向け自らの課題を見つけ、その解決に向けてしっかりと計画に沿って活動できる点をアピールしています。また、「年4回ある対校戦での全勝は創部以来一度も果たされたことがない」ことから、高い目標を設定し、努力できることもあわせてアピールできています。

計画を意識して活動することは社会で働くにあたって必ず必要となってくる能力です。向上心の高さもアピールしているので、高い意識をもって活躍していくことがイメージできます。

短所①

私の短所は、引っ込み思案なところです。学生時代は勉強とアルバイトに集中するため、サークル活動をするつもりはありませんでした。知人から登山サークルに何度も誘われてもいたのですが、ずっと断り続けていたこともあってか、友人は少なかったです。しかしその知人に「引っ込み思案だね」と言われたことで、このままではいけないと思い、まずは1度だけでも参加してみることにしました。
それからは仲間と山を登る楽しさを知り、シーズン中は毎週でも山に行くようになりました。これを機に、自分はきっかけさえあれば、何事も楽しめ打ち解けようと努力することができるのだとわかりました。今ではなるべく多くのことを経験するように心がけています。

上記の例文では「消極的」という致命的とも言える言葉を「引っ込み思案」に置き換えて悪い印象を抑えており、詳しい登山サークルの具体的なエピソードも添えています。友人が少なかったことを、正直に答えていることも好印象です。

また「知人からの指摘」を短所に気づけた理由とし、それを克服しようと努力をしています。また「きっかけさえあれば楽しめ打ち解けられる」「今ではなるべく多くのことを経験するように心がける」ことから協調性や積極性も伺え、今では多くの友人がいるだろうと想像できます。

短所②

私の短所は視野が狭まってしまうことです。現在私はレストランの調理場でアルバイトをしているのですが、調理スタッフは私を含めて3人しかいません。繁忙期には猫の手も借りたい状態になるので、目の前の注文をとりあえずこなすような仕事の進め方になりがちです。
この短所を何とか克服し、効率的に仕事を進めていけるようになるために、繁忙期にはいったん深呼吸し、頭の中を整理しながら一つ一つの注文に対応するよう日々心がけています。

視野が狭まってしまうことがあるという短所を具体的なエピソードの中でわかりやすく正直に伝えています。、自分自身の短所をしっかりと受け止め、原因を分析できていることが伝わり、面接官にも好感を持たれやすいです。

「頭の中を整理しながら一つ一つの注文に対応するよう日々心がけている」とあるように、短所を克服するために実際に行動を起こしている点から、行動力があることも伝わります。

短所③

私の短所は自分の意見に固執しがちになることです。私は陸上部に所属し、短距離チームのキャプテンとして活動しています。より良い練習計画を作るために月に一度、練習計画に関するミーティングを短距離チーム全体で行っており、一人一人意見を出し合っています。自分のこれまでの経験上、正しいと思う意見については、少し固執してしまうことがあります。
キャプテンとして周りの意見を尊重し、他の選手の考え方に先入観を持たずに触れることで気づく点も多々あります。良いと思うものはしっかり主張し、他の選手の意見も取り入れ、チーム全体に反映させるよう意識し活動しています。

自分の意見に固執しがちになるということは、自己の意思の強さでもあり、極端でない限り好感をもたれます。また、自身の立場を考え、周りの意見のバランスを取ることを意識して活動している点は、好感を持たれます。

自分の意見を主張しすぎて周りが見えなくなることも良くないですが、周りを意識しすぎることもよろしくはないのです。バランスを意識して活動している点は、面接官から好感を持たれること間違いないでしょう。

面接で必ず聞かれる項目は必ず対策しよう

面接で聞かれる項目は、しっかりリストアップして対策をしましょう。長所と短所の質問に限らず、どの質問にも共通している点は「この人物を採用してメリットがあるか」という点です。この基本を押さえておけば、どのような質問が来ても柔軟に対応することができます。なかなか効果的な自己PRができないと悩んでいる人は、長所と短所を使った自己PRを最大限に活かして就職活動を乗り切りましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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