筆記試験

【SPI対策】言語や非言語の問題内容やおすすめの本・アプリをご紹介

選考にSPIを採用する企業は年々増えている

就職活動が近くなってくると、「SPI」という言葉を聞くことが多くなることでしょう。SPIをざっくり言い表すと「適職検査」です。近年では多くの企業が選考内に取り入れているので、ほとんどの就活生が1回は経験することになります。

「ただの職業診断みたいなもの?」と思う方もいるかもしれませんが、SPIを侮ってはいけません。詳しくは本文中でご説明しますが、何も対策せずにいると書類選考や面接にすら進めなくなってしまうかもしれないのです。

そこでこの記事では「SPI」に焦点を当て、それがどういうものなのかを解説いたします。また、SPIの出題範囲や効率的な勉強方法もまとめるので、まだ勉強を始めていない学生は参考にしてみてください。

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<収録されている問題例>
ある会社のうち海外旅行をしたことがある人は全体の 40%であったが、2カ月後に新たに海外旅行をしたことがある人が 6 人増えて全体の 45%になった。
会社の社員数は何人か?ただし、この 2 カ月で全体人数の増減はないものとする。
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SPIとは?

SPIとは、国内の多くの企業が採用しているリクルート社が提供している適職検査です。SPIは、「Synthetic(総合的な) Personality(個性・性格) Inventory(評価)」の略称となっています。その英単語があらわす通り、SPIは受験者の「性格」や「個性」を評価するためのテストなのです。

とは言っても、SPIがどのような意味を持って実施されているのか、どうやって受験するのかが分からないという方も多いことでしょう。そこでここでは、そのSPIの受験方法や、企業が試験結果をどのように選考に用いているのかなどを解説していきます。

企業が応募者の人となりを判断する為の材料

SPIは、ある程度機械的な結果にはなるのですが、企業側が受験者の「性格」や「個性」、そして「基本能力」を知るひとつのツールにすることができます。それゆえに、SPIは選考で用いられることが多いです。

「基本能力」は択一式の問題の結果から、「性格」や「個性」は性格診断の結果で判断します。出題範囲などは後ほど解説しますが、基本能力を測る問題に関しては事前に学習しておくことが可能です。志望企業がSPIを実施しているという可能性もありますので、しっかり対策するようにしてください。

SPIが使われる場面

SPIは早ければ1次試験の前段階として、遅くとも面接の前には実施されることがほとんどです。就活生が受験したその結果は企業に送られ、選考の際の補助資料として使われます。

企業側にとってSPIの導入は効率的であり、受験者のイメージ像をつかんだり、面接の際に質問しておくべき内容を考える場面で有効に使えるツールです。また、就活生には酷な話かもしれませんが、選考に進ませる候補者を決める際のふるい落としに使われることもあります。

さらに、内定後に配属先を決定する際にも、SPIから見えた適性を加味して判断することが多いようです。企業側にとって、SPIは選考から内定・入社までの間長く使っていけるツールになることから、たいへん重宝されています。

Webやテストセンターで受験する

SPIは筆記ではなく、PCでの受験となります。性格診断は事前に自宅で受けることになりますが、能力検査に関しては「テストセンター」と呼ばれる会場で受験することがほとんどです。

テストセンターは、東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・広島・福岡の主要7都市に常設されていますが、ピーク時にはそれ以外にも臨時会場が開設されます。受験時間はそれぞれが好きな時間を選ぶことができ、また試験の1時間前までならキャンセル・変更もできます。

受験費用は企業の負担となるため、受験時に料金は発生しません。ですが、受験には企業から当日までに送られてくる受験票が必要です。当日は忘れないようにしましょう。さらに、SPIの受験結果は一度受けておけばほかの企業の選考にも使うことができます。選考を受けるその都度テストセンターに行かなくてもよくなるので、非常に効率的です。

SPIはどんな問題が出る?

前の見出しでは、SPIがどういうもので、どのような場面で用いられているのかを解説しました。SPIは、就活生と志望する企業・職種との相性を測る指標のひとつとして扱われるものなのです。

ここでは、SPIで出題される問題がどのようなものなのかを解説していきます。職業診断テストになっているとはいっても、あまり気負う必要はありません。これからざっくりではありますが紹介する問題の範囲などを見て、自分ができることから進めていくようにしてください。

基本的な文章読解力などを確認する言語問題

1つ目が「言語問題」です。簡単に言うと「国語」であり、問題の難易度は中学生レベル程度と、実はさほど難問ではありません。出題される問題は、大きく分けて「熟語」と「長文読解」の2つです。

「熟語」の問題としては、熟語の意味や仲間分けなどの問題が出題されます。一方で「長文読解」の問題の中には、文章の穴埋めや本文の内容の整理などの問題が含まれています。問題数は意外にも多く、かつ制限時間は誰にも平等なので、とくに熟語問題は即答する意気で臨むとよいでしょう。

基本的な計算など数学の能力を確認する非言語問題

2つ目が「非言語問題」です。こちらは中学生レベルまでの「算数・数学」の問題が出題されます。こちらも単純な計算から、文章を理解したうえで解く問題まで幅広い問題が用意されています。

「速さを求める問題」や「ベン図」、「グラフ読み取り」など、一度は学校で習ったものの普段はなかなか使わない知識も問われるので、言語問題以上に対策にしっかりと取り組んだほうがいいでしょう。

非言語問題に苦手意識を持っている就活生は毎年多いので、すきま時間などを利用するなどして、まずは問題の数をこなすところから始めましょう。

受験者の人柄を表す性格テスト

最後に出されるのが「性格テスト」です。行動的側面、意欲的側面、情緒的側面、ライスケール(本音で答えられているか)の4つの面から受験者を判断します。これに関しては、テストセンターへ受験する前段階に自宅などで受験することになります。これを受ける際のポイントは「素直に回答すること」です。

出された問題には直感的に答えるようにしてください。考えながら答えてしまうと、回答にばらつきが生じてしまうことがあります。それが積み重なっていった場合、試験結果には「虚偽性あり」という結果がついてしまいます。受験者のいい情報・悪い情報ひっくるめて結果はもれなく採用担当者に知らされてしまいますので、回答の際には注意しましょう。

SPIの対策方法

SPIは対策が重要です。ペーパーテストやwebテスト、テストセンターなどの受検形式がありますが、このうちペーパーテスト以外のパソコンで受検するものに関しては、問題ごとに制限時間が設けられています。そのため、正答率だけでなくスピードも求められるのがSPIなのです。SPIの対策方法についてみていきましょう。

問題集を繰り返し解く

SPIの対策には、問題集を繰り返し解くことが効果的です。問題集を解くことで苦手分野が把握できると思われます。苦手分野を把握した後は、解説を読み解き方を押さえましょう。この繰り返しを続けることで、苦手をなくしていくことができます。SPIでは言語・非言語からさまざまな問題が出題されるため、幅広い対策が必要なのです。

問題集には丁寧に解説してあるものが多いため、理解できるまで繰り返し問題を解きましょう。対策を始める時期が遅くなると、苦手な問題をカバーするための勉強が追いつかない可能性が高いです。早めに対策をはじめ、早いうちに苦手分野の克服を目指しましょう。

時間を計測してスピードをつける

企業が用意するSPIは、テストセンターといって指定の会場に出向きパソコンで受検するタイプが多いです。このテストセンターのSPIでは、1問ずつ制限時間が設けられています。1問に多くの時間を掛けられないため、問題を見て瞬時に解き方を把握し、スピーディーに解いていく必要があります。

事前対策の段階で、制限時間がどのくらいなのかを体感しておくことがおすすめです。テストセンターの制限時間は、言語と非言語合わせて約35分です。はじめに、35分以内に解けるかどうかを力試ししてみるといいでしょう。その際に、特に時間がかかった問題があれば、苦手分野の可能性が高いです。公式などを覚え、重点的に対策しましょう。

SPIの対策におすすめの本・アプリ

SPIの対策をするには、本やアプリを効果的に活用しましょう。SPIは問題を多く解くことが鍵になるため、本だけでなくアプリも持っておくといつでも力をつけることができます。

SPIの対策のおすすめ本

『これが本当のSPI3だ!』 SPIノートの会・津田秀樹著、洋泉社
『これが本当のSPI3だ!』は、テストセンター・ペーパー・WEBテスティングの、SPI主要3方式全てに対応できる1冊です。問題の再現度が非常に高く、また順を追って分かりやすく説明してくれているので、解き方を忘れてしまったという方も安心できます。ただし、その性質から問題の数は多くなく、また上級問題は登場しないので、あくまで「最初の一冊」と捉えておいたほうがよさそうです。
『史上最強SPI&テストセンター 超実践問題集』 オフィス海著、ナツメ社
「目標時間」を設定した実戦トレーニング問題が組まれているのが特徴的な1冊で、限りある時間を1秒も無駄にしないメモの取り方や解き方を伝授してくれます。
また、テストセンター方式の模擬テストが付いているのも、この本の魅力的なところです。本番さながらの難易度の問題が出されるので、自分の実力と企業の合格レベルとを比較することができます。さらに、解答は別冊になっているので、スムーズに答え合わせができるのもうれしいところです。

SPIを勉強するための媒体は多くありますが、なかでも本は「自分だけの1冊」を作り上げることができるのでおすすめです。ここでは、おすすめの本を2冊ご紹介します。それぞれ性質が違うので、自身の勉強方法に適した1冊を選ぶ際の参考にしてください。

SPIの対策のおすすめアプリ

SPI言語Free【Study Pro】 iOS版 Android版
SPIの言語問題の対策ができるアプリです。このアプリ最大の特徴が「最適学習モード」です。苦手な問題や未解答の問題から優先して出題されるので、すきま時間の勉強に適しています。また、全問詳しい解説付きなのがうれしいところです。
さらに、「手書きメモ」機能が搭載されているので、選択肢の消去や問題を解く過程をメモに残すことができます。ちなみに、このアプリには有料版もあります。広告が非表示、問題数もさらに大幅に増えるというメリットがあり、かつお値段は360円とお得です。
速攻内定 Android版
言語、非言語、構造的把握の3分野から、合計400問以上の問題が収録されています。もちろん全問解説付き、そして正答率も表示されるので、どの分野が苦手なのかを数字で確認することができます。
また、このアプリではSPI対策ができるというだけでなく、内定者のESなど企業研究の情報やビジネスマナーなど、就職活動に役立つ情報が盛りだくさんなところが最大の特徴です。さらに、条件を満たせば企業からのオファーが来ることもあるので、このアプリ1つで効率的に就活ができます。

近年では、スマートフォンやタブレット端末を持っているという学生がほとんどでしょう。アプリでもSPI学習のためのものが多数出されているので、すきま学習にはうってつけです。コンパクトに、そして効率的に勉強したいという方はぜひ参考にしてみてください。

SPI対策は毎日コツコツやることが大切

この記事では「SPI」に焦点を当て、企業の活用法やテストの対策法までをまとめてご紹介しました。就活生からしてみればわずらわしいことこの上ないかもしれませんが、企業にとっては選考の段階から入社後にも使えるたいへん有用なツールなのです。

SPIでは中学生レベルまでの問題が出題されます。そのため、実は難しい問題が何問も出されるというものではありません。しかし、時間の経過とともに解き方を忘れてしまっている学生も多いことでしょう。

SPI対策は毎日コツコツとやることが大切です。やればやるほど自分に自信を付けられますし、またそれだけ良い点を取ることもできます。さすがに性格テストは対策の使用はありませんが、それ以外の問題は就活解禁前からしっかりと取り組むようにしましょう。

監修者プロフィール

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吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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