目次
NTNにおける最近の平均年収推移
NTN株式会社は、大阪市西区に本社を置く自動車、産業機械に使用されるドライブシャフトなどを製造、販売する企業です。大正12年、大阪市西区で巴商会と西園鉄工所が提携して合資会社エヌチーエヌ製作所を設立し、国産軸受の製造販売を開始しました。
その後、国内で工場を設立しながらベアリング、鋼球、玉軸受、等速ジョイントなどの生産をおこないました。昭和36年以降、欧州、北米、南米、アジアの国々に販売会社を設立しています。そんなNTNの初任給や年収などを、企業が公開している情報を元に調べてみました。
NTNとは
正式名称:NTN株式会社
所在地:大阪市西区京町堀一丁目3番17号
従業員数:5,301人
平均年齢:40.3歳
平均勤続年数:17.5年
※//www.ntn.co.jp/japan/index.html
※有価証券報告書を参照
NTNの商品は様々な分野で活躍しています。自動車分野は、エンジンから発生したパワーをスムーズに駆動系に伝達するための各種軸受やペアリング、タイヤを曲げた時などに生じるタイヤ側とエンジン側の回転差を制御する等速ジョイントなどを製造しています。
軸受は自動車以外にも鉄道、風力発電装置、建設・鉱山・農業・工作などの機械、事務機器、医療機器、航空・宇宙関連など数多くの業界で採用されています。また、電気自動車部品では電動モーター、電動ブレーキシステムを製造しています。
近年の平均年収推移
NTNの近年の平均年収の推移を調べてみました。
年度 | 平均年収 |
平成28年 | 697.0万円 |
平成27年 | 701.0万円 |
平成26年 | 672.0万円 |
平成25年 | 616.0万円 |
平成24年 | 629.0万円 |
※有価証券報告書を参照しています。
平成28年の平均年収は697万円です。平成20年に発生したリーマンショックの影響で、NTNの平均年収は130万円近く落ち込みました。すぐに回復に向かいますが、平成25に616万円まで再び落ち込みました。その後はV字回復により、2年間で85万円の上昇がありました。自動車販売に影響するため、今後も年収が揺らぐことが予想されます。
NTNにおける年齢別平均年収
各年齢ごとの平均年収の推移はどのようになっているのでしょうか。年齢階層別の平均年収と、1歳ごとの平均年収をそれぞれ算出しました。
平均年収の年齢階層別の推移シミュレーション
各年齢の年収推移を5歳刻みで推定し、月給・ボーナス・年収についてそれぞれ推定値を算出しました。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 388.5万円 | 24.2万円 | 98.5万円 |
25~29歳 | 576.2万円 | 35.8万円 | 146.1万円 |
30~34歳 | 672.8万円 | 41.9万円 | 170.6万円 |
35~39歳 | 726.8万円 | 45.2万円 | 184.3万円 |
40~44歳 | 773.6万円 | 48.1万円 | 196.1万円 |
45~49歳 | 849.9万円 | 52.9万円 | 215.5万円 |
50~54歳 | 901.1万円 | 56.1万円 | 228.4万円 |
55~59歳 | 844.1万円 | 52.5万円 | 214.0万円 |
60~64歳 | 541.0万円 | 33.7万円 | 137.2万円 |
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
平均年収の1歳ごとの推移シミュレーション
NTNの1歳ごとの平均年収の推移をシミュレーションしました。
年齢 | 月給 | ボーナス | 平均年収 |
22歳 | 24.2万円 | 98.5万円 | 388.5万円 |
23歳 | 26.5万円 | 108.0万円 | 426.0万円 |
24歳 | 28.8万円 | 117.5万円 | 463.6万円 |
25歳 | 31.2万円 | 127.0万円 | 501.1万円 |
26歳 | 33.5万円 | 136.6万円 | 538.6万円 |
27歳 | 35.8万円 | 146.1万円 | 576.2万円 |
28歳 | 37.0万円 | 151.0万円 | 595.5万円 |
29歳 | 38.2万円 | 155.9万円 | 614.8万円 |
30歳 | 39.4万円 | 160.8万円 | 634.1万円 |
31歳 | 40.6万円 | 165.7万円 | 653.5万円 |
32歳 | 41.9万円 | 170.6万円 | 672.8万円 |
33歳 | 42.5万円 | 173.3万円 | 683.6万円 |
34歳 | 43.2万円 | 176.0万円 | 694.4万円 |
35歳 | 43.9万円 | 178.8万円 | 705.2万円 |
36歳 | 44.5万円 | 181.5万円 | 716.0万円 |
37歳 | 45.2万円 | 184.3万円 | 726.8万円 |
38歳 | 45.8万円 | 186.6万円 | 736.2万円 |
39歳 | 46.4万円 | 189.0万円 | 745.5万円 |
40歳 | 47.0万円 | 191.4万円 | 754.9万円 |
41歳 | 47.5万円 | 193.8万円 | 764.2万円 |
42歳 | 48.1万円 | 196.1万円 | 773.6万円 |
43歳 | 49.1万円 | 200.0万円 | 788.9万円 |
44歳 | 50.0万円 | 203.9万円 | 804.1万円 |
45歳 | 51.0万円 | 207.7万円 | 819.4万円 |
46歳 | 51.9万円 | 211.6万円 | 834.7万円 |
47歳 | 52.9万円 | 215.5万円 | 849.9万円 |
48歳 | 53.5万円 | 218.1万円 | 860.2万円 |
49歳 | 54.1万円 | 220.7万円 | 870.4万円 |
50歳 | 54.8万円 | 223.3万円 | 880.6万円 |
51歳 | 55.4万円 | 225.9万円 | 890.8万円 |
52歳 | 56.1万円 | 228.4万円 | 901.1万円 |
53歳 | 55.3万円 | 225.6万円 | 889.7万円 |
54歳 | 54.6万円 | 222.7万円 | 878.3万円 |
55歳 | 53.9万円 | 219.8万円 | 866.9万円 |
56歳 | 53.2万円 | 216.9万円 | 855.5万円 |
57歳 | 52.5万円 | 214.0万円 | 844.1万円 |
58歳 | 48.7万円 | 198.6万円 | 783.5万円 |
59歳 | 45.0万円 | 183.3万円 | 722.8万円 |
60歳 | 41.2万円 | 167.9万円 | 662.2万円 |
61歳 | 37.4万円 | 152.5万円 | 601.6万円 |
62歳 | 33.7万円 | 137.2万円 | 541.0万円 |
63歳 | 26.9万円 | 109.7万円 | 432.8万円 |
64歳 | 20.2万円 | 82.3万円 | 324.6万円 |
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
NTNの役職者の年収
役職者の年収について
役職 | 平均年収 |
部長 | 1,156.5万円 |
課長 | 904.5万円 |
係長 | 688.8万円 |
20~24歳の一般社員 | 388.5万円 |
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
NTNの大卒・大学院卒初任給について
学歴 | 初任給 |
大卒 | 20.93万円 |
修士了 | 22.77万円 |
※リクナビ2018より参照しています。
NRNの初任給は、一般企業の平均的な金額です。高専卒は18.49万円です。職種は、理系では研究開発、商品開発、設計、生産技術、営業技術、知的財産、品質管理があります。文系では国内外向け営業、財務・経理、法務、人事、生産管理、購買があります。
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自動車部品業界における年収の傾向と生涯賃金
自動車部品業界とは
自動車部品業界の景気は平成19年まで上昇傾向にありましたが、リーマンショックの影響で平成21年にかけて大幅に下落しました。平成24年までは横ばいが続きましたが、25年以降、北米や欧州市場で需要が増加し、リーマンショック前の水準を超える程になりました。
自動車には数多くの部品が使用され、交換サイクルも様々です。NTNの手掛ける軸受やペアリングは、走行する路面によって劣化スピードが変わるため、環境に依存することもあります。
自動車部品業界の平均年収推移と生涯賃金
年齢 | NTN | 自動車部品業界 |
20~24歳 | 388.5万円 | 386.2万円 |
25~29歳 | 576.2万円 | 482.3万円 |
30~34歳 | 672.8万円 | 552.9万円 |
35~39歳 | 726.8万円 | 592.9万円 |
40~44歳 | 773.6万円 | 646.8万円 |
45~49歳 | 849.9万円 | 693.2万円 |
50~54歳 | 901.1万円 | 736.4万円 |
55~59歳 | 844.1万円 | 715.1万円 |
60~64歳 | 541.0万円 | 495.3万円 |
生涯賃金 | 3.14億円 | 2.65億円 |
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
NTNの平均年収は、自動車部品業界を上回っています。20~24歳時点での平均年収はあまり変わりませんが、20代後半以降は年齢と共に90〜165万円程、差が広がっています。
年収以外の魅力
NTNは年収以外に、企業としても魅力的な部分を多く持っています。自動車部品業界の中からNTNに就職したいと考えているのであれば、将来自分が就職した後のことを踏まえて、年収や企業としての魅力、ポリシーなどもしっかりと調べた上で就職活動に臨みましょう。
NTNの企業としての魅力や特徴は、トライボロジー(摩擦に関わる技術や学問)の追求による社会への貢献と、自社製品の製造段階からの環境対応をおこなっている部分にあります。これらの活動は他の自動車部品メーカーもおこなっている部分はありますが、NTNならではの魅力的な部分であることも確かです。以下にNTNならではの魅力について、詳しくまとめてみました。
トライボロジー技術で「なめらかな社会」へ貢献する
NTNの魅力のひとつが、トライボロジー技術の追求と、それによって「なめらかな社会」を実現しようという点です。ベアリング製造に長く携わってきたNTNにとって、自社の主要製品であるベアリングをより動かしやすさくするのは基本的な事業です。ベアリングの質を高めることで、より少ないエネルギーで物を動かせるようになります。
省エネの観点からもベアリングの質が高まることは、メリットが多いのです。そのために、トライボロジー技術を追求し続けることをNTNは掲げています。加えてNTNは、ベアリング技術を利用し風力発電などのエネルギー事業やロボット事業など、社会で求められる技術への事業展開もおこなっています。これを「なめらかな社会」への貢献としているのです。
リサイクルや素材の変更で環境対応をおこなっていく
NTNはトライボロジー技術以外にも、環境保全に関わる研究や取り組みをおこなっています。環境対応へ積極的に関わっていこうとするのも、NTNの魅力と言えるでしょう。ベアリングやシャフトなどの製造の際に出る金属くず、研削スラッジは従来、産業廃棄物として埋め立て処理されるのが基本でした。
NTNはこの研削スラッジや研削液を固形化してリサイクルする装置を開発し、再度材料として利用できるように取り組んでいます。これにより、研削液と金属をそれぞれの形でリサイクルすることが容易くなりました。その他生分解性材料を使用した「環境対応型転がり軸受」を開発するなど、自社販売製品にも環境対応をおこなうなどの取り組みをしています。
▼参考サイト
//www.ntn.co.jp/japan/news/press/news20030312.html
//www.ntn.co.jp/saiyou/technical/newfield.html
自動車部品業界の動向
NTNの連結経営成績について企業の公開情報から比較してみたところ、2017年の売上高は2016年と比べ4.7%減少しているようです。純利益も減少しており、2016年と比較して81.2%落ち込んでしまっています。自動車部品業界の全体の売上高自体は上昇傾向にあり、特に国内に留まらず国外におけるシェアも高まっていることから、業績は好調と言えるようです。
ですが、自動車部品業界のシェアトップを占めているのはトヨタ自動車傘下の企業であることが多く、それら以外も大手自動車メーカー傘下の企業が売上高トップを占めている形となっています。ここからも分かる通り、自動車部品業界は親会社である自動車業界の経営戦略や業績の影響を大きく受けやすい業界でもあります。
▼参考サイト
//www.ntn.co.jp/japan/investors/fin.html
//gyokai-search.com/3-car-buhin.htm
まとめ
ここまでNTNについて調査をしてきました。軸受やペアリングは目立たない部品ですが、自動車以外にも多くの分野で活躍していることが分かりました。エンジンやモーターからのパワーを車輪に伝える乗り物や機械には、必ず使われていると言っても過言ではありません。NTNの商品は、世界トップクラスのシェアを誇っています。電気自動車のモーターやブレーキを製造しているため、業務拡大も狙っていることが分かるでしょう。自動車業界の景気に左右されますが、劣化・消耗した際の交換による需要も期待できます。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。