業界研究

【旅行業界研究ガイド】知っておきたい現状と主要企業紹介

旅行業界とは

旅行業界は就活生からの人気も高く、旅行代理店などは人気の就職先です。旅行業界は訪日外国人の増加や国内旅行の増加によって追い風を受けている業界でもあり、成長力のある業界でもあります。

そのため雇用を拡大している企業も多く、就活生にもチャンスが広がっています。しかしチャンスが広がったことにより、志望する就活生が増えているのも事実です。他の就活生と差別化を図るためにも、しっかりと業界についての理解を深め、旅行業界への就職を目指しましょう。

旅行業界

旅行業界は2007年頃から業績は低迷し、2010年にはかなりの落ち込みを見せました。これは2008年頃から起こっていた、燃油サーチャージの高騰による海外旅行客の減少が理由でもあり、旅行業界は低迷期を迎えました。

しかしそこから業績は盛り返し、現在では成長傾向で推移しています。旅行業界の好調の背景には、訪日外国人数の急速な増加や、円安による国内旅行客の増加が考えられています。東京オリンピックに向けて訪日外国人数はまだまだ増加の見込みがあり、今後も成長が期待されている業界です。

国内でも北陸新幹線の開通などインフラ整備が整い、旅行客は増加傾向にあります。訪日外国人は今後も伸びる予想ですが、それに加えて国内旅行客を獲得できるかが課題となるでしょう。

旅行業界の業績推移について

  • 業界規模1兆4,176億円
  • 平均年収632万円
  • 平均継続年数15年

旅行業界の業界規模は1兆4,176億円です。業界規模は前年から横ばい傾向ですが、東京オリンピックに向けた訪日外国人の増加によって、さらなる業界規模の増大が期待されています。

業界としての伸び率、収益率は上昇していますので、成長力を秘めた業界であると言えます。平均年収は632万円と他業界と同程度、あるいはやや高めの金額です。企業によってもそれほど大きな差は見られず、業界内での差はそれほど激しくはありません。

平均継続年数は15年と長い傾向にありますが、これは企業によって差が大きいので注意が必要です。平均継続年数は最高で25年、最低で2年と大きな差が出ています。企業間で離職率の違いが大きいので、就職の際には充分に注意しましょう。

旅行業界の細かい職種分類について

  • 商品開発・企画
  • 法人営業
  • カウンター営業
  • 添乗員

旅行業界の職種は商品開発・企画、法人営業、カウンター営業、添乗員などが挙げられます。商品開発・企画は旅行のパッケージなどを企画する仕事です。イベントの企画やマーケティングなどを行う場合もあります。法人営業は法人に向けて旅行の提案をする仕事です。企業や官公庁、学校などが対象であり、学校であれば修学旅行などの提案をします。

カウンター営業は、旅行代理店などで旅行パッケージの店頭販売を行う仕事です。個人に対して旅行プランの提案などを行います。添乗員は顧客の旅行に同行し、ガイドやツアーコンダクターなどの役割を担う仕事です。ガイドやツアーコンダクターは派遣会社から派遣されるケースが多いですが、稀に企業の社員がこれを担当することもあります。

旅行業界の選考のポイント

旅行業界への就職を目指すなら、選考時にどのようなことがポイントとなるのかを知ることが大切です。選考時のポイントはさまざまあり、それらを知っておくことで攻略のためのコツも把握しやすくなります。

また、選考のポイントを知っていると、事前準備もしやすくなるでしょう。志望先の業界や企業への理解を深めるのはもちろん、選考を攻略するためのポイントも把握して、念入りな準備をおこなうことが大切です。

なぜ業界の中からその企業を選んだのか明確にする

ひとくちに旅行業界といってもさまざまな企業があり、それぞれで特徴が異なります。そのため、志望動機は他社と差別化する必要があり、旅行業界の中でもなぜその企業を選んだのか、その理由を明確にすることが大切です。業界を志望する理由を盛り込むことも大切ですが、それだけでは他社との差別化ができず、他の企業でもよいのではないかと採用担当者に思われてしまいます。

そのため、業界の中で多数ある選択肢の中からなぜその企業を選んだのか、他社ではだめな理由は何なのかを明確にしなければなりません。志望先の企業ならではの特徴や独自の強みを志望動機に盛り込むことで、他社との差別化はできます。企業研究は念入りにおこない、その企業だからこそ選んだ理由を言語化できるようにしておきましょう。

旅行業界の現状や動向を把握しておく

選考を突破するには、業界研究を念入りにおこなうことが大切です。業界の動向を知ることで、今後どのように推移するのか、またこれまでどのような変化を起こしてきたのかがわかります。

現状や動向を知ることは、業界を深く理解するために重要であり、理解度が低いと志望動機の作成や選考でのアピールの際に困ってしまうことも多いです。また、業界への理解度が低いと、志望度が低いと思われてしまう可能性もあるため注意しなければなりません。

理解度が低い=業界への興味が薄く、就活での優先度が低いと思われることも多いです。現状や今後の動向がどのようになっているのかを知り、旅行業界全体への理解を深めておくようにしましょう。

訪日外国人が増加

国内の旅行市場は、外国人観光客の増加によって拡大しています。国内旅行の需要も増えていますが、それ以上に外国人観光客の増加は目覚ましく、業界規模拡大に一躍買っています。日本の文化が世界的に注目されていることもあり、グルメだけではなく、アニメなどのエンタメの分野も呼び水となっているでしょう。

また、2020年の東京オリンピック開催に向けてインバウンド需要はさらに増加する見込みであり、外国人対応や受け入れなどに注力する企業は増えています。現状インバウンド需要の増加によって好調な旅行業界ですが、オリンピック終了による反動が心配されている点も覚えておきましょう。

オリンピック以降は観光客がどのように推移するかは見通しが立っておらず、インバウンド需要が減少する可能性もあります。

ITの進歩によるビジネスモデルの変化

旅行業界はITの進歩によって変革を見せており、観光客用の旅行サイトやサービスなどは増加しています。例えばサイトから旅行の申し込みができるサービスはIT業界の参入によるものであり、旅行の予約から行き帰りの交通手段のチケットの発行などもネットで完結します。

また、宿泊先の予約もネットででき、パソコンやスマホひとつで旅行の準備がすべて完結するようになったことは、大きな進歩といえるでしょう。IT業界のサービスが参入したことにより、旅行に行きやすくなり、従来よりもさらに手軽なものになっています。当日に旅行に必要な予約のすべてをおこなうことも可能であり、気軽に行きやすくなったことで国内旅行の需要も増加傾向にあるといえます。

主要企業5選紹介

就活では志望する業界についてを知ることが大切ですが、それだけではなく企業への理解を深めることも大切です。同じ業界内であっても企業によって強みや特徴などは違っていますし、求められる人材像なども異なっています。

それぞれの違いを把握していないと就活を有利に進めることはできません。また企業を知ることが業界を知ることにもつながります。企業を知ることでさらに業界に対しての理解を深め、自身の志望企業についても検討していきましょう。

①株式会社エイチ・アイ・エス

  • 企業名:株式会社エイチ・アイ・エス
  • 代表者名:澤田 秀雄
  • 従業員数:14,380名 (グループ全体)
  • 設立年月日:昭和55年12月19日

株式会社エイチ・アイ・エスは、国内でも最大規模の旅行代理店として活躍しています。リーズナブルで手頃な価格帯から、贅沢で高級な価格帯までさまざまな旅行パッケージを持ち、幅広い旅行パッケージを販売しています。

また国内に300以上の拠点を持つなど、事業を幅広く展開している企業です。活躍の幅は国内だけに留まらず、海外にも数多くの拠点を持っています。さまざまな国と地域に拠点を持ち、国内企業として世界進出国数ナンバーワンを誇っているグローバルな企業です。

エイチ・アイ・エスは社風として挑戦することを大切にしています。世界規模で活躍している企業であるため、人材にも多様性が求められており、個性が発揮しやすい企業であると言えます。

②株式会社 ジェイティービー

  • 企業名:株式会社 ジェイティービー
  • 代表者名:髙橋 広行
  • 従業員数:26,752名 (グループ全体)
  • 設立年月日:1963年11月12日

株式会社 ジェイティービーは、旅行業を始めとし、さまざまな事業を行っている企業です。事業展開の規模は大きく、全国のさまざまな場所に拠点とグループ企業を持っています。

個人客に国内外への旅行を提案するのはもちろんのこと、企業や団体に対しても国内外への旅行を提案しています。個人だけではなく法人営業にも強みを持ち、さまざまな企業・団体を相手に事業展開を行っていることが特徴です。国内だけではなく国外でも活躍し、成長しているグローバルな企業でもあります。

JTBでは自ら課題を見つけ、主体的に行動し、解決できる人材が求められています。さまざまなことに挑戦しやすい社風であり、旅行好きで向上心が高く、好奇心旺盛も旺盛な人に向いている企業です。

③株式会社日本旅行

  • 企業名:株式会社日本旅行
  • 代表者名:堀坂 明弘
  • 従業員数:2,576名
  • 設立年月日:昭和24年1月28日

株式会社日本旅行は、国内旅行、リース、情報提供サービス、ホテル・旅館事業などを幅広い事業を展開している企業です。昭和24年、1949年に設立された歴史の古い企業でもあり、国内で最初の旅行会社でもあります。

日本旅行はJR西日本の連結子会社でもあり、JR路線を利用した旅行パッケージに強みがあります。また高級志向の海外旅行である「MACH」の旅行パッケージも人気であり、国内外の旅行にも強みがあるグローバルな企業です。

日本旅行では常に挑戦者の姿勢が求められており、社風としても社員一人ひとりの挑戦が大切にされています。型にとらわれない自由な発想が大切にされており、柔軟な考えで物事に臨機応変に対応し、挑戦することが求められています。

④クラブツーリズム株式会社

  • 企業名:クラブツーリズム株式会社
  • 代表者名:小山 佳延
  • 従業員数:2,202名
  • 設立年月日:平成5年7月1日/平成16年5月1日(営業譲渡に伴う新会社発足日)

クラブツーリズム株式会社は、旅行事業を始めとし、フィットネス、生活サポートサービス、介護、広告など幅広い事業展開を行っている企業です。旅行会社としての歴史は浅いものの、多くの顧客を獲得し、業界でも活躍しています。

クラブツーリズムでは国内国外の旅行の提案はもちろん、さまざまなコンセプトに合わせたテーマ旅行、クルーズ旅行など幅広い旅行パッケージを提案しています。また宇宙旅行の実現に向けて挑戦を続けているなど、ユニークな取り組みにも注目が集まっている企業です。

クラブツーリズムでは旅行を通じてお客様に喜びを提供することが掲げられています。お客様を思いやることから、社員同士でもお互いを思いやることが大切にされている社風であり、人と人とのふれあいが大切にされている企業です。

⑤株式会社近畿日本ツーリストコーポレートビジネス

  • 企業名:株式会社近畿日本ツーリストコーポレートビジネス
  • 代表者名:髙浦 雅彦
  • 従業員数:351名
  • 設立年月日:2012年(平成24年)9月3日

株式会社近畿日本ツーリストコーポレートビジネスは、国内団体旅行事業を主軸として、事業を展開している企業です。平30年4月に、近畿日本ツーリスト株式会社より商号を変更しています。

団体旅行事業以外にもツアー、海外、ウエディング事業なども行っており、幅広く事業展開を行っています。食事、輸送、宿泊を一括したパッケージ商品が人気でもあり、国内の歴史や文化、自然を体験できるツアーも多く、団体旅行に強みがある企業です。

株式会社近畿日本ツーリストコーポレートビジネスでは、主体的に行動し、挑戦して成長できる人、相手を思いやり気配りができる人が求めらています。社風として挑戦と協働が大切にされており、切磋琢磨しながら成長できる環境だといえます。

旅行業界研究のおすすめ書籍紹介

業界研究をさらに進めるのであれば書籍を利用することもおすすめです。業界に関係する書籍であれば、より専門的な知識を身に付けることができますし、情報の信頼性も高いため就活にも活用することができます。

情報は数多く手に入れることも大切ですが、それらの信頼性についても気を配ることが大切です。ネットの情報だけでは信頼性に不安が残る場合もありますので、信頼性の高い書籍を利用して、旅行業界について確実な知識を身に付けていきましょう。

最新《業界の常識》よくわかる旅行業界 (最新業界の常識)

最新《業界の常識》よくわかる旅行業界 (最新業界の常識)は、旅行業界の仕組みや実態、課題などを解説しています。旅行業界は訪日外国人の増加や国内観光客の増加によって成長著しい業界であり、「21世紀の基幹産業」です。

旅行者数は年々増加していますが、旅行に求める価値観の多様化が進み、ITの発展などによって旅行業界を取り巻く環境は大きく変化しています。また国内においても少子高齢化が進むなど市場でのニーズは大きく変化しており、それらにいかにして対応できるかが課題です。

新たなビジネスモデルの登場や旅行商品の登場、訪日外国人観光客への対応策などが考えられており、それらが解説されています。旅行業界の今と将来像が解説されており、旅行業界を知るにはおすすめの一冊です。

旅行業の扉 JTB100年のイノベーション

旅行業の扉 JTB100年のイノベーションは、旅行事業を扱うJTBの事業領域の切り替えから、旅行事業のサービスの在り方などを解説しています。JTBは「総合旅行産業」から「交流文化産業」へと事業領域の切り替えを行い、新たな事業領域を確立し、展開しようと考えています。

単に旅行を提案するだけではなく、文化交流としての旅行、精神的な満足を得るためのサービスの提供を行うことが課題です。JTBの新たなビジネスモデルをイノベーションの視点で解説されています。

新モデルは成功するのか、成功するためには何が必要なのかが解説されており、これからの旅行業界についてが考えられています。これからの旅行業界では、何が必要なのかを学ぶことができますので、就活生におすすめの一冊です。

自分は旅行業界に向いているタイプか、適性を診断してみよう

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旅行業界を深く知り就活を有利に進めよう

旅行業界の現状と、主要企業の特徴を紹介してきました。旅行業界は、就活生からの人気も高い業界です。選考を突破するためには、業界研究と企業研究のどちらも欠かせません。企業は、そうした研究ができているかどうかで、その選考に対する就活生の熱意をみています。

旅行業界は、訪日外国人の増加や国内旅行客の増加によって変化と成長を続けている業界です。変化に対応するためには、業界に目を向けることが大切ですので、しっかりと業界研究をおこない、旅行業界への就職を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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