業界研究

【金属業界徹底研究ガイド2017】あなたの就活に役立つ情報を一挙大公開!

金属業界とは

金属業界は鉄鋼メーカーのほか、金・銀・銅など、非鉄金属の製錬や製品化を取り扱う非鉄メーカーに分けることができます。

昨今、金属業界は海外との競争が激しくなりました。同時に、景気にも大きく関連する業界といえるでしょう。金属はどんな世界でも必要不可欠な物として存在しており、加工などができる人材が必要です。

そんな金属業界に入る人は、金属業界に関する基本情報をきちんと押さえておく必要があるでしょう。

金属業界

金属業界は日本の経済に大きな影響を与えてきた業界です。特に鉄鋼業界は世界でもトップクラスの技術力がありますし、製造プロセスには、合理化だけではなくITの導入なども含めた競争力が高まっています。

非鉄金属業界も状況は同じでしょう。非鉄金属は自動車にも使用されています。そのため自動車の需要が高まればそれだけ必要になるのは必然です。自動車以外にも、電子機器や、住宅など幅広く需要が高まっている業界といえます。

しかし非鉄金属はその原料を海外からの輸入に頼っていることが懸念材料と考えられるでしょう。円安、円高の影響が原料コストに大きく反映されます。日本の金属業界は技術力は世界有数でありながら景気の動向に大きく翻弄される業界ともいえるのです。

金属業界の業績推移について

  • 業界規模金属 15兆2,341億円
  • 平均年収金属 605万円
  • 平均継続年数 約21年

鉄鋼業界に絞って推移を見ていくと、平成17年〜19年までは増加傾向にありました。19年~20年もほぼ横ばいでしたが21年で一気に落ちています。

平成19年までは鉄鋼は世界的に見ても拡大を続けていたのですが、20年に起きたリーマン・ショックの影響により大打撃を受けました。鉄鋼関連の需要が世界で急激に減少しただけではなく、鉄鋼の価格も下落が起きました。

平成22年に多少は持ち直したもの、リーマン・ショック前まで回復するほどのレベルでもなく、24年までほぼ横ばいの状態になったのです。しかし25年に入ると建設需要が起こり、自動車需要の増加や円安の影響もあって業績は一気に回復しました。

しかし平成27年になると中国などの海外需要が低下し、再び下落するという状況です。

金属業界の細かい職種分類について

  • 研究・開発(技術職)
  • 生産管理
  • 営業

金属業界は主に技術系と事務系に分けることができます。技術系の研究開発だと鉄鋼の場合、鉄鋼素材の研究を含め、最先端技術の研究開発などを行います。金属業界は国内外の競争が激しいため、技術力を高めなければ競争に勝ち残っていけないため重要な役割を持っているといえるでしょう。

生産管理はスケジュールや進行、在庫管理などを行います。資材の発注や品質管理なども仕事として含まれている職種です。工場で生産された製品に対して品質のチェックから改善テストなどにも対応します。

事務系の営業に関しては、品物を求めるメーカーや建設会社に商品の営業や提案がメインです。相手先は自動車メーカやー建設関係が多いのですが、他にも複数ありますので高いコミュニケーション能力が必要です。

主要企業5選紹介

金属業界は鉄鋼や非鉄金属系に分けたとしても、各社それぞれに特徴があります。また鉄鋼業界も、特殊鋼・高炉・ステンレス・電炉・鋼材加工系などに細かく分けることが可能です。これは非鉄金属業界でも同様です。

また、海外との競争も激しい業界といえます。金属業界を目指すなら、国内にはどんな大手企業があるのかチェックする必要があります。事業内容だけではなく社風も含めて紹介しますので、業界研究にお役立てください。

新日鐵住金株式会社

  • 企業名   新日鐵住金株式会社
  • 代表者名  代表取締役社長  進藤 孝生
  • 従業員数  92,309名(2017年3月31日現在)
  • 設立年月日 2012年(平成24年)10月1日

新日鐵住金株式会社は、製鉄事業、エンジニアリング事業、化学、新素材、システムソリューションなど、さまざまな事業を行っています。製鉄事業では、製造、販売、技術一体となり取り組んでいます。

社風ですが、研修制度の充実度が挙げられるでしょう。毎年の研修以外にも各製鉄所独自で行い、事業部ごとの研修も設けられています。さらに安全や品質保証、財務からマネジメント英会話など、専門技術以外の研修も幅広くあります。

このことから社員教育には力を入れているといえるでしょう。また、挑戦よりも堅実さが求められるのも特徴です。年配者も多く、比較的落ち着いた風土といえます。そのため個性よりチームワークや協調性が重視され、年功序列も強い傾向にあるといえるでしょう。

JFEホールディングス株式会社

  • 企業名   JFEホールディングス株式会社
  • 代表者名  代表取締役 社長 林田 英治
  • 従業員数  60,439人(連結ベース)
  • 設立年月日 2002年(平成14年)9月27日

JFEホールディングス株式会社は国内鉄鋼メーカの中でも世界でトップクラスといえます。国際競争力だけではなく、世界でも有数の技術と商品開発力がある企業です。

社風は、福利厚生の充実度が高いことが挙げられるでしょう。残業もほとんどなく定時で帰れることも少なくありません。休みや出産、育児支援制度があるので余裕を持って働きやすい風土です。

企業全体として堅実で、実力主義より、協調性を重視する風土があります。若い人だけではなく年配の人も多いです。そのためか年功序列が強い企業といえるでしょう。ただ、個人が新しいことになかなかチャレンジしづらい雰囲気という声もあります。

企業経営としては比較的安定しているので、生活のために安心して働きたいという人に向いているでしょう。

株式会社 神戸製鋼所

  • 企業名     株式会社 神戸製鋼所
  • 代表者名    代表取締役会長兼社長      川崎 博也
  • 従業員数連結  36,951人(2017年3月31日現在)
  • 設立年月日   1911年(明治44年)6月28日

株式会社 神戸製鋼所は、鉄鋼事業や、溶接材料の提供、アルミ、銅などの事業、機械事業、エンジニアリング、コベルコ建機、電力事業など幅広い事業を行っています。他にも不動産や電子材料などの事業もある企業です。

社風ですが、フレックスタイムなども設けられており、残業時間が多いと時間代休を取得でき、製造に影響が出ない限りであれば、ある程度余裕を持って働きやすい環境といえます。

早出や残業時間はサブロク協定が取り入れられています。仕事に関してはスケールの大きなものが多いですが、挑戦よりも堅実さが求められるでしょう。

若い人も年配者もバランス良く居て、協調性が重視される傾向にあります。中途社員でも活躍している企業風土がありますが、年功序列傾向の強い所は特徴といえるでしょう。

住友電気工業株式会社(非鉄金属)

  • 企業名     住友電気工業株式会社
  • 代表者名社長      井上 治
  • 従業員数連結  248,330人
  • 設立年月日   1897年(明治30年)4月

住友電気工業株式会社は、産業素材を始め自動車や情報通信やエレクトロニクス、環境エネルギー事業を行っています。電線や伸線技術を基盤にした素材の開発力に定評があり、特に土木建築における鋼材や、自動車や家電製品に使われるばね用鋼線、特殊金属線などを開発しています。他にも合成ダイヤモンドや、機械加工に必要な工具の焼結部品などを多数開発し、取り扱っています。

社風は比較的福利厚生が充実しており、産休や育休制度も充実しているのが特徴でしょう。人材教育にも力を入れており、SEIユニバーシティ制度の社内外講師による研修や講習などの機会もあります。

全体的に堅実で年功序列がある社風といえます。年配者も多く、個人の実力より協調性が優先される雰囲気があります。

三菱マテリアル(非鉄金属系)

  • 企業名    三菱マテリアル株式会社
  • 代表者名   取締役会長矢尾 宏
  • 従業員数連結 24,859人
  • 設立年月日  1950年(昭和25年)

三菱マテリアル株式会社は、金属事業、銅製錬、アルミ事業、金属加工、セメント事業、電子部品、研究開発など、複数の事業を行っています。製造している製品が銅やセメントなどの基礎素材ですから、代替素材が生まれなければ安定している事業といえるでしょう。

社風ですが、個人よりチーム全体で一つの仕事に取り組むという雰囲気が強いです。これは仕事量の問題もあるのですが、チームで取り組んだほうが効率的という判断の元に行われています。

全体的に会社の雰囲気は落ち着いており、若い人も年配者も居るという状況です。ただ、チームワーク優先ということからも分かるように、協調性が求められ、年功序列の傾向の強い企業といえるでしょう。

金属業界の志望動機例文

金属業界への就職を目指す場合、やはり力を入れるべきは志望動機や自己PRの文章になります。企業や業界についての研究をしっかりとおこなった上で、自分が何故その企業へ就職したいのかを明確にしましょう。その上で志望動機を書くことが、採用担当者の印象に残る志望動機を書くための一番の近道です。

以下に、実際に志望動機を書くにあたっての例文と解説をまとめました。これらの例文を、実際に志望動機を書く時の参考にするといいでしょう。

例文①

私は貴社の鉄鋼製品を通じて、世界中の産業を支えていきたいと思い、貴社への就職を志望しました。私は大学で経済学を専攻しており、その中で産業の発展には鉄が必要不可欠であったことを学びました。
貴社は業界内でも古くから鉄鋼製品を製造されており、鋼材で世界に貢献する、というスローガンを掲げていらっしゃるところに心惹かれました。私もあらゆる産業の発展に貢献するという使命感を持って、貴社の製品を世界中に広めたいと考えております。

こちらは志望したきっかけが大学での勉強の結果、という文章になっています。金属業界は我々の生活にも関わる製品であることも多いため、こういった形で業界について知ることもあるでしょう。

目指す企業について知ったきっかけをしっかりと記載することは、志望動機では重要なことです。

例文②

私が貴社を志望した理由は、工場見学の際に鉄作りのダイナミックさと繊細さに魅力を感じたからです。私は趣味で金属製の小物を制作する機会があり、その行程の中で、いかに既成品が繊細に製造されているかを知りました。貴社の工場を見学した際、製造の規模こそ違いますが、同じような繊細な作業を必要とするのだと感じました。
貴社に就職した際には、その繊細な製造行程を支える一柱となり、あらゆるお客様のニーズに鉄鋼と技術で応えていきたいと思っています。

企業がおこなっている業務を見学した際、自身が経験したことと同じものを感じたという内容の例文です。このように、自分の経験と企業がおこなっている事業の類似点を志望動機に盛り込む、という方法もあるでしょう。その経験は必ずしも、企業のおこなっているものと関連していなくても問題ありません。

金属業界研究のおすすめ書籍紹介

金属業界を知るためにはインターネットだけでは足りません。実際に金属業界に携わっている人、OBなどに話を聞くことで、より中の状況を知ることができます。しかし周囲にそんな人が居ない場合には、書籍が業界研究に役立つでしょう。

書籍には、金属業界にまつわる貴重な情報が掲載されている場合があるからです。より充実した業界研究を行う上で書籍は必須といえるでしょう。金属業界を知るためのオススメの書籍を2冊ご紹介します。

非鉄金属業界大研究

『非鉄金属業界大研究』は、南正明氏による著作です。日本経済新聞社で記者をした後に、産業や地域経済の調査や分析に従事し、フリーで活躍しています。

この書籍では、金属業界研究において基礎から最新の動向まで知ることができます。日常ではなかなか非金属業界を知ることはなかなか難しいでしょう。そのためにこの本は非鉄金属業界を目指している人にとって役立ちます。

例えば現場における第一線で活躍している人の生の声が掲載されているのは貴重です。さらにこの本の良い所は、主要企業の取り組みまでは解説されている所といえます。具体的にそれぞれの企業がどんな取り組みを行っているのか知りたい場合、役立つでしょう。

<VISUAL ENGINEERING>カラー図解 鉄と鉄鋼がわかる本

『<VISUAL ENGINEERING>カラー図解 鉄と鉄鋼がわかる本』は新日鉄住金株式会社の著作です。鉄は形を変えて日常生活でさまざまな商品や部品などで役立っています。その鉄自体のことだけではなく、鉄鋼製品が作り上げられるまでどんなプロセスなのか、なかなか分からないものです。

巨大な製鉄所では、一体何が行われているのでしょうか。その部分を文章だけではなく、オールカラーの図で分かりやすく解説してくれます。鉄の歴史や用途や過程、専門書を読む前の基礎知識として学んでおきたいことなど、鉄鋼業界に入りたいと考えている就活生の入門書といえるでしょう。

金属業界を深く知って就活を有利に進めよう!

金属業界の事業内容は多岐にわたっています。同じ金属業界でも鉄鋼業界に行くのか、それとも、非鉄金属業界に行くのかは非常に悩ましい所です。最終判断には業界研究が欠かせません。金属業界にはどんな仕事があり、各社どんな社風があるのかきちんとチェックして、就活での成功を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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