就活のマナー
【御社と貴社の違いとは】就活生が知っておくべき使い分け方を紹介
- 29601 views
目次
御社と貴社の違いに悩む就活
就職活動は社会人0年生と言われています。社会に出て働いているわけではないけど、社会人としてのマナーやお作法を身につける時期だからです。ここでは「御社」と「貴社」の違いを説明していきます。
「どっちも見たことあるけど、使い分ける必要があるの?」
「御社は聞いたことあるけど、貴社は初めて見た」
「貴社って何?おいしいの?」
など色々な人がいるでしょう。就活では企業の採用担当者や広報担当者など色々な社会人とコミュニケーションを取ります。中にはマナーを理解していないだけで、マイナス評価を下す人もいます。マナーで評価が下がるのはもったいないので、ここでしっかり覚えましょう。
御社と貴社はどういう意味?
「御社」と「貴社」から、どのようなイメージがわくでしょうか。字面から、相手の会社を指す言葉であることは一目瞭然でしょう。社会人としての人付き合いは、友達のそれとはまた違ってきます。立ち居振る舞い、そして言葉の使い方に十分気をつける必要があります。それが社会人として世の中を気持ちよく渡っていくために大切なことです。特に就活生にとっては、就職したい会社や目上の人に対する言葉遣いはとても重要です。
社会人になってからも、さまざまな場面で他の会社、取引先等、お付き合いがあります。「御社」と「貴社」の使い分けは、ビジネスシーンでも必要になってくるので、まずはその意味と違いを理解していきましょう。
御社も貴社も意味は同じ敬称
「御社」も「貴社」も実は、同じ意味を表す敬称になります。敬称とは、相手に対して敬意・尊敬を表す言葉です。よく使われるのが、「~様」・「~さん」・「~君」・「~殿」・「~先生」など、人に対して使われる敬称です。名前を呼び捨てにせず敬称をつけることで、人間関係をスムーズに運んでくれる役割があります。
この、人に対する敬称と同じように、会社に対する敬称が存在します。それが「御社」と「貴社」なのです。すなわち、相手の会社を呼び捨てにせず、大切にしているという気持を伝える表現が、この言葉でできます。おつきあいをしたい会社との関係をスムーズにしてくれる大切な言葉遣いなのです。
御社と貴社の違い
では、「御社」と「貴社」の違いは何でしょうか。簡単に言うと、話し言葉と書き言葉、ということです。「御社」は、面接や打ち合わせなど話しをするシーンで、「貴社」は履歴書やメール・手紙など書面で使用するのが一般的になっています。
実はこの使い分けは1990年代頃から慣習となっているもので、ここ20年ほどのものです。元々は書き言葉以外で、話し言葉でも「貴社」が使われていました。ですが、「帰社」「記者」「汽車」など、発音するとどれを意味するのかわかりにくく、それを解消するために話し言葉では「御社」を使うようになったといわれています。
「御社」も「恩赦」「音写」など、同音異義語がありますが、ビジネスシーンではあまり使わない言葉なので、話し言葉では「御社」が使われているようです。
就活マナーには気をつけてください
39点以下は要注意な就活力診断で確かめましょう
「めんどくさいな」と思われがちな就活マナーですが、いざという時にできないとそれが原因で選考に落ちてしまう可能性があります。
そこで「就活力診断」を活用しましょう。数分で終わる就活マナーの質問に答えるだけで、あなたの就活力と改善点を把握することができます。
今すぐ診断して、自信を持って就活に臨みましょう
就活における御社と貴社の使い分け方
就活生であっても、最低限のビジネスマナーは身に着けておく必要があります。「就職してから新人研修で学べばいい」などという甘い考えは捨てましょう。
就活の時から、ビジネスマンとしてその会社で活躍できる人間かどうか観察されています。完璧である必要はありませんが、就活生らしいビジネスマナーをわきまえられるよう学ぶに越したことはありません。では早速、就活においての「御社」と「貴社」の使い分け方を具体的にみていきましょう。
面接は御社を使う
面接は、フェイス・トゥ・フェイスで行われます。面と向かって言葉で志望企業の面接官と話をする機会です。ですからこの場合、相手の会社を指す表現としては「御社」が正解です。面接では緊張しますから、「御社では~」とスムーズに言えるよう、普段からしっかり意識して練習しておきましょう。
「御社」という言葉遣いは、就職後も取引先と商談する際に使います。今この時点で身に付けておけば、後々まで役に立つのは間違いありません。「面倒だな」と思うかもしれませんが、後々のことも考え、今このタイミングでマスターすることをおすすめします。
面接での「御社」を使った例文
「御社(おんしゃ)」このように相手の会社を指す時に使いましょう。ESや履歴書は就活中何度も書くので「貴社(きしゃ)」と言ってしまいそうになりますが我慢です。どうしても間違いそうで怖い人は、友達と一緒に面接練習を繰り返しましょう。そこで「御社」を使う癖をつけてしまいましょう。
書類は貴社を使う
履歴書やエントリーシートなど、就活で欠かせないのが書類作成です。このような書類では、書き言葉として相手の会社は「貴社」と表現します。また、メールや手紙でのやり取りにおいても、「貴社」を使います。書類や手紙を書きあげたら、必ず2回は見直しましょう。面接と違い、手元で準備できる書面は、書き間違いがあってはいけません。
やはり就職後も、取引先との書面のやり取りは「貴社」を使います。普段の生活の中でも意識して使い分けができるよう意識しておきましょう。もちろん「貴社」を適切に使用できることは、社会人になってからもとても役立ちます。
エントリーシートの記載マナーについて、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
書類での「貴社」を使った例文
履歴書やESなど書類では上記のように、「貴社(きしゃ)」を使いましょう。どちらかというと、面接などの場で「貴社」と言ってしまう間違いの方が多いです。履歴書やESなどの書類は書き終わったあと見返せるので、「御社」と記入していれば自分で気づき、修正することができるからです。就活で企業に提出する書類は書き終わったあと、必ず見返す癖をつけましょう。
御社と貴社の使い分け方について、こちらの記事でもさらに詳しく解説しています。
コピペで使える自己PR文がかんたんに作れます
自己PR作成ツールはもう試しましたでしょうか?コピペで使える効率的に受かりやすい自己PRを作成することができます。
ChatGPT自己PR作成ツールを使えば、簡単な20個の質問に答えていくだけで、あなただけの自己PRが完成します。
作った自己PRは選考で活用できるものになっているので、ぜひ活用して採用される自己PRを完成させましょう。
使う相手によっても違いが出てくる
業種による敬称の使い分け一例
【病院】御院・貴院
【銀行】御行・貴行
【学校】御校・貴校
【市役所】(区役所):御庁・貴庁
【信用金庫】御(金)庫・貴(金)庫
企業に対して「御社」や「貴社」を使うのは一般的ですが、業種によって敬称を使い分ける場合があります。
一見複雑に見えますが、「御」がつくものは話し言葉、「貴」がつくものは書き言葉として覚えておけば、さまざまな業種に対して応用がきくでしょう。一般企業でも、個人商店の場合は「貴店」を使うこともあります。
一番大切なのは、相手の会社に対して敬意を払っていることが伝わることです。そこを忘れなければ、それほど難しいことではありません。自分の就活分野の敬称は、必ずチェックし、使いこなせるようにしましょう。
御社と貴社を使う場面を間違えたときは
面接の場面は誰もが緊張します。そのため、あらかじめ間違えることを想定しましょう。大切なのは、気が付いたら慌てずに言い直すことです。間違えても、素直に認めて言い直すことが肝要です。もともと「御社」と「貴社」は同じ意味なので、ある程度黙認されますが、まぜこぜで使ってしまったり、「貴社」を使うことで、『常識を知らないのか』というマイナスイメージを持たれる可能性もあります。気をつけましょう。
書面に関しては、提出前に必ず「貴社」を使用しているか確認してください。間違いがあれば、大変でも作り直すくらいの気持ちで臨みましょう。書類は余裕をもって作成し、間違いがないよう入念なチェックが必要です。
御社・貴社以外にも「当社」「弊社」という言葉がある
「御社」・「貴社」は、相手の会社に対する敬称です。就活生が使っていい言葉です。これに対して「当社(とうしゃ)」・「弊社(へいしゃ)」は自分が所属している会社を表現する際に使う言葉です。その会社の人が使う言葉であって、就活生は使えません。
基本的に「当社」は社内向けの会議や文書で使われるもので、「弊社」は社外向けにへりくだった表現として使います。それぞれの社内の人間だけが使える言葉なので、皆さんが使えるようになるのは、就職後になります。マイナスイメージにつながるので、くれぐれも勘違いをして、面接等で使わないよう気をつけましょう。
御社と貴社を使い分けて堂々と就活しよう!
- 就活生:「御社」は話し言葉で使う敬称・「貴社」は書き言葉で使う敬称
- 企業側:「当社」「弊社」※就活生は使用不可
この記事では、「御社」と「貴社」の違いについてアプローチしてきました。「御社」や「貴社」といった、普段使い慣れない言葉に戸惑いを感じている人も多いかもしれません。しかし、違いと使い方がわかれば怖いものはありません。
分からなくなったら何度でも見直しましょう。人間に失敗はつきものです。失敗に直面したとき、慌てずにどう対処するかを面接官は見ています。そこで本来の皆さんの力が試されるのです。緊急事態に向き合って対処できる人材は重宝されます。準備万端、面接時での失敗も想定し、自信を持って堂々と就活しましょう。
貴社の例文について、知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてください。