面接対策

【公務員の面接対策】よく聞かれる質問と面接カードを書く際の注意点

公務員試験は面接が重要

みなさんは公務員試験と聞くとどのようなイメージを持たれるでしょうか。筆記試験が難しく、とにかく勉強しているという方が多いのではないでしょうか。もちろん、筆記試験は簡単ではありませんが、近年はそれだけではないのです。近年、公務員試験は人物重視といわれ、特に面接試験での選考が重要視されています。

筆記試験をクリアしても、まだ倍率は2~3倍ということが多いため、面接への対策が合否に重要な要素となってきています。しかし、面接は対策をしてもなかなか効果を感じづらいものです。そこで本記事では、公務員試験の面接に向けてどのような対策をすれば良いか、頻出質問と面接カードに焦点を絞って紹介していきます。

公務員試験の面接の種類

難関である公務員試験の面接は、3つの種類があります。ひとくちに面接といっても、種類によって特徴や見られているポイントは異なるため、注意しなければなりません。スムーズな攻略を目指すには、それぞれの特徴を把握して、どのような点に気をつけて臨むべきかを知ることが大切です。

公務員試験では、個別面接と集団面接、集団討論の3つがあります。それぞれの違いを正しく把握して、攻略のポイントを見つけ出しましょう。

個別面接

個別面接は、その名の通り就活生それぞれが、個別で受ける面接方式です。就活生一人に対し、面接官一人、あるいは数名というパターンがあります。人数の多い少ないはありますが、1~4人までの間が一般的です。

人数が少ないから有利、多いから不利といった違いはありませんが、人数が多いほど緊張感が増し、失敗しやすくなるため注意は必要です。個別面接は就活生のことをよく知りたいという意図からおこなわれているため、細かい部分にまで深堀りされることも少なくありません。

自己PRや志望動機などを細部まで掘り下げられることも多く、きちんと答えられないと評価が下がってしまいます。本質的な価値観が見られる面接であり、念入りな準備をしておかないと失敗することも多いです。

集団面接

集団面接は、複数の就活生で同時におこなう面接です。就活生が二人以上だと集団面接に該当し、3~5人程度でおこなわれることが多いでしょう。面接官の数はその時々で違い、一人の場合もあれば、個別面接同様に複数人でおこなわれることもあります。

集団面接も面接の進み方としては個別面接と変わりませんが、同じ場に他の就活生がいる点が大きな特徴です。何か質問をされる時には、その場の全員が同じ質問に対して回答することになり、何を答えたかを比較されやすいです。

もちろん、合否は絶対評価で決まるため、誰かと比べて劣っている、優れているという判断はありません。ただ周囲の人に惑わされることがあったり、他の人が話している時の態度を見られたりもするため、常に集中して取り組むことが求められます。

集団討論

集団討論は集団面接と同じで複数の就活生で同時におこなわれますが、そもそも選考の形式自体が大きく異なります。集団討論では面接官からの質問に回答するという質疑応答のスタイルではなく、出題されたテーマについての登録をおこなうことで、評価を決定します。

討論においてどのような役割を担ったか、どのような発言をしたかなどが見られており、最終的な結論よりも過程が重視されやすいと考えましょう。目立つ=高評価というわけでもなく、集団の中でどのように協調性を持って振る舞えるかも評価されています。

つまり、悪目立ちすると協調性がないと判断され、不合格になることも少なくありません。積極的に討論に参加しながらも、周囲と力を合わせながら議論を進めることが大切です。

公務員試験の面接でよく聞かれる質問と回答例

公務員の面接も、民間企業の面接と大きく変わるわけではありません。ただし、民間企業とは多少異なった質問もありますので、しっかりと個別に対策することが重要です。また、公務員試験の面接でも毎年頻出の質問事項は多くあります。

まずは、基本的な質問事項を紹介します。面接官の質問する意図を汲み、どうすればそれに応えられるか意識しながら読み進めていってください。

なぜ民間企業ではなく公務員なのか

私は国民のみなさんと直接、コミュニケーションを取りながら働くことができる仕事に魅力を感じました。少子高齢社会は今後もますます進みます。その中で、きめ細かく高齢者の方々の手助けをすることは民間企業では限界があると感じました。
常に利益ではなく、社会奉仕として地域全体の活性化に専心できることに強く惹かれ、公務員を志望致しました。

民間企業と公務員では、目的も業務内容も異なります。公務員の目的は社会奉仕であり業務内容は国や自治体の運営です。そして民間企業の目的は企業利益、業務内容は端的に言うと個人・企業へのモノやサービスの提供です。なぜ、公務員の方を選択したのか、公務員の特徴を踏まえて話すことが大切です。上記の表にある公務員の特性は必ず盛り込みましょう。

例文のように「公務員だからこそできることをしたい」という熱意が伝われば、成功です。上手く伝わらなかった場合には、「それって民間企業でもできるよね?」といった返しが面接官からくる可能性もありますので、それに対する返答も考えておくとベストです。

自己PR

私の強みは、地道に努力できる粘り強さです。大学時代に、理学部で研究に励んでおりました。その過程では、思うように結果が出なかったり、結果を発表する際にその有用性が伝わらなかったりと辛いことも多くありました。しかし、諦めずに結果が出ない理由を考察してはトライ&エラーを繰り返し、発表も見やすいスライドづくりや発表の練習など、繰り返し努力しました。
最終的には学会で発表し、無事論文として認められることができました。私は公務員として、上手くいかないときでも市民の方々の意見に根気よく耳を傾けながら、より良い地域作りのために日々努力をしていきます。

自己PRの文章構成は「①結論②エピソード③貢献」が基本です。企業側は「自分を採用することで自治体側にどのような利益があるかということを聞いています。基本的には自分の長所を面接官にアピールしますが、ただ長所を言っても面接官は信じません。

必ず根拠やエピソードを話し、聞いて納得できる回答を作りましょう。また、公務員になった際に役立つであろうことをアピールすることが重要です。自分の長所を生かすことで、どのような点で公務員として地域に貢献できるかを、具体的に話せば話すほど面接官に強い印象に与えます。

なぜその県を志望したのか

「安心して子育てができるまちづくり」という本県の目標に強く惹かれたためです。私は、長期休暇で本県に旅行で訪れた際に、たまたま子育ての支援事業に関するイベントに出会いました。そこで、保護者の方が子供の成長に関して、笑顔で話し合う姿を非常に魅力的に感じ、調べ始めたことがきっかけです。
現在では、核家族化が進み、近所など地域における家族間の交流は薄くなっています。そのような環境で子育てに不安や孤独感を感じる保護者の方が、少しでも子育て支援事業を知り、身近に感じてもらえることに邁進していくため、本県を志望しました。

強くその自治体を志望する理由がある人ほど、採用後も熱意を持って働いてくれるものです。だからこそ、面接官は数ある自治体の中から、なぜ自分たちの自治体を選ぶのか知りたがっています。

特に、その自治体で行っている事業や、取り組みを自分の志望動機に混ぜて話すことができると良いでしょう。その県でしかできないことだという点を強くアピールすることが大切です。

長所はあるか

長所は継続して努力できることであり、一度始めたことは最後までやり抜くことが出来ます。大学ではボランティアサークルに所属し、被災地や介護施設などでのボランティアをおこないました。最初は友達に誘われて興味本位で始めましたが、取り組むうちにその素晴らしさに気づき、卒業するまでやり遂げようと決意しました。
ゼミや就活で忙しくなり、脱退したメンバーも多いですが、私は何とかスケジュールを調整しながら、週に1回は参加し、現在も取り組みを続けています。この経験と継続力を活かして粘り強く業務に取り組み、ひとつひとつの仕事をしっかりやり遂げたいと考えています。

長所は結論から述べ、それがどのように身についたのか経緯を提示します。あるいは、その長所を発揮したエピソードでもよいでしょう。最後に仕事での再現性を提示して、採用メリットをアピールすることが大切です。

短所はあるか

短所は頑固なところであり、ひとつのことにこだわり、なかなか次に進めないことがあります。物事に固執して、他の人に迷惑をかけてしまうこともあったため、今ではよい意味での妥協は必要と考え、柔軟な思考を持つようにしています。
トラブルがあった際には、ひとつの考えに固執するのではなく、他に解決策がないか周りの人の意見も聞きながら考え、最低でも3つは選択肢を持つようにしています。選択肢を持つことを意識し始めた結果、少しずつですが、柔軟な決定ができるようになりました。

短所は公務員としてふさわしくないと思われないよう、致命的なものは避けなければなりません。また、単に短所を提示するだけではなく、それをどのように捉え、改善を目指しているかも伝えましょう。短所と向き合い、改善に向けて努力をしていると述べることで、より好印象を与えられます。

最近気になるニュースはあるか

○○市の河川で、ゴミが大量に見つかったというニュースが気になりました。上流から流れてきたようで、元を辿ると××市から来たゴミではないかという見解を聞き、ショックを覚えました。この件で、ひとりひとりの行動が他の人や地域に与える影響が、いかに大きいかを改めて考えさせられました。
これから社会人になるにあたり、当たり前のことをもう一度よく考え、自分の行動にはきちんと責任を持たなければならないと、身が引き締まる思いでした。

気になったニュースは何でも構いませんが、地方公務員を目指すなら、志望先の地域に関連するものを提示すると、印象に残りやすいでしょう。ニュースはなぜそれが気になったのか、そこから自分は何を感じ取ったのかなど、個人的な見解を伝えることが大切です。

公務員試験の面接を突破するポイント3つ

公務員試験の面接も、目的は民間企業と変わりありません。みなさんが公務員として適切かどうか、実際に見極めるために行っています。しかし、民間企業の面接との違い、相手は国や県といった非常に規模の大きな自治体になります。

そのため、突破には民間企業よりも、さらに幅広い職種研究や特徴理解を要するのです。公務員試験を突破するためにキーとなることを3点紹介します。

①マナー

  • 入退室の仕方
  • お辞儀の仕方
  • 元気な挨拶
  • 明るい表情

面接は長くても30分程度がほとんどです。初対面で30分話しただけでは、もちろん面接官は自分のことを全ては理解できないでしょう。つまり、結局面接試験では第一印象が評価の大半を占めるのです。そして、その第一印象とは入退室、お辞儀、座り方などマナーに関することが大半を占めるのです。

特に、入退室やお辞儀中は誰も発言していませんので、みなさんの一挙手一投足に面接官は集中しています。自分の身振りは把握しづらいです。不本意な不合格フラグを立てないように、第3者から見てもらって、必ず正しい入退室やお辞儀などを練習してください。

②具体的な志望動機

何事も目的がある人の方が強いです。公務員であっても、それは例外ではありません。公務員として働く強い意志がある人の方が、良い仕事をしてくれますし、職場の士気も上がるでしょう。まず、動機を得るためには公務員の仕事を具体的に知る必要があります。公務員は職種も多彩であり、職種ごとの業務内容も多いです。おおざっぱでも構いません。

ネットや身近な人、大学のキャリアセンターなども積極的に利用をしてください。その上で、「どの職種をやりたいのか」、「なぜやりたいのか」をしっかり自分の中で整理しておきましょう。動機が決まると、公務員を選んだ理由や、その職種にあった自分の長所やアピールポイントも考えやすくなります。

③その他に必要な準備

  • 受験する自治体の人口や特産物などのデータ
  • 受験する自治体で抱えている問題や行っている施策
  • 最近の自治体に関するニュース

公務員は自治体に関する仕事です。例えば、県庁や市役所の職員であれば、自分の県や市に関して知っていなければ地域の活性化などできるはずがありません。そのため、面接でも、その自治体に関する情報は聞かれる可能性があります。また、自治体ごとに多くの施策や取り組みを行っているはずです。

市役所で開かれている小さなイベントから、ニュースで報道されるような大きな計画など、興味があるものだけでも調べておくと、志望動機などを話す際に説得力が増すはずです。

公務員試験で面接カードを書く際の注意点

公務員試験では面接試験の前に、面接カードを書いて提出します。面接試験の際は、面接官がそれを見ながら質問するため、面接の可否を決める重要な要素になり得るでしょう。基本的には、筆記試験等の一次試験を合格した際に郵送で届きます。

稀にですが、試験会場で制限時間内に書いて提出ということもあるため、必ず事前に確認しておきましょう。それでは、面接カードは何を意識して書けばよいのか見ていきましょう。

矛盾していないか確認する

文章を書く際の基本ですが、必ず一貫性のある内容にしてください。面接カードには「自己PR」や「志望動機」など、受験する自治体によっていくつか項目があります。特に、別の項目で書いた内容同士が矛盾している場合、面接官は強く追及してくるでしょう。もし追及された際にしどろもどろになろうものなら、その時点で面接は最悪の評価になり得ます。

面接カードは届いたらすぐにコピーを取り、下書きを自分および第3者に確認してもらうことが重要です。最近では、予備校で面接カードの添削を行っているところもあります。心配な方はぜひ利用してみると良いでしょう。

公務員として適切かどうか確認する

これは面接を実際に行うときにも共通することですが、みなさんは公務員になる予定の人です。採用されれば、もう来年度から公務員として働くわけですから、自分が公務員だと思って発言しなければなりません。面接カードの内容は公務員として適切なものかどうか、今一度確認してください。例えば、公務員は地方公務員法によって政治的行為を制限されています。

もし自分の発言の中に、政治的に過激な発言などが入っていれば法的にNGになる可能性もあるのです。そのほかにも、言葉遣いや字は丁寧に書かれているかなど、公務員として自覚のある内容になっていることを意識していきましょう。

書いた内容は覚えておく

面接カードの内容は、実際に試験当日に聞かれます。そのため、面接カードに書いた内容はしっかりと記憶し、文章中の何を質問されても自信を持って答えられるようにしておきましょう。また、志望動機のように面接カードに書かれている内容と矛盾する発言は印象が非常に悪いです。どのような質問に対しても、一貫性のある回答をするために必ず自分の書いた内容を意識した話し方をしてください。

基本的には、面接カードを書いたらすぐにコピーを取り、手元に1部置いておくのがよいでしょう。面接練習の際は照らし合わせながら行い、面接当日は持参して事前に確認すると上記のようなミスは減るはずです。

早めの対策で公務員の面接試験を突破しよう

面接試験は、調査→考察→練習の繰り返しです。筆記試験のように得点として対策の結果が表れないため、非常に不安も募るかもしれませんが、練習した分だけ必ず成果はでます。中には練習しなくてもさらっと突破してしまう猛者も極まれにいますが、気にしてはいけません。

本来面接は準備した分だけ、差が出る試験なのです。入念に志望動機や自己PRを推敲し、何度も映像に撮りながら話し方や身振りを直す作業を徹底してください。不安な方は予備校を利用するのも合格のコツです。みなさんは早めの面接対策で、ぜひ志望自治体の採用を勝ち取りましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

記事についてのお問い合わせ