介護福祉士とは
介護福祉士は介護・福祉分野の国家資格「介護福祉士」を取得した方が就ける職業です。主に特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・介護付有料老人ホームなどの介護福祉施設で働いていますが、場合によっては病院でも募集があります。介護業務に欠かせない職、介護福祉士の業務と年収について見ていきましょう。
介護福祉士の業務内容
介護福祉士は、ホームヘルパーや介護助手などの高齢者や障害者等の身の回りの世話や介護をおこなう方の指導、福祉施設の管理をおこないます。介護福祉士は国家資格を取得しており介護業界の中でも専門性を持っていると判断され、高齢者の中でも要介護の方の世話をおこなうことが多くなります。
介護福祉士に求められる能力について
- 体力
- 洞察力
- 介護目標・計画の立案能力
介護をする際に介護者をベットから起こしたり、抱き上げて車椅子に移動させたりなど体力を使う業務が多く存在します。また、24時間介護が必要な介護者も居るため、交代制で夜も働くなど勤務時間的にも体力が必要となります。
洞察力は、上手く要件を伝えられない介護者のいいたいことに気付いたり、体調の変化に気づいたりするために必要な能力です。介護者の多くは若い間はできたことができなくなっている場合が多いのですが、「できない」といいにくい人が多く、介護福祉士は介護者のできないことに気付く必要があります。そのような時にも洞察力が必要となります。
介護福祉士は介護の中心を担う事が多く、介護者をできるだけ健康かつ自分で自分のことができるような介護をするように指導する場合が多くなります。そのような時に介護目標・計画の立案能力が必要となってきます。
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介護福祉士の平均年収と他職種との比較
介護福祉士の平均年収について
厚生労働省の賃金構造調査によると介護福祉士の平均年収は322.49万円です。平均年齢は40.5歳、平均勤続年数は6.3年となっています。
他の職種・平均との比較
- 日本の平均年収:422万円
- 看護師:480.85万円
- ホームヘルパー:304.86万円
- 介護支援専門員(ケアマネジャー):375.96万円
介護福祉士の年収は日本の平均年収、422万円より99.51万円ほど低くなります。また、介護福祉士の平均年収を看護師や介護支援専門員の年収と比較すると53.47~158.36万円ほど年収が低く、ホームヘルパーと比較すると17.63万円高くなります。
介護福祉士のボーナス・昇給事情
ボーナスについて
厚生労働省の賃金構造調査では、福祉施設介護員の平均ボーナスは48.53万円と記載されています。しかし、ボーナスは勤めている施設による差が大きいという口コミが見られます。
昇給について
介護福祉士の年収は、年齢が上がってもあまり変化がないようです。ただ、高齢化社会が進めば介護福祉士の需要が上がり、今後昇給や年収の増加があるといわれています。
介護福祉士の年齢別平均年収推移シミュレーション
介護福祉士の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 201.4万円 | 13.8万円 | 35.6万円 |
25~29歳 | 262.3万円 | 18.0万円 | 46.3万円 |
30~34歳 | 302.2万円 | 20.7万円 | 53.4万円 |
35~39歳 | 331.2万円 | 22.7万円 | 58.5万円 |
40~44歳 | 356.9万円 | 24.5万円 | 63.1万円 |
45~49歳 | 377.4万円 | 25.9万円 | 66.7万円 |
50~54歳 | 393.1万円 | 27.0万円 | 69.5万円 |
55~59歳 | 387.4万円 | 26.6万円 | 68.4万円 |
60~64歳 | 290.4万円 | 19.9万円 | 51.3万円 |
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は302.2万円、うちボーナスは53.4万円になると予測されます。40~44歳では平均年収が356.9万円、うちボーナスは63.1万円になると予測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
介護福祉士と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | 介護福祉士の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 201.4万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 262.3万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 302.2万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 331.2万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 356.9万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 377.4万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 393.1万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 387.4万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 290.4万円 | 380.1万円 |
介護福祉士の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較すると低いといえるでしょう。30~34歳の平均年収は302.2万円で、日本の平均と比較すると93.3万円ほど低くなると推測されます。40~44歳では356.9万円の予測です。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
介護福祉士の生涯賃金シミュレーション
介護福祉士の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 1.45億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と介護福祉士の生涯賃金を比較してみましょう。介護福祉士の平均年収は322.49万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
介護福祉士の生涯賃金は、1億4,500円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると4,500万円ほど少ないと推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
まとめ
介護福祉士は国家資格を必要とする職業ながら日本の平均年収より99.51万円ほど年収が少ない職業です。また、昇給が少ないとの情報もあり、中々給与の上がらない職でもあります。ただ、日本は今後、超高齢化社会を迎えると予測されており、介護福祉士の需要は増していくと考えられます。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。