医師とは
医師は病院や診療所で医療行為を行う臨床医が一般的ですが、自衛隊に所属する医官や、企業の社員の健康管理を行う産業医、そして犯罪捜査に医学的な立場から助言を行う法医学など多岐に渡ります。
また、医学が日々進歩する中、新たな治療を確立すべく、大学や病院で研究を専門に行う研究医も存在します。その中でも私たちの生活に密着している臨床医について、仕事内容や年収についてご紹介したいと思います。
医師の業務内容
臨床医は病院に勤務する勤務医と、開業して経営を行う開業医に分けられますが、ここでは勤務医の仕事内容について見ていきましょう。
■診断・治療計画
患者の状態を確認し、必要に応じて検査を行い、診断や治療のための計画を立てます。
■薬の処方
症状に合った薬を処方し、その後経過観察を通して病気の回復を促します。
■手術
手術が必要な患者に対しては、関係する診療科と連携をし、手術を実施します。
■リハビリテーション
手術後、もしくは治療の途中段階でリハビリが必要な患者に対して、リハビリ専門の医師または、理学療法士や作業療法士と連携しながら、回復のための計画を立て、患者を見守ります。
医師に求められる能力について
- 強い責任感
- 医学に対する強い関心
- 的確な判断
命を守る医師の仕事は、どんな場面においても、強い責任感を持ち続けることが求められます。
日々進化する医学の中で、最新の治療や現在取り組まれている研究に対しても強い関心を持つことが、向上心や探究心につながります。
診察の場面では、患者の状態を把握し、最適な手法を見出していく必要があります。そのためには、原因となるものを見極め、知識と経験を軸にあらゆる角度から総合的に判断する納力が求められます。
医師の平均年収と他職種との比較
医師の平均年収について
医師の平均年収は、厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、1,240万円でした。
他の職種・平均との比較
- 日本の平均年収:422万円
- 歯科医師:857万円
- 獣医師:568万円
医師になるためには、医学部に進学し、その後医師国家試験を受験し、医師免許を取得するという長い道のりがあります。命に関わり仕事であり、治療という特殊な職業ということから、年収は日本の平均を大きく上回る1,240万円にもなります。
類似の歯科医師や獣医師と比べてもその額は格段に高く、社会的地位と名誉、そして究極の社会貢献の仕事といえるのではないでしょうか。
医師のボーナス・昇給事情
ボーナスについて
医師のボーナスは、働く場所や担当する診療科目によっても変わってきますが、平均937,000円のボーナスが支給されているようです。(厚生労働省の賃金構造調査より)。
開業医は個人経営になるため、ボーナスという概念はありません。治療した人数に応じて診療報酬も変わり、それが収入となるためです。
昇給について
勤務医では昇給の可能性がありますが、開業医での昇給はありません。また病院の経営状況や診察した患者の数で診療報酬も変わります病院も医療法人による経営なので、法人の経営状況によって昇給やボーナスの金額も変動します。
医師の年齢別平均年収推移シミュレーション
医師の年齢別の平均年収を5歳刻みで算出をしました。年齢別の月給と年収の推定値はどのようになっているでしょうか。
年齢 | 年収 | 月給 | ボーナス |
20~24歳 | 774.3万円 | 53.1万円 | 136.8万円 |
25~29歳 | 1,008.7万円 | 69.2万円 | 178.2万円 |
30~34歳 | 1,162.1万円 | 79.7万円 | 205.3万円 |
35~39歳 | 1,273.5万円 | 87.4万円 | 225.0万円 |
40~44歳 | 1,372.5万円 | 94.2万円 | 242.5万円 |
45~49歳 | 1,450.9万円 | 99.6万円 | 256.3万円 |
50~54歳 | 1,511.6万円 | 103.7万円 | 267.1万円 |
55~59歳 | 1,489.7万円 | 102.2万円 | 263.2万円 |
60~64歳 | 1,116.7万円 | 76.6万円 | 197.3万円 |
年齢別の平均年収を5歳刻みで算出すると、30~34歳での平均年収は1,162.1万円、うちボーナスは205.3万円 になると予測されます。40~44歳では平均年収が1,372.5万円、うちボーナスは242.5万円になると予測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
医師と日本の平均年収との年齢別比較シミュレーション
年齢 | 医師の平均年収 | 日本の平均年収 |
20~24歳 | 774.3万円 | 263.5万円 |
25~29歳 | 1,008.7万円 | 343.3万円 |
30~34歳 | 1,162.1万円 | 395.5万円 |
35~39歳 | 1,273.5万円 | 433.4万円 |
40~44歳 | 1,372.5万円 | 467.1万円 |
45~49歳 | 1,450.9万円 | 493.8万円 |
50~54歳 | 1,511.6万円 | 514.4万円 |
55~59歳 | 1,489.7万円 | 507.0万円 |
60~64歳 | 1,116.7万円 | 380.1万円 |
医師の平均年収は、日本の企業全体の平均年収と比較するとかなりと言えるでしょう。30~34歳の平均年収は1,162.1万円で、日本の平均と比較すると780万円ほど高くなると推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
医師の生涯賃金シミュレーション
医師の平均年収 | 日本の平均年収 | |
生涯賃金 | 5.58億円 | 1.90億円 |
日本の平均的な生涯賃金と医師の生涯賃金を比較してみましょう。医師の平均年収は1,240万円であることがわかりました。一方、日本の平均年収は422万円です。20~65歳まで勤めたと仮定した場合、生涯で得られる賃金はどれくらいになるのでしょうか。その結果が、上記の表です。
医師の生涯賃金は、5.58億円と予想されます。日本の平均生涯賃金と比較すると3.7億円ほど多いと推測されます。
※編集部で規定したアルゴリズムに基づいた算出であるため、あくまでも予測シミュレーション数値となります。
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まとめ
医師は、私たちを直接診察してくれる臨床医が一番身近ですが、実はそれ以外にも医師免許を持って働くことができる職場はたくさん存在します。
それぞれに業務内容は変わってきますが、学んできたことを実践として生かし、経験を積むことで、医師としてのスキルアップが期待できる仕事になります。患者から「ありがとう」と言われることや、患者の回復した姿をみることが何よりのやりがいにつながる仕事なのではないでしょうか。
長い道のりを経て医師免許を取得するため、責任と仕事内容に比例する収入を得ることもできます。
※最後に、本記事につきましては、公開されている情報を活用し、当社が独自の基準によってシミュレーションした結果を開示しているものとなります。読者の皆様に企業選択の一助になればという趣旨で情報を作成しておりますため、なるべく実態に近い状態のシミュレーションとなる様に最善を尽くしているものの、実際の報酬額とは異なります。 あくまでも参考情報の一つとしてご活用くださいませ。