業界研究

【コンサルティング業界とは】業務内容と志望動機を書くコツ

コンサルティング業界とは

コンサルティング業界とは、企業や各種団体が抱える経営に関するさまざまな問題について、その原因を調査し対策方法を提案することを主要な業務とする業界です。企業買収や合併、海外進出などをする際、的確に指導してくれる業務を行っています。現状よりもさらに良い会社にしていけるように、あらゆる角度からお手伝いをしていくことが目的です。

通常は、「コンサルティング・ファーム」と呼ばれ、5つに分類されています。戦略立案から実行まで全てを担う「総合系ファーム」、経営戦略に特化した「戦略系ファーム」、人事などの組織畝位に特化した「組織人事系ファーム」、金融機関特化型の「シンクタンク系ファーム」、ITシステム導入特化の「IT系ファーム」です。この記事でコンサルティング業界の概要を知り、就活に役立てていきましょう。

コンサルティング業界の分類

・戦略系コンサルティング
・総合系コンサルティング
・IT系コンサルティング
・シンクタンク系コンサルティング
・人事系コンサルティング

コンサルティング業界について理解を深めるには、まずは業界内における分類を知ることが大切です。コンサルティング業界は規模が大きく、幅が広いですが、企業の特徴をカテゴライズすると大きく上記のように分類できます。

それぞれ特徴が重なる部分もありますが、得意分野が少しずつ違います。どのように違うのか細部までチェックし、自分がどの種類に興味を持つのか考えることが大切です。

戦略系コンサルティング

戦略系コンサルティングは、その名の通り経営戦略の提案を得意とします。クライアントの利益を伸ばすための戦略を考えたり、新規事業の提案をしたりと、企業の経営に強く関わる点が特徴です。利益を伸ばすことを重要視するため、クライアントの成長を目指して仕事を進めていきます。

そのため攻めの姿勢を持ったコンサルティングともいえ、現状維持ではなく、現状打破を目指すことが特徴といえるでしょう。マッキンゼー・アンド・カンパニーやボストンコンサルティンググループといった外資系が多く、老舗と呼ばれる企業が多い点も特徴です。

戦略系のコンサルティングはコンサルの基本ともいえ、多くの人がイメージするコンサルティングの形のひとつでしょう。

総合系コンサルティング

総合系コンサルティングは、文字通り総合的に幅広い分野で活躍することが特徴です。戦略系コンサルティングのように、企業経営や成長に関わる事業はもちろん、既存の業務の見直しや改善などの提案もおこないます。

また、システムの導入やアウトソーシングといった内容まで手掛けるため、規模の大きい企業が多い点も特徴といえるでしょう。総合系のコンサルティングも老舗と呼ばれる企業が多く、デロイトトーマツコンサルティングやアクセンチュアなどが有名です。

活躍の幅が広いため、より豊富な知識が必要でもあります。コンサルティングにおけるほぼ全てのサービスを請け負う、コンサルの特徴を凝縮した分野でもあるでしょう。

IT系コンサルティング

IT系コンサルティングは、IT技術を活かした提案を得意とします。IT技術の導入による業務改善案の提案や実際の導入までおこない、ITをひとつの武器に自社のサービスを売り込むことが特徴です。

自社開発のシステムの売り込みはもちろん、アウトソーシングによる導入を手助けすることも多く、活躍の範囲は幅広いです。また、コンサルティング業界以外でも、IT系の企業ではコンサルタントを雇ったり、コンサルの部署を作ったりしていることもあります。

コンサルティング業界だけに留まらない範囲の広さが特徴であり、ITの発展とともにさらに大きくなるため、今後も成長が見込める分野でしょう。代表的な企業では、ガートナージャパンやフューチャーアーキテクトなどがあります。

シンクタンク系コンサルティング

シンクタンク系のコンサルティングは、民間企業でありながら公的な側面を強く持っている点が特徴です。これは官公庁に向けたサービスの提供が多いからであり、経済調査や各種リサーチなどを請け負っているからです。企業としては民間ですが、業務内容から公共性が強いため、国内の企業が多く活躍しています。

外資系企業の活躍が多い中で、国内企業が力を発揮している数少ない分野であり、公共性の高さゆえに外資系企業は介入しづらい領域です。代表的な企業ではNTTデータ経営研究所や三菱UFJ リサーチ&コンサルティング、野村総合研究所などがあり、大手企業が多いです。

リサーチだけではなくマネジメントを請け負うこともあり、単に対象が公的機関がメインというだけで、実際の仕事は総合系のコンサルティングに似ているといえるでしょう。

人事系コンサルティング

人事系コンサルティングも、他の分野と同様に企業経営に関係しますが、得意とする範囲がやや異なります。人事系という名前にもあるように、企業内部の人事戦略や人事制度、その他労働に関する制度の提案や改善を得意とすることが最大の特徴です。

企業の労働環境の現状から、より最適な改善策を提示することが仕事であり、場合によっては実際に企業内部から制度改善の手助けをすることもあります。人事に関するプロフェッショナルであり、幅広い労働問題に対応して環境の改善から、利益の追求を目指します。

代表的な企業ではマーサージャパンやタワーズワトソンなどが挙げられますが、国内企業も多く活躍している分野です。日本に合った問題の解決策を提示できるという点から、国内企業も優位性を保てる分野といえるでしょう。

コンサルティング業界の特徴

コンサルティング業界の特徴としては、他の業界よりも長時間勤務や残業などが多く、業務内容自体もはハードな傾向があります。また、幅広く高度なスキルが求められることもコンサルティング業界の大きな特徴と言えるでしょう。クライアントを説得する話術、必要な情報を収集する力、論理的な思考など高いスキルが要求されます。

さらに、実績に応じて給与や役職が決まっているので努力が結実しやすく、評価につながりやすい特徴もあると言えるでしょう。クライアントと共に一体となって仕事をしていく充実感、問題解決をしていく醍醐味、チームワークで仕事をできる点が魅力であることも特徴です。

様々な業界の人と関わりがある

コンサルティング業はインターネット企業、商社、メーカー、サービスなど、さまざまな業界の人と仕事で関わることになります。そういう意味では、いろんな業界の知識を学ぶことができ、日々、新たな刺激を受けることができる職業です。単調なルーティングワークと違い飽きがこない仕事と言えるでしょう。知識やスキル、人脈が増えていきますので、自分の成長に直結しやすいと言えます。

しかしその反面、依頼を受ける側も業界ごとの知識を率先して学んでいかないと対応できない厳しさがあります。また、ありとあらゆるタイプの人と仕事で関わっていかなくてはいけないので、高いコミュニケーション能力が必要になってきます。クライアントが外国人だった場合、語学力も重要なスキルにつながるのです。

グローバルな職場

元々、コンサルティング産業は米国が発祥で、今もマッキンゼー、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)などの米国企業が主導権を握っています。ITの普及による技術の高度化や新しい捉え方、市場のグローバル化などの影響でコンサルティング業の需要は世界的レベルで高まりをみせています。

日本には、1966年に米国ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が進出して以来、海外の主軸ファームが次々に進出してきました。まさに日本のコンサルティング業界はグローバルな職場と言えるでしょう。国内だけにとらわれず、国際的なレベルでの情報やスキルを取得し、成長・活躍していきたいという人には魅力的な業界と言えます。

基本的に忙しい

就活中の人たちにも「コンサルティング業界はとても忙しい、というイメージが強いようです。コンサルティング業はクライアントが抱える難解な問題の原因を追及して、解決する方法を具体的に提案しなければなりません。そのためには数多くの資料をもとにリサーチ、提案、解決方法の具体案を決められた日時までに準備しなくてはなりません。

実際に案件に取りかかるまでは全体の仕事量やプロジェクトの規模が把握できないため、どうしても仕事が忙しくなる傾向があります。プロジェクトによっては、徹夜や長時間の残業が続くなど体力・気力への負担が強いられることもあるようです。成果を出したときのやりがいもその分大きいですが、忙しい業界であることは覚悟しておく必要があるでしょう。

コンサルティング業界に求められる人材像

そんなコンサルティング業界に採用の場面で求められる人物像とはどんなものなのでしょうか。基本的には、コンサルティング業界に向いているかどうか、その人が持っている資質や可能性、潜在能力の高さなどを重視しているようです。中でも特に重要視されているポイントはコミュニケーション能力と論理的思考能力の高さです。なぜなら、この2点がコンサルティング業界では必要不可欠な能力になってくるからです。

リサーチ能力

クライアント企業の状況や問題点を把握し、改善策を提案するためには高度なリサーチ能力が必要です。ありとあらゆる資料やデータの中から必要な資料を集めるスキルは、コンサルティング業では必須のスキルと言えるでしょう。また仕事には納期があります。いかに早く欲しい資料を集めることができるかで、クライアントに提案できる内容が変わってきます。

仕事としては最初の部分になってきますが、ここをしっかりと押さえておくことで後の作業がラクになってくるのです。リサーチ能力が低いと、いつまで経っても必要な情報が手に入らないことになり、多大なる時間のロスが生じてしまいます。膨大な情報から必要な情報を的確に集め、整理し、成果につなげるスキルが求められるのです。

提案力

コンサルティング業はクライアントを説得して契約してもらわなければビジネスとして成り立ちません。そのためには、相手が納得するような提案をすることが必要になってきます。わかりやすく、クライアントのニーズにマッチした提案ができれば、成約率も上がります。クライアントが何を求めているのか、ちゃんと把握して論理的に段階を踏んで話していく能力が提案力です。

提案力が低いと、どんなにいろいろな情報を盛り込んだとしても、クライアントを納得させることはできません。人は納得しないものには手を出さない性質があるので、コンサルティング業には提案力は必須になってきます。

コミュニケーション能力

クライアントと信頼関係を築くにはコミュニケーション能力が必要になってきます。コミュニケーションは人間同士が関わっていくのに、とても大切な能力です。相手と話すときには感情が動きます。相手を真っ向から否定したり、揚げ足をとってしまったら、その人と信頼関係を築くことは難しいでしょう。

相手の気持ちを的確に把握して行動に移せる人はコミュニケーション能力が高いと言えます。コミュニケーション能力が低ければクライアントとの信頼関係は築けず、場合によってはクレームの対象になってしまうこともあるかもしれません。

コンサルティング業界の志望動機を書くコツ

コンサルティング業界は大きく分類すると総合系コンサル、戦略系コンサル、組織人事系コンサル、シンクタンク系コンサル、IT系コンサルに分類されます。まず、自分がどの分野で活躍していきたいのか、的を絞る必要があります。他にも、なぜそのコンサルを選んだのか、その企業をなぜ選んだのか、自分がそのコンサルに向いている点、将来的にどんなコンサルになりたいのかなどを整理する必要があるでしょう。これらの要点を頭に置いて志望動機を考えることが大切です。

成長できることをアピール

コンサルティング業界の志望動機の1つに成長できる点があります。業務的に非常に仕事量が多く、それぞれがまったく知らない分野の情報収集や分析であることも多いのです。実際に業務を日々こなしているうちに数字の分析力や情報収集能力が急激にのびていきます。

専門知識が必要なだけに社内における教育制度、語学実習などが充実しているところが多く、自分次第でいくらでも成長できる環境が整っているのが特徴です。高いスキルを要求されるコンサルティング業界ですが、ちゃんとしたサポート体制が準備されている点が魅力でもあります。

海外に触れられることをアピール

米国が発祥のコンサルティング業界は、今やその需要が世界に広がりつつあります。日本のコンサルティング業界でも、外資系企業が多いです。ここは、海外進出の可能性も高い職種という点に焦点を置き、語学を勉強しているならばその点をアピールしたいところです。また外資系企業でなかったとしても、国内市場の飽和により海外進出の必要性が高まっている現状があります。

例え語学を勉強していなくても、コンサルタントとして海外市場での成功に尽力することで企業の業績に貢献できる点をアピールしておきましょう。未知のことに挑戦し、そこから何かを学んだ経験があれば、そこから海外事業への意欲をアピールすることも一つの方法です。

コンサルティング業界は多忙な分やりがいがある

コンサルティング業界は他の業界よりも業務が多く多忙になりやすいです。しかし、その分未知の知識を吸収していくことができ、仕事の成果がダイレクトに待遇面にも反映されやすい強みがあります。自分がどのファームでどのような仕事をしていきたのかしっかりと明確にしてから志望動機を書いていくと、内容がぶれないでしょう。志望動機を書く場合は、しっかりとリサーチすることが大前提です。

リサーチすることで入社後のミスマッチ対策、志望動機に説得力が出る、自己PRを考えるのに役立つなどのメリットがあります。志望業界・企業について綿密にリサーチすること自体がコンサルティングに求められる能力に直結しています。十分な準備をし、内定獲得に向けて就活を一歩ずつ進めていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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