志望動機
就職活動で効果的な志望動機を作成する方法【例文2選付き】
- 19968 views
就職活動では志望動機が重要
就活生がまず壁に当たることといえば、志望動機の作成ではないでしょうか。志望動機は、就職活動において最も重要なアピールポイントです。なぜなら、企業に惹かれた理由や、将来なりたい姿を伝えられる志望動機だからです。そのため、企業に熱意を伝えるためには、志望動機は説得力のある充実した内容にする必要があります。今回は、印象的な志望動機を作成するための効果的な方法をご紹介します。
就活生のやる気度を知る
志望動機は、エントリーシートや履歴書だけではなく、面接でも聞かれることの多い項目です。企業は志望動機を通じて、就活生の意欲の高さを知り、選考の判断材料とします。なぜ会社に入社したいのかという理由やきっかけだけではなく、会社でどのように活躍したいか、どのように社会貢献をしたいか、という内容を凝縮して聞けるので、企業側としても選考の質疑として取り入れやすいのです。
しかし、内容が不十分なものや、説得力に欠ける内容の志望動機は信憑性が薄く、「この学生は本当にやる気があるのだろうか」と印象を悪くしてしまう可能性があります。そのため志望動機を考える際は、熱意や意欲を伝えるために完成度を高くして、内容を充実させる必要があります。
志望動機作成の前準備
さて、それでは早速、志望動機を作成してみましょう。ぜひ皆さんにご紹介したい志望動機の作成のコツがあるので、次の項目で解説していきます。
志望動機は、ただ単に入社したい理由を述べる項目ではありません。もちろん、企業に入社したい熱意は大事ですが、それを証明する根拠も一緒に述べなければ説得力は表れません。前準備をしっかり済ませ、聞き手が納得できる志望動機を作成しましょう。
自己分析で自分の強みや就活軸を把握
志望動機を作成する際は、まずは自己分析が必要です。自己分析により、自分の強みや就活軸を把握しましょう。つまり、自分のことをよく知れます。それにより、自分が本当にやりたいことや、社会人になったら挑戦したい仕事などの自己実現への道筋が見えてきます。
さらに、自分の強みや就職活動の軸が見えてきます。強みをどのような分野で活かしたいか、ここだけは譲れないという欲求や目標、自分がなりたい将来像を自分自身の芯として定められます。
自己分析をしなくても、自分のことは自分がよくわかっているという人もいるでしょう。ですが、自己分析ができていないと、志望動機は矛盾した内容になってしまいます。軸がないため、ぶれた内容になりやすく、一貫性のない志望動機になってしまう可能性が高くなります。
企業研究で風土や求める人材を把握
そして、志望動機を作成する際の下準備として最適な方法がもう1つあります。それが企業研究です。企業研究により、その企業だけの風土や求める人材について把握ができます。つまり、その企業だけの特徴を知り、企業に見合う人材として的確に自分をアピールできるのです。他の応募者の志望動機と差別化するためにも、企業研究はやって損はないので、就職活動中の方はぜひ積極的にやるようにしてください。
社風や求める人材というのは、なかなか外部に公表している情報ではありません。例えば、公式HPやナビサイトなどで掲載している求人情報では、社風の一例として会社内の様子やメッセージが紹介されていたり、求める人物像の説明などが書いてあります。しかし、そのような誰でも閲覧できる媒体に掲載されている内容は広報的な意味合いが強い場合があります。本当の情報を得るためにも、積極的に説明会に参加して企業の雰囲気に触れたり、企業研究ノートを作ったりして、企業研究を重ねていきましょう。
39点以下は危険!あなたの面接偏差値を診断しよう
面接に対して不安を抱いている人は多いです。「他の就活生より準備不足じゃないかな」と気になりませんか。
そんな時は、あなたの面接偏差値を診断できる「面接力診断」がおすすめです。面接力診断を使えば、簡単な質問に答えるだけで自分の弱みとその対策を解説付きで把握できます。
今すぐ活用して、志望企業の面接を突破しましょう。
相手に伝えるには志望動機の構成も大事
志望動機に使えるキーワードや文章がある程度見えてきたら、次は構成について考えてみましょう。採用担当者や面接官といった企業側の人間にわかりやすく志望動機を伝えるためには、内容の構成が鍵となります。
伝えたい内容を効果的にアピールするためには、導入や動機の文章、締めの言葉の工夫が重要です。とはいえ、文章構成は苦手な人も多いかと思いますので、次は構成のコツについて解説していきます。
①企業に応募した動機
まずは、その企業に応募した動機を伝えていきましょう。志望動機で最も重要になるのは企業を志望した理由であり、他社を志望する理由との差別化が大切です。業界の中にはさまざまな企業がありますし、同じ業界であれば仕事内容などが類似していることも多いです。
業界を志望する理由だけであれば、業界内の他の企業でもいいと思われてしまいますし、企業へのアピールが弱くなってしまいます。他の企業と差別化した理由を伝えるためには、志望する企業の強みや魅力、社風などを挙げ、その企業にしかない特徴を含めて語ることが大切です。企業研究や説明会、OB訪問など情報収集がポイントになりますので、志望動機作成の前にしっかりとおこなっておきましょう。
②自分が活かせる強み
自分が活かせる強みを志望動機に盛り込みと、採用担当者は、実際にあなたが会社で就業している姿をイメージしやすくなります。イメージさせることで、会社の社員である仲間として働く姿を思い浮かばせ、印象付けをしやすくなります。
例えば「海外留学をしたので英語が得意です。得意な英語を活かしてグランドスタッフとして働きたいです」「大学では介護を学んだので、介護職を志望します」というように、自分の強みを会社が求める職種に当て込みながら強みをアピールしてみましょう。強みをどのような場で発揮したいのか、どのように会社に貢献できるのかをアピールすることで、熱意のある志望動機にすることができます。
③将来像
業界を志望する理由、企業を志望する理由を述べれば、最後に入社後どのように活躍するか将来像を語って志望動機を締めましょう。志望動機では仕事への意欲を伝えるだけではなく、企業でどのように活躍できるか、採用メリットの高さを伝えることが大切です。やる気のアピールは大切ですが、能力がなければ仕事で活躍できませんし、企業では将来的に活躍できる人材を求めています。
自身のスキルや長所を活かし、入社後どのように活躍したいか、どのように成長したいかなど魅力的な将来像を盛り込むことが大切です。入社後のビジョンについて明確に示すことで、志望度の高さもアピールできますし、成長意欲も伝わり、好印象を与えられます。
就職活動で参考になる志望動機例
さて、ここまでは志望動機の作成におけるポイントを解説してきました。では、次は実際に就職活動で参考になる志望動機をいくつかご紹介します。
採用担当者にとって、志望動機は就活生の志望度の高さを知ることができる項目です。どのような文章にすれば、やる気を感じられ、かつ説得力のある志望動機ができるのか参考にしてください。
メーカーの志望動機の例文
私は食品の提供を通じて豊かな食卓を実現し、食を使ってたくさんの人を幸せにしたいと考えています。貴社では冷凍食品の開発に強みがあり、大容量でファミリー向けの商品を数多く販売しています。ファミリー向けで便利な冷凍食品を販売していくことで、家庭の食卓を彩り、毎日の食生活を豊かにしたいと考えています。私は大学時代にレストランでアルバイトをしており、食品についてのさまざまな知識を身に付けました。貴社では営業職として働き、大学時代に培った食品の知識を活かすことで商品の素晴らしさを伝えて、営業実績を高めていきたいと考えています。
例文では食品の提供を通じて豊かな食卓を実現し、多くの人を幸せにしたいと志望動機が語られています。業界を志望する理由がきちんと提示されており、文章構成には問題ありません。また業界だけではなく、企業を志望する理由も語られていますし、企業独自の強みを挙げることで、他の企業を志望する理由と差別化が図れています。
志望度の高さを伝えるだけではなく、大学時代の経験から能力をアピールできており、好印象です。能力を活かしてどのように活躍するかも語られており、企業への貢献度もアピールできています。
どこの部署を希望するかを明確にする
メーカーを志望する場合は、どこの部署を希望するかを明確にすることが大切です。一口にメーカーといっても開発・生産・品質管理・営業などさまざまな部署がありますし、これらの中からどの部署で活躍したいのかを明確にし、アピールしていきましょう。同じメーカーであっても部署が違えば仕事の内容は大幅に違いますし、アピールすべき内容も異なってきます。
営業を志望していて物作りをしたいとアピールしても意味はありませんし、開発の仕事でお客様と関わった仕事がしたいと述べてもアピールにはなりません。それぞれの仕事内容に合わせたアピールが大切ですので、自身が目指す部署を明確にし、希望部署への理解を深めてから志望動機作成していきましょう。
営業職の志望動機の例文
私は営業として素材を多くの企業に販売していくことで、より便利な社会を実現していきたいと考えています。御社は工業機器の素材や部品の営業に強みがあり、さまざまなメーカー様と取引をしています。少しでも多くのメーカー様に素材や部品を届けることで便利な機器の開発の手助けをし、材料提供の立場から便利な社会の実現を目指したいと考えています。大学時代は文化祭の実行委員として多くの人と関わり、コミュニケーション能力を身に付けました。御社でもコミュニケーション能力を活かして顧客と接し、信頼を勝ち取ることで販路を拡大して利益に貢献したいと考えています。
例文では素材を多くの企業に販売し、より便利な社会を実現したいと志望動機が語られています。営業では消費者などに向けた個人営業と企業に向けた法人営業があり、例文では法人営業を志望する理由が述べられています。
職種を限定することで、志望度の高さが伝わりますし、仕事への理解もアピールでき好印象です。大学時代の経験からコミュニケーション能力の高さがアピールできており、どのように活躍するのかが具体的に語られています。企業で働く姿がイメージしやすく、これも好印象でしょう。
社交性の高さをアピールする
営業職ではコミュニケーション能力が求められますので、志望動機では社交性の高さのアピールが大切です。営業職は常に人と関わりながら仕事を進めていくため、コミュニケーション能力や社交性がなければ活躍は難しいです。社交性の高さをアピールするためには、能力を裏付けるエピソードの提示が大切ですが、長くなりすぎないように簡潔に盛り込むようにしましょう。
たとえば近所のおばあちゃんとの会話を楽しめるなど、簡単なもので構いません。エピソードが長くなってしまうと志望動機ではなく、自己PRになってしまいますし、企業への志望度の高さがアピールできなくなってしまいます。能力のアピールと志望度のアピールはバランスを取ることが大切ですので、能力は簡潔に伝えていきましょう。
就職活動で必須の志望動機は例文も参考に作成しよう
志望動機の例文のご紹介でした。今回は志望動機の作成方法について解説してきました。志望動機の全体像はつかめましたでしょうか。ぜひ例文を参考にして、一度自身が作成した志望動機と照らし合わせてみてください。もう少し掘り下げるべき点や、アピールを強くするべき点が見えてくるはずです。
就職活動が始まり、実際は志望動機だけではなく、自己PRや短所、長所などについても日々文章を考えている方は多いかと思います。このような文章を作る際は、構成はもちろん、アピールしたい相手=企業を知ることが非常に重要です。そして、自分自身をしっかりと分析し、そして本心を辿り、自己実現をするための道筋を見つけましょう。後悔のない志望動機を作成するためにも、今回ご紹介したコツを活用し、魅力あふれる志望動機を作成しましょう。