OB・OG訪問

【OB訪問の電話でのアポイントの取り方】時間帯や話す内容を解説

OB訪問は電話での連絡が必要

OB訪問をするときには、まず電話でアポイントメントの連絡をしなければなりません。はじめてOB訪問をするなら、どんな風にアポイントメントを取ればよいかわからない人も多いはずです。OBは家族や知り合いではなく、まったくの他人で、さらに志望企業に所属する社会人でもあります。

OB訪問では電話マナーがちゃんとできているかどうかまで見られていると考えなければなりません。では、OB訪問ではどのようにしてアポイントメントを取ればよいか、基本知識を知っておきましょう。

詳細の打ち合わせはメールでいいが挨拶は基本電話

OB訪問のお伺いをする方法については、メールと電話があります。OB訪問とはいえ、就活生の立場として、社会人にアポイントをとるときにはビジネスマナーを守らなければなりません。OB訪問のアポイントメントは、日程や場所などのスケジュール調整についてはお互いメールのほうがよいでしょう。メールの場合、履歴が残るので安心できます。OBがOB訪問で約束をした日時を忘れてしまった場合でも、メールに内容が残るならある程度安心でききます。

ただし、OB訪問は就活生の都合によるお願いであり、OBは受ける義務がありません。そのため、日程調整以外の、OB訪問の挨拶やアポイントメント、受けてもらったことに対するお礼については電話を使い自分の声で伝えましょう。それが、OBに対する誠意となるからです。

OB訪問の電話をかける前に準備したいもの

OB訪問をするためには、OBに電話をかけてスケジュールを決めなければなりませんが、思い立ってすぐに電話をするのはNGです。OB訪問の実現には時間がかかることも多いですし、早めから行動するのは大切ではありますが、何の準備もせずに電話をすると失敗してしまう可能性も高くなります。

事前準備ができていないと上手く話が進められず、相手に迷惑をかけてしまう場合もあります。電話をする前にしっかりと準備をおこない、万全の状態を整えてから電話をかけましょう。

電話で話す内容を書いたメモ

OB訪問の電話をかける前には、電話で話す内容を書いたメモを用意しておきましょう。OB訪問では伝える内容がたくさんありますし、それらをきちんと伝えるためには、メモにしてまとめておくことが大切です。OB訪問の担当者はどこで知ったかなど、電話で話す内容をメモしておくと安心ですし、OBにも不信感を与えずに済みます。

どの経路で連絡を取っているのかを明確にしなければ不信感を与えてしまい、OB訪問が実現できない可能性もあるので注意が必要です。緊張してもスムーズに話せるように、話す内容は整理してきれいに書いておきましょう。

メモをとるためのノートや筆記具・スケジュール帳

メモをとるためのノートや筆記具・スケジュール帳の用意も、電話をかける前の準備のひとつです。電話では自分が一方的に話すわけではありません。OB訪問のお願いに対して、OBからも返答がありますので、忘れないように電話しながらメモを取りましょう。

日程調整用のスケジュール帳や筆記用具は必ず用意しておき、スケジュールを確認しながらメモを取る必要があります。スケジュールを確認しておかないと、先約があって後から断りの電話を入れなければならないケースもありますし、それは大変失礼です。電話中に待たせることのないように準備してから電話してください。

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電話をかける際は時間と場所に注意する

OB訪問の電話はかける前の準備も大切ですが、それだけではなく電話をかける際の環境にも注意が必要です。自分の準備さえ整っていればいつでも電話をかけていいわけではなく、相手も気遣いながら電話をしなければなりません。

適切な時間、適切な場所で電話をしていなければ、OBに迷惑をかける可能性もありますので、細部までこだわって電話をかけることが大切です。細かい気遣いも忘れずに準備を進めて、適切な環境で電話をかけましょう。

時間:始業直後・昼休み・就業前は避ける

OB訪問の電話をかける際には電話をする時間帯も重要であり、忙しい時間帯を避けてかけましょう。忙しくなさそうな時間帯を選ぶことが大切ですので、営業時間を調べ、営業開始直後などは朝礼やミーティングの可能性があるため避けるようにしましょう。

朝の忙しい時間帯では電話に応対できないケースも多いですし、その時間帯を選ぶとOBだけではなく、企業にも迷惑をかけてしまいます。また朝一は避けますが、お昼のランチの時間帯も避けなければなりません。ランチタイムは休憩で出払っている人も多いですし、その時間帯で電話しても繋がらないことが多いです。土日営業している会社は、土日が忙しい場合も多いので、平日にかけるなどの工夫をしましょう。

場所:静かで電波が悪くないところ

OB訪問の電話は時間帯だけではなく、電話をかける場所にも注意が必要です。電話が途中で切れてしまっては失礼になるので、電波状況を確認した上で、環境の良い場所で電話をかけるようにしましょう。電話不良の場所で電話をすると電話が切れないにしても、音声がぶつ切れになって聞こえづらくなりやすいので注意が必要です。

また電波状況の良い場所でも、周囲がうるさいと話しづらくなりますので、会話のしやすい静かな場所を選んでください。電話は周りの音も拾いますので、がやがやとした場所で電話するのも失礼にあたります。電波状況の良い場所、静かで周囲の音に影響されない場所を選び、お互いの声が聴こえやすい環境で電話をかけましょう。

電話の内容は主に4つ

OB訪問のアポイントメントを電話でするとき、どんな内容を言えばよいか明確にしていなければ不安になるのも当然です。勢いのまま「OB訪問をお願いしたいんですが」といえば、すべて相手が理解してくれるとは限りません。挨拶ぐらいはできるかもしれませんが、それ以外に、OBになにを伝えればよいか知っておきましょう。

知っておけば、ムダに焦らず、堂々と落ち着いてアポイントメントをとることができるはずです。OB訪問のアポイントメントで必要となる、4つの内容を知っておきましょう。

①まずは名乗る

まず、行わなければならないのが挨拶です。自分はどこの何者なのか、OB本人、あるいは電話に出た人に伝えてください。どこの誰かわからない人からどんな目的で電話をかけられたら、不審がられる可能性もあります。それはOBだけではなく最初に電話へ出た人も同じです。

そのため、まずは自分がどんな人間か相手に伝えてください。どんな人間なのかというのは、自分が所属する大学名や学年、名前などの情報です。OB訪問を受けた経験がある人なら、それだけでも、OB訪問の用件と予想がつくでしょう。

また、取り次いでもらう場合、OBの情報を伝えるときはフルネームと所属部署を言いましょう。企業が大きくなると、苗字が同じ人もいるからです。フルネームと部署を伝えることで、スムーズにOB訪問を進められます。

②OBを知った経緯

OBの電話番号やメールアドレスをどうやって知ったか伝えることも大事です。OBの立場になり、考えてみてください。ある日、知らない人間から電話やメールが届くのです。どこから、電話やメールアドレスなどを知ったのだろうかと気持ち悪くならないでしょうか。

就活生側は、OB訪問のためにアポイントメントを取るという目的を知っています。そして、OBの連絡先をどうやって知ったのかも理解しているでしょう。しかし、OBはその経緯など知るよしもありません。そのため、OBの存在や連絡先をどこから知ったのか伝えてください。

大学の就職課、キャリアセンター、共通の知り合いの紹介など、正直に伝えましょう。アポイントメントでOBをかまえさせて得になることはありません。どんな経緯でOBや連絡先を知ったのか情報源をしっかり伝えましょう。

③OB訪問実施のお伺い

OB訪問のアポイントメントをお願いしたからといって、必ず受けてもらえるとは限りません。断られたからといっても、捨て台詞を吐いたりしつこくお願いをしても印象が悪くなるだけで得はないです。OBにOB訪問を受ける義務はありません。そのような心がまえでOB訪問実施のお伺いをしましょう。

電話でお伺いをするときのポイントは、OBが所属する企業や業界を志望していること、興味を持っている点などを伝えてください。また、最初に「お時間はよろしいでしょうか」と聞いて相手の了解をとってからアポイントメントのお願いをすることです。とくに、なぜ、OB訪問をしたいのか、どうして連絡をとったOBでなければならないのか混ぜるとよいでしょう。

④スケジュール調整

OB訪問を受けてもらえたなら、今度はスケジュール調整に入ります。ただし、スケジュール調整についても注意が必要です。絶対避けたいのは「◯◯様のご都合のよい日程などを教えてください」と聞いたあと「その日はちょっと用事があって無理です」という最悪の受け答えです。

OBからすれば「最初から無理な日時を教えてろよ」と不快に思われるかもしれませんので、自分が大丈夫な日程をしっかり決めておいてから話をしてください。ただし、都合が悪く断られる可能性もありますので、2、3パターンほど大丈夫な日時を用意しておきましょう。

自分が大丈夫な日時をまずは提示し、OBに選んでもらうのです。いつでもよいのでしたら、すべての日時を受け入れる覚悟を持って「◯◯様のご都合の良い日を教えてください」と言ってください。

基本はOBが希望する時間と場所

基本的に、OBが指定する日時や場所を優先してください。どうしてもダメなときは、正直に伝えるしかありません。ただし、OBのほうが「あなたが日時や場所を決めて」と提案してくる場合もあります。そのときも、自分の都合のよい日時や場所ではなくOBを中心に考えるようにしましょう。

基本的に、OBの会社の近くをおすすめします。ほかにもOBの家のそば、帰り道の途中などがあげられます。OBから「お酒でも飲みながら話そう」と提案してくる場合もあるでしょう。しかし、自分から居酒屋などを提案するのは問題があるので注意してください。OBの帰り道や会社の帰り道の途中に自分の家があるなら、近くでもかまいません。自分の都合を優先させ、OBの帰りが遅くなってしまう場所を指定するのだけは避けましょう。

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電話をかけた時にOBが不在の場合の対応

OB訪問依頼の電話をかけたとしても、必ずしもOBに繋いでもらえるとは限りません。仕事が忙しくて手が離せなかったり、何かの用事で席を外している可能性もあります。OBが不在だからといって、電話を切ってしまうのは当然NGです。

用件も言わずに電話を切ると企業に失礼ですし、その後連絡も取りづらくなってしまいます。OBが不在の場合でも、伝えておくべきことはさまざまありますので、どのように対処すべきかを知っておきましょう。

折り返しをお願いする事は基本的にNG

電話をかけてもOBが不在の場合は、再度電話でやり取りをしなければなりませんが、折り返しをお願いする事は絶対にNGです。OB訪問はこちらがお願いする立場なので、折り返しの電話を依頼するのはマナー違反になります。折り返しを求めるのではなく、必ず自分から電話をかけるようにしましょう。

企業からこちらから折り返すと言われた場合でも、丁寧に辞退して自分からかけ直すのがマナーです。相手から申し出があったとしても、企業の手を煩わせることになりますし、折り返しをしてもらうのはよくありませんので、必ず辞退しましょう。折り返しの電話は自分からかける分には何の問題もありませんが、企業にお願いするのはNGだということを覚えておきましょう。

OBと電話が可能な時間を聞く

OBが不在だった場合は、後ほどかけ直すと伝えるだけで電話を切るのではなく、OBと電話が可能な時間を聞いておきましょう。何度も電話をして不在だと、取り次いでもらう方に迷惑になるため、電話が可能な時間を聞いておく必要があります。連絡のつく時間さえ聞いておけば、かけ直すとでOBに取り次いでもらえる可能性が高くなります。

連絡可能時間を聞いておいた方が、お互いにやり取りもスムーズになりますし合理的でもあります。何度も電話をかけていると、しつこい印象を与えたり、効率が悪いなどマイナスの印象を与えてしまう可能性もあります。連絡は一度で素早く終わらせることが大切ですので、電話を切る前に必ず連絡可能時間を聞いておきましょう。

伝言をお願いする場合は電話の目的を一緒に伝える

企業によっては何か伝言はないかと聞いてくれる場合もあります。伝言をお願いする場合は、またかける旨や時間帯と一緒に、なぜかけたのかなどの話の内容を伝言してもらうようにしましょう。相手から求められれば、伝言を託すこと自体は問題ありませんが、伝言の内容が明確でなければ余計な混乱を招いてしまう可能性があります。

伝言が上手く伝わらないとやり取りに時間がかかってしまいますし、場合によっては企業に迷惑がかかる可能性もあるので注意してください。伝言を残す場合は、再度氏名と大学名を名乗り、OB訪問の依頼であること、何時頃自分からかけ直すと伝えましょう。

マナーを守りOB訪問のアポイントを取ろう

OB訪問は就活対策の一環として重要なものであり、実現させることで業界や企業について理解が深められます。就活を少しでも有利に進めるためには、OB訪問は積極的におこなうことをおすすめしますが、OB訪問をするためには事前に連絡をしておかなければなりません。

OB訪問の依頼であるとOBに連絡する必要がありますし、事前にアポを取っておく必要があります。電話での連絡はただスケジュールが決められればいいわけではなく、きちんとマナーを守って電話しましょう。電話のマナーはさまざまありますし、それらができていなければOBに失礼になってしまいます。電話のマナーをしっかりと身に付け、上手にアポを取ってOB訪問を実現させていきましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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