就活その他

リクルーターとは|制度を利用するメリットやデメリットをご紹介

リクルーター制度とは何かを知らない学生は多い

皆さんはリクルーター制度というものをご存じでしょうか。すでにご存じの方も制度をきちんと理解できている人は少ないのではないでしょうか。
そこでこの記事ではそもそもリクルーターとは何か、リクルーター制度のメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

リクルーターとは何か、正しい知識を身に付けて就活を上手に進めましょう。

リクルーターとは

リクルーターとは、応募学生と直接コンタクトを取ることを目的として選ばれた社員のを指します。そしてリクルーター制度とはリクルーターが応募学生と直接コンタクトをとり、自社の魅力付けや採用選考の一部を担う手法のことを指します。

リクルーター制度の目的は、早期に応募学生に直接アプローチすることで、他社よりも早く確実に採用につなげることです。そのためにリクルーターは、通常の選考とは違いリラックスした面談を通じた人柄の把握、継続的な自社PRなどを行います。

例えば、出身大学のゼミやサークルに出向いて企業が希望する人材の発掘や、応募学生と面談という形の選考をします。

これはすべての企業で行っている制度ではなく、リクルーター制度がない企業も多くあります。リクルーター制度を導入している企業は、三井住友銀行・大和証券・NTT・関西電力などが挙げられます。

またリクルーター制度を企業が導入していても、応募者全員にリクルーターがつくわけではありません。リクルーターは希望者につくわけではなく、企業が誰につけるかを個別に選定します。そのためリクルーターがつく学生、つかない学生が当然出るため、全くリクルーターがつくことなく就活を終了するということ少なくありません。

では実際リクルーター制度は応募学生にとってどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

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リクルーター制度のメリット

リクルーター

リクルーター制度を使うことにはさまざまなメリットがあり、上手に活用することで選考を有利に進めることができます。リクルーター制度には通常の選考とは違ったメリットがあるため、それらを理解しておくことが大切です。

メリットをきちんと把握しておくことで、活用もしやすくなり、就活をスムーズに進みます。リクルーター制度のメリットを知って、上手な活用方法を理解しておきましょう。

早い段階で選考を受けられる

リクルーター制度を利用するメリットとしては、早期に選考を受けられることが挙げられます。企業ごとに選考の開始時期は設定されていますが、リクルーターを通しての面談、選考はそれよりも前におこなわれます。

リクルーター面談は0次面接とも呼ばれており、これに合格すれば通常とは別ルートで選考を受けることができ、就活初期の内定を目指すことも可能です。企業ごとにリクルーターをどの程度重要視しているかは異なりますが、場合によってはリクルーター面談だけで内定が出ることもあります。

内定が出ない場合でも、次の選考に進むことができるため、ほかの人よりも早く選考が受けられるのは確かです。早くに選考を受けられるため、選考のスケジュールも確保しやすく、他企業の選考と重なる心配もありません。

選考を有利に進められる

リクルーター面談

選考が有利に進められることも、リクルーター制度を利用するメリットのひとつです。リクルーター制度の場合は、早期に選考を受けられるだけではなく、通常のルートとは別で選考が進むため、選考回数についても少ないことが多いです。企業によって内定までに必要な選考の回数は異なりますが、リクルーターがついた場合は、通常よりも少ない回数で内定が獲得できるケースが多いでしょう。

またリクルーターからの評価が面談を通して高い場合、人事からの評価がさほど高くなくても入社できる可能性があります。通常の選考とは違いリクルーターとの面談はリラックスした雰囲気の中で進められます。そのため応募者の本来の姿を垣間見ることができると考えられているからです。つまり、面接で緊張のあまり受け答えに戸惑ってしまってもリクルーターからの評価が高いと入社できる可能性があるのです。そのため選考を有利に進められると言われています。

リクルーター制度が選考にどのように影響するかは企業によって異なりますが、どの場合でも有利になるケースが多いことは理解しておきましょう。

リクルーターから企業の雰囲気が分かる

リクルーターを通した就活は、企業との相性なども図りやすいです。リクルーターは企業の社員であり、さまざまな話をしながら面談は進みます。面談といっても面接のように堅苦しいものではなく、雑談のようにカジュアルな話し合いができるため、リクルーターの雰囲気から企業の雰囲気も感じ取りやすいです。

就活は企業が学生を採用するだけではなく、学生が企業を選ぶという側面もあります。企業が学生を判断するように、学生も企業を判断し、自分に合っているかどうかを見極めることが大切です。リクルーター面談は企業についての理解を深めるチャンスであり、雰囲気から相性を確かめやすいことはメリットのひとつでしょう。

リクルーター制度のデメリット

リクルーター

リクルーター制度を利用することで、就活を有利に進めやすくなりますが、必ずしも得をしたり、成功するというわけではありません。リクルーター制度にもデメリットはあり、それを理解しておかなければ、就活に失敗してしまう可能性もあります。

リクルーター制度が優れているのは確かですが、デメリットもあります。デメリットを理解しておくことで、デメリットの対策をすることができます。デメリットがあることを十分に理解し、上手に活用する方法を考えておきましょう。

選択肢が限られる

選択肢が限られることも、リクルーター制度のデメリットのひとつです。リクルーターはどの企業からもつくわけではなく、限られた企業からしかつきません。そもそもすべての企業でリクルーター制度を導入しているわけではなく、リクルーターによる選考をおこなっていない企業もたくさんあります。

リクルーターを利用した選考ばかりを考えていると、就活の選択肢が狭くなり、失敗する可能性も高くなるので注意が必要です。内定を獲得するのは難しく、選考もある程度の数を受けなければなりません。

リクルーターによる選考だけに限ってしまうと、選考を受ける数自体が少なくなるため、内定獲得率は必然的に下がります。リクルーターによる選考だけに絞ると、選択肢が限られ、かつ就活に失敗する可能性も高くなるため注意しましょう。

気づかないうちに不合格になる

リクルーター面談はカジュアルな雰囲気でおこなわれるため、一見すると選考だと気づかない場合も多いです。また事前に選考とは関係ないと伝えられることもあり、油断して選考に臨んでしまう人も多いでしょう。

事前に選考とは関係ないと告知された場合でも、基本的には選考に影響すると考え、気を引き締めて取り組まなければなりません。リクルーター面談は0次面接であり、選考のひとつです。面談次第ではリクルーターの段階で不合格となり、それが通知されないことも多いのが、デメリットと言えるでしょう。

リクルーターを通した選考の場合は、公式に選考として発表しているわけではありません。そのため、知らない間に不合格になっていることもあり、気がつけば選考期間が終わっていることもあるので注意しましょう。

リクルーターに声をかけられるタイミング

リクルーター

リクルーターに声をかけられるタイミングはさまざまであり、企業によって、人によって違います。リクルーター制度を上手に活用したいのであれば、いつ声をかけられるかを知っておくことが大切です。

タイミングを知っておけば、声がかからなかった場合に諦めもつくため、選択肢を狭めずに就活を進めることができます。リクルーター制度は全員が活用できるわけではないため、声がかかるタイミングを把握して、チャンスがなければ諦めることが大切です。

プレエントリー後

リクルーターから声がかかるタイミングとしては、ナビサイトなどでプレエントリーをした後が挙げられます。プレエントリーは、企業側への「御社に興味がある」という意思表選考です。そのため選考が本格的に始まっているわけではありません。

企業は優秀な人材を見つけるために多くの学生と会いたいと考えており、プレエントリー時点から目をつけています。

少しでも企業に興味を持った学生の取りこぼしを防ごうと考え、この段階でリクルーターをつけて囲い込みをしようと考えている企業は多いです。プレエントリーの段階では、どの学生が優秀かを見極めることが難しいため、声がかかるのは学歴の高い学生が多いでしょう。

ES提出・説明会参加後

リクルーターは基本的に企業と接点が生まれたタイミングが付けられることが多く、説明会参加後に声をかけられることが多いです。これは説明会への予約をし、自身の情報を登録した時点でリクルーターがつく場合だけではなく、説明会で印象に残った学生に対してつけることもあります。

企業によって判断は違いますが、何らかの形で印象に残っていると、リクルーターがつきやすいでしょう。また、ESを提出するなど、選考に進んだ段階でもリクルーターがつくこともあります。

この場合は、その時点から通常の選考とは別ルートになる可能性が高く、就活も有利に進めやすいです。選考が始まればリクルーターがつかないわけではなく、途中からリクルーターの選考ルートに切り替わる可能性があることは理解しておきましょう。

OB・OG訪問後

OB・OG訪問後にリクルーターから声が掛けられることもあります。OB訪問を通して好印象を与えることができれば、そのまま訪問時に対応してくれた先輩社員がリクルーターにつきます。

もちろん、場合によっては別の社員がリクルーターにつくこともありますが、これは企業内の事情であり、評価には関係ありません。どんな人がリクルーターにつくかは問題ではなく、リクルーターがつくかどうかが問題であることは理解しておきましょう。

OB訪問をした場合は、企業との関係が密接になるため、リクルーターもつきやすいです。OB訪問後にリクルーターをつけるかどうかを判断するため、お礼メールまで気を抜かずに送っておきましょう。

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リクルーター面談の内容

それでは、実際にリクルーター面談では、どのような質問がなされるのか紐解いていきましょう。リクルーター面談と聞くと、本試験ではないと感じる人も多いようです。しかし、企業側の本音としては、リクルーター面談を選考の判断材料にしたいと考えています。そのため、通常の面接と同じように、就活生自身のことを問う質問がされる傾向にあります。

例えば、企業に関心を持った理由、どのような業界もしくは仕事に挑戦したいのか、大学では何を専攻しているのか、特技は何か、他にどのような企業に興味があるのかなどが聞かれます。このように、通常の面接と同じ対策をしなければ答えられない質問がなされます。リクルーター面談も気を抜かず、本番の選考だと思って臨むようにしましょう。

リクルーター面談で見られるポイント

リクルーター

リクルーターがついても安心するのはまだ早く、そこから面談をクリアする方法を考えなければなりません。リクルーター面談は雑談形式で進められることが多いため油断しがちですが、選考の一環であることは忘れないようにしましょう。面談で見られているポイントを把握して、選考の突破を目指しましょう。

身だしなみ

リクルーター面談は選考では0次面接という位置づけになるため、身だしなみなど基本的な部分が見られています。正しい服装ができていなければ印象が悪くなるため、髪型や髪色、持ち物などにも注意が必要です。

企業によっては服装自由と指定がされることもありますが、リクルーター面談も選考の一環であるため、スーツで臨むようにしましょう。

もちろん、スーツを着ていれば何でもいいわけではなく、就活に合わせてリクルートスーツを選ぶことが大切です。また、スーツの着こなしについても細かくチェックされているため、清潔感のある身だしなみを心がけて面談に臨みましょう。

以下の記事では就活における基本的なスーツの着こなしについて解説しています。

企業への理解度

企業への理解度も、リクルーター面談で見られているポイントのひとつです。リクルーター面談では、企業についてを知ることもできますが、この段階である程度は企業への理解を深め、興味をアピールしておかなければなりません。

リクルーターは本選考に進む学生を絞り込むためのものでもあり、自社に興味を持っていないと判断されば、この時点で弾かれてしまいます。また、多少興味がある程度でも不合格になる可能性が高いため、積極的に企業への関心を示し、アピールすることが大切です。

リクルーター面談を有効に活用するためには、事前に企業研究をおこない、分からない部分を聞くのがおすすめです。疑問点を聞くことで、企業への興味があることや企業研究ができていることが伝わります。貴重な情報が得られるため、今後の就活にも役立てることができます。

以下の記事では各業界の特徴や自分に合った業界の選び方を解説しています。

仕事への意欲・熱意

仕事への意欲・熱意も、リクルーター面談で見られているポイントのひとつです。リクルーター面談は入社意欲・熱意を把握するための場でもあるからです。企業はさまざまな学生と面接をし、質問から学生を紐解いていきます。その中でも仮にまったく同じ強み、志望動機の2人の学生がいて合格を1名だけしか出せないという場合、最終的な決定打はどこになるでしょうか。それは、仕事への意欲・熱意になることが多いです。

熱意を伝えることは難しそうに聞こえるかもしれませんが、意外と簡単なことから伝えることができます。例えば、志望動機をハキハキ伝える。整髪料で髪を整える。スーツを正しく着用する。面接時間に余裕をもって行動するといったことで熱意は伝えることができます。

基本的なことを実践することで熱意を伝えることができるので、是非行ってみると良いです。

リクルーター面談前にしておくべき準備

リクルーター面談に挑むためには、本番の面接と同様の意気込みが必要です。リクルーター面談といえども、先方は企業に所属している人間です。ビジネスシーンであることを念頭に置き、身だしなみを整えることが大切です。その他にも、リクルーター面談の前にしておくべき準備はいくつかありますので、解説していきます。

面接対策をしておく

リクルーター面談を受ける際は、通常の面接対策をしておきましょう。リクルーター面談でなされる質疑応答は、通常の面接と大差ありません。しっかりと面接対策をしなければ、リクルーターからの質問にうまく回答できず、ちぐはぐな話し方になってしまうでしょう。また、曖昧な対策をしてしまうと、回答内容に矛盾が出てしまいます。

何も対策をしないでいると、次のステップに進むことは不可能です。リクルーターとおしゃべりするだけ、会話をするだけという認識は捨て、本番と同じ姿勢で面談を受けるようにしましょう。面接対策として、自己分析・企業研究・業界研究をおこない、模擬面接で練習をしておくのがおすすめです。

面接の質問例

①自己紹介をお願いします
②自己PRをしてください
③志望動機を教えてください
④長所と短所は何ですか
⑤失敗した経験はありますか
⑥アルバイトの経験を教えてください
⑦将来どうなりたいですか
⑧転勤は可能ですか
⑨現在他にどのような会社を受けていますか
⑩何か質問はありますか

何を質問するか事前に考えておく

リクルーター面談では、一通り質疑応答がなされると逆質問の時間になります。「気になることがあれば、何でも聞いてください」と言われたら、何かしら質問をするようにしましょう。「質問は何もありません」と答えてしまうと、「ただエントリーをしただけで、実は当社に興味がないのかも」と思われかねません。興味がある姿勢を示すためにも、必ず質問はしてください。

そのためにも、事前に何を質問するべきか考えておく必要があります。リクルーター面談では、ノートやメモを出しても構いませんので、質問リストを書いておくとよいでしょう。

逆質問の例

    ①一番苦労した仕事
    ②今の役職についた時期
    ③将来身につけるべきスキル
    ④仕事で一番やりがいを感じたこと
    ⑤現場の一日の流れ

    どのような質問をすればいいのかわからない方は、以下の記事を参考にしてみてください。

    リクルーター面談は0次面接

    リクルーター面談は選考では0次面接という位置づけであり、これも選考の一環として考えられています。リクルーター面談の時点で不合格とされれば、その後の別ルートの選考には進むことができないため、通常の方法で選考を受けることになります。

    また、リクルーター面談の時点でマイナスの印象を与えてしまうと、通常応募でも不利になる可能性があるので注意しなければなりません。リクルーター制度は上手に使えば就活を有利に進めることができますが、使い方を間違えれば不利に働くことも多いので注意しましょう。

    リクルーター面談の時点から選考はスタートしているという意識を持ち、準備・対策を進めましょう。

    監修者プロフィール

    ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
    吉川 智也(よしかわ・ともや)
    1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
    現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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