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公務員の政治活動についてのポイント

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日本国憲法15条2項には「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定められており、公務員には政治的な中立性が求められます。では、公務員は絶対に政治活動をおこなってはいけないのでしょうか?
ここでは公務員を目指すひとが知っておきたい、公務員の政治活動について見ていきます。

公務員もひとりの日本国民!!

 

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たしかに「全体の奉仕者」である公務員ですが、公務員である以前にひとりの日本国民でもあります。
したがって日本国憲法(以下、単に「憲法」と言います)21条1項「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」により、公務員であろうが日本国民であるかぎり政治集会に参加したり、公の場で政治的な発言をしたりするなどの政治活動が認められるというのが大前提となってきます。

  • 公務員も原則として政治活動ができる

19世紀のドイツには「特別権力関係理論」というものがあり、公務員や在監者など、国家との関係で特別な法律関係になった者は、一般の国民に比して基本的人権を制限しても良いと考えられていました。
この理論によると、国は公務員に対して「法律の根拠なく」給料を少なくしたり、クビにしたりでき、処分された公務員は裁判所の救済も得られないことになってしまいます。
そこで基本的人権の尊重を三原則のひとつにすえる憲法においては、特別に権力関係理論は採用されず、公務員であっても政治活動の自由が保障されるのが原則となったのです。

憲法で政治活動の自由を保障されても、法律で制限を受ける

 

しかし公務員が「全体の奉仕者」であることも憲法の要請です。とするならば、公務員が何らの制限もなしに政治活動できてしまうと、
これも憲法上問題となります。
たとえば、公務員が特定の政党を応援するようなビラを配ったり、テレビに出て政治的な発言をしたりすれば、それを見たひとたちから「このひとは本当に国民全体のための公平な職務をしているのだろうか?」と疑いの目を向けられることは間違いありません。
そこで、やはり公務員の政治活動には何らかの制限を加えなくてはならなくなってきます。

  • 一般の国民も法律により人権の制約を受けている

ここにおいて、先ほどの特別権力関係理論の話を思い出してください。あえてカギ括弧にくくったので気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、特別権力関係理論が問題だったのは「法律の根拠なく」公務員の人権を制限することでした。
逆に言えば、法律の根拠さえあれば必要最低限の人権制約は許されるということになります。
そしてこれは何も特別なことではありません。
なぜなら、たとえば立ち入り禁止区域の住民が居住移転の自由を制限されているように、一般の国民だって法律によって基本的人権が制約されているからです。

国家公務員法が公務員の政治活動を禁じている!?

 
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