身だしなみ

【スーツのボタンのマナー】意外と知らない留めかたとは

ボタンの留め方はスーツの種類で変わる!

就職活動において、履歴書や面接の内容と同じくらい大切なのが社会人としてのマナーです。就職活動中の学生のみなさんは、髪型やカバン、スーツや靴など、しっかり気を遣って整えていることでしょう。

あまり知られていませんが、ボタンの留め方にもマナーがあることをご存知でしょうか。ボタンマナーを知らなかったがために、面接での印象が悪くなってしまってはとても残念です。ボタンの留め方にまで気を配り正しくスーツを着ていれば、周りの学生に差を付けることができるでしょう。

この記事では、スーツの種類別にボタンの正しい留め方をご紹介します。リクルートスーツをかっこ良く着こなす参考にしてみてください。

2つボタンの場合

近年の就職活動で、もっとも主流となっているのが2つボタンのスーツです。業界を問わず着用することができるので、着る機会も多いのではないでしょうか。

2つボタンスーツはボタンが2つしかないですが、留め方にはきちんとしたルールがあります。間違った留め方をしていると、面接での印象が悪くなったりスーツの傷みに繋がったりすることがあるので注意が必要です。

メンズは上のボタンのみ留める

2つボタンスーツの場合、男性は上のボタンだけ留めるのが正しい着用方法とされています。ボタンを2つとも留めてしまうと、座ったときに不自然なしわが入ってしまうからです。また、ボタンが両方とも閉まっていると動きが制限されてしまうため、スーツが破ける可能性もあります。下のボタンは必ず外しておくようにしましょう。

座るときにはボタンを全開にしても良いという考え方もありますが、就職活動中にボタンを全開にしてしまうとだらしない印象を与えてしまいがちです。また面接官によっては生意気だと受け取られてしまうことがあります。上のボタンは留めておいたほうが、安心して面接に臨むことができそうです。ボタンを留めたままの着席は少し窮屈ですが、ボタンを外しての着こなしは入社後に取っておきましょう。

レディースは2つのボタンを留める

女性が2つボタンのスーツを着る場合は、上下両方のボタンを留めるというのが正しいマナーです。一番上以外のボタンは外して着用する男性のスーツとは違い、女性のスーツは全てのボタンをきっちり留めたときにもっともきれいに着ることができるようデザインされているからです。

就職活動中は電車や徒歩移動など動き回ることが多く、立ったり座ったりの動作も頻繁に行わなければなりません。動くたびにスーツの引き攣れや引っかかりが気になると、集中して就職活動をすることができなくなってしまいます。ボタンをすべて留めた状態でスムーズに体を動かせるようなサイズを選ぶようにしましょう。お店で選ぶ際にはボタンを留めて試着をし、着心地を確認してから購入することがポイントです。

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3つボタンの留め方

2つボタンが主流の現在では、3つボタンスーツは少数派となっています。しかし、3つボタンスーツでも就職活動には何の問題無いので安心してください。2つボタンに比べ襟元の詰まっている3つボタンスーツは、真面目で誠実な印象を与えてくれます。公務員や金融業界など堅い職業の面接向きだといえるでしょう。

3つボタンスーツはボタンが3つも付いているので、どれを留めれば良いのか迷うところです。几帳面に全部留めておけば良いというわけでもありません。正しいルールを見ていきましょう。

メンズは真ん中のみ留める

男性用の3つボタンスーツは、2種類あります。デザインによってボタンルールが少し異なるので、それぞれ見ていきましょう。

1つ目はボタンが3つとも見えている、スタンダードな3つボタンスーツです。こちらは、ウエストラインにある真ん中のボタンのみ留めます。真ん中のボタンだけでは襟のVラインが開きすぎてしまう場合には、一番目と二番目のボタンを留めて着用しても良いでしょう。いずれにせよ、一番下のボタンは必ず外しておきます。

2つ目は段返しと呼ばれるタイプです。こちらは一番上のボタンがジャケットの折り返しに隠れているので、ボタンを留めるとスーツの形が崩れてしまいます。段返しの3つボタンスーツは、真ん中のボタンのみを留めて着用するようにしてください。

レディースは全て留める

女性は3つボタンスーツも2つボタンスーツと同様に、ボタンをすべて留めて着用します。

3つボタンのスーツは2つボタンのスーツよりも襟元の開きが狭く体にフィットした作りになっています。サイズが合っていないスーツを着ていると、不格好なしわが寄ったりスーツが体から浮いてしまったりするので、サイズ選びには特に気を配ってください。

ジャケットの前がかっちりとしまっている3つボタンスーツは、2つボタンよりも熱がこもりやすくなります。移動中にボタンを外した場合には、面接先の社屋に入る前にボタンを留めるのを忘れないようにしましょう。

なぜ一番下のボタンは外さなければいけないのか

日常生活で着ているスーツ以外の洋服は、すべてのボタンをきっちり留めて着用したほうが好まれる物が多いです。Yシャツや学ランなどのように、ボタンを開けて着ているとだらしがないと怒られてしまう洋服もあるでしょう。

ではスーツのボタンに限っては、なぜ一番下を外して着るべきとされているのでしょうか。そこにはスーツの歴史的な背景と、デザインの問題があるようです。

アンボタンマナーがある

2つボタンスーツ・3つボタンスーツ・段返しタイプの3つボタンスーツ共に、一番下のボタンは開けておくべきとされる理由は二つあります。

一つ目は「アンボタンルール」です。男性のスーツは一番下のボタンを留めないのがルールならば、そもそもなぜ下までボタンが付いているのでしょうか。それは、ボタンを装飾品として楽しんできた中世ヨーロッパからの歴史があるからです。もともとは装飾品として付けられていたボタンが残り、現在のようなスーツの形になりました。そのため、本来飾りボタンである一番下のボタンは留めずに着用する、というのがスーツを着るときに欠かせない大切なルールなのです。

スーツのラインが崩れる

スーツの一番下のボタンを開けておくべき二つ目の理由は、スーツのラインが崩れるのを防ぐということです。

メンズスーツのジャケットは、裾に向かって少し広がったデザインになっています。そのため、下のボタンまで留めてしまうと、腰回りに不自然なしわが寄ってしまうのです。特にボタンを全部留めた状態で着席してしまうと、スーツの形は完全に崩れてしまいます。下ボタンを外しウエストから腰に掛けて自然な形でスーツが広がるようにしておくと、着席時もスーツの型崩れを気にせず全力で面接を受けることができるでしょう。面接官にも、清潔でスッキリとした印象を残すことができるはずです。

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座るときはボタンはすべて外すのが一般的

ビジネス誌で取り上げられるなど、近年では知られるようになっていますが、着席時にはスーツのボタンをすべて外すというのが、もともとスーツが切られている欧米圏でのマナーです。このようなマナーになっている理由は、実際に座ってみればわかりますが、ボタンの部分が持ち上がってスーツのラインが崩れてしまうためです。

とは言え、スーツのボタンを留めたまま座ってしまったとしても、まったく問題はありません。詳しくは後ほど解説いたしますが、就活生はむしろ外さないほうが無難です。

立ち上がるときに自然に留める

着席時に外したボタンは、立ち上がるときに留めます。立ち上がる動きの流れで自然にさっと留めるのを意識してください。この際、すべてのボタンを留めてしままわないようにしましょう。前の見出しでも解説していますが、一番下のボタンは飾りボタンであるため、留めておく必要はないのです。

立ち上がる際にどのボタンを留めるかは、2つボタン、3つボタンの場合で異なっています。どのボタンを留めるのかについては前の見出しで述べていますので、そちらを参考にするようにしてください。着席時に外して、立ち上がるとき自然に留めるという流れがさっとできるようになると、スマートな印象を与えられるかもしれません。

就活生はボタンをはずさなくても良い

ご紹介したスーツのボタンのマナーに関してですが、就活生が面接に臨む場合はボタンをはずさなくても大丈夫です。というより、「外さないほうが良い」という認識でいたほうが無難でしょう。

スーツを着慣れない学生も多いことでしょうから、自然に留めるなどの動作が不格好に見えてしまう可能性が否定できません。

前の見出しでご紹介したものが「スーツの基本的なマナー」なのですが、これらのマナーを知らない人がいるというのも事実です。前述の通り、ボタンを留めたまま座ったとしても、それはマナー違反ではありませんので、留めたまま臨み、社会に出てからマナーを守るようにしてください。

ボタンマナーに関して面接官は見ていない

ここまで、着席時のスーツのボタンに関するマナーを見てきましたが、これらに関しては、面接官の方々はさほど厳しくチェックしていないというのが事実です。知っておいて損はないマナーではありますが、就活生が面接に臨む場合に関しては、あまり気にしておく必要はないでしょう。このマナーも重要なのは、当日の身だしなみや所作、志望動機・自己PRの内容です。入室時の第一印象で損をしてしまわないように、また、自分の発言で面接官の興味を引き付け「ぜひまた会いたい」と思ってもらえるように、対策や練習をしっかりと重ねておくようにしてください。

スーツを着るときはボタンの留め方ひとつにも気を遣おう!

ここまで、スーツのボタンの留め方を男女別に見てきました。ボタンの留め方が間違っていたからといって、マナー違反で不合格になるということはないでしょう。

それでもボタンマナーを守るべきなのは、スーツの着こなしに影響を与えてしまうからです。例えばボタンを全部開けているととてもだらしなく見えますし、男性の場合は一番下のボタンまできっちり留めているとスーツの形が崩れてしまいます。ボタン留め間違えたということよりも、留め間違えたスーツを着ていると真面目さや清潔さの印象が減ってしまうということが問題なのです。

面接は面接官と学生の大切な出会いの場です。正しくボタンを留めてかっこ良くスーツを着こなし、自信をもって面接を受けに行きましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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