就活その他

【就活が大変な理由と乗り越え方】辛いときこそ思い出したい心得

社会人の大多数が「就活は大変だった」と振り返る

時代によって就職活動の大変さは大きく変わります。例えば、就職氷河期は今でも多く語り継がれ、企業の年齢構成にも傷跡を残しています。その時期の内定率は秋の時点で50%少しといわれており、多くの学生が内定を取るためだけに四苦八苦しました。一方で、ここ数年は売り手市場といわれるほど企業の方が学生を集めることに四苦八苦しています。

しかし、この両極端ともいえる就職活動の環境でも、共通していることがあることがあるのです。それは、その就活を乗り越えた社会人が、口をそろえて「就活は大変だった」といっていることです。この記事では、そのような「就活の大変さ」についてみていきます。

就活が大変だと感じやすい出来事

就職氷河期であろうと、売り手市場であろうと、就職活動は大変だったと感じるのはなぜでしょうか。就職氷河期で苦労した人々からすれば、売り手市場での就活は非常に楽なものだろうと感じるところですが、実際にはそうなっていません。

就活が大変だと感じるのは、就活生である以上避けられない事情や人間の根本的な心理の問題によるものがあります。ここからはそれらについて詳しくみていきましょう。

学校と就活との両立が難しい

どれだけ売手市場になろうと、就職活動を大変だと思う理由のひとつに学校と就活の両立が難しいということがあげられます。一度でも就職活動をおこなった経験のある人ならば、実感を伴って理解できるかもしれません。日頃から就職活動がクローズアップされる学生ですが、実のところその本分は就職活動にはありません。学生の本分は学業であり、就職とは卒業後の進路のひとつに過ぎないのです。

昨今、「大学が就活生育成機関にしかなっていない」という言葉が囁かれつつありますが、本来ならば大学は学生に、より高度かつ専門的な知見を教える機関です。そのため、学生には授業の単位取得や論文の提出という義務が課されます。そういった中で、就職活動のためにOB訪問などの準備や説明会への参加をしなければならないのですから、体力的にも精神的にも負担が大きくなるのです。

ESや企業研究などの準備に時間や労力がかかる

ただでさえ学生としての本分である学業を修めるために時間を費やさなければならない中、就職活動はOB訪問や説明会の参加を始め、他にもやることが多くあります。例えばエントリーシート(ES)の作成や面接練習も必要でしょう。就職を成功させる上では、書類選考で勝ち残り、面接をクリアする必要があるため、十分な自己分析や企業研究も必須です。

しかし、これらは実質的に答えのない問題の正解を追い求めるようなものでしょう。企業研究はもちろんとして、実際にこれまでで評価が高かったエントリーシートの研究や面接での受け答えなどを手探りで調べていく必要があります。そのため、これだけでも時間がいくらあっても足りません。学生の中には、奨学金を借りつつ、生活費は自分で稼がなければならない人もいます。そういう人たちにとっては、この時間配分も相当苦しいものになるのです。

不採用通知が来たときの気持ちの切り替えが難しい

就職活動に臨む学生は、成人しているとはいえ、まだ社会経験は乏しい状況です。小学校から大学卒業までを通して、テストや試験、部活動などを通して失敗経験を積むことで心理的な成長はしますが、それでも就活のように他人から有用性を評価される機会は多くありません。就職活動では、書類選考や面接といった機会によって、直接的に他人から自分の評価がくだされることになります。

書類選考にしても面接にしても、不採用の連絡をもらうというのは、自分がまるで社会に必要とされていないかのようなネガティブな印象を受けるものです。それが立て続けに起これば、気持ちの切り替えができず、気持ちは常に沈んでしまいます。このようなイメージから、後で就職活動を思い返したときに嫌な気持ちがわき上がりやすく、結果的に大変だったと感じやすくなるのです。

スーツや交通費などお金がかかる

就職活動を後から思い起こして大変だと感じるのは、金銭的な理由もあります。就職活動は、大学を卒業後、生活のためにお金を稼ぐためというのも主要な目的となりますが、そのためにも多額の費用を必要とするのが実情です。たとえばスーツや革靴、カバンといったものは、昨今では就活用に比較的安価なものも増えているとはいえ、どれも数千円から数万円程度かかってしまいます。

また、服装だけでなく、身だしなみにもお金はかかりますし、履歴書等が必要にあれば、それを作成するための費用も必要でしょう。証明写真も一度ならそれほどではありませんが、二度三度と撮影回数が増えていくと重い負担となることから、不採用が続けば続くほど、経済的な負担も辛くなっていくのです。普段から収入があればそれほど気にならないものでも、学生である時分には一回一回の支出が辛く、それが嫌な思い出として残り続けます。

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就活を乗り切るための心得5つ

就活を乗り切るための5つの心得

少しのミスでも嫌な思い出として心に刻まれてしまうのが就職活動です。後から思い出して嫌な経験だったと感じるのは、過ぎた思い出として懐かしむ程度のことなのでそこまでの支障はないケースが多いかも知れません。しかし、就職活動中に嫌だと感じるのはあまり好ましいことではありません。

内定を取るまで終わらない就職活動中に、ネガティブな感情に飲まれてしまうのは致命的なものです。ネガティブな感情は、ついつい表に出してしまい、負の連鎖を生み出しかねないため、注意が必要です。そこでここからは、苦しい就職活動を乗り切るための心得として5つの心得を紹介します。

①スケジュール管理をしておく

先述したように、就職活動において特にに重要となるのは、時間管理です。単位の取得や論文の提出のほか、学生としてやるべきことは多いです。その中で、就職活動でするべきことも多いため、少し放っておくと後から何をしなければならないのかを見失うほど混乱してしまうでしょう。そのため、手帳でもスマホアプリでもいいので、まずは自分の予定や計画を一度しっかりとメモして、整理してみることが重要です。

多くの人が、「自分のスケジュールくらい頭の中で把握できている」と思い込みがちですが、大抵の場合、できていません。とくに就活生の場合、大学の予定と企業の予定はすり合わせされたものではないため、自分で調整しなければ、かぶってしまうことが多いでしょう。何より、スケジュール管理をしておくと、体調管理や体力の無駄遣いが減るため、余裕を持った就活が可能になります。

②不採用に落ち込んでも「次がある」と考える

誰だって失敗はしたくありませんし、不採用は大きな絶望を連れてくるものです。しかし、ここで誤解しないで欲しいのは、第一志望に落ちようと、第二志望に落ちようと、それで完全に未来が閉ざされるわけではないということです。日本人は真面目がたたって、不採用ひとつを重く受けとめ、悲観的になりやすいといえます。

今の時代は、第二新卒に対する採用枠が広がっていますし、何より少子高齢化のため、中途採用も活発化しています。たとえ就活で不採用になったところで、やり直しはきくのです。そのため、不採用の連絡が来たら、絶対にやっておきたいことは、「なぜダメだったか」を考えることです。明確な答えは出せなくてもいいため、反省点と改善策を考えましょう。

③就活資金を貯めておく

就活はお金がかかります。これはもう疑いようのない事実です。そのため、学業の妨げにならない程度に、大学入学後はある程度お金を貯めておきましょう。一般的に、就活には15万円以上のお金がかかるとされています。この金額は、フルタイムで働くことのできる社会人であれば、1カ月もあれば手に入れられるお金ですが、学業の傍らアルバイトなどをするしかない学生には厳しい金額でしょう。

そのため、一度に稼ごうとはせず、たとえば1年生と2年生の2年間で貯めるといった具合に、計画的にお金を貯めておくのがいいでしょう。お金があると、就活の際にお金を理由に焦ることがなくなるため、非常に落ち着いて就活に臨めるようになります。これは大きなアドバンテージになるため、ぜひ検討してください。

④周囲と自分を比べない

就活において忘れてはいけないのが、周囲と自分を比べないということです。学年が同じ友人であれば、同時期にほぼ全員が就活を始めます。すると、やはり気になるが周囲の選考状況です。エントリーシートなどの書類選考から始まり、面接にも二次や最終があります。

これら全てに合格することで内定となるわけですが、うまくいかない時ほど周囲が気になるものです。周囲に内定を貰った就活生がいても、ひとつの内定の裏で多くの企業に落ちているかもしれません。誰かと比べても、落ち込んだり自信をなくしたりするだけです。自分には自分の叶えたい目標があるはずですので、それだけを真っすぐ見据えましょう。

⑤休息をきちんと取る

就活中は忙しくてなかなか休めないと思われますが、そんな時こそきちんと休息を取ることが大切です。体調を整えることで、パフォーマンス力を上げることができます。面接では、元気で明るい表情や態度が大切です。そのためには、食事で必要な栄養を摂り、十分な睡眠時間を確保する必要があります。

寝不足だと頭がぼーっとしたり、目の下にクマが出来たりして不健康な印象を与えてしまいます。アルバイトなどで忙しく寝る暇がないという就活生も、面接の数日前からは体調を整えるために睡眠時間を多く取りましょう。また、余裕があればぬるめのお湯に浸かってリラックスするのもおすすめです。

※面接が苦手な23卒の方へ

厚生労働省の認可を受けた企業の就活アドバイザーと、面接をWebシミュレーションすることができます。

「就活を始めたばかりで、どう答えるべきか分からない
企業ごとの面接対策をして、内定率を少しでも上げたい」

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大変さを乗り越えて目指す企業の内定をゲットしよう

どれだけ競争倍率が高い企業であっても、採用者がゼロになるということはそう多くありません。大抵の場合、誰かは採用されるのです。そして、もしその採用される人に共通点があるとすれば、それは恐らく就活の大変さをうまくコントロールして、自分のペースで就活ができたということでしょう。

就活とは、つまるところ時間管理やお金の管理、自分自身のメンタルの管理をどれだけしっかりとできるかどうかなのです。そのため、みなさんもここまでの内容を参考にして、自分なりのペースで就活できるよう、日々の計画を見直してみてください。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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