企業探検隊

自律と成長をベースに「楽しい」SI企業を目指す|ジョイゾー

ジョイゾー代表取締役社長四宮靖隆さん

今回訪問したのは、ジョイゾー。TVCMでもお馴染みのサイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」のシステム開発や導入支援、教育などの関連サービス提供を広く手掛けているテクノロジー企業です。

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創業後まもなくkintoneをメインビジネスとしてすえ、2014年6月にはお客様の話を聞きながら、目の前でシステムを作り出す“対面開発”という画期的な手法を用いたサービス「システム39」をリリースし、kintone業界に新しい仕組みを提示しました。現在は対面開発のノウハウを活用したDX人材教育サービスや、自治体に特化したパッケージサービスなどにも力を入れています。

そんなジョイゾーの成長の原動力や社風について、代表取締役社長である四宮靖隆さんに取材しました。

企業体験隊の発見|ジョイゾーの社風

企業探検隊の発見|ジョイゾーの社風

Q.ジョイゾーの企業カルチャーとは何でしょう?

堅苦しさのないオープンなカルチャーが根付いている会社だと思います。遊ぶときは遊び、真剣なときは真剣に取り組むスタンスで、オン・オフの切り替えも自然におこなわれていますね。立場や年齢に関係なく誰もが気軽に自分の意見を言えて、ディスカッションができる雰囲気を大切にしています。

Q.オープンな雰囲気を大切にしている理由は?

前提として、仕事においてクローズドな情報はほとんどないということがあります。もちろんプライバシーに関するような情報はクローズドである必要がありますが、働くうえでは仲間はみな対等です。年齢や部署の壁を感じさせないコミュニケーションができる「心理的安全性の高い職場」を目指し、社員たち皆で作り上げてきました

フラットなコミュニケーションができる雰囲気があることが、「厳しいときは厳しく、楽しむときは全力で楽しむ」という当社のカルチャーの基礎になっていると思います。

Q.具体的にはどのような職場づくりをおこなっているのでしょうか。

普段から社内チャットの活用も盛んですし、部署を越えた交流や情報共有なども積極的におこない、互いの意見やアイデアを自由に発信できる場を作っています。

月一の全体会議後のランチ会、チームごとの合宿、有志でおこなわれる社内イベント(麻雀大会、オンラインゲーム、映画鑑賞など)やワーケーションプログラムなど、社員同士が親睦を深めることができ、かつ互いに刺激し合えるような職場づくりをおこなっています。参加は強制ではないのですが、自然と参加するメンバーが集まるのは、人が好きで、こういったカルチャーが好きな社員たちが集まってくれているからだと思います。あくまで「それぞれのライフスタイルに合わせて楽しもうよ」という雰囲気です。

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社員同士の仲はかなり良いほうだと思います。社員同士で相互理解を深め、良いチームワークやイノベーションにつなげるための手段として、こうしたコミュニケーションの場は業務の枠を超えた重要な要素ととらえています。

社内交流の場を設ける理由

企業探検隊の発見|ジョイゾーの採用面接

企業探検隊の発見|ジョイゾーが求める人物像

Q.どのような採用選考なのか気になります。新卒の採用面接では何を見ているのでしょうか。

「自律」と「チームワーク」の2点を重点的に見ています。

当社は、社員一人ひとりが「自律」と「成長」を実感できる会社を目指しています。受け身の姿勢が強く、自分の意見を持つことや相手に意見を伝えることを避けがちな人、意見の違いがあった際に相手にリスペクトを持てない人は、当社の業務の進め方やコミュニケーションに難しさを感じるかもしれません。

また、エンジニア職やリモート勤務というと、個人で黙々と仕事を進めるイメージを持たれることが多いのですが、当社はチームワークを特に重視している会社です。お客様とのかかわりはもちろん、チームとして協力しながら仕事を進めることを大切にしているので、自分のことを最優先で考えがちな人は当社の環境とは合わない気がします。先述したように社内交流の機会も多くありますし、コミュニケーションを大切にする文化が根付いているので、そうした環境が好きな人のほうがマッチ度は高いかと思いますね。

Q.面接を受ける前に、知っておいてほしいことはありますか?

会社として生成AIの導入に力を入れているフェーズなので、今から入社する方の場合、AI(人工知能)をまったく触ったことがないという状態だと厳しいかもしれないとは思いますね。

また、当社では「エンジョイ=楽しく働こう」というキーワードを大切にしていますが、「楽(ラク)をする」という意味とは違う、ということも知っておいてほしいです。それぞれの自律と成長をベースとしたうえで、自ら考えて動くことや、仲間とともに仕事を楽しむことを重視している会社です

当社は有給休暇の取得を無制限とし、オプションの働き方としてリモートワークも認めるなど、働く時間も場所も自由にしています。この条件だけを見ると「ラクな会社」に見えるかもしれませんが、あくまで自律と信頼のうえに成り立っているものです。お客様にも仲間にも迷惑をかけず、売上にも貢献できていて、休んでも違和感がない状態にある人だから自由度の高い働き方ができる、ということは理解いただきたいですね。自由と責任はワンセットということです。

Q.自律があったうえでの自由ということですね。そういえば、企業理念にも「楽しむ」というメッセージが入っていますよね。

はい。「世界の隅々まで、エンジニアリングの楽しさを届ける」という企業理念には、業界全体を変革することへの強い決意が込められています。旧来のSI(システムインテグレーター)企業には「人月商売」「見えにくい下請け業務」「価値提供を意識しにくいシステム開発」といった慣習がありましたが、当社はそこからの脱却を図ってきました。

ジョイゾーの企業理念に込めた思い

具体的には、クラウドサービスkintoneをベースにした迅速なシステム設計を実現しており、定額制対面開発サービス「システム39」を通じて、1500を超えるお客様の課題解決に取り組んできています。この対応実績の分だけ、新しい開発手法を実現できていることに誇りを持っています。これからも「システム39」をベースとして、エンジニアリングの楽しさと可能性を広げることに注力していく考えです。

Q.エンジニア出身の社長らしいビジョンですね。事業の拡大も図っていきますか?

社長をしていると「何名規模の会社を目指しますか」といった類の質問をよく受けるのですが(笑)、当社はあくまで「本当に価値あるシステムを作ってお客様に貢献し、そのために必要であれば従業員を増やしていく」という状態が理想であり、実態です。この考えには、手段と目的を意識して働くという私たちの考えが根底にあります。そのため、数合わせや会社の規模を大きくするために従業員を採用する、ということはこれまでもなかったですし、今後もありません。

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企業探検隊の発見|ジョイゾーで活躍する社員の特徴

企業探検隊の発見|ジョイゾーで活躍する社員の特徴

Q.活躍している社員の共通点はありますか?

主体的に自らの課題を見つけ出し、解決に向けて積極的に行動できることは、当社で活躍している社員の共通点だと思います。現場でのチャレンジ精神や自分の成長を自らコントロールする自律性が高い人ほど、当社の環境を活かして成長できるのではないかと思いますね。IT以外の業界から転職してきた社員もいますが、DXやkintoneに対する好奇心と学習意欲を発揮し、実際の業務を通じて急速にスキルアップしています。

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Q.部署ごとに違いはありますか?

自律と成長を重視する文化や、各自が自分の専門性を活かしつつ、会社全体のミッションに貢献するための柔軟な対応力が求められるのは全社共通です

そのうえで各部署で求められるものを個別に挙げるとすれば、システム開発の部門においては、サービスの特性もあり、迅速かつ実践的に業務課題を解決する力やお客様とのコミュニケーション姿勢が重視されます。実務経験を積みながら着実に成長しているかどうかも評価基準です。

カスタマーサポート部門においては、クライアントとのコミュニケーション力やトラブルシューティング力が重視され、常にお客様との信頼関係を構築する努力ができる人が活躍しています。

企業体験隊の発見|ジョイゾーのカルチャーを学ぶ機会

ジョイゾーのカルチャーの伝え方

Q.新卒1年目の様子を知りたいです! 入社後はどのようなキャリアパスになるのでしょうか。

新卒入社の場合は、まず基礎の研修やOJTを通じて、当社の業務プロセスや「システム39」の実践的な開発手法を学びます。リモートでも円滑にコミュニケーションが取れる環境を整えていますが、最初の3カ月間はリアル出社をしていただき、業務や社内コミュニケーションに慣れてもらう期間を設けています。

1年目はサブ担当として現場に携わりながら、徐々にお客様との打ち合わせやシステム設計にかかわる機会を得てスキルと自信を育んでいただきます。将来的には各プロジェクトのメイン担当やリーダーとして成長していってほしいですね。1on1面談で定期的にキャリアの相談もおこなっていますし、部署間でのジョブチェンジの機会もあります。

Q.ジョイゾーのカルチャーは新入社員にはどのように伝えていっているのですか?

前提として、経営層や会社側が社員をコントロールするつもりは一切なく、「社員たちに会社をプラットフォームとして活用してほしい」というのが当社のスタンスです。そのときどきの課題に対し、皆でどうしたら良いかを考えながら進めていける自由さはありますが、言い換えるなら「正解を与えられない環境」でもあるので、人によっては最初は結構しんどいかもしれません。

自分なりの意見や正解を出しあぐねているときは「それは違うんじゃない?」というところをやんわりと指摘しながら、会話のキャッチボールを通じてサポートします。当社のカルチャーになじんだ先で、自律と成長を体現できる人材に成長していってほしいですね。

Q.最後に就活生へのメッセージをお願いします。

ジョイゾーで働くうえでは、IT業界やエンジニアの知識や技術がなくても問題ありません。あなたが就職活動で大切にしていること、これまで大切にしてきた価値観、当社に興味を持った理由などをリラックスして聞かせてもらえたらうれしいです

ジョイゾーはより多くの企業・組織の業務課題の解決に貢献することや社会的なインパクトを重視し、「多くの人が充実した人生を歩めるように」といった思いを持って仕事をしている会社なので、そうした姿勢に共感いただける方にお会いできたらと思っています。

ジョイゾー本日の企業探検まとめ

ジョイゾー代表取締役社長 四宮 靖隆さん

Yasutaka Shinomiya・1976年東京生まれ。東海大学文学部卒業後、1999年にシステム開発会社へ新卒入社。社内インフラ業務に従事し、ネットワークなどの基礎知識を習得後、2003年に独立系SIerに転職。インフラの知識を活かして「サイボウズ ガルーン」の構築や移行の案件に多く携わる。独立後、2010年にジョイゾーを設立、以降現職。翌年にサイボウズ社がリリースした「kintone」に大きな可能性を感じ、自社のメインビジネスとする。2014年6月には、kintoneをベースにした対面開発サービス「システム39」をリリース。2021年「御社にそのシステムは不要です。」を出版

企業詳細:コーポレートサイト

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