企業探検隊
世界的なブランド力を強みに日本でブームを興す|TBJ
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今回、企業探検隊が訪れたのは、タコス、ブリトー、ナチョス、ケサディーヤなどに代表されるメキシカン・ファストフードのブランド「TACO BELL (以下、タコベル)」の日本展開を手掛ける「TBJ」。
タコベルはアメリカ・カリフォルニア発祥で、北米を中心に約7,000店舗以上を展開し、60年以上の歴史を持つ世界有数のファーストフードチェーンです。日本での展開は2015年に始まり、現在は都内各地と大阪に10店舗を展開しています。
JFLAホールディングスの子会社として2018年に設立され、2022年10月からは小僧寿しチェーンの傘下に入ったTBJの成長の原動力と社風について、オペレーションマネージャーを務める松尾隼騎さんと取締役兼グループマネージャーである坂田賢さんのお二人にお伺いしました。
企業体験隊の発見|TBJの社風
Q.TBJの企業カルチャーとは何でしょう?
松尾:グループ共通のビジョンは、ラテン文化のフードチェーンらしく「LIVE MAS(人生を楽しもう)」。日本法人もとてもフランクな雰囲気で、社員同士が気軽に意見を言い合える風土があります。
2022年の秋に小僧寿しチェーンの傘下に入った経緯があり、現在は新たな組織としてルールづくりを進めているフェーズです。今の会社としてのカルチャーが生まれてくるのはこれからというところですが、決まったルールがないからこそ、より良い状況を作るための労力をいとわず、気づきをフィードバックする柔軟性やスピード感を大事にしています。
アメリカ本社と相談しつつではありますが、店舗のオペレーションなどにも日本独自のルールがありますし、日本でのメニュー開発や企画もおこなっています。
現場と本部の距離もできるだけ近く保っています。店長たちは毎週の店長会議で本部のスタッフを交えながら意見交換をおこなっていますし、ゼネラルマネージャー(GM)やオペレーションマネージャー(OM)たちも定期的に店舗に足を運び、店舗スタッフの声を迅速に吸い上げるよう努めています。
Q.外資系ということもあり、社内の環境もグローバルなのでしょうか。
松尾:海外では圧倒的な認知度を誇るファーストフードチェーンなので、アルバイトや社員たちも、海外生活を通じてタコベルを認知して応募してくれるケースは多いです。留学経験者や帰国子女が多いことは当社の特徴の一つですね。日本の店舗にもインバウンドのお客様が多数来店くださるので、英語を使える仕事環境に魅力を感じて応募してくれる人も少なくありません。
メキシカンフードは日本人にとってはまだまだ馴染みが薄い食文化ということもあり、女性社員への期待も非常に大きいですね。あくまで一般論としてですが、女性はトレンドに敏感で、マーケットのオピニオンリーダーになることが多いもの。ブランドの認知や人気を高めるにあたって女性の感性も発揮しやすい会社だと思います。
企業探検隊の発見|TBJが求める人物像
Q.新卒採用はおこなっているのでしょうか。
松尾:これまでは飲食業界の経験者を中心とした中途採用がメインで、新卒採用はこれからスタートする予定です。
ただ、これまでも大学時代のアルバイトやインターンシップを経て入社している社員はいます。業務や社風との相性を確かめるためにも、学生時代に当社に興味を持ってくださった方は、まずアルバイトを経験してみるのが早道かと思います。
なお、当社ではアルバイトスタッフの場合でも、サービスのクオリティを担保するためにスポットワーク等でなく、きちんと面接をして正式採用をしています。裏を返せば、そういったものに頼らなくても必要人数の応募をいただいているということでもあります。
Q.どのような採用選考なのか気になります!
坂田:採用面接では、会話の節々や立ち居振る舞いを通じて、その方の素を見たいと思っています。これまでの人生経験をお伺いしながら、やり取りのなかで会話を広げていこうと思っているので、面接前に「これを話そう」とガチガチに決めたテンプレートを用意する必要はありません。
どの部門で活躍できそうかという適性も見てはいますが、ご自身に「こんな仕事がやってみたい」という希望があれば、気兼ねなく率直に聞かせてほしいです。素の自分を隠して入社しても、入ってから長く続かないと思いますので。
また会話の中であえて変化球の質問を投げることもありますが、これは「瞬間的にどう反応するかを見たい」という考えからです。店舗では予測不能な出来事が次々と起きるので、相手のリアクションに対して素早く反応できるかという頭の回転の速さも重要になります。
Q.なるほど。ほかにも重視するポイントはありますか?
松尾:お客様に接するサービス業なので、相手の立場に立って考えられる客観性があるか、そこから派生する気配りや配慮ができるかどうかは見ています。店舗と本部のどちらで活躍するにしても、キャリアの中で一度も店舗を経験しないケースはおそらくないので、店舗でやっていけそうな人かは見ています。
といっても、ファーストフードのお店なので、特別な技術は必要ありません。英語もできるに越したことはないですが、必須条件ではないですね。ただ、英語が使えると米国本社とのやりとりを担うチャンスも出てくるでしょうから、語学力を磨いているとキャリアを広げやすい会社とは言えるかと思います。
学歴も一切問いませんが、会社づくりを進めている最中なので、「こうしたらもっと良いのでは?」といった自分なりの意見を積極的に発信してくれる人、ディスカッションができる人と一緒に働きたいという思いはありますね。
Q.反対に、ここは歓迎しないという要素はありますか?
坂田:上記の逆で、人の意見に耳を傾けられない人は、当社の社風とマッチしないかと思います。お客様や同僚など毎日多くの人とかかわるので、対人関係にストレスを抱えがちな人や、精神的に強くなさそうに見える方もマッチしないかもしれませんね。
また、飲食業界において清潔感や身なりに気を遣えないことは大きなマイナスになります。その意味で、他人にどう見えるかを考える客観的視点も必要ですし、生活面での自己管理ができる人だと望ましいです。飲食業界はトレンドに敏感なことも重要なので、「考え方が凝り固まっているな」と感じる場合はアンマッチだと判断することもあります。
企業探検隊の発見|TBJで活躍する社員の特徴
Q.活躍している社員の皆さんの共通点はありますか?
松尾:スタッフ・お客様ともに誰とでも分け隔てなく話すことができ、お客様第一で行動できる人。そして現場を引っ張る力がある人ですね。
職種ごとの違いは特にないですが、しいて挙げるならば本部スタッフは全体を俯瞰して見て、バランスを重視して考えるのが得意な人が多いです。店舗スタッフは毎日お客様に向き合っている分、その地域に寄り添った考え方をする方が多いように思います。
本部と現場のスタッフ間で意見交換をしながら決めていくことが多いので、コミュニケーションを大事にできることは共通していますね。
Q.新卒社員として入社後のキャリアの例を教えてください。
松尾:まずは店舗にて、店舗管理を学んでいただきます。その後、店長候補へとステップアップし、店長としてしばらく活躍した後、適性に応じてエリアマネージャー、サービストレーナー、商品開発、マーケティング担当などの本部職に職務変更する、というのが一般的なキャリアパスです。
実例を紹介するならば、アルバイトスタッフ時代にサービストレーナーとしての育成指導力を認められて正式に入社に至り、店長を経験後、本人の希望でマーケティング部門で活躍しているメンバーもいます。当社で想定しうるキャリアの好例かと思います。
Q.最後に御社への入社を考えている方へのメッセージをお願いします。
松尾:タコベルは日本国内では10店舗展開とまだまだ発展途上のブランドですが、世界的なファーストフードチェーンであることをまずは多くの方に知ってもらいたいです。特にアメリカでは各地に店舗があり、名前を知らない人は滅多にいないと言って良いくらいの有名なブランドです。
日本法人はまだまだ若い組織ですが、60年以上の歴史に裏付けられたブランド力を持っていることも当社の大きな強み。グローバルなフィールドも含め、店舗の先に多くのキャリアのチャンスが望める会社です。日本でタコベルを広めたい、一緒に当社を作り上げていきたいという思いを持っている人に注目いただければ嬉しいですね。
東京や大阪に住んでいる方は、一度店舗に足を運んでいただけるとより深く当社のことを理解できると思います。
松尾 隼騎さん(オペレーションマネージャー)
Junki Matsuo・4年制大学を卒業後、新卒で総合物流会社に就職。4年間勤務後、ビストロ業態(オイスターバー)の飲食企業へ転職し、ホールスタッフからスタート。その後、フレンチビストロや個室焼肉業態などを経験し、営業サポートとしてタコベルに入社。2025年1月にオペレーションマネージャーに着任し、以降現職
坂田 賢さん(TBJ 取締役 兼 グループマネージャー)
Ken Sakata・青山学院大学法学部を卒業後、1994年博報堂へ入社。2006年6月にアメリカのドーナツブランド『クリスピー・クリーム・ドーナツ』を手掛けるクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンに転職したのを皮切りに、『カフェ・カイラ』などを手掛けるエクシオジャパン、『シナボン』を手がけるブランドパートナーズなどで、海外のスイーツやレストランブランドのトレンド仕掛け人として活躍。2023年からはメキシカン・ファストフードのブランド『タコベル』を展開するTBJに入社し、以降現職
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