公務員の幻想を打ち砕くブラックな面5つをご紹介します~残業・夜勤・世間からの目~

公務員のブラック判定基準

最近では、公務員ですらもブラックであるとのうわさも聞こえてくるほど、公務員の仕事も変化しつつあります。またその一方で世間からのバッシングもあり、給料や福利厚生に対してなど、待遇が良すぎるのではと疑問視する声もあります。ここでは公務員の実態について、明らかにしていきましょう。

公務員のブラックな面①年功序列

まずは公務員ならではの「年功序列」という観点からブラックな面の考察をしていきましょう。

上司の意見は絶対である

公務員は良くも悪くもお役所気質と言われ、若手からの改革を好みません。基本的に上司の意見は絶対であり、自分の意志に関係なく業務をこなさなければならないのです。これは公務員がブラックと呼ばれる理由のひとつであり、自分の意志でもって働くことを制限されるのです。ただし、配属される部署によってはこの限りではないことも多く、ある意味運次第ともいえます。

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反抗せずに素直に言うことを聞く人が出世するシステム

年功序列というと年齢を重ねるにつれて役職をもらえ、給料も上がっていくというように考えられます。しかし、公務員の場合は単なる年功序列というわけではありません。出世の基準が明確にあるわけではありませんが、有給を取得していないこと、自治体の行事に全て参加していること、上司や自治体の意見に対して批判をしないことなどがあるそうです。結局は自分を押し殺して仕事をするしかなく、ブラックに近い体質だといえるでしょう。

地方公務員法32条などで定められている

文字の通り公務員とは公務を仕事としており税金が収入源となっているため、公務員は正確に一貫した仕事を行う必要があり、そのためにもトップダウン方式の指示系統を確立しなければなりません。

地方公務員法や国家公務員法には、このトップダウン方式の指示系統と一貫性を意識した条文があり、地方公務員法32条には「職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」とあります。

国家公務員法98条では「職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」と述べられています。つまり、職場の気質だけでなく法律で上司の意見が絶対であることが定められているという訳です。

公務員のブラックな面②パワハラ・セクハラ

続いては、パワハラ・セクハラの観点から公務員のブラックな面をみてきましょう。

公安職でのパワハラ

公安職の公務員である警察官などは、その性質上権力を保持している職業になります。そのため、自分自身の力が強くなると勘違いして、パワハラに走るケースがあります。毎年何件かのパワハラ騒動はニュースやワイドショーなどで見受けられます。もちろんすべての警察官がこのようなわけではありませんが、一定数いるのは事実なのです。このような環境はブラックというほかありません。

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上司に逆らえない環境がパワハラ・セクハラを生んでいる

公務員は古い体質であるため、どうしても年功序列の考えが根強く残っています。そのため、新人は上司に対して意見をすることができず、基本的には言うがままなされるがままということが多いといいます。その中で、あってはならないことですが、セクハラというものが生まれてしまうのです。上司に意見をできないブラックな環境が悪事の温床となっているのです。

公務員のブラックな面③世間からの厳しい風当たり

公務員のブラックな面を世間の目と言う観点から考えてみましょう。

公務員の待遇にバッシング

公務員は何かと世間からの風当たりが強く、何かにつけてバッシングを受けています。たとえば給料や待遇について、民間企業に比べ恵まれすぎていると言われています。基本給やボーナス一つ取ってもすぐにやり玉にあがるため、実際に現場で働いている人にとっては非常にやりにくいブラックな環境と言わざるを得ないでしょう。

不祥事の際にはメディア露出

人間のやることですから、あってはならないことですが公務員の組織の中にも不祥事は置きます。これは民間企業でも同じことです。人間が主体になっている以上、何かしらのヒューマンエラーは避けられません。しかし公務員の場合、何か不祥事が起きたときはニュースになり国民全体から叩かれることになるのです。
公務員をバッシングする今の風潮は現場の人にとってまさにブラックと言えるでしょう。

公務員は福利厚生が充実している

就活生の間で人気の高い公務員ですが、その理由の一つに手厚い福利厚生があるのではないでしょうか。公務員の有給は4月から新規採用職員として採用された場合、初年度に20日年度が変わるとさらに20日付与され、もし繰越をする場合は20日まで繰越ができるので最大1年で40日休むことが可能です。

また、公務員の有給取得率は市役所職員の場合年13日で60%前後で、交通局は取得率が100%程です。一方病院局や消防局では40%程となっており部署ごとにばらつきがあるようです。さらに公務員の共済組合ではディズニーランドや水族館などのチケットがもらえるところもあり、前述の長期有給休暇を満喫する為の福利厚生も充実しています。

公務員のブラックな面④残業がある

残業があることも、公務員のブラックな面として挙げられるでしょう。公務員は、ノルマもなく定時で帰れると思われがちですが、実際はそうとは限らないのです。総務省地方公務員の時間外勤務に関する実態調査結果を見ると、平成27年度の残業時間は月13.2時間、年間で158.4時間ということがわかるでしょう。

また、平成27年度の国家公務員の残業時間は年で233時間というのも掲載されています。この調査結果の資料は、あくまでも平均の残業時間です。月に60時間を超えて残業している公務員もいることも、この資料でわかります。公務員にも残業はあり、職種や部署によっては残業時間が多い場合があることも覚えておきましょう。

時間外勤務縮減の取組もある

公務員は私たちの生活を円滑にするために仕事をしており、公共性を一定基準で保証するために労働3法の適用外となっています。そのため労働基準法が適用されず人事院規則によって残業等が制限されており、「正規の勤務時間以外の時間において職員に勤務することを命ずる場合には、職員の健康及び福祉を害しないように考慮しなければならない。(人事院規則15-14(職員の勤務時間、休日及び休暇)第16条)」と決められています。

そのため、本府省の職員の平均残業時間は年間440時間となっており問題視され始めており、時間外勤務の多い部署への指導や「ゆう活」などが行われ、去る8月8日には人事院は3年連続となる公務員の給与引き上げを勧告するなど時間外勤務縮減の取り組みがなされつつあります。

公務員のブラックな面⑤職種によっては夜勤もある

公務員は、職種によっては夜勤があります。人事院の規則を見ると、【夜間特殊業務手当】があることが分かります。つまり、夜勤のある職種があることを示しているのです。夜勤がある職種の例として、警察官や消防官、自衛官、刑務所の職員、税関などが挙げられるでしょう。また、地震や大雨、台風などで災害が起きた場合、対応のために夜勤をするケースが多いようです。

人事院規則九―三〇(特殊勤務手当)

ブラックだと感じる人とそうでない人の差は何か

公務員に向いている人として、【人の役に立ちたい人】【責任感がある人】【真面目に何事にも取り組める人】などが挙げられます。そのため、真面目にコツコツとした努力が好きな人や責任感のある人は、公務員の残業や夜勤などに対してブラックとは感じないかもしれません。また、その人の性格やブラックに対する価値観にもよるでしょう。

公務員は年功序列で意見を通せないブラックな面がある

公務員は、確かにブラックな環境であったり待遇が高すぎたりと問題はあります。
しかし、公務員がいなければ世の中を運営していくことができないというのも事実です。
公務員を叩くだけではなく、実際の公務員がブラックな環境で働くことのないように、模索していくことが必要なのです。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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