企業探検隊
世界一のカフェで最高のワーク&ライフを|ヤブサチ
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目の前には、どこまでも続く透明な青い海──。大城直輝社長が世界一の絶景だと語る百名ビーチを見下ろす高台に、Cafeやぶさちがあります。
沖縄県南城市にあるカフェの運営を手掛けるヤブサチでは、素晴らしいロケーションに負けないメニューやサービスの提供に心血を注いできました。施設、食材、接客、すべてにおいてお客様に満足してもらえるよう、社員全員が工夫と努力を重ねています。
「素晴らしい場所だからこそ、お客様の求めるレベルも高い」と語る社長に、一流を目指す人材育成について、また一人ひとりのライフプランを尊重したキャリアの支援について聞きました。
企業探検隊の発見|ヤブサチの事業
Q.息を呑むほど美しいロケーションにあるカフェですね。
沖縄県南城市玉城の百名でカフェを開いています。ここから見える景色は本当に世界一だと思っていて、この場所を世界中の人に知っていただきたいですし、地域を守り貢献していきたいとも思っています。
開業当初は「お客様はこのロケーションを見に来るから、簡単な軽食を出すのがちょうど良いだろう」と思っていたのですが、求められるのはもっと上質なフードやドリンク、そしてサービスでした。
そのことに気づいてからは、レベルアップを図っていく日々。大変でしたが、こだわりを持って質の高い店づくりに力を注いできました。
Q.どんなことにこだわっているのですか。
厳選された地元産の食材を使っています。できれば南城市産のもの、少なくとも沖縄産のものを選んでいますね。
品質についても妥協せず、より良いものをチョイスしています。自分が食べたい、家族にも食べさせたいと思うような、体に良いものを作り上げたいです。
サービスにもこだわっていて、社員全員が一流の接客ができるよう教育にも力を入れてきました。
企業探検隊の発見|ヤブサチの人材育成
Q.一流を目指すのは簡単ではありませんよね。どのような教育をしているのですか?
基礎的な接客や調理はもちろん、外部研修にも力を入れています。
たとえば今年は、大阪の有名ポップコーン店へ一部の社員を連れていき、生産性の向上に欠かせないとされている5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)について学んできました。その店舗は商品や食材等を一切床置きしておらず、とても清潔。食品を扱う仕事をする以上、その方法やマインドを学ぶ意義は大きいと思ったのです。実際、目から鱗が落ちるような体験でしたね。
また、そのほかに洋菓子店を複数経営する経営者にも、お話をお聞きしました。
Q.一流を目指して成長できる環境が用意されているのですね。
飲食・サービス業は裾野が広い産業です。何が一流なのかは人それぞれですが、お客さまのことを考え寄り添うサービスが提供できなければ一流とは呼べないでしょう。
近年では海外からのお客様も増えているので、言語はもちろん、訪れてくださった方が求めているものを感じ取れる感性も必要だと思います。
海外と言えば、毎年台北で開催されるリゾートウェディングフェアに出展し、社員を帯同しました。また、米国オレゴン州のポートランドにまちづくりを学びに社員を連れて行きました。海外で感性を磨いて、その体験を今後の店づくりに活かしてほしいですね。
Q.一流の基盤となる人柄とは、どのようなものですか。
まずはサービス業以前に、社会人として当たり前ですが、嘘をつかない、約束を守る、手を抜かない人であってほしいと思います。これくらいで良いや、という投げやりな態度はNGです。
さらに当社では、人を思いやることができる人、仲間を大切にできる人を採用しています。頭の良さを指標化したIQに対して、心の知能指数と呼ばれる「EQ」を重要視しています。相手目線で動けることが大切です。
また、語学堪能な人も大歓迎です。日本人のお客様と、海外からのお客様でサービスレベルが違うわけにはいきませんからね。語学のアドバンテージがある人は、当社でスキルを活かして働けます。
企業探検隊の発見|ヤブサチで築けるキャリア
Q.社員のキャリアについても、社長自ら寄り添って考えているとお聞きしました。
私が自分の人生をとことん楽しんでいるように、社員も皆、自分の人生を謳歌してほしいと思っています。
一度きりの人生だから、誰だって好きなことに全力投球したいですよね。ではどうしたらやりたいことをやれるのか、しっかり考えてみるために、毎年面談をしています。
面談とは言っても、私と一対一でご飯に行くというような気軽な場です。今やりたいこと、困っていること、将来への展望、その課題、逆にうまくいっていることなど、ざっくばらんに話をするなかで自分のライフプランを更新してほしいと思います。
話を聞いていると、社員の状況はもちろん、ビジョンも自然にわかります。それをもとに会社としてサポートできることはしていきます。たとえば、子育て中の社員はどうしても土日祝日の勤務が難しいので、事情に合わせてお休みを取れるようにシフトを変えたりもしました。いつかは自分の店が持ちたいと思っている人には、独立起業できるようなアドバイスや教育も惜しみません。
Q.独立も支援しているのですね。
実はちょうど今、将来開業したいというパティシエに向けてさまざまなサポートをしています。製菓、接客だけでは店が成り立たないので、経営面の数字を見て学んでもらったり、実際に自分で店舗を運営する練習として、店内のスイーツ販売機の運用を任せたり。
販売機の中の商品の仕入れから、商品の管理、宣伝、帳簿やお金の管理に至るまでを取り仕切ってもらっています。お店を回すというのはどんなことなのか、身をもって体感してもらえればと思っています。
Q.最後に就活生へのメッセージをお願いします。
沖縄という地方にある飲食・サービス業ではありますが、グローバルな視点でローカルなビジネスを極めることができる、稀有な会社だと思っています。飲食・サービス業において一流のものを身に付けたいと思っている方なら、やりがいを持って働けるでしょう。
一方で、社内にはアットホームなあたたかさもあります。社員は家族のようなものだと考え、皆が自分の人生をエンジョイできるように、心を砕いています。
私が長年会社経営に全力で向き合っているのは、社員皆に幸せになってほしいから。過去には私が経営者として未熟だったゆえに、社員が去ってしまったこともあります。もうそんな事態にしないよう、優秀で親切でやる気のある方が、その意欲を保ったまま成長できる、もっともっと良い店・会社にしていきたいですね。
大城 直輝(代表取締役社長)
Naoki Oshiro・沖縄県出身。1998年和歌山大学卒業後、沖縄にUターンし、サンエーにて店長、バイヤー、商品企画、店舗運営、新規事業立ち上げなどを経験。2004年、沖縄県南城市にヤブサチ創業。世界一のロケーションで、世界一のカフェを目指して人材教育や経営を続けている
企業詳細:コーポレートサイト