企業探検隊
互いを高める情熱とコミュニケーションで絆を深めるチーム|Micoworks
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服装も髪型も多様な人たちが利用する北青山のシェアオフィスの一角に、Micoworks(ミコワークス)はあります。Micoworks専用のエリアに入ってもさまざまなバックグラウンドに富む人たちが多いという印象は変わらず、社員たちが闊達に議論を重ね、和気あいあいと仕事をしている姿が印象的です。
Micoworksは2017年に大阪で創業し、急成長を遂げているマーケティング支援の会社です。LINEを活用したマーケティングツールの企画・開発をおもな事業としていて、日本に住む4人に1人が何かしらのタイミングでMicoworksが支援するサービスに触れているのだとか。
そんな成長著しいMicoworksについて、人材戦略部のマネージャーを務める徳永綾乃さんに事業内容や社風、働き方をまで聞いていきます。
Micoworksの働き方
会社の雰囲気が、とにかく明るいことに驚きました。
そう言ってもらえると嬉しいです。Micoworksは2017年に創業した若い会社で、事業拡大に伴って社員数も増えているフェーズです。また、国内外に複数拠点があり、出社とリモートを組み合わせたハイブリッドな働き方を取り入れていることから、社員同士のコミュニケーションをとても大切にしています。
社員同士の活発なコミュニケーションは仕事に良い影響があると考えているので、会社としてもさまざまなイベントや仕掛けを用意しています。
月に1回、大阪と東京それぞれにオフラインで社員が集まる時間を設けました。そこでは、事業部を超えたグループに分かれ、ディスカッションやワークショップを開催しています。事業部を超えてコミュニケーションを取れるようになり、業務以外の会話が生まれました。すると、社員間での情報共有や依頼が活発になってきて、業務における好影響が出てきていると感じています。特に新しく入社したメンバーが早期に溶け込めるなど、オンボーディング観点での良さもあります。
カジュアルな会話も多く、その一つの例が社員同士のやりとりで使うチャットツール内に設けた通称「草チャンネル」です。社員が日々の面白かったことを投稿していくというシンプルなものなのですが、社長も積極的に投稿していて、結構盛り上がっていますね。
笑いを通して社員同士がコミュニケーションを取るというのは、大阪に本社を構える弊社ならではの特徴かもしれません(笑)。
そんな特徴があるおかげで、社員同士のコミュニケーションの垣根は低くなり、仕事でちょっとした相談ができたり、所属する部署を超えてビジネスのアイデアを共有したりする雰囲気が醸成できています。
Micoworksの事業内容
Q.早速ですが、事業概要を教えてください。
はじめに伺いたいのですが、レストランや居酒屋、カフェなどを利用した際にLINEで会員登録をして、後日おすすめのメニューやクーポンなどが届いたという経験はないでしょうか。
私たちは、そのようなLINEによるマーケティングを支援するプラットフォーム「MicoCloud(ミコクラウド)」を企画・開発し、施策の提案や企業のコンサルティングもおこなっている会社です。
企業は、MicocCloudを自社のLINEアカウントと連携することで、マーケティングに役立つさまざまなユーザーの情報を得ることができます。得た情報をもとに、ユーザーがどのような経緯で企業のアカウントを友だち登録したのかをや、キャンペーン情報などを提供するとしたらいつが良いのかなどを分析することができるのです。
私たちはブランドのマーケティング支援をすることで、企業と消費者が最適なコミュニケーションでつながることを目指しています。消費者が企業と対話を重ねながら、納得して商品やサービスを選んで購入できることをCコマース(Conversational Commerce)と呼び、弊社が提供するMicoCloudでそれが実現できるようにしているのです。
Q事業概要がイメージできてきました。どのような企業にサービスを提供していますか?
東京海上日動火災保険様やパソナ様、JR東海ツアーズ様といった大手BtoC企業をはじめ1000ブランド以上にMicoCloudを導入頂いています。その1000ブランドの一つひとつが、LINEを通じて多くのユーザーとつながっているので、エンドユーザー数は2,900万人に達し、単純計算すると日本人の約4人に1人と何らかの形でかかわっている計算になります。
ちなみにMicoworksは、日本のSNSコミュニケーションアプリの代表格であるLINEを運営するLINEヤフー社とパートナー関係にあります。現在10社程度しか選定されないLINE社の最上位パートナーランク「Premier」に選ばれており、LINE公式アカウント上で配信できるレコメンデーション・メッセージ機能の開発にも取り組んでいきます。
国内で日に日に成長を遂げていますが、今後は2030年までに「アジアNo.1のブランドエンパワーメントカンパニー」を作ることを目標としています。その過程で日本一のBtoCブランドマーケティング企業になるつもりです。
Q. なぜアジアNo.1を目指すのでしょうか?
アジアでは経済力の土台となる人口が増えていることに加え、人口に占める中間所得者層が膨らんで、市場はかなりの勢いで拡大中です。また、Micoworksが事業領域とするCコマースの分野が急速に発達していることもあり、ビジネスチャンスがあると考えています。
Micoworksの社風
Q.急成長を遂げる御社の社風を教えてください。
お客様の期待を超えることで、良い意味で相手を驚かせようと励む社員が多いですね。社員の行動指標となる「MicoValue」の4項目のうち、真っ先に掲げている「WOW THE CUSTOMER」が根付いているのだと思います。
「お客様の真の課題に向き合い、成果で驚かせよう」という意味を込めていますが、もう少しかみ砕いて説明すると、言われた通りのことをやるのではなく、本質を見極め向き合い続け、相手が驚くような結果を目指そううという意味です。
そういうバリューに共感できる社員が集まっているので、自分の会社やお客様の期待を上回り、圧倒的な成果を導く仕事ぶりが全員に浸透しています。
Q.お客様からの期待を超えようとする社風があることが成長の秘訣なんですね。
そう感じます。社員の多くは、日頃の仕事において決して「このくらいで良いかな」で留まりません。だから個人としても組織としても、成長が自然と促される環境を作れているのだと思います。
また前提として、弊社がビジネスをしているデジタルマーケティングの市場は、成長を続けています。インターネット通販が成長してEコマースという言葉が定着しましたが、次に成長するのはSNSを通じたコミュニケーションを中心としたCコマースだと考えています。
ある調査ではCコマースの世界市場は2021年に4.5兆円でしたが、2025年には32兆円まで拡大するとされているのです。こうした追い風を受けてMicoworksには成長への意欲と活気があふれ、社員一人ひとりの成長の背中を押している面があります。社員も1年ごとに60人、100人、160人、200人と大幅に増えていて、切磋琢磨する環境はますます整っているのです。
Micoworksの社員
Q.社員の方々の特徴を教えてください。
多彩なキャリアや才能を持っているというのが特徴だと思います。
たとえば、世界的なCRM(顧客管理システム)提供企業のセールスフォースでトップセールスだった社員や、大手の商社や広告会社からの転職した社員もいます。エンジニア部門は国内だけでなくグローバルで優秀な人材を採用しており、社内で話をしているだけでも、そんな仲間たちからさまざまな刺激を受ける毎日です。
多様なキャリアや才能を持った人たちがいることによって、新しいビジネスのアイデアを実践するときや、仕事で悩んだときにはさまざまな知見を集結することができます。多角的な視点で物事を見られるというのは、Micoworksならではの特徴ではないでしょうか。
また、キャリアだけではなく、社員の趣味もさまざまなのが面白い部分だと思っています。野球やバスケットボールなどスポーツのほか、狩猟免許を持っている社員もいて、なかなか独特ですよね。
新卒採用でも、さらに多彩な人間性と才能を持った人材が集まってくれることを期待しています。
Q.そのような社員の中でも特に活躍している社員の特徴を教えてください。
常に自分を成長させたいと考えている人が活躍していますね。それは新入社員や若手社員であっても、幹部クラスの社員でも同じです。自分をどんどんアップデートさせようという意欲が活躍につながっています。
もうひとつはGIVER(ギバー)であることです。
Q.GIVERとはどういう意味ですか?
色々な意味が込められていますが、例えば自分が周りからフィードバックを受けて成長するだけでなく、相手に対してフィードバックを提供して周りの成長をも促すというマインドを持った人のことを指します「ALL FOR ONE」というバリューにもつながるマインドセットです。
仕事は1人でできるものではありません。特にMicoworksが手掛けるデジタルマーケティングの分野では、データの分析、課題解決策の提案、顧客企業の実情に合わせた調整などが必要なので、各セクションが協力して仕事をするのが重要になります。チームの力が成果につながるのが私たちの仕事ともいえるのです。
そのため、自分が得るだけでなく、仕事をともにする相手やチームにも貢献できて、皆で成長していくという意識が強い人ほど力を発揮しているのです。
ですから建設的なフィードバックを提供でき、また提供されたフィードバックをきちんと受け入れ変化を続けられる人材を、会社も高く評価しています。
Q.とても仕事がしやすそうなのは、そうした社風も関係していそうですね。
社員一人ひとりが互いに貢献し合い、皆で成長する。それがGIVERであるということで、最終的にはクライアントの満足につながるものだという共通認識ができています。
社員にGIVERが多いと思ったエピソードがあります。ある日、結婚式場の運営会社をクライアントに抱えている社員が、結婚式場のユーザー心理に詳しくないため、結婚式を挙げたことがある社員を対象にアンケート調査をしたことがあります。そのときもあっという間に多数の回答が集まりました。
こんなこともありました。飲食店のクライアントを抱える社員が、飲食店とお客様のコミュニケーションの実態を知りたいからという理由で、カフェでボランティアとして仕事を体験させていただいたケースがあります。実はその人は事業部長なのですが、一般的に「そこまでやるか」と感じられるようなことも、Micoworksではお客様を知るアクションとして当たり前なんですよね。
自分の経験や知識、情報をまわりに還元して、みんなで成長していこうという姿勢が企業文化になっているからこそ、このような行動が生まれるのです。スタートアップの多くは忙しくて、自分の担当する仕事だけで手いっぱいというケースも少なくないので、Micoworksは異例なケースかもしれませんね。
Q.働き方については、どんな特徴がありますか?
オフィスへの出社とリモートワークを組み合わせながら働いています。
勤務時間はフレックス制でコアタイムは10時から16時までです。私は朝型なので7時半くらいからオフィスに来て仕事をすることもあります。
Q.福利厚生には何か特徴がありますか?
多様な働き方にも関係するのですが、子どもがいる社員が全体の37%とほぼ3人に1人が育児中です。共働き夫婦でも子育てと仕事を両立しながら働けるように、環境づくりに力を入れている部分です。
将来的に家庭を持って子どもを育てながら仕事を続けたり、育児を経て仕事に復活したり、いろいろなライフプランを持っている人たちにも選んでもらえるような福利厚生体制を充実させていく計画です。
Micoworksの求める人材と会社の今後
Q.新卒採用も強化しているとホームページ(HP)で拝見しましたが、新卒の新入社員たちに求めること、採用で重視しているポイントは何ですか?
本格的な新卒採用は2020年からスタートしましたが、先ほどMico Valueのところで説明したように、マインド面では毎日成長しようという意欲があることや、GIVERになり得る人柄である点を重視しています。
能力の観点からは、自分の考えをしっかりと言語化できる力があってほしいですね。つまり自分の意図やアイデアを相手にきちんと伝えるため、ロジカルに話せる人材であってほしいと思っています。
私たちの仕事はマーケティングに関するデータ分析だけではなく、具体的な施策を提案する企業コンサルティング的な部分もあるので、ロジカルにきちんと話せることが必須です。
コンサルティングで最初にするのは、顧客企業と同じ視点に立って考えること。そのためには顧客企業のビジネスのポイントや課題などをしっかりヒアリングするコミュニケーション能力が欠かせません。
次に、ヒアリングした多くの情報を自分の中で整理して、顧客企業の望みをかなえるためにロジカルに考え、顧客に提案をおこないます。そこでまたコミュニケーション能力が求められるわけです。
Q. それらの能力をみるために、採用面接ではどのようなことを質問しますか?
必ずする質問は「どういう軸で就職活動をしているのか」です。そこで就活生が話してくれる回答内容で判断するというより、回答が自分と徹底的に向き合い、考え抜いた内容なのかどうか、その内容をロジカルに説明できているかどうかを見ています。
他人の意見を借りた内容や、つじつま合わせのような回答だったりしていないかをじっくり判断するようにしていますね。
Q.新卒社員としてMicoworksで働く魅力は何でしょうか?
会社は急成長を遂げているので、若手でも力があれば責任あるポジションで経験を積むチャンスがたくさんあります。実際に2022年の入社組で、すでのチームでマネージャーを務めている者もいます。そのほか新規プロジェクトをリーダーとしてけん引するような若手もいます。
Micoworksなら成長につながる経験を積める機会と、力を試せる裁量をセットで手に入れられるので、社会人デビューする就活生にとっては、この会社を選ぶうえでの大きな魅力だと思います。
社会人として成長していくには、「自分の力だけ」というのは難しいことです。ときには経験豊かな上司や先輩から助言してもらったり、相談に乗ってもらうことで壁を乗り越えるきっかけを得ることだってある。みんなそうやって成長していきます。
ですから、若手に適切なフィードバックをしてくれる先輩や尊敬できる上司が身近にいてくれる職場環境は、自分をブラッシュアップしていくうえで必要不可欠なもの。そんな環境を提供できるのもMicoworksが他社と違う点だと自負しています。
徳永綾乃さん(人材戦略部 採用・カルチャーチーム マネージャー)
Ayano Tokunaga・大学卒業後、ファーストリテイリング入社。店舗マネジメントなどの経験を経て転職。IT系ベンチャーとテクノロジー系スタートアップで人事・採用や社内組織構築、広報まで幅広い分野で活躍。2022年9月より現職