企業探検隊
伝統を今に活かし次世代に伝えるジャーナリスト集団|和える
- 142 views
目次

近年インバウンド需要が急速に高まるなかで、日本の伝統に改めて注目が集まっています。しかし、日本人であってもその本質をきちんと理解している人は多くはありません。
日本の伝統や歴史、担い手、魅力、ポテンシャル、そして課題──。こうした知識や情報はもちろん、その基盤にある日本ならではの精神性を大切にしながら、日本の伝統を現代に活かし、ご機嫌な人を増やす事業を展開しているのが「和える」です。
同社は日本の精神性の核となる“余白”を大切にしており、働き始めた社員が「生きやすくなった」と口にするほど。仕事においては精神的な自立や伝統を伝えるジャーナリストとしての姿勢を求めており、性善説で人材がのびのびと力を発揮できる環境を整えてきました。
そんな和えるの代表取締役である矢島里佳さんに、日本の伝統への想いや会社の雰囲気、組織の特徴やキャリアの展望について語っていただきました。
企業探検隊の発見|和えるの社風
Q.日本の伝統にかかわる事業を展開していらっしゃいますね。
「日本の伝統を次世代につなぐ」ことを目指して、従来の形にとらわれない事業・サービスを展開しています。
採用面接にいらっしゃる方は、もちろん日本の伝統への興味関心を持っていらっしゃいます。しかし、知識となると難しいですよね。当社としても、入社時点で専門知識は必ずしも求めていません。さまざまな伝統に関する知識は、意欲があれば日々の実践の中で学ぶことができるからです。
大切なのは素直さと起業家精神を持って、日々の仕事に能動的に取り組めることです。
Q.具体的にはどのようなことを大切にしながら仕事に向き合っているのでしょうか。
端的に言うと「余白」だと思います。時の流れが早すぎる現代、何事にも余白が不足しているように感じます。余白、間(あわい)が、争いではなく、調和を生み出す大切なカギだと感じています。
心に余白があると自分にも他人にも優しくなれます。生きると働くを“和える”ことで、より余白を生み出しやすくなるのだと思います。
そんな日本の精神性の智慧を活かし、和えるでは、自分や家族、ともに働く仲間を大切にしながら、ベストパフォーマンスを発揮できるプロフェッショナル人材を育んでいます。
企業探検隊の発見|和えるで活躍する人材
Q.御社で活躍する人材について教えてください。
「美しく稼ぐ」ことができる人です。「美しく」というのは、派手で華やかな美しさを指すのではなく、精神的に自立した美しさを意味しています。自分と向き合い、できること・やりたいことが見えていて、そのために地道に自己研鑽を積めることこそが、美しいと思っています。
またビジネスモデル自体が美しいと良いですよね。「三方良し以上」で稼げるビジネスこそ美しいと思います。こうした美しさをふまえて、文化と経済を両輪で回したい。そのような想いから「美しく稼ぐ」という言葉を掲げています。
Q.どうしたら“美しく稼げる”ようになるのですか。
「三方良し以上」を意識し行動に移せていれば、自ずと美しく稼いでいる人になっているはずです。
当社では採用時点で、精神的に自立した方を仲間にお迎えしたいと思っています。入社した瞬間から、ご自身の想いを着実にかなえていける環境です。
しかし、ただ夢物語のようにやりたいことを思い浮かべていても、実現はしません。やりたいことを実現するには自分を客観視し、メタ認知を働かせて必要な努力を積み重ねていくことが必須。その基盤になるのが自己対話なのです。そして自己対話をしていくうえでは、心身ともに健康であることが重要です。
そこで、ご自身を整えるお手伝いができるよう、月1回の日本鍼灸を福利厚生で無償提供しています。心身を労わるのはもちろん、日本の伝統医療に触れることもでき、日本の伝統を伝える者として一石二鳥だと思います。社員の多くがこの福利厚生を活用していて、好評ですね。
企業探検隊の発見|和えるで築くキャリア
Q.各々が自立して事業を進めていくということは、個人プレーが多いのでしょうか。
当社はプロジェクト単位で動いていくことが多いです。プロジェクトリーダーのもとで、チームを組んで各々が役割を果たしていきます。ですから完全な個人プレーではないですね。
ただし、リーダーはプロジェクトを率いていく役割であるというだけで、上司ではありません。フラットな組織の中で、役割に沿って各々の力を発揮しています。
また、会社の枠を超えて自分の「やりたい!」を実現している人もいます。たとえば国際交流事業をおこなっている財団にも参画し、当社の事業との相乗効果が生まれている事例もあります。当社で新規事業を自由に始めることも可能です。
やりたいことが明確になり、ワーキングスキルがともなえば、さまざまな挑戦の機会をご自身で生み出すことができる環境です。ぜひ既存の枠にとらわれずに成長をしてほしいですね。
Q.自分のやりたいことを枠にとらわれず形にできるのですね。
私たちは製品を企画・販売していますが、物販の会社ではありません。またリブランディングをしていますが、コンサルタントの会社でもありません。
私たちの本質は、ジャーナリストだと思っています。日本の伝統文化・精神性をさまざまな形で伝えることで、社会の中にご機嫌な選択肢を増やしていく。ジャーナリズム的精神を培いながら、唯一無二のビジネスパーソンへと進化できる場所が、和えるだと思います。
日本の精神性は奥深く、一生をかけて学び続けるもの。まさに修行ですね。年々、日本を訪れる外国人が増えています。なぜ日本に来たのか尋ねると、「日本の精神性を学びたいから」と。日本の精神性には、世界平和のヒントが詰まっているのだと思います。
21世紀は精神性の時代。日本の精神性を高めていくことが、日本が世界での存在価値を発揮していくカギになると確信しています。
社員の皆さんがやりたいことを重ねていく先に、各々が日本の伝統に潜む新たな価値を見出し、より広い世界へ伝えていってほしいですね。
Q.最後に就活生にメッセージをお願いします。
採用という言葉を使っていますが、私たちは家族になるくらいの覚悟を持って応募者の方とお会いしています。そのことが伝わっているのか、当社を受けてくださる方のほとんどが、当社が第一志望です。
応募される方には、なぜ和えるで働くとご自身がご機嫌になるのか? ご自身の自分事と、和えるの一員となって、日本の伝統を次世代へつなぐことのつながりを言語化してほしいですね。
当社では、年齢、性別、これまでのキャリアを問いません。あなただから、そして和えるだからできることを突き詰めて、ぜひ教えてください。私たちが一方的に選ぶのではなく、お互いに選び合う関係でありたいと思っています。
そうやって自立した形で選び合ったダイヤの原石のような方と、家族のように永くご一緒できるとうれしいです。
2031年には、私は社長を引退して相談役になります。2代目社長候補者も大募集していますので、ぜひ挑戦したい方をお待ちしております。
矢島 里佳(代表取締役)
Rika Yajima・19歳の頃から全国を巡り、「日本の伝統を次世代につなぎたい」という想いで2011年3月に和えるを学生起業。日本の伝統や先人の智慧を暮らしの中で活かしながら次世代につなぐため、多様な事業を展開中。「日本の伝統を通じて、ご機嫌(ウェルビーイング)に生き、働く」をテーマに、講演会やワークショップもおこなっている
企業詳細:コーポレートサイト