キャリア講義

決めた道を正解にできるのは自分だけ|ありたい自分に近づくために覚悟をもってやりきろう

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目次

  1. 笠間 雄介さん(Hajimari intee事業部 ゼネラルマネージャー)
  2. 3年経ったときに見える景色でキャリアを見つめ直す
  3. ファーストキャリアで仕事に対する「基準」が作られる
  4. 自ら選んだ道を正解にできるのは自分だけ

笠間 雄介さん(Hajimari intee事業部 ゼネラルマネージャー)

Yusuke Kasama●横浜国立大学理工学部卒業後、野村證券に新卒入社。主に中小企業オーナーや医師、地元の名士など、富裕層に対する新規開拓業務および資産管理業務に従事。2019年にITプロパートナーズ(現:Hajimari)へ入社

企業詳細:コーポレートサイト採用ページ

Q.学生時代はどのような軸で就活を進められていたのでしょうか?

就活を始めた当初からは、きちんとした就活の軸はもてていませんでした。徹底的に自己分析をしたり企業の人と対話を重ねるうちに、徐々に軸ができあがった形です。

そもそも、当時の自分にやりたいことは特になくて。でも、今後やりたいと思ったことができたときに、いつでも挑戦できる人生でありたいという思いはありました

そこで、将来やりたいと思ったことに挑戦できるように選択肢を広げたいと考えたのです。そのためには、どの会社にもある職種で能力を高めていく必要があると思い至り、営業職を選びました。

そこからさらに、自分のありたい姿をかなえるためには、営業職の中でもどのような要素が必要なのか・どのようなスキルを高めるべきなのかを考えて決めた企業選びの軸がこの3つです。

この3つがそろっている業界に行きたいと考えるようになりました。

Q.この軸について、もう少し詳しくお伺いしたいです。

ビジネスでは、身内だけでなく知らない方々と一緒に仕事をします。そこでもっとも大切なのは信頼関係だと考えました。

「笠間なら間違いない。」そのような自分自身に信頼がなければ取引が始まらないような環境に身を置き、信頼関係をいかに構築するか。そこを自分にとっての強みとして磨いていきたいと考えたのです。

その点無形商材やお金など、大切なものを扱う取引は信頼関係があってこそだと思います。このような視点で就職先を探した結果、野村證券での営業職をファーストキャリアとして選びました。

3年経ったときに見える景色でキャリアを見つめ直す

Q.その後3年勤めた野村證券を転職することになりますが、その経緯についても教えてください。

先程もお伝えしたとおり、新卒のタイミングでは自分にやりたいことがありませんでした。そうした中で選んだファーストキャリアだったので、3年間働いたときに「その時見える景色で一度キャリアを考え直そう」と決めていました

それで、実際に3年が経ったタイミングで、「本当は何がしたいのか」「このままでいいのか」と改めて考えることにしたのです。

そんなことを思っていた矢先、ある転機が訪れます。それは、市場相場の急落でした。当時の仕事は、新規顧客開拓のための営業。相場が崩れたことがきっかけで、自分の提案によりお客様に損をさせてしまったのです。

どうにか挽回に努めようと、当時の上司や先輩たちの力を借りながら株式の勉強をしました。ただ少し挽回できたとしても、再度相場が予期せぬ出来事で急落するとまた戻ってしまう。そのような日々が続きました。

この出来事で、自分が提供したサービスの最終的な良し悪しを最後まで自分でコントロールできず、外部要因に左右されてしまうことにやるせなさを感じました。

大前提、証券の仕事は絶対に必要な仕事だとは思っています。しかし結局自分は自分自身で顧客の声に応えられるサービスを作っているわけではなく、企業の株式を商品として仲介営業しているだけなのだなと。

その経験を通じて、自分で顧客の声を聞き、改善を繰り返しながら、本当に求めているサービスをつくり上げていく力が欲しいと思うようになりました。そこで、自分の意志や考えでサービスをつくり上げる経験ができる環境へ身を置くことを決めたのです。

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Q.転職活動時は、就活時に比べて企業選びの軸などは大きく変わりましたか?

「人の大切なものを扱う」という点は変わらず大切にしていましたが、基本的には軸は変わりましたね。まずは「自分の意志や考えでサービスをつくり上げられる能力を身につけられる環境」であること。そして「これから頑張る人や組織の力になれる」こと。

就活時の軸に比べて具体化された軸になってきたと思います。これはやはり実際に働いて経験を重ねることで軸がブラッシュアップされたからでしょうね

Q.働く中でやはり軸は変わっていくのですね。それ以外にも、就活時と比べて転職活動時に改めて意識していたことはありましたか?

転職先を選ぶ際には、どの選択肢がより「ありたい自分」に近づけるかを意識していました。

テクノロジーの発達や働き方の多様化により、キャリア形成の手段は無数に存在しています。「この道でしかありたい姿に近づけない」ということはほぼありません。その多様な手段のなかで、どの手段がより自分のありたい姿に近づけるかを考えて選ぶようにしていました

就活のときは「いかに自分のキャリアを有利に進めるか」を考えることが多くありました。しかし転職のタイミングでは、自分の強みを最大限に活かしつつ、人の課題を解決し役立てる状態を目指しました。

自分の強みを把握して、それを活かせる領域を増やしながら・尖らせながら、人の役に立つキャリアを描く。そうすることで、かえって自分自身のやりがいや幸せを実感できるのではないか、と思うのです。

ファーストキャリアで仕事に対する「基準」が作られる

Q.では、学生がファーストキャリアを選択するうえで、どのような視点を持っておくと良いとお考えでしょうか。

ファーストキャリアでは、「仕事に対する当たり前の基準」が作られると考えています。就職して初めて仕事を覚えていくなかで、仕事の内容と同時に、仕事に対する姿勢やこだわり、どの程度頑張るか、といった基準も学んでいきます。

人の習慣の形成には、その時の環境が大きく影響するといわれています。一度基準が作られれば、その後それを下回ることはあまりありません。しかし、後から基準を上回るレベルに合わせようとするのは、かなりの労力が必要です。

つまり、ファーストキャリアでの仕事環境が自分の「仕事に対する当たり前の基準」を形作り、その後のキャリアに大きな影響を与えるということ。そのため、ファーストキャリアでの企業選びには、仕事内容だけでなく、仕事環境についても注目する必要があると思っています。

Q.たしかにおっしゃる通りですね。ここの仕事環境について、どういう部分に着目すればわかるでしょうか。

企業の仕事環境を図る一つの基準として、仕事への責任の度合いがあります。これは企業の規模や扱う内容から予想することができます。

もちろんどの仕事でも責任は大きいですが、たとえば人の命やお金・キャリアなど、人の人生に影響を与えるものを扱う仕事は、それだけ任せてもらう際の責任も大きいです。

また会社の規模が小さく、若手がリーダーにならないと立ち行かない場合も、個人の責任範囲が大きくなると思います。

仕事環境で企業を選ぶ際は、任せられる責任の大きさや組織規模、目標がどれくらい課されるかといった内容に注目するといいでしょう

Q.では、その後、選んだ環境でキャリアを形成していくにあたって、大切にすべき心構えについて教えてください。

私が思う、大切なことは2つあります。

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まずは結果が出るまでやりきること。仕事をしていく中で楽しいことやしんどいことはたくさんあると思います。そうした困難な状況で「どのように壁を乗り越えたか」といった、その人しか味わったことのない経験の一つひとつが、自分自身のキャリアに必ずつながっていくもの

どんな仕事であれ、自分が進むと決めた環境ならば、まずは成果が出るまで諦めずに取り組んでみることが大切です。

もう一つは、自分の強みを活かしながら社会の役に立つ方法を模索すること。就活でも自己理解や社会理解に取り組んでいると思いますが、これらは社会人になってからこそが本番だと思っています。

社会人になってからは、仕事での実践を通して浮かび上がる、自分の強みを把握することが求められます。なぜなら、強みを活かせるほうが自身のパフォーマンスを発揮しやすいから。

そこに人の役に立つ方法を掛け合わせていきます。いま社会でどういうことが起こっているのかをインプットし、その中で自分の強みを活かして社会の役に立つにはどうしたらいいか、考え続けることが求められます。

これが私の経験にもある「軸のブラッシュアップ」。これを考えることで、キャリアでのつまずきや、先が見えなくなる状態を回避することができます。

Q.仮にキャリアチェンジを考えた時、その選択の指針となるものはあるでしょうか。

やはり「自分がどうありたいか」ですね。

今の時代、さまざまな選択肢がありどれが正解ということはありません。逆にいえば、どの道を選んでもありたい姿に近づくことはできる。その中でも、自分自身が心から「自分の力で正解にしていきたい」と思える道を決断することが大切です。

それでも悩むことはあると思うので、そのときは、未来の自分が振り返った時、どの選択をした自分を誇れそうか、後悔しなさそうかという考えを私はよくしますね

そしてその選択の精度を高めるためには、やはり社会人になってからも自己理解・社会理解を重ねていくことが欠かせないのです。

自ら選んだ道を正解にできるのは自分だけ

Q.笠間さんの視点から、活躍できる人材に共通することはありますか?

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いろんな事象に対して、自分自身でそれの意味を見出して行動できることだと思います。単純な作業一つでも、そこにどういう意味を見出すかはとても重要です。

与えられた意味ではなく、自分のなかでどういう意味付けをしていくのか。自分はこう意味づけしてやっていく、と自ら決めて行動できる人は優秀だと思います

そうでなければ、とても受動的な人間になってしまう。誰かに「こういう意味があるんだよ」と言われないと物事を進められない人間になってしまうと思います。そうなっては、自分でアレンジもブラッシュアップもできないまま。成長にはつながりづらいですよね。

Q.特に、特別なスキルや能力が必要というわけではないということですね。

そうですね。でもこれを新卒のうちから実践することがものすごく難しいのですよね。

でも、これは「考える」という習慣があれば誰でも簡単にできることでもあります。与えられた仕事に対して、自分はこの仕事からどんなものを得たいかなど、自分なりの意味づけを仕事に常にしたうえで臨んでいってほしいです

Q.ありがとうございます。では最後に就活生が今後より良いキャリアを描いていくためのアドバイスやメッセージをお願いします。

今は本当にいろいろなキャリアの形があり、自己実現の方法もいろいろ。だからこそどの道を選べばいいか迷うと思います。

しかしどんな選択肢を選んだとしても、その選択を正解にできるのは自分しかいないと思うのです。だからこそ、自分自身の選択を正解にしていくためにも、成果を出すことに集中して取り組むことが大切です

どれだけいい環境にいたとしても、自分が頑張らないと自己実現には近づきません。選んだからには自ら道を切り拓く覚悟をもってやっていくことで、やってよかったと言えるようなキャリアを築けると思います。

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