就活の悩み

「残業嫌だ」と思う人が知っておきたい就活の進め方と考え方

「残業」の印象とは

残業は嫌だ、ブラック企業だと思っている就活生が多いかもしれません。実際、残業が多すぎると充実した生活を送れずに体を壊してしまいます。しかし、残業が嫌だからと言って、最初からワークライフバランスばかりを考えながら就活しても、なかなか就職するのは難しいでしょう。企業からはやる気がないや、熱意がないとか誤解されるかもしれません。

そんな残業について、一般的にどんなイメージが持たれているのでしょうか。内閣府の「ワークライフバランスに関する意識調査」結果速報(平成25年11月)では、残業している人のイメージは多い順に、頑張っている人・責任感がある人・仕事が遅い人という結果です。上司や同僚は長時間残業する人を仕事熱心な人と思われやすい反面、時間の管理が悪くて仕事が遅い人だと、良くないイメージを持たれる場合もあるようです。

知っておきたい残業の概要

それでは、まず残業の概要について学んでおきましょう。残業と一口に言ってもいくつかの種類がありますし、また何故残業が発生してしまうのかという根本的な理由を探ることも大切です。

その辺りは企業によって異なるところもありますが、共通点もいくつかあります。残業が発生する原因をある程度掴んでおけば、入社する前に社風を見極め、残業が多い会社かどうかを見抜く参考になるのではないでしょうか。

「法内残業」と「法定時間外労働」

残業には2種類あります。労働基準法で定められた「法内残業」と「法定時間外労働」の2種類です。労働基準法で定めた残業は、企業が決めた就労時間を超えていますが週40時間(1日8時間)以内の「法内残業」と、それを超えた「法定時間外労働」2種類です。

働く側から分けると「やらなければならない残業」と「無駄と思われる残業」の2種類になります。ため、サービス残業という言葉も耳にしたことがあるでしょう。

雰囲気的に帰れず残業する人もいる

就労時間は終わっているのに、なぜ早く帰れないのかと思う人もいるでしょう。帰りにくい人は、上司がまだ帰らないから、自分よりできる同僚がまだ残業しているからという理由があるようです。自分の仕事が終われば、周りにかまわずさっと帰れる人もいますが、長年働くお局さまを気にする女性社員や新入社員であれば特に難しいでしょう。

しかし、これは捉え方の違いです。上司や同僚など残業している人に対して、頑張っている、責任感が強いなどポジティブなイメージを持っている場合には、帰りにくいと思う顔しれません。しかし、無駄な残業を削減する努力をしている企業には、そんな雰囲気はありません。

社風が残業を良しとする文化の企業もある

就活生にとって残念ながら、残業するのが当たり前という社風の企業は存在します。どの仕事のどんな残業をしているのか、残業内容に関わらず、ただ長時間労働をしている目に見える姿だけで努力が評価される企業もあります。未だに残業に対して、頑張っている・責任感が強いなどポジティブなイメージがある以上、残業を良しとする文化は絶えないでしょう。

残業のメリット

残業というとマイナスのイメージですが、残業はデメリットばかりなのでしょうか。ここでは、残業のちょっとしたメリットを2つご紹介します。

業務経験を多く積める

残業をすれば人よりたくさん実務をするため、より経験が積めます。つまり業務経験も人の倍積めるのです。特に入社して間もないころは仕事を覚えることもままならず、とても成果を出せる仕事などできません。インターンで入った同僚がいればスタート時点で既に実務能力の差があります。一斉にスタートする場合でも取り組み方を工夫し、たくさんの実務を積むことで、人より仕事を早く覚えて成果が上げられるようになるでしょう。

企業によっては残業代がつく

新卒で入社した場合、理想としていた給与よりも低い可能性があります。そんなときに、仕事をした分だけ残業代が入るのであれば、仕事をしてもいいと考える人も少なくないのではないでしょうか。

もちろん、サービス残業で残業代がつかないのに膨大な仕事量が振られてしまう場合には話しが別です。

残業が多い少ないはもちろん企業によりますが、業界ごとに見ても残業の多い業界と少ない業界というのはあります。そのため、残業を中心に就活したい人は、まずいろんな業界を知るところからはじめましょう。

残業の有無は働いてみないとわからない

残業の有無は実際に入社して働いてみないとわからないのが実際のところです。また、入社数か月は定時に帰れていたのに、数か月後からは仕事量も増え残業続き、という人も少なくありません。

では、少しでも残業のない会社に就職するためには、どのような確認方法があるのか、ここでご紹介します。

インターンに参加して様子を見る

残業の有無には企業で働いてみないと分からないものですが、インターンに参加するとある程度の空気が計れます。上述した通り、残業は職場の雰囲気から発生することも多いため、職場の空気感を観察すると、就社後に残業が発生するかどうかを見極められます。

とはいえ、インターン中はあくまでも仮の姿にとどめている企業も多いものです。企業としてはあまり学生に嫌な部分を見せて応募を敬遠されるわけにはいきませんので、なるべく長時間労働や営業ノルマといった厳しい部分は見せない可能性もあります。

OBやOGに働き方を聞く

伝手があるのであれば、OBやOGに直接話を聞いてみることをおすすめします。やはり実際に働いている人の生の声に勝るものはありませんので、OBやOG訪問の機会があるのであれば、残業についても尋ねてみましょう。

質問する際は、「残業はどのくらいありますか?」といきなり不躾に聞いては、ネガティブな印象を与えてしまいます。そのため聞き方には気を付けなくてはいけません。例えば、「1日のスケジュールを教えてください」や「今の会社は働き方に満足していますか?」「就業後の過ごし方はどんな感じですか?」などから残業時間についても読み取るようにしましょう。

インターネットでも情報を得る

インターネットを活用すれば、実際に働いている人の声を調べられます。今は就職や転職の口コミサイトも多いので、そういったところに自分の志望企業の口コミがあれば、積極的に収集しておきましょう。

ただ、インターネット上に流れている情報は玉石混合である場合も多いため、情報の信憑性という点では上述した手法には劣ります。もしかしたら実際に働いている人ではなく競合他社の人間が嘘を書いている可能性もありますし、実際に働いてはいたものの、事実とは異なる内容を書いているケースもあるでしょう。

就職サイトの口コミに限ったことではありませんが、そういった偽の情報に踊らされず、自分にとって価値ある情報の取得が大切です。

面接で残業についての質問はNG

面接時には最後に質疑応答の時間が設けられるケースも多いですが、その際には残業についての質問は控えた方が無難です。労働者側としてはなるべく残業の少ないところに就職したいと思うのが自然ですが、企業側としては入社前から残業にフォーカスしている社員はポジティブではありません。

残業というとどうしても悪い印象を持ってしまいますが、会社で働いている以上突発的な事態が生じるケースもあります。例えば、納期があまりにもタイトで間に合わなかったり、関連部署のミスでスケジュールが延期してしまったりなどが挙げられるでしょう。

残業が嫌な人は会社の雰囲気やインターネットで情報を得よう

残業がないにこしたことはありませんが、完全に避けるのは難しいものです。しかし、残業のない、または少ない会社を探すためには、選考時やインターンシップ時の会社の雰囲気、そしてインターネットによる情報検索が有効です。

また、インターネットやOB・OG訪問で働いている人の生の声を聞くことができれば、この上ない情報源になります。なるべく多方面から信憑性の高い情報を得る努力を怠らず、可能な限り自分と相性の良い企業を見つけ、就活を進めていきましょう。

 

 

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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