企業研究
【事業内容とは】業務・職務内容との違いや例5つをご紹介
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目次
事業内容とは何かを理解できていない人は多い
就活では「事業内容」という言葉が頻繁に登場しますが、事業内容とはどのような意味なのか、正しく把握できていない人は多いです。就活をスムーズに進める上では、言葉の意味をきちん理解するのは大切なことであり、意味を間違えて使っていると、思わぬ失敗を招く可能性もあります。
例えば「御社の事業内容に共感して」とアピールした場合でも、事業内容の認識が間違っていれば、意図したことが伝わりません。また、基本的な言葉を理解していないことで、就活への意欲が低いと思われる可能性もあるので注意が必要です。事業内容は、就活だけではなく、就職後にも頻繁に登場するビジネス用語なので、正しい意味を理解して適切な使い方を把握しておきましょう。
「事業内容・業務内容・職務内容」の違い
事業内容を理解する上でポイントとなるのが、業務内容や職務内容との違いを明確にすることです。事業内容の意味を正しく把握できていない理由の多くは、類似する言葉の存在が大きいです。事業・業務・職務の正しい意味を把握して、違いを理解しましょう。
事業内容:企業単位の仕事
事業内容は企業として取り組んでいる仕事です。企業単位の仕事なので、仕事を表す言葉としては最も広域で、内容も漠然としていることが多いです。例えば物を売る仕事の場合、商品の生産、開発までおこなっているのか、それとも販売だけをおこなっているのかで、事業内容は異なります。
生産や開発まで一貫しておこなっているのであれば、企業の仕事は商品の生産、開発、販売です。外部から商品を受注して販売だけを担当している場合、事業内容は商品の販売に限定されることになります。事業内容は企業全体で取り組んでいる仕事であり、手広く事業を展開している企業であれば、事業内容の幅も広くなります。
業務内容:部署単位の仕事
業務内容は企業における部署単位の仕事であり、事業内容よりやや狭い範囲の仕事を表します。企業にはさまざまな部署があり、それぞれで受け持つ仕事の内容は異なります。たとえば商品の販売をおこなう企業でも、実際に商品を販売、営業する部署もあれば、売上を記録し、管理する部署もあります。
また、人事や事務など、業界に関係なく存在する部署もあり、それぞれ部署ごとの違いを表したものが、業務内容と考えましょう。業務内容は事業内容よりも狭い範囲を指した言葉であり、事業内容が広いほど、業務内容も広がりやすいです。
職務内容:個人単位の仕事
職務内容は、業務内容よりもさらに小さく、個人単位の仕事を表したものです。ひとつの部署にはさまざまな人がいて、それぞれで受け持つ仕事の内容は少しずつ異なります。部署としてひとつの大きな仕事があり、その達成に向けて仕事をしていることは共通していますが、業務の割り振りは個人で違うことは理解しておきましょう。
もちろん、部署で共通した仕事もあるため、すべての内容が違うとは限りません。共通した仕事の場合は、職務内容も一部は同じということになりますが、すべて誰かと一緒ということは基本的にはないと考えましょう。事業内容から考えれば狭い範囲の仕事ではありますが、その分責任の所在が個人にかかっているため、より身近で重要な仕事と言えます。
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事業内容の例5つ
事業内容は企業単位でおこなう仕事を指しますが、言葉の意味だけではなかなか具体的なイメージまで掴むのは難しいでしょう。事業内容についてさらに理解を深めるためにも、実際の例を参考にしながらイメージを含ませることが大切です。
事業内容は業界によって異なりますが、さらに詳細まで見れば企業によっても違います。同じ業界でも企業ごとに事業内容は異なるため、業界における事業展開の幅も考えながら、事業内容への理解を深めていきましょう。
商社の事業内容
商社の基本的な仕事は、商品を仕入れ、流通させる卸売の仕事です。そのため、大枠の事業内容としては、卸売になりますが、さらに自社で商品の開発や生産をおこなっていることもあります。自社商品を持つ企業の場合は、卸売だけではなく、商品の開発、生産も事業の一環となり、これも事業内容に含まれます。
また、国内だけではなく、海外にもサービスを提供している場合も、事業内容として考えられることが多いです。国内と海外では事業の区分が違っており、国内部門、海外部門で明確に分けている企業も少なくありません。基本的な事業内容は、卸売がベースになりますが、企業によっては商品の開発や生産、その品質管理、さらに海外展開も事業に含まれることは理解しておきましょう。
銀行の事業内容
銀行の事業内容は、お金の融資や銀行サービスの提供などが主になるでしょう。融資は企業と個人両方に向けたものであり、それぞれで区分が別になっていることも多いです。銀行サービスの提供は漠然としていますが、詳細まで見れば銀行での窓口業務やATMサービスなどさまざまです。
銀行で利用できるサービスの総称として銀行サービスとしていることも多いです。銀行によっては不動産を扱っていたり、証券や保険などを扱っていることもあります。これらを扱う場合は、不動産事業、証券・保険事業も事業内容としてプラスされます。銀行業界の仕事は幅広いため、事業内容も広く設定されていることが多いです。
公務員の事業内容
公務員といっても仕事の幅は広いため、事業内容は多岐にわたります。しかし、基本的には公共の福祉の実現を目的としており、それを達成するための活動やサービスの提供が、事業内容と言えるでしょう。公務員でも各省庁で働く人もいれば、学校教師や警察官、消防士まで、職業の幅は非常に広いです。
職業の幅が多岐にわたるため、事業内容も広いと考えられがちですが、公務員というすべてをまとめて仕事の目的を考えれば、公共の福祉の実現で目的は共通しています。公務員というひとつの枠組みを事業内容とするなら、学校教師や警察官、消防士という職業は業務内容に該当します。
病院の事業内容
病院の事業内容は医療サービスの提供であり、基本的にはどの病院でも同じです。病院は規模によって診療科の数やおこなえる治療が異なりますが、それが業務内容の違いであって、事業内容の違いではありません。病院の規模に関係なく、医療サービスを提供している場合は、事業内容は同じと言えます。もちろん、医療サービス以外にも事業範囲を広げている場合は事業内容も上乗せされ、さらに幅広くなります。
大きな病院であれば、病院の経営そのものを事業内容として含んでいることも多いでしょう。病院と似たものでクリニックがありますが、クリニックは外来のみの診療で、基本的には入院患者は受け付けていません。入院の可否によっても事業内容は異なるので、この違いも覚えておきましょう。
市役所の事業内容
市役所職員は公務員のひとつなので、公務員という枠組みで見れば事業内容は公共の福祉の実現です。ただし、市役所をひとつの機関として見た場合は事業内容も異なり、各地域における公共の福祉の実現やそれに伴う窓口業務などが、事業内容に該当するでしょう。
市役所での仕事は基本的には窓口業務や手続きが多く、大部分ではどの地域でも共通しています。しかし、市役所ごとに詳細な取り組みは違い、地域の活性化を目的としたプログラムを独自に展開していることもあります。
同じ市役所でも地域ごとに特色は異なりますが、これはあくまで業務内容や職務内容であり、事業内容ではありません。事業内容という大枠で考えた場合は、地域の活性化も地域の公共の福祉の実現に該当すると考えましょう。
業務内容や職務内容を聞かれる「職務経歴書」
職務経歴書というのは、現在までに携わってきた職業を書くものです。例えば就職していた企業の事業内容はどのようなものであったか、また自分が配属された部署での業務内容や職務内容がどのようなものかを記述します。就職したことがあるのであれば、その職務内容を大まかにでも記述すると自己アピ-ルとなることもあるでしょう。
特に専門性が求められる仕事の場合には、所属していた内容について詳しく記述しなければならない場合があります。
就活において職務経歴書は不要
新卒の就活の場合には、職務経歴書を求められることはほとんどありません。というのも、就活生は職歴がないことが一般的であるため、職務経歴書は不要なのです。就活で必要となるものは、履歴書やエントリーシートとなります。
ただ、職務経歴書を書く必要はありませんが、言葉の意味を理解しておくようにしましょう。事業内容や業務内容、職務内容とは具体的にどのような内容を指すのかを把握しておくことが大切です。
万が一提出を求められたら「職歴なし」と記入する
就職活動で新卒の場合には、企業側から職務経歴書を求められることはありません。ただ企業によっては、職務経歴書を提出するように指示されることもありますので、その場合は作成するようにしましょう。
新卒で職務経歴書を作成する場合、記入欄には「職歴なし」と記載してください。実際に職歴がありませんので、そのように記述しても企業側の印象などが悪くなるということはありません。曖昧な記述をすると、かえって不審な印象となりますので注意してください。
アルバイト歴を書く場合の記入例
<アルバイト職歴>
平成□年□月 株式会社□□入社
アルバイトとしてフルタイム勤務
接客や商品の販売を中心に勤務し、在庫管理や品出しなどを実施していた。
平成□年□月 同社 退職
アルバイト歴を書くように指示があった場合には、上記のように記述しましょう。企業によっては、アルバイトの経験やその職歴を知りたいと求められることがあります。一般的には少ないことですが、アルバイト内容が評価の対象となることもあります。就活している企業に関係するアルバイト内容であれば、アピールポイントとして重要な要素となります。その場合には、詳細まで仕事内容を記入すると、好印象となるでしょう。
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事業内容とは企業単位の仕事内容であり業務内容や職務内容とは異なる
事業内容は就活で頻繁に登場するだけではなく、就職後も使われることの多いビジネス用語です。事業内容に限らず、業務内容や職務内容なども正しく把握し、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。就活ではビジネス用語が数多く登場し、意味をよく考えずに当たり前に使っている人も多いのではないでしょうか。
当たり前に使っている言葉でも、いざ正しい意味を問われれば答えられず、認識が間違っているということもあるので注意しなければなりません。事業内容をはじめとして、さまざまなビジネス用語を理解し、細かい部分まで目を向けて就活の攻略を目指しましょう。