企業研究

会社の強みの例|SWOT分析や情報収集の方法をご紹介

会社の強みや弱みを知ろう

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就職先を上手に見つけて志望企業を選定するには、会社の強みや弱みを理解することが大切です。会社によって所属する業界や事業内容が違うように、持っている特徴や性質は大きく違います。当然強みや弱みも違っており、それらを知ることが就活を有利に進めるための秘訣と言えるでしょう。

強みや弱みを知るためには、念入りに情報収集をおこない、さらに情報を活用して分析をおこなうことが大切です。分析の方法は数多く存在しますが、会社の強みや弱みを整理するなら、SWOT分析がおすすめです。情報は集めるだけではなく、適切に利用できてこそ意味があります。SWOT分析の例も参考にしながら上手に情報を集めて分析し、細部まで理解を深めて志望先の選定をおこないましょう。

会社の強みや弱みを知るべき理由

会社の強みや弱みを知るべき理由

会社の強みや弱みを知ることは、就活をスムーズに進める上では欠かせない作業です。しかし、なぜこれらをおこなわなければならないのか、理由が分からず必要性を疑問視する人もいるでしょう。就活ではやるべきことが非常に多く、会社の強みや弱みの分析まで考えると、負担はさらに大きくなります。負担が増える=就活が難航すると思われがちですが、会社の強みや弱みを知ることについてはこの限りではありません。強みや弱みを知るべき理由を知り、就活においていかに重要なことか理解しておきましょう。

企業理解に繋がる

会社の強みや弱みを知ることは企業理解に繋がり、より自分に合った就職先を見つけやすくなります。就活は単に就職を決めるだけではなく、適性のある企業に就職して活躍することが大切です。採用がゴールではないため、その後のことを考えるためにも、強みや弱みを知って企業への理解を深めることは重要でしょう。

また、企業理解が深められることで、選考でのアピールもしやすくなり、内定の獲得率も上がります。採用担当者は自社への理解が深い=就職意欲が高いと判断するため、細部まで情報を把握していることで、高評価が獲得しやすいです。就職先の選定ミスを防げるだけではなく、選考も有利に進めやすくなることからも、会社の強みや弱みは積極的に知っておくべきと言えるでしょう。

将来性が分かる

志望先の将来性を知るためにも、会社の強みや弱みは把握しておかなければなりません。一般的に安定していると言われる業界や企業はありますが、あくまで可能性が高いだけで、どこでも不安定になるリスクは抱えています。日本を代表する企業であっても、何らかの理由によって潰れてしまう可能性もあるのです。

業績が格段に落ちて、本当にやりたい仕事ができなくなるという可能性もゼロではありません。会社の強みや弱みを知ることで、この先も生き残ることができるかが分かり、将来性の有無の判断に役立ちます。より安全で安定した企業に就職するためにも、会社の特徴を細かく把握して、将来性を分析しておかなければなりません。

就職後のビジョンを考えやすい

就職はゴールではなくスタートであり、そこから何年、何十年と働かなければなりません。会社の強みや弱みを知ることは、何十年と続く社会人生活のキャリアを考える上でも重要であり、将来のビジョンを明確にするためにも役立ちます。就活を成功させるには就職後のことまできちんと目を向ける必要があり、5年後、10年後のことまで想像しておかなければなりません。

ビジョンを思い描くためには志望先の特徴を把握して、今後どのように動くか、成長するかを知る必要があります。明確なビジョンは会社の動きに合わせた将来像とも言えます。将来のビジョンを考えることは、就職後の成功はもちろん、選考での高評価にも繋がるため、非常に重要と言えるでしょう。

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会社の強みはSWOT分析で知る

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企業理解を深めるには、会社の強みや弱みといった情報を集めることが大切ですが、それだけでは不十分です。理解を深めるには集めた情報を適切に活用する必要があります。情報を活用し、さらに理解を深めるにはSWOT分析を用いましょう。SWOT分析は会社の強みの理解に適した分析方法であり、正しくおこなうことでより細部まで状態を把握することができます。また、SWOT分析は会社の強みだけではなく、自己分析といったその他のシーンでも利用できるため、やり方を覚えておくと便利でしょう。

強み・弱み・機会・脅威

SWOT分析をおこなうには、まずは情報を4つの区分に分けます。そもそもSWOT分析のSWOTとは、強み・弱み・機会・脅威の英語の頭文字を取ったものです。集めた情報をそれぞれに振り分けて表にすることで、整理や分析がしやすくなるでしょう。SWOT分析の表は左上が強み、右上が弱み、左下が機会、右下が脅威となるよう配置します。

票の左半分がプラスの要因、右半分がマイナスの要因になり、それぞれを見比べることで会社の状態を正しく把握することができます。各項目に記載する情報はひとつに絞る必要はなく、思いつく限りいくつでも記載しましょう。ひとつでも多くの情報を記載しまとめることで分析の精度は上がり、より企業理解を深めることができます。

内的要因と外的要因

SWOT分析ではさらに、内的要因と外的要因の2つに分けられます。4つの項目を表にした際、上半分が内的要因、下半分が外的要因に該当します。つまり、強みや弱みは企業内部から見た特徴、機会と脅威は社会や競合他社などから受ける影響です。強みや弱みについては実際に企業で働いてみないと詳細までは分からないため、可能な限りの記載で構いません。

対して機会や脅威については、業界・企業研究を深めたり、経済・社会情勢を知ることでより多くの情報を得ることができます。就職前のSWOT分析では、外的要因のほうが情報を集めやすく、より多くの情報を集めることが理解を深めるカギです。さらに外的要因は同業界なら共通する場合も多いため、一度集めると他の会社の分析に利用できる可能性もあります。

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SWOT分析の情報を集めるには

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SWOT分析をおこなうことで、対象の企業の強みや弱み、社会から受ける影響を把握することができます。しかし、分析を進めるには情報が必要であり、それらの入手も考えなければなりません。情報収集はSWOT分析を成功させる要であり、正しい情報をいかに多く手に入れるかが重要です。情報収集の方法は複数あり、状況に合わせておこなうことで、より多くの情報を得ることができます。SWOT分析に必要な情報を集める方法を知り、積極的な情報収集をおこないましょう。

企業説明会に参加

会社に関する情報を集めるには、企業説明会に参加するのがおすすめです。企業説明会では、対象企業の情報が詳細まで手に入るだけではなく、業界についての理解も深められる可能性があります。業界の情報とは、SWOT分析では外的要因の2つに該当します。ただし、業界に関する情報がどこまで得られるかは、会社ごとの説明内容によって異なるため注意しなければなりません。

自社への理解を深めてもらうために、業界のことを含めて説明をおこなう企業は多いですが、場合によってはほとんど業界についての情報には触れられないこともあります。基本的には会社の強みや弱みを知ることがメインの目的のため、外的要因の2つについては別の方法で情報を収集するのが確実でしょう。

OB訪問やインターン

OB訪問やインターンも情報収集の方法ではおすすめであり、SWOT分析4つすべての項目をバランスよく入手できることが特徴です。OB訪問で実際に企業で働く人の話を聞くことで、会社の強みや弱みを知ることができ、質問次第で機会と脅威に触れることもできます。明確な答えが得られるとは限りませんが、企業内部の人が考える外的要因は聞いて損にはならないでしょう。

インターンもOB訪問と同様に、会社の強みや弱みは細部まで理解しやすいです。機会や脅威はインターンの内容によって異なりますが、企業説明会よりも詳細な情報を得られる可能性が高いため、これらも知りやすいでしょう。より会社に近いところから情報が集められるため、精度が高く信頼できるのも魅力です。

書籍で研究

より詳細で専門的な情報を手に入れるなら、書籍で勉強するのもおすすめです。書籍で情報を収集する場合は、基本的には機会や脅威といった外的要因が中心となります。会社によっては自社についての本を出版していたり、一部企業は詳細が書かれた本もありますが、そこから得られる情報は限られています。

そのため、1社をピンポイントで見るのではなく、業界全体の情報を記した書籍を参考にするのが基本といえるでしょう。業界研究の書籍は数多くありますが、基本的には出版年の新しいものを選ぶことが大切です。昔の書籍でも詳しく書かれているものはありますが、最新の情報には対応しておらず、分析結果に誤差が生じる可能性があります。もっとも新しい情報を使うほうが確実で、細部まで分析が可能です。

ニュースも参考にしよう

会社についての情報を集めるなら、より手軽にニュースを確認するのもおすすめです。ニュースでも業界についての情報は多く公表されており、過去にまでさかのぼってチェックすることで詳細な情報を得ることも可能です。ニュースも書籍と同様に、1社に絞ってピンポイントで情報を得るのは難しいため、基本的には機会と脅威に限定されます。

ニュースは新聞やテレビ、ネットからでも確認できますが、情報の信憑性には注意しなければなりません。情報の精度が高いのは新聞やニュース番組の情報で、ネットから得られる情報は信憑性が低い場合も多いです。しかし、新聞やテレビの情報が確実とも限りません。ニュースから情報を得る場合は、情報の出どころや関連情報までチェックして、真偽の確認をおこないましょう。

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SWOT分析の例から会社の強みを知る

食品メーカーの例
強み:ロングセラー商品多数、ターゲット層が広い、新商品が話題になりやすい
弱み:新商品が一過性になりやすい、コア層がない、人手不足
機会:海外市場が拡大、機能性食品に注目が集まる
脅威:原材料価格高騰、少子高齢化による人口減少

例えば食品メーカーでSWOT分析をおこなう場合、以上のような情報が挙げられます。会社の強みと弱みについては架空のもののため、実際の会社から情報を得て分析対象企業に適するものを設定しましょう。例の場合、新旧商品が話題になりやすく、ターゲット層も広いです。しかし、ターゲット層が広い反面、人気のバラつきが大きく、コア層がいないことが弱みとなっています。コア層がないことで爆発的な人気が獲得しづらいのは、例の会社のマイナスポイントと言えます。

しかし、機会で見られるように機能性食品に注目が集まっていることから、ここに注目することでコア層の獲得が見込める可能性もあるでしょう。脅威で注目すべきは人口減少であり、国内の需要の減少に対応するには、海外市場に目を向けて収益を分散することが大切と言えます。

会社の強みから志望先を選定

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就活では自分に合った企業を見つけることが大切であり、いかに志望先を上手に選定できるかが就職成功のカギと言えます。自分に合った会社を見つけるには、集めた情報をもとに分析し、細部まで徹底的に理解を深めることが大切です。おすすめなのは例で挙げたSWOT分析であり、4つの項目で情報を整理することで企業理解を深め、将来性まで判断しやすくなります。

SWOT分析を成功させるには、いかに多くの情報を集められるかが大切です。情報収集は工夫することでスムーズに進められ、複数の方法を試すことでより多くの情報が手に入ります。情報収集から分析までを徹底しておこない会社の強みをしっかり見極めて、本当に自分に合った企業への就職を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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