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自分の性格に合った社風の企業を見つけよう
就職活動をしていく上で、企業選びは重要です。自分に合った企業に入社できなければ、仕事を続けられずに早期離職に陥ってしまう場合が多いでしょう。
また企業選びの中でも「自分が行きたい企業はどういった雰囲気の企業なのか」「何を大事にしているのだろうか」「どういった歴史があるのか」のような、「社風」について気になる人も多いでしょう。
就職活動で、企業を選ぶ際に「社風がいいかどうか」が選択基準としてよくあげられます。それだけ、社風が自分の個性と合っているのかどうか気になるからです。
本記事では、一般的な社風の説明から、社風を軸にした志望動機の例文まで解説しています。社風についての理解を深め、自分に合った企業選びができるようになりましょう。
社風とは
社風について理解を深めるために、まずは「社風とは何か」を知っておきましょう。
「社風」とは、企業が培ってきた文化や価値観のことであり、従業員が社内で感じる空気感を表しています。
例えば、「部下の意見を上司が聞いてくれる風通しの良い文化」や「上司が部下のことを叱咤する環境」「オフィスでの服装はスーツではなく、私服でもいいといった価値観」が社風です。
社風の具体例
・役職や部署に関係なく部下からでも意見し合える
・若手でも手を挙げれば裁量のある仕事を任せてもらえる
・個人ではなくチームで結果を出す事を大切としている
・過程ではなく結果が評価される
・新しいことにチャレンジできる
・伝統を重んじる
・個人の能力を重視している
・上下関係が厳しい
このように社風についてみると、人によって「この社風がいいな」「この社風は自分には合わないかな」などと、考えが異なってくるでしょう。
人によって性格や価値観は違い、どれが正しくてどれが間違っているなどはありません。そのため自分の性格や価値観に合っている社風を理解して、会社を選択することが大切になります。
社風が合わず早期離職する人が多い
社風が合わないことで、離職にも繋がるケースが多いです。内閣府の「平成30年版子供・若者白書」によれば、新卒の離職理由として「人間関係がよくない23.7%」となっています。このように社風による離職が、新卒の離職理由の代表としてあげられています。
例えば「勤務終了後の時間はプライベートに当てたい人」「お酒の場が苦手で頻繁に会社の懇親会に参加はしたくないという希望がある人」は、勤務外コミュニケーションが盛んな雰囲気の社風では、居心地の良さを感じにくいでしょう。
社風が合わないと、自分自身に我慢を強いることになり、ストレスをためやすくする危険性があります。これらのストレスにより離職してしまう人が多いため、自分にあった社風を見つけて就職するべきと言えるでしょう。
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すべての人にとって「良い社風」はない
人の性格や価値観は十人十色であり、社風の好みは人によって異なります。「伝統がある会社で、コツコツと働きたい」という人もいれば「ガツガツ仕事をこなしたい、早く仕事を任されたい」という人もいます。
他にも「飲み会大歓迎、仲良く明るい人間関係が好き」という人もいれば反対に「残業は非効率、オンオフの切り替えが重要」と考えている人もいます。
また企業によっても、会社の価値観や社内の雰囲気、従業員の意識は違います。自分に合わない社風の会社では、そこにいるだけでストレスになり、早期離職に繋がってしまうでしょう。
人によって性格や価値観は当然違い、どれが正しくてどれが間違っているなどはありません。すべての人にとって「良い社風」は存在しないのです。
そのため、自分の性格や価値観に合っている社風を理解することが重要です。そしてそのような会社を選択することが、企業選びにおいて大切になってきます。
企業規模別の社風
次に「企業規模別の社風」について解説します。分類としては「大企業」「中小企業」「ベンチャー企業」「外資系企業」の4つです。
それぞれの企業規模によって、大きく社風が異なります。企業規模別の社風を理解しておけば、自分に合った社風の企業を見つけるきっかけになるでしょう。
それぞれの社風を理解して、自分に合った社風の企業を見つけていきましょう。
大企業
大企業とは、多くの人が知っているような有名企業であり、中小企業の基準を越える企業となります。大企業は100年以上の歴史を持つ会社も多く、企業独自の社風や文化があります。大企業の場合、規模が大きいだけに、なかなか意見が会社に反映されないケースが多いです。
そのため自分なりに新しいアイデアを提案しても、実現に至るのは難しい場合が多いでしょう。「自分が主体となって仕事をしたい人」や「1年目から会社の主力として働きたい人」にとっては、馴染みにくい社風と言えるでしょう。
一方で、「大きい組織で働きたい人」や「様々な年代の人に刺激をもらいながら働きたい人」にとっては、大企業の社風は合っていると言えるでしょう。
大企業の社風
・多くのチームメンバーで仕事を進める社風
・伝統を重んじる社風
・能力や実績を重視する社風
「大企業」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「大企業」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
中小企業
一般的に中小企業とは従業員300人以下、資本金3億円以下の企業と定義されています。中小企業は、大企業の子会社や、地方に拠点を構える企業が多いです。
中小企業では、歴史が古いかつ人数が少ない場合が多いため、トップの考え方が社風や企業文化に色濃く反映される傾向にあります。
そのため、「自分の考え方や性格に合う社風のある中小企業」であれば、自分の意見や考え方が会社に通りやすくなるので、かなりマッチした社風といえるでしょう。
一方で、自分の考え方や性格に合わない社風の場合、「社員の年齢層が高くて話を聞いてもらえない」「社員の人数が少ないから部署異動もできない」等の理由から、ストレスフルな働き方になりかねないでしょう。
このように、中小企業の社風は「合う人にはかなりマッチし、合わない人には全然マッチしない」と言えるでしょう。
中小企業の社風
・比較的少ないチームメンバーで仕事を進める社風
・伝統を重んじる社風
・能力や実績を重視する社風
「中小企業」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「中小企業」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
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ベンチャー企業
明確な定義はありませんが、ベンチャー企業は「新しいビジネスにチャレンジする企業」とされている場合が多いです。ベンチャー企業には、「成長過程にあり新しい事業やサービスを展開している企業」や「大手企業が着手しにくい事業をおこなっている」など、様々な特徴を持った企業があります。
いずれにしても、今までに社会になかった新しい事業を行っている企業が多いため、チャレンジ精神旺盛な人が向いている社風と言えるでしょう。
ベンチャー企業は、世の中にない新たな事業や取り組みを柱としているため、社員としても未開の領域を切り開いていくようなチャレンジ精神が求められます。そのため、新しいものが好きという人や行動力がある人は、自らチャンスを掴んで突き進んでいける社風があります。
また、初めて取り組むことについてはマニュアルやノウハウがないので、自ら考えて分析したり改善したりする必要があります。勢いだけのチャレンジ精神ではなく、継続的な努力ができる人であれば活躍できる社風があるでしょう。
ベンチャー企業の社風
・個々に業務を行う社風
・新しいことにチャレンジする社風
・努力やプロセスを評価する社風
「ベンチャー企業」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「ベンチャー企業」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
外資系企業
「外資系企業」とは、日本以外の外国で設立した企業で、販売や製造の一部分だけを他国で実施している企業です。外資系企業では、様々な国出身の人が働いており、多様な価値観や文化が混在する社風となっています。
多様な価値観や文化が混在する社風なので、仕事の成果がわかりやすい成果報酬型の企業がほとんどです。成果報酬型とは、仕事の成果が大きい分だけ報酬が高くなる給与形態です。
そのため、年齢によって上下関係が生じることや、業務の進め方に関する細かいルールもあまりありません。実際に、「自分自身が一番良いと判断したやり方で仕事を進めれば、周りがサポートしてくれる良い環境だった」という意見も多いと言われています。
このように外資系企業には、日系企業と異なる社風があります。
外資系企業の社風
・異なる国のメンバーで仕事を進める社風
・多様な価値観が混在する社風
・能力や実績を重視する社風
「外資系企業」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「外資系企業」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
自分に合った社風を見つけるための4つの方法
次に「自分に合った社風を見つけるための方法」を解説します。方法としては「自己分析をする」「インターンシップに参加する」「会社説明会で質問する」「OBOG訪問を行う」の4つです。
自分の性格を見つめ直したり、自分が企業へ足を運んだりすることによって、自分の個性と合っているかどうかがわかります。自分に合った社風を見つけるために、やるべき方法を理解していきましょう。
1.自己分析をする
自分に合った社風を知るためには、まず「自分はどんな性格でどんな価値観があるのか」を知らなければいけません。これらを知っておかなければ、どれだけ企業の社風を調べても、自分に合うかどうかわからないでしょう。
自己分析をし、「自分はどのような環境だと力を発揮できるのか」「反対にどのような雰囲気だと違和感を感じるのか」「どんな人たちと一緒に働きたいのか」など、自分の性格や価値観を理解しましょう。
例えば、自己分析をした結果、自分は「競争している時に一番力を発揮できる」とわかった場合、出世競争の激しい会社や、年間MVP、新人賞があるような会社が合っていると言えるでしょう。
このように、自己分析の結果を就職する上での譲れない軸として、企業の社風を照らし合わせましょう。そうすることで、自分に合った社風がある企業を選べます。
「自己分析」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「自己分析」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
2.インターンシップに参加する
「インターンシップ」とは、一定期間企業で働く職業体験です。一般的に授業がない夏休みにやるインターンシップも多くありますが、中には授業がある期間を使ってインターンシップを行うケースもあります。
インターンシップには「長期」と「短期」の2種類があります。短期インターンの場合は、3日以内で終了する場合が多いので、社風までわからないこともあるので注意しましょう。
長期の場合は実際に企業に出勤し、社会人と一緒に仕事を経験することで、「社会人として働くとはどのようなものなのか」を経験できます。
そういった経験から、企業の社風が理解できるでしょう。このように、会社の社風を直接感じられることは、インターンシップを参加するメリットと言えるでしょう。
「インターンシップ」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「インターンシップ」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
3.会社説明会で質問する
企業は学生に対して、自社のことを知ってもらいたいので会社説明会を実施しています。そのため「どのような業界で、何をしている会社であるか」など、基本的な情報から社風まで丁寧に説明をしてくれます。説明会のプログラムやプレゼンの内容からも、どのような社風があるのか感じ取れるでしょう。
また、説明会には質疑応答の時間が設けられている場合がほとんどです。質疑応答の際に、「御社の社風を教えてください」と逆質問もできます。
他にも、会社説明会終了後には、社員との座談会が設けられている場合があります。その際に直接社風について聞いたり、社員同士の会話から社風を判断することもできます。できるだけ多くの会社説明会に参加して、社風の比較検討をしましょう。
この質問を繰り返すことにより、同じ業界の会社でも「A社は堅実でまじめな社風」「B社は明るくフラットな社風」と自分の中で分析ができるようになるでしょう。
「説明会」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「説明会」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
4.OBOG訪問を行う
「OBOG訪問」とは、企業で働いている先輩社員を訪問するイベントです。先輩社員に対して、実際の仕事内容、社内の雰囲気などをヒヤリングすることで、働いている業界や会社について理解できます。
企業や業界の情報は、ある程度インターネットで検索すれば出てきます。一方で、インターネットに書いてある社風と、実際にその企業で働いている社員が感じる社風にギャップがある場合も多いです。
そのため、「より自分に合った社風」を見つけるためにも、実際に働いている人を訪ね、自分の尺度で仕事や社風について理解することが重要です。これが一番実現できるのが、OBOG訪問になるでしょう。
OBOG訪問での社風についての質問
・御社は〇〇のような社風がありますか?
・どのような性格の方が働かれれている印象がありますか?
・競合他社と比べて働き方に違いを感じたことはありますか?
「OBOG訪問」について詳しく説明している記事もあるので、合わせて確認してください。「OBOG訪問」について詳しくなることで、より優位に就活を進めることができるでしょう。
社風を志望動機として書く際の2つの注意点
次に「社風を志望動機として書く際の注意点」について解説します。注意点としては、「社風が良いからだけはNG」「その社風があることにより自分が何をもたらせるのかをアピールする必要がある」の2つになります。
これらを理解することで、企業からマイナス評価を受ける志望動機を避けて書けるようになるでしょう。社風を志望動機として書く際の注意点を知り、より魅力的に書いていきましょう。
1.「社風が良いから」だけはNG
「社風が良いから」だけはNGになります。なぜなら、似た社風である企業はたくさんあるからです。
そのため、「他の企業でも良いのではないか」と思われ、選考を突破することは難しいでしょう。もちろん、社風を志望動機にすること自体が間違っているわけではありません。
しかし、社風以外の志望動機を用意したり、本当にその企業だけに言える社風なのかなど、伝え方に工夫が必要だということを覚えておきましょう。
社風を用いたもっとも効果的な志望動機は、「その社風があることにより自分が何をもたらせるのか」をアピールしましょう。詳しくは次で解説します。
2.その社風に自分がマッチすることをアピールする
企業は、将来的に活躍しそうな人材を獲得するために採用活動を行なっています。そのため、「社風がいい」といった受け身のような志望動機では、企業が「採用したい」と思わないでしょう。
一方で、社風を知った上で「自分はどのように行動したいのか」を伝えることで、評価されやすくなります。例えば、以下のように伝えると良いでしょう。
「1年目から挑戦しやすい社風がある」場合、「挑戦しやすい社風と聞いて安心しました。自分は3年目までに御社でマネージャーになりたいという目標があります。そのために営業から事務作業、マーケティングまで様々な仕事に挑戦し、任せていただきたいと考えています。」
単に「社風に共感した」だけで終わらず、自分はそこから「何を感じたのか」「その社風で自分は何ができるのか」を伝えることが、志望動機として評価されるうえで大切になるでしょう。
社風を志望動機とした例文(面接で話す場合)
最後に社風を志望動機とした例文を紹介します。面接で話す場合を想定しています。
あくまで例文ですので、自分の志望動機を作る際の参考にして活用しましょう。
個性が尊重される社風の場合
御社のホームページに書かれていた「相手が誰であれ、自分の意見を言え、それに対して誇りを持て」という社長のお言葉がとても印象に残りました。この言葉から御社は、年齢や立場にとらわれずに、1人ひとりの個性が尊重されている職場なのだと思いました。
私は自分に対して自信がなく、失敗を恐れてしまう性格があります。自分としては、この弱みを仕事を通じて克服したいという風に考えています。
そのため、このような自分に誇りをもって働ける環境で、私の弱みを克服するために働きたいと強く思いました。御社に入社することになりましたら、私だけの強みを見つけ、営業から事務まで何でもこなせる社員になりたいと思います。
社風が印象に残ったという志望動機はよくあります。しかし、この志望動機のポイントは自分が会社の社風に惹かれ感銘を受けたのと同時に、自分の解釈を加えることにより、他の就活生と違うということをアピールしています。
これにより、自分は会社のことを知っていることと、会社の上司にいわれたとおりに行動するのではなく、自分で考えて行動できるというバイタリティをアピールできます。社会に入ってから自分で考える能力も必要になるので、よい評価を得られるでしょう。
意見が言いやすい社風の場合
御社の「表現豊かに価値のあるものを生み出そう」という理念が、ホームページでの企業風景や事業内容から、社員の方一人ひとりにきちんと浸透していることが伺えました。御社で働く社員の方々は、自分の強みを活かせる仕事を通して、理想の実現に向けて日々努力されていることと思います。
私は自分に対してあまり自信がなく、自分の意見がなかなか言えない性格があります。自分としては、この弱みを仕事を通じて克服したいという風に考えています。
私も、このような社員の個性が光る雰囲気の中で成長しながら、事業に貢献したいと思い志望いたしました。もし、御社の一員として入社することになりましたら、自分が輝き、自分の周りの社員も輝かせるような社員になっていきます。
こちらの志望動機では社風だけではなく、企業の全体の風景から、会社の内部をイメージしています。志望動機は、いかに他の就活生と差別化を図るのかがポイントになります。
社風だけでなく、会社の風景という全体を把握することにより、目の前のことだけでなく仕事全体を俯瞰的に見ることができるというアピールに繋がっています。
社風をしっかり調べて企業選びのひとつにしよう
いかがでしたか。自分に合った社風の企業に入社するためには、まずは自己分析をしてみましょう。
自己分析をすることで就活の軸や自身の性格、どのような企業で働きたいのか、再度見つめ直してください。そのうえで、様々な方法で社風を調査してみましょう。
社風は働き続けるうえで重要な要素の一つです。早期離職を避けるためにも、しっかりと調べて自分に合った社風を見つけていきましょう。