職種研究

【事務への就職】知っておきたい仕事内容とメリット・デメリット

事務は人気の職種

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事務職は新卒でも人気の職種であり、就職したいと考える人は多いでしょう。実際に事務職の求人は多く、新卒に限らず転職者が多い職種でもあります。事務職への就職を目指すなら、まずは仕事への理解をきちんと深め、何が必要なのかを知ることが大切です。ひとくちに事務職といっても幅は広く、業界や企業によって仕事内容や適性は異なります。

また、どの企業に就職するかによって、得られるキャリアも違うため、業界や企業ごとの違いを正しく理解しておかなければなりません。事務職は人気の職種だからこそ就職難易度が高い場合が多いです。事務職とはどのような仕事なのか、細部まで理解を深め、正しい知識を持って就職を目指しましょう。

事務職が新卒就職でも人気の理由

事務職への就職を目指すなら、まずは事務職そのものがどのような特徴を持っているかを知ることが大切です。事務職の特徴は数多くありますが、なぜ新卒でも人気なのでしょうか。事務職にチャレンジできるのは新卒に限ったことではなく、社会人経験を積んでから転職で就職することもできます。別の職種からでも転職が可能な職種であるにも関わらず、なぜ新卒で最初から就職を希望する人が多いのか、理由を知っておきましょう。

未経験でも挑戦できる

事務職が新卒で人気の理由は、未経験でも就職できる点にあります。新卒は社会人経験がないためポテンシャル重視で採用されることが多く、基本的には未経験でも就職が可能です。しかし、業界や企業によっては、未経験を歓迎している場合でもそれなりの能力を求めることもあり、場合によってはまったくの未経験だと選考で不利になることもあります。

対して事務職の場合、完全未経験が不利な要素になるわけではなく、選考でのアピール次第で経験者を押さえて採用される可能性もあります。未経験でもチャレンジできる=誰でもできる簡単な仕事というわけではありませんが、就職してから知識やスキルを身につけても十分活躍できることは確かです。就職時の能力に自信がない人でも、就職後の頑張り次第で活躍できることが人気の理由でしょう。

基本的なビジネススキルが身に付く

事務職に就くことのメリットとして、基本的なビジネススキルが身に付くことが挙げられます。事務職は基本的に業務内容が幅広いため、それらのさまざまな仕事をこなしていく中で基本的なビジネススキルを身に付けられるでしょう。

事務職の場合、来客対応やデスクワークの他、社内の人とのコミュニケーションも求められます。社内外の人と頻繁に関わることになるので、コミュニケーション能力を磨いたり、社内外の人間関係や自社の事業についての理解も深めることができるでしょう。

デスクワークでは、どのような仕事でも役立つMicrosoftOffice(WordやExcel、PowerPointなど)のスキルや文章作成能力、データ収集・整理のスキルなども身に付きます。

事務職が向いている人の特徴

事務職は、未経験でも挑戦できる魅力的な職種ですが、その一方で向き・不向きがあります。これはどの職種であっても同様です。そのため、事務職が気になる場合は事務職に向いている人の特徴を把握し、自分が向くかどうか考えておくのがよいでしょう。

就職後に「向いていない」ことに気がつくのは、自分にとっても就職先の企業にとってもよくありません。もちろん、向いていなくても努力でカバーできる可能性はありますが、その場合にもカバーできる範囲かどうかは見極めておいた方がよいでしょう。

一般常識がある

ここまで書いてきた通り、事務職は業務の幅が広く、関わる人もさまざまです。そのため、一般常識の有無は非常に大切だということを押さえておきましょう。一般常識は、社会人のほとんどの人が共有していることです。

例えば、社内外の人間に適切な挨拶ができる、適切な敬語を使って会話やメールができるなどといったことです。逆に、これらができていないと、仕事で関わる社内外の不特定多数の人に不快感や不信感を与えてしまう可能性があります。

一般常識がないと、どれだけ仕事のスキルがあっても信頼されず、円滑な人間関係を築くことは難しいでしょう。多くの人と関わり、業務の幅も広い事務職だからこそ、この点は重要なのです。自分に一般常識があるか、これから身に付けていくことができるか、見極めるようにしてください。

コミュニケーション能力が高い

事務職は社内外のたくさんの人たちと関わりながら仕事をしていくため、コミュニケーション能力の高さも求められます。これは一般常識同様、多くの人に信頼されながら仕事を円滑に進めていくためには重要なスキルといえるでしょう。

事務職では、とても幅が広い人と関わります。社内であれば、役員や上司、同僚、後輩と関わる機会があるでしょう。また社外の場合は、クライアントや取引先などとも関わる機会があるものです。

それぞれの人との関係や立場に応じて、スムーズなコミュニケーションができることが求められます。コミュニケーションが円滑にできないと、信頼を失うというだけでなく、仕事がスムーズに進まなくなってしまう可能性もあるでしょう。情報が正しく伝わらず、誤解が生じて重大な問題につながるリスクもあります。コミュニケーション能力が重要である点も押さえておいてください。

事務職の主な仕事内容

事務職の主な仕事内容

ひとくちに事務職といっても仕事内容は多岐にわたるため、注意が必要です。同じ事務職でも職種の種類や業界・企業の違いによって仕事内容は異なるため、まずは基本的な業務を把握することが大切です。事務職=事務作業という考えは間違いではありませんが、事務作業の幅が広いことは忘れてはいけません。事務作業も含めた業務の全貌を知っておきましょう。

書類作成・ファイリング

書類作成やファイリングは事務職の基本的な業務であり、どの業界、企業でも共通する仕事と言えます。作成する書類の種類は業界や企業ごとに違いますが、主なものだと契約書、会議用の資料、社内での連絡用の書類などが挙げられるでしょう。社内外両方で用いられる書類を作成することも多いため、素早く正確な書類作成能力が求められます。

ファイリングは作成した書類をファイルに綴じ、なくさないよう保管する仕事です。単にファイル留めするだけではなく、書類の管理もおこなう必要があるため、保管場所まで把握しておかなければなりません。企業によってはファイリングした内容をデータで管理していることもあり、この場合はデータ作成まで含めてファイリングの仕事に該当します。

電話・メール対応

企業には毎日何十本、何百本の電話やメールが届きますが、これらに対応するのも事務職の仕事です。各部署直通で電話がかかってくることもありますが、代表番号だとまずは事務担当者が担当し、各部署に振り分けるということが多いです。また、ワンフロアだけの規模の小さい企業だと、外からかかってくるすべての電話を、事務職が対応することも少なくありません。

メールの場合も基本的にはメールと同様で、各部署直通でないものは事務職が管理し、必要に応じてそれぞれの部署に振り分けます。部署ごとではなく、個人単位で振り分けをおこなうこともあり、メールの処理だけでも時間を要することが多いです。

来客応対

事務職は事務作業だけで、誰とも関わらずに仕事をするとイメージする人も多いでしょうが、実は来客があった際に対応が必要なことも多いです。この場合、実際に来客者と話を進めるのは担当者ですが、事務職は担当者が来るまでの対応、応接室までの案内をおこなうと考えましょう。事務職の対応次第で顧客からの企業全体の印象が変わり、契約に影響する可能性もあるうため、注意して対応しなければなりません。

事務職は実は人と関わることが多い仕事のため、基本的なコミュニケーション能力は必須と言えます。来客応対だけではなく社内の人と関わる機会も多いです。事務作業をこなす傍らで、対面での応対が多いことは理解しておきましょう。

データ入力

データ入力も事務職の仕事のひとつであり、これは自身で作成したデータの入力と他の部署や担当者から依頼されたデータの入力の2つに分けられます。事務職では書類の作成が仕事に含まれますが、これは書類を作成後担当者に渡して終了とは限りません。場合によっては作成した書類をデータ上で管理することもあるため、データ入力まで含めて書類作成の仕事と言えます。

もう一方の他人から依頼されてデータ入力をおこなう場合は、依頼されている部署が限定されている場合と、全部署から依頼される場合の2つに分けられます。規模の大きい企業だと、データ入力を依頼される部署は限定されていますが、規模が小さい場合は企業内すべてのデータ入力を担当しなければならないことも多いです。

事務職の種類4つ

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事務職は新卒でも人気の職種ですが、実際に就職するならどの事務職になりたいのか、就職先を明確にしなければなりません。これは業界や企業を絞り込むだけではなく、事務職内の職種選びも該当します。ひとくちに事務職といっても種類は多く、どの職種で就職するかによって仕事内容も少しずつ違ってきます。事務職は大きく4つの種類に分けられるため、それぞれの特徴や違いを把握し、自分にはどの職種がもっとも適しているか考えてみましょう。

①一般事務

一般事務は事務職の中でも担当する業務の幅が広く、複数の仕事を任されることが多いです。言葉の通り一般的な事務職を指した言葉で、特別な指定がない場合は、すべて一般事務に該当すると考えましょう。一般事務は書類の作成からファイリング、電話・メール対応や来客応対、データ入力まですべてが業務の範囲内です。

企業の規模によってどこまで任されるかは異なり、場合によっては複数の部門に分かれてそれぞれの仕事を専門的におこなうこともあります。規模がそれほど大きくない場合は、すべての業務を担当することがほとんどです。事務職の中でもっとも一般的であるものの、業務の範囲は広く、覚えなければならないことも数多くあります。

②営業事務

営業事務は営業のサポートに特化した事務であり、企業ごとに仕事内容が異なります。基本的には営業がスムーズに仕事を進められるよう、事務処理のサポートや契約書の作成をおこないますが、場合によっては電話やメールでの顧客応対をおこなうこともあります。カスタマーセンターをイメージすると分かりやすく、これも営業事務に該当することもあるため、注意が必要です。

実際の営業の業務を担うことはありませんが、電話やメールを通じて、消費者、顧客と関わる可能性があることは理解しておきましょう。営業事務は事務作業が滞ると営業担当者だけではなく、取引先の企業にも迷惑をかける可能性があるため、作業の正確さはもちろんスピードも求められます。

③経理事務

経理事務は、主に経理関係の仕事を専門的におこないます。基本的な仕事内容自体は大きく変わりませんが、扱う内容が違うことは理解しておきましょう。経理事務の場合、経費の精算や決算などをおこない、企業のお金の流れを管理することが主な仕事です。そのため、仕事内容も領収書や備品の管理、売上や損失など利益の計上といった、やや専門的な内容になるでしょう。

数字を扱うことが多い職種であり、企業の財形を握る重要な仕事といえます。素早い処理が求められるのはもちろん、間違いが許されない仕事であるため、事務職の中でも特に正確性が求められます。経理事務のミスによって、企業の利益や損失が変わり経営方針に影響する可能性もゼロではないため、責任感の必要な仕事と言えるでしょう。

④医療事務

医療事務は病院やクリニックなどで勤める事務職であり、医療の分野に関係する分、他の事務職よりも専門的な知識が求められます。保険診療の点数の計算やカルテの管理など、企業の仕事とは違っている部分も多いです。基本的に裏方の事務仕事が多いですが、場合によっては窓口業務を兼任することもあります。

病院やクリニックによって仕事内容は大きく異なるため、医療事務を目指すなら細部まで確認しておくことが大切です。医療事務も未経験で就職することは可能ですが、他の職種に比べるとハードルはやや高いです。新卒で就職できないわけではありませんが、別の事務職で経験を積み、転職で就職を目指す人のほうが有利になりやすいことは理解しておきましょう。

事務職のメリット・デメリット

事務職を目指すのであれば、事務職のメリット・デメリットの双方を押さえておくのがよいでしょう。メリットばかりに注目して就職した結果、デメリットが気になって後悔するという事態は避けなくてはなりません。

もちろん、メリットもデメリットも全員に共通するわけではありません。ある人にとってのデメリットも、別の人にはデメリットでない可能性があります。また、就職先の企業によっても状況が変わることは考えられるでしょう。ここではあくまで事務職でよく見られるメリット・デメリットを紹介します。自分の状況や志望企業の状況に合わせて判断するようにしてください。

メリット:ライフスタイルに合わせて働きやすい

事務職は女性人気の高い職種であり、これはライフスタイルの変化に対応しやすい点が挙げられます。事務職は基本的に社内での仕事になり事務作業がほとんどのため、仕事の都合を他人に振り回されることが少ないです。仕事の量がある程度決まっているため、時短勤務などもしやすいです。

女性の場合、結婚や出産、育児によって仕事との関わり方が変化することも多く、休職や復職を考えた際に、都合がつけやすいのは事務職ならではの魅力でしょう。もちろん、事務職からキャリアアップをはかることも可能であり、仕事で活躍したい人からも人気です。ライフスタイルに合わせた働き方が実現しやすく、柔軟に働けることも人気の理由のひとつでしょう。

デメリット:業務内容に変化がない

「業務内容に変化がない」ということを、事務職のデメリットに感じる人もいるでしょう。事務職は業務範囲が広いですが、その一方で、ほとんどがルーチンワークであることが多いでしょう。さまざまな仕事に取り組む楽しみはありますが、「クリエイティブなことをしたい」「常に新しい仕事に挑戦したい」と考える人にはデメリットに感じる可能性があります。

「地味なルーチンワーク」というネガティブなイメージで捉える人も居るかも知れません。ただし、ルーチンワークが多くても、細かい箇所に工夫をしたり社内外の人から感謝されるように仕事の仕方を改善することで、クリエイティビティを発揮できる可能性はあるでしょう。

また企業によっては、仕事の進め方や仕組みなどについて、事務職からの提案や意見を求められることもあります。業務内容に変化がないことがデメリットに感じる人も居るかも知れませんが、チャンスとして活かせる側面があることは押さえておきましょう。

事務職の就職に資格は必要?

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選考を有利に進めるためには、資格を持っていたほうがいいと考える人は多いでしょうが、目指す業界や企業、職種によって必要な資格は異なります。資格があると有利に働くことは確かですが、応募条件に記されていない場合、絶対に必要なわけではありません。必須ではない場合、資格は持っていると優遇されるという程度であり、絶対的な効力を発揮するわけではないことは覚えておきましょう。事務職の場合、資格はどのように評価されるのかを知り、取得するなら何がおすすめか知っておくことが大切です。

パソコンスキルがあると有利

事務職は未経験でも就職できるため必須の資格はありませんが、それでも多少のスキルは持っておくに越したことはありません。特に評価されやすいのはパソコンスキルであり、MOSやITパスポートを取得していると選考を有利に進めやすいでしょう。これはどの事務職でもパソコンを使った仕事がほとんどであることが関係しており、パソコンスキルの有無は重要視されるポイントのひとつと言えます。

事務職では書類の作成からデータ入力などパソコンを使うことが多く、事前にスキルを身につけていると、教育コストが低く採用メリットが高いと判断されます。パソコンスキルは基本的なものでよいため、ないからといって不利になるわけではありませんが、取得しているほうが有利になりやすいことは理解しておきましょう。

簿記や秘書検定も役立つ

事務職はパソコンスキルがあると優遇されやすいですが、それだけではなく簿記や秘書検定も役に立ちます。簿記は経理の知識に含まれるため、経理事務だと特に評価されやすいでしょう。もちろん、それ以外の事務職でも簿記の知識が活用できるシーンは多いため、取得していると有利に働く場合は多いです。

秘書検定は社会人としての基本的なマナーを身につけられるため、総合的なスキルや能力が高いと判断されます。電話応対や来客応対など、コミュニケーションが必要なシーンも多いため、事務職なら取得しておきたい資格と言えるでしょう。どれも必須資格ではないため、持っていないことでマイナスになるわけではありませんが、あっても邪魔にはならないため、可能なら取得するのがおすすめです。

事務職に就職するには幅広いスキルが必要

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事務職は無資格未経験でも挑戦しやすいため、簡単な仕事と思われがちですが、実はそうではありません。無資格未経験でも挑戦できるというのは、あくまで応募が可能というだけであり、誰でも採用されるわけではないため注意が必要です。また、資格や経験があるなら評価されることも多く、少しでも有利な条件で選考を進めたいなら知識やスキルを身につけておくことが大切です。

事務職の業務内容は幅広いため、必要な知識やスキルも多岐にわたります。就職して仕事をしながらでも学ぶことは可能ですが、就活を成功させるためには、あらかじめ知識やスキルを身につけておくことが大切です。求められるスキルが多岐にわたることを理解した上で、幅広い知識やスキルを身につけて事務職への就職を目指しましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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