職種研究
10年後になくなる12の仕事|仕事選びはAIに代替できるかで決めよう
- 572591 views
目次
10年後になくなる仕事はAIが代替できる仕事! AIにできないスキルを身に付けよう
就職先を決めるとき、やはり気になるのは安定的に仕事ができるかや、長期的に活躍できる仕事かどうかという点でしょう。また、自分がやりたいと考えている仕事が、10年後になくなる仕事ではないのかと不安に感じることもありますよね。
結論からいうと、10年後になくなる仕事は「AI(人工知能)が代替できる仕事」です。そのため、10年後も活躍し続けたいのであれば、AIには代替できないスキルを身に付けることが大切です。
そこでこの記事では、10年後になくなる可能性のある仕事や将来性のある仕事、10年後も活躍し続けられるために身に付けておくべき具体的なスキルなどを紹介します。長く活躍し続けられるような仕事に就職したいと考えている人は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。
各業界にすでに取り入れられているAI技術をチェック!
現代においても、AIはさまざまな仕事で活用されています。そのため、10年後になくなる仕事を知りたいのであれば、現時点でどのような仕事にAIが取り入れられているかを確認しておけるといいですね。
ここでは、すでに実施されているAIの活用事例を5つ紹介するので、どのような仕事のどのような場面でAIが活用されているのか確認しておきましょう。
①農作業:ロボットによる自動集荷
農作業の分野では、デンソーが持続可能な生産を実現するためにAIを搭載した自動収穫ロボットである「Artemy®」を導入し、ミニトマトの房取りを自動でおこなっています。
この「Artemy®」はミニトマトのハウス内に設置されているレーンを自動で走行し、ミニトマトの収穫をおこなっているロボットです。カメラで撮影した画像をAIが判別し、通路内の障害物や移動先のレーンを確認しながら、安全性かつ正確性のある収穫を可能にしています。
世界規模で起きている人口増加に対して、将来的に食糧が不足することも危惧されています。そのため農作業の分野では供給を確保するために「Artemy®」のようなロボットの導入が進んでおり、最低限の人材コストで食料を安定供給する取り組みがおこなわれているのです。
②施工管理業:AIによる施工状況の確認
建設事業を主力としている清水建設では、画像解析AIが導入されており、トンネル坑内の作業状況を自動判定しています。
具体的には、トンネル工事の効率化を図るためにAIによる自動判定システムをトンネル内に設置し、チャットツールで施工関係者へリアルタイムの作業状況を知らせることを可能にしました。
これまでのトンネル工事では、カメラ映像での情報や個人の経験をもとに作業工程を調整しており、想定が外れた場合は入坑した職員の時間が無駄になってしまうなどの問題が発生していました。
しかし、現場内にタイムリーな情報を共有できるツール「AIサイクル自動判定システム」を導入したことで、これら課題の解決を実現したのです。このように建設業界では、すでにAIを活用した現場作業の効率化が進んでいて、現場作業員が仕事をしやすい環境が整えられつつあります。
③カスタマーサポート業:AIによる自動対応
現在では多くの企業でカスタマーサポートの一部をAIが担っています。たとえば、利用者からのよくある質問に対しては、AIチャットボットが問い合わせの内容に応じて定型文の回答をしているなどです。
このようにカスタマーサポートでのAI導入は、オペレーターの業務負担を減らせるほか、顧客にとっても問い合わせ内容に対する回答をすぐに得られるため、顧客満足度の向上にもつながるといえます。
ほかにもAIであれば問い合わせを24時間受付しておくことも可能であり、オペレーターの営業時間外にも顧客からの問い合わせに対応できるなどのメリットがあります。今後、こういった強みを活かしながら、カスタマーサポートの仕事をAIが代替えしていく可能性は高いといえるでしょう。
④派遣業:AIによる登録手続きのサポート
派遣業では、生成AIを取り入れて派遣スタッフの登録を簡略化するなどの取り組みが実施されています。
たとえばパーソルテンプスタッフでは、スタッフの登録サイトに、AIを活用した職歴入力サポート機能を搭載するなど、派遣の登録手続きをスムーズにおこなえるようにしました。
具体的にはこれまでの登録データ500万件をもとに業務経験の選択画面を表示させ、登録スタッフが自分の経験に合う職種や業務内容を選択しながら職歴を完成させられるようにしています。
これにより、従来まではテンプスタッフの担当者が口頭で一人ひとりに職歴を聞いていたものの、それぞれのスマホからスムーズに職歴を作成できるようになりました。これは、AIを導入したことで担当者の負担軽減に大きく貢献した事例だといえます。
⑤人材業:AIを活用したマッチングシステム
人材業を営んでいるアデコは、AIを活用した新しいマッチングシステム技術を取り入れています。
具体的には、AIを用いてこれまでアデコのスタッフがマッチング業務としていた一部業務を自動化し、求職者に対する仕事紹介と求人企業への人材提案の迅速な対応を実現するなどです。
また両者の条件や希望を、これまで以上に正確に反映しながら短時間でのマッチングを可能にしたことで、求職者の早期就業が実現できるほか、終業後の満足度や定着率向上にもつながることが期待されている例でもあります。
仕事別で紹介! 10年後になくなる可能性のある12の仕事
ここまでは、すでにAIの導入が進んでいる業界について、具体例を交えながら解説をしてきました。いまは試験的に導入されている状況でも、10年後にはより一層の機能の向上によって、代替えできる仕事が増えている可能性も少なくありません。
そこでここでは、これからAIに代替されてしまう可能性の高い12の仕事を紹介します。どのような仕事が10年後になくなる可能性があるのか、就職先候補を選ぶ際の参考にしてください。
①事務職
事務職はデータ入力や文書作成といったPC業務がおもな仕事です。そして、どの仕事もAIを活用することで自動化できてしまう可能性の高い仕事だといえます。
たとえば、規則性のあるデータ入力や文書の作成では、AIにこれらの作成を依頼することで正確かつ短時間でデータの処理や文章作成を完了させてしまうでしょう。
このことから、AIを利用してデータ入力や文書の作成をおこなう事務職は一定数必要とされるとしても、10年後は今よりも事務職全体の人員が削減されている可能性は高いと考えられるのです。
事務職について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
②運転手
近年、自動車メーカー各社は、AIを活用した自動運転技術に力を入れています。そのため、10年後の未来にはトラックやタクシー、バスといった運転業務が、AIによって自動化されるかもしれません。
特に運転という行為は危険やリスクをともなう行為であり、人為的なミスが一つでも起きてしまうと大きな損害が発生するほか、会社の信用問題にもつながりかねません。
そのため、AIによる自動運転技術が進化していくにつれて、よりリスクの少ない自動運転を採用する企業が増えるといえます。
2025年時点では自動運転よりも人が運転しているケースのほうが多いですが、センサー技術の発展やAI技術の進化が進むことで、運転手の需要が大きく減少する可能性があるのです。
バス運転手について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
③工場の品質検査・ピッキングスタッフ
工場の品質検査・ピッキングスタッフは、工場内にある製品に不具合がないかを確認したり、店舗ごとに商品を仕分けたりする仕事です。そしてこれらの仕事は、ロボットによる自動化が進むことで人間の手が必要とされなくなる仕事でもあります。
たとえば、店舗ごとに商品をピッキングする際に、AIに各店舗の在庫状況を把握させておけば、自動で店舗ごとに商品を仕分けてくれるでしょう。また品質検査ではAIの画像認識技術などを活用することで、人間よりも素早く正確に商品の不備や不具合を見つけられるといえます。
このように工場の品質検査・ピッキングといった作業はロボットに置き替えられる仕事であるため、10年後になくなる可能性の高い仕事だといえるのです。
④スーパーの店員
スーパーの店員はおもに商品棚の整理やレジ打ち、惣菜の調理などをおこないます。このなかでも、レジ打ちはすでにセルフレジを導入しているスーパーも多く、人の手が必要とされない仕事に移り変わっています。
そのため、現時点でもスーパーの店員は徐々に削減されていく傾向にあり、10年後には商品の陳列などを担当する最小限の人員だけでスーパーが運営できる未来が待っているかもしれません。
また、商品の陳列に関しても、店舗の在庫状況や陳列状況を学習させた移動型のAIロボットを導入することで、ロボットが自動で陳列棚に商品を届けるようなスーパーが広まる可能性もあるでしょう。
⑤受付スタッフ
現代においてもAIのチャットボットを搭載した受付システムをリリースしている会社は多く、受付スタッフの需要が減少しつつあります。
AIを搭載した受付システムでは対話ベースでの受付対応が可能であるほか、生成AIを活用することで複雑な質問にも回答できるような工夫が施されています。
また訪問者が受付システムを利用することで、企業担当者への通知や会議室への案内を自動でおこなえるため、受付スタッフとしての役割もきちんと担っているといえるでしょう。
このように受付システムをデジタル化すると、人の受付の場合と比べて予約や受付のミスを最小限に抑えられるため、受付業務の精度向上にも期待できます。そして、受付システムがさらに普及することで、10年後の受付スタッフの需要は今よりも減少している可能性は高いといえるのです。
⑥清掃スタッフ
現代では、自宅でも自動で清掃してくれる小型の置き型ロボットなどが広く普及していますよね。このように清掃の仕事においても、ロボットやAIといった技術が発展することで、ロボットが清掃スタッフの代わりに活躍する未来が予測できます。
実際にソフトバンクロボティクスは「Whiz」という清掃ロボットをリリースしており、清掃ムラの少ない均一な清掃を実現しています。
このように現段階でもAIを搭載した清掃ロボットが自動でビルや商業施設の清掃をおこなっていることから、清掃スタッフは10年後に少なくなっている可能性の高い仕事だといえるのです。
⑦警備員
警備員は商業施設やホテル、オフィスビルといった施設の警備をおこなう仕事です。たとえば、来訪者や入館者の管理や、施設のセキュリティ強化などを担っています。
しかし現在では、AIが搭載された受付システムを導入している施設も多く、施設に対する警備員の人数は減少傾向にあるのです。また、AIによる自動分析ができるカメラを設置することで、異常検知システムが作動した際にすぐに管理室に通知が届くなど施設自体のセキュリティを強化しているケースもあります。
これらのことを考慮すると、人間の警備員が訪問者や入館者・施設のセキュリティを警戒しなくても、AIを取り入れれば施設は24時間体制で安全に運営できるのです。万が一のことがあった際に対応できる警備員は少なからず必要とされますが、警備員としての需要は10年後には減少している可能性は高いといえます。
⑧電話などのオペレータースタッフ
前述したとおり、カスタマーサポートなどの問い合わせ窓口には、AIを搭載したチャットボットなど自動応答システムを設けている企業も多くあります。
そのため、現段階ではカスタマーサポートのオペレーターが対応せずとも、一定数の相談者の悩みは自動応答システムが解決しているといえます。
そしてこの自動応答システムのAIによる回答精度が向上することで、オペレータースタッフの需要が減少する可能性が考えられるのです。
将来的に人間の感情を読み取るようなシステムや分析機能が搭載されたAIが登場した場合、相談者の感情を読み取った対応がAIでもできる可能性があり、多くのオペレーターシステムがAIに置き換わってしまう可能性もあります。
⑨ホテルスタッフ
ホテルスタッフの仕事には、ホテル利用者の入退館の受付やホテル内の清掃などが挙げられます。
しかし前述したとおり、受付業務や清掃業務はAIが搭載された受付システムや清掃ロボットが代替えできることを考慮すると、10年後には人間の手が必要となくなる仕事になっている可能性は高いでしょう。
このようにホテルスタッフの仕事にはAIが代替できる仕事は多くあるため、10年後になくなる可能性の高い仕事の一つだといえるのです。
ただし宿泊施設によっては人の温かさや、おもてなしといった人ならではの接客を強みとしている宿泊施設もあり、このようなホテルや旅館では、10年後の未来でも人間によるサービスにニーズがあると考えられます。
サービス職について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑩飲食のホールスタッフ
飲食におけるホールスタッフの仕事は、現時点でもさまざまな業務がロボットに置き換わっていることから、10年後になくなる可能性の高い仕事だといえます。
近年、ファミリーレストランやチェーン店では注文にタブレット機器を使用したり、料理を移動型ロボットから受け取ったりする光景も増えてきました。このように飲食のホール業務では徐々にデジタル化が進んでおり、人の手を必要としないホール業務が確立していく可能性があります。
しかし、料理について解説したり、顧客がコミュニケーションを楽しむための雰囲気づくりをしたりするなど、高級感や特別感を演出し、質の高い接客を売りにしている店もあるため、すべてが自動化するというわけではないでしょう。
⑪銀行の窓口スタッフ
現在では銀行各社が顧客専用のマイページを設置していて、これまで銀行に訪れておこなっていた手続きの多くをインターネットでおこなえるようになりました。
このことから将来的にはさらに銀行の窓口業務はインターネットからおこなえるようになり、銀行の窓口スタッフの需要は10年後に少なくなっている可能性が高いといえます。
また、ホテルや警備の仕事と同様に受付システムを導入することで受付スタッフの配置も必要なくなるため、AIやロボットの導入が各銀行で進むと、銀行の窓口スタッフはさらに需要が減少することになるでしょう。
⑫通訳・翻訳家
今では外国語が記載された文書にカメラをかざすだけで翻訳ができたり、会議アプリの機能を使って外国語をリアルタイムで通訳したりなど、AIを活用した通訳・翻訳機能が急速に発達しています。
そのため、通訳・翻訳のAI技術が発達していくことを考慮すると、通訳・翻訳がメインとなる仕事は10年後には減少している可能性が高い仕事だといえるのです。
また、観光客として外国に訪れる際であっても、自動通訳機を使うことで通訳を雇わずに済むため、通訳・翻訳家が活躍できる場は年々減少傾向にあるといえます。
ただし、通訳・翻訳には相手の言葉の意味を解釈し、正しいニュアンスでその国の言葉に変換することが求められる場面も多々あります。
この場合、誤解を招きやすいフレーズなどを聞き手や読み手にも伝わるように通訳・翻訳する必要があり、これはAIでは代替できない特別なスキルだといえるでしょう。
こんな仕事は要注意! 10年後になくなるかもしれない仕事の5つの特徴
ここまで、10年後になくなるかもしれない仕事を12個取り上げて解説してきました。しかし、10年後になくなる可能性がある仕事は紹介したものだけではなく、ほかの職業にもAIが台頭することが考えられます。
そこでここでは、10年後になくなるかもしれない仕事のに共通する5つの特徴を紹介していきます。どのような仕事なら安心して働けそうかを自分で判断する際の参考にしてみてくださいね。
①単純な作業を繰り返す仕事
単純な作業を繰り返す仕事はAIによって自動化できる業務であるため、10年後にはなくなっている可能性が高いです。たとえば、工場での検品作業や商品の仕分け作業、データ入力などが挙げられます。
これらの仕事は人間の手よりもAIなどのロボットがおこなったほうが効率良く、正確に作業を進められます。そして正確性やスピードが求められるこれらの仕事は、将来的に機械やロボットに置き換わる可能性が高いです。
ただし、機械やロボットを導入するには莫大な費用がかかるため、導入費用を調達できない企業によっては人による手作業が続く可能性もあります。
②対人でのやり取りが不要な仕事
AIが代替できない仕事には、コミュニケーションや感情的な対応が必要とされる仕事が挙げられます。これは言い換えると、対人でのやり取りが不要な仕事は、AIによる自動化が進んでも業務に支障は出ないということです。
たとえば、工場での在庫管理や会員の登録作業、事務としてのPC作業などが挙げられます。現在でもクラウドサービスやAIを活用して一部業務の自動化をおこなっている企業はありますが、AIが進化することで自動化できる業務の範囲が広がり、人間が介入する余地が今よりも少なくなる可能性は高いといえます。
③専門性の低い仕事
専門性の低い仕事は難しい判断や考えを必要としない仕事であるため、AIが自動化しやすい仕事だといえます。たとえば、基本的な入力作業や文書の作成などは、規則性や注意点などを学習させることで、AIが素早く正確に作業を進めてくれるでしょう。
また先ほど紹介したレジ打ちなども商品についているバーコードを読み取るだけの専門性の低い仕事であることから、機械による自動化が進んでいる仕事だといえます。
このように重要な判断が必要とされない仕事や、人々の健康や生活にかかわるような仕事ではない単純な仕事は、10年後にAIによって代替されてしまう可能性が高いです。
④計算などの事務的な仕事
少し前までは計算などの事務的な仕事は、Excelなどのツールでマクロや関数を設定することで簡単な計算から複雑な計算まで幅広く自動化できました。
しかし現在ではAIの登場により、Excelでわざわざ数式を入れなくてもAIに指示を出すことで、さまざまなデータの数値を要望どおりに計算してくれるようになっています。そのため、Excelでのマクロや関数を使えない人でも、複雑な計算などの事務作業が簡単にできるようになったのです。
このことから計算などを担当している事務的な仕事は、AIが広く普及することで誰でもできる仕事になり、10年後には需要がなくなる可能性の高い仕事の特徴だといえるのです。
⑤提案をおこなわない接客系の仕事
接客系の仕事は大きく分けると、顧客に対して主体的に提案をおこなって販売する仕事と、提案をおこなわずに販売する仕事の2パターンがあります。
そして提案をおこなわない接客の場合は人為的な仕事が少ないため、10年後にはなくなっている可能性が高い仕事なのです。
提案を積極的におこなわない業務には、次のような例が挙げられます。
提案をおこなわない仕事としてはレジ打ちや清掃、商品の受け渡しなどの仕事があり、これらは機械やロボットで自動化しやすく、10年後にはなくなる可能性の高い仕事の特徴だといえます。
就活生に聞いた! 就職先の仕事の軸
就職先として考える仕事探しの軸は、人それぞれ異なります。どのようなことを軸に就職先を探したらいいのかを知りたい場合、ほかの学生の考え方を参考にすることで、自分では気付けなかった探し方を見つけられる可能性もあるでしょう。
そこで、学生の皆さんに就職先の仕事の軸について質問してみました。
「将来性があるか」で選んだという回答が多数
アンケートの回答には、将来性があるかで選んだという回答が多くみられました。
就職先候補を考える際に、長く働ける仕事であるかを考えて探す人も多くいます。このことから、将来性があるかを仕事探しの軸にしている学生が目立ちました。
たしかに、どんなにスキルや知識を活かせた仕事だとしても、将来性のない仕事であれば長く続けられる可能性も下がってしまいます。そのため、将来性があるかは仕事選びの有効な軸だといえるでしょう。
興味を持てるかで選んだという回答も
アンケートの回答には、興味を持てるかで選んだという回答もみられました。
仕事を長く続けるためには、仕事に対するモチベーションの維持が必要不可欠です。このことから自分自身が興味を持てるかで仕事を選んでいる学生もいました。
自分自身が興味を持てる仕事を軸として、そのなかから自分のスキルや経験を活かせる仕事を選べば、長く活躍できる仕事を見つけられるでしょう。
長期的な視点で考えてみよう! 10年後になくならない仕事10選
10年後になくなる仕事の特徴を理解したところで、逆に10年後になくならない仕事とはどのような仕事なのか気になった人もいますよね。
そこでここからは、このような疑問を抱いた人に向けて、10年後でもなくならない10個の仕事を紹介します。将来性のある仕事のなかから自分に合った仕事を探すためにも、参考にしてくださいね。
①心理カウンセラー
心理カウンセラーは、人々の心のケアをする仕事です。そのため、患者に対して寄り添ったケアが必要とされる仕事であり、人間らしさが求められます。
このことから、心理カウンセラーはAIやロボットでは代替できない仕事だといえるのです。また人間はいつの時代もストレスを感じやすい生き物であるため、10年後でも人間関係や社会環境といったさまざまな要因でストレスを抱える人が多くいると予測できます。
これらのことから、ストレスケアを専門とする心理カウンセラーは、10年後でも必要とされている可能性の高い仕事だといえます。
カウンセラーについて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
②教師
教師は自身の知識を生徒にそのまま教えるのではなく、生徒一人ひとりと向き合って試行錯誤しながら教えることが求められる仕事です。
そのため、教育の現場における創造力や教育方針の決定などは、感情を持たないAIには難しい判断だといえます。
たとえば、学習内容を教科書どおりにそのまま教えるだけならAIにも任せられるでしょう。しかし、生徒の個性や才能を見抜き、それらの要素を伸ばせるように勉強を教えることは人間である教師にしかできないことです。
このことからAIが発達した10年後であっても、教師という仕事は人間が担う重要な仕事だといえます。
こちらの記事では、教員の志望動機の書き方について解説しています。あわせてチェック
③コンサルタント
コンサルタントは企業などの組織が抱える課題を分析し、その課題を解決するためにアドバイスする仕事です。
そしてコンサル業界においてAIは、過去のデータを分析して最適な解決策を提案するという点では活用できるでしょう。しかし、市場の変化や人間関係といった複雑な要素が絡む企業の経営課題に対しては、人間の直感や経験が必要不可欠となるのです。
企業という存在があり続ける限りはコンサルタントとしての仕事もあり続けるため、10年後にも需要のある仕事だといえます。
コンサルタントについて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
④研究職
人間が進化し続けるためには、さまざまな分野での研究が欠かせません。そのため、各分野に携わっている研究職は、10年後も需要のある仕事だといえます。
特に研究職は専門的な知識やスキルが問われる仕事であり、従来のデータをもとに新しい発見が求められる仕事です。AIがおこなう分析や予測は、読み込むデータの情報量や情報源に依存するため限界があり、人間のような柔軟な発想やアイデア出しはまだ苦手といえます。
研究の仮説やこれまでの情報整理ではAIを活用できるかもしれませんが、研究結果の妥当性や、それをどう活用していくかの最終判断は、10年後も人間である可能性は高いでしょう。
研究職について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑤医療従事者
医療業界では、AI技術が使われている医療システムなどが導入されつつあります。しかし、患者の状況を把握し、状況に合わせた適切なケアを最終的に判断するのは人間です。
また医療業界は人々の生命にかかわる分野であり、患者に寄り添ったケアも必要とされます。そのため、医療系の仕事は過去の情報に基づいた回答や分析を機械的におこなうAIでは代替できず、専門的な知識を持っている医者や看護師だけが担える仕事なのです。
これらのことを考慮すると、医者や看護師といった医療従事者は10年後でもAIに代替されにくく、人間の需要があり続ける仕事だといえます。
看護師について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑥AI開発に携わるエンジニア
前に説明したとおり、10年後になくなる可能性のある仕事の多くがAIによる代替が要因でした。ただし、AIも自然と生まれたわけではなく、人間が開発しアップデートすることによって機能向上を果たしています。
そのため、さらなる効率化を果たすため将来的にはAI技術の研究や開発に力を入れる業界・企業が増え、それに伴いAI技術を扱うエンジニアの需要が高まることが予測されます。
AI技術を活用できるエンジニアになれれば、特定の分野に縛られることなくさまざまな業界に参入できるため、10年後も活躍し続けられる可能性は高いですよ。
⑦営業
営業は、人間同士の信頼関係やネットワークの形成が重要な仕事です。
たとえば、製品の提案や契約交渉をする際は相手のニーズに合った商品やサービスを提案することが求められるほか、人間的なコミュニケーションを交えて相手からの信頼を勝ち取る必要があります。
また、顧客からの信頼を勝ち取ることができれば、その顧客が家族や友人に対して自社の商品やサービスを紹介してくれることも考えられるでしょう。
これらのことから営業職は、顧客との関係値を築くという人間ならではの強みが必要とされる仕事であり、データの分析や解析を強みとしているAIでは難しい仕事なのです。そのため、営業の仕事は10年後も需要のあり続ける可能性の高い仕事だといえます。
営業職について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑧販売員
販売員のなかでも顧客に合った商品やサービスを提案して販売する仕事は、10年後もあり続ける可能性の高い仕事です。
商品やサービスの提案が必要とされる販売員の例は、以下のとおりです。
たとえば、競合他社の多い携帯業界や家電業界であれば、自社のサービスや製品を利用してもらうために、顧客のニーズに合わせて自社製品の魅力をしっかりとアピールする必要があります。
これは顧客情報を分析したAIが機械的にアピールしたとしても、顧客の購買意欲に響く可能性は低いといえます。しかし、人間の販売員であれば感情や表現を交えながら魅力的に提案できるため、顧客の購買意欲に響く可能性は高いです。
このことから提案が必要とされる販売員の仕事は、AIが普及した10年後も需要があり続けている可能性は高いといえます。
販売職について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
⑨マーケター
マーケターは市場の動向を的確に読み取り、顧客が提供している商品やサービスを広く広める役割を果たす仕事です。仕事内容は規則性のあるものではなく、商品やサービスの内容、市場の動向に応じて臨機応変に手法を変える必要があります。
そのため、マーケターとしての仕事は、人間の文化や感覚に応じて柔軟に対応する仕事であり、機械的に物事を考えるAIには難しい仕事の一つなのです。
たしかに、AIを活用することでデータ分析や施策の発案といったことは簡略化できますが、これらの情報を活用して最終的にマーケティング施策を実施するのは人間であるマーケターだといえます。
⑩デベロッパー
デベロッパーは、空いた土地を有効活用して開発を進める仕事です。またこの仕事は、地理的・文化的な特性を考慮した柔軟な創造力が求められる仕事でもあります。
ほかにもプロジェクト単位での規模がほかの業界と比べても大きくなるため、一つのプロジェクトで多くの企業や人がかかわることになります。
そのため、プロジェクトのミスは許されない仕事であり、デベロッパーとしての責任感が問われる仕事なのです。たしかに市場の分析や調査といった観点では、AI技術を活用できるかもしれませんが、10年後でも最終的な判断を下すのは人間であるデベロッパーだといえます。
デベロッパーについて詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
10年後も活躍し続けられる仕事選びの4つの基準
10年後にも活躍し続けられる仕事に就職したいのであれば、AIにすべての業務が代替されない仕事を見極められるために、いくつかの基準を心得ておくことが大切ですよ。
そこでここでは、10年後も活躍し続けられる仕事選びを4つ紹介します。10年後も働き続けられる仕事であるかを自分自身で判断できるようにするためにも参考にしてください。
①コミュニケーションが必要とされる仕事であるか
AIはデータの分析や規則性のある作業を自動化することはできますが、相手の感情を読み取り、相手の感情を意識した適切なコミュニケーションが取れるわけではありません。
このことから10年後であっても、人間ならではのコミュニケーションが必要とされる仕事は人間の手でおこなうことが求められ、需要があり続ける仕事である可能性は高いです。
たとえば、店舗に訪れて商品の購入を考えている人のなかには、商品やサービスの魅力だけでなく販売員や営業担当が信頼できるからこそ、商品やサービスを購入する人もいます。
このようなコミュニケーションが売上や信頼に直結する仕事は、10年後も活躍し続けられる仕事である可能性は高いです。
コミュニケーションが必要とされる仕事例は、以下のとおりです。
②AIを活用して業務を進められる仕事であるか
10年後も活躍し続けられる仕事を選ぶのであれば、すべての業務をAIに任せられる仕事ではなく、一部業務をAIが補える仕事であるかを考えてみましょう。
たとえば、医療系の仕事はAIを利用して患者のリアルタイムの状態を分析し、それらの情報から医師や看護師が最終的な判断を下すことになります。またデベロッパーも規模の大きなプロジェクトを担当する仕事であることから、分析でAIを活用したとしても人間ならではの責任感や決断力が重要な要素となります。
このように業務の一部をAIが補ったとしても、最終的な判断などで人間の手が必要とされる仕事であれば、AIが発達した10年後でも活躍し続けられる仕事である可能性が高いですよ。
AIを活用して業務を進められる仕事例には以下のようなものがあります。
③専門的な知識や経験が問われる仕事であるか
専門的な知識や経験が問われる仕事は、世のなかにはたくさんあります。
そして専門的な知識や経験が問われる仕事は、AIを活用したとしても、その情報が正しい情報であるかを最終的に判断できるのは知識や経験を持った人間です。
そのため、専門的な知識や経験が問われるような医療系や法律系、研究系といった仕事はAIが進化した10年後でも活躍し続けられる可能性は高いのです。また知識や経験の専門性が高いほどその分野の仕事を担当できる人材が少ないため、競争率が低く活躍しやすい傾向にありますよ。
専門的な知識や経験が問われる仕事は多くありますが一例を紹介します。
④発想力や創造力が問われる仕事であるか
発想力や創造力が問われる仕事は、人間ならではの経験や感性が求められるケースが多く、AIの進化が進んだ10年後でも活躍し続けられる可能性が高い仕事です。
特に顧客が抱える課題や要望に合わせて施策を実施するマーケターやコンサルタントといった仕事は、顧客ごとに対応方法や施策内容を柔軟に変える必要があるため、AIには真似できない対応力が必要とされます。
このように発想力や創造力が問われる仕事は、既存のデータに基づいて分析をおこなうAIでは難しい取り組みであることから、10年後も活躍し続けられる可能性は高いのです。
発想力や創造力が問われる仕事例は、以下のとおりです。
就活生に聞いた! 将来性のある仕事の探し方
どのようなところに着目して将来性のある仕事を探せばいいのか知りたい場合、ほかの学生が着目した点を参考にすることで、自分では気付けなかった将来性のある仕事を見つけられる可能性もあるでしょう。
そこで、学生の皆さんに将来性のある仕事の探し方について質問してみました。
AIに代替されないかで探したという回答が多数
アンケートの回答には、AIに代替されないかで探したという回答が多くみられました。
たしかにAIは人間の仕事を自動化できるツールであるため、AIが進化することで人間の仕事は減少していく傾向にあるといえます。このことから、AIに代替されないかで将来性のある仕事を探している学生が目立ちました。
市場規模で探したという回答も
アンケートの回答には、市場規模で探したという回答もみられました。
将来的に需要のある仕事の特徴として、市場全体規模が広がっていくことが挙げられます。そのため、市場規模を考えて将来性のある仕事を探すことは有効な手段だといえますね。
ただし、市場規模だけでなく自分自身のスキルや知識を活かせるかもしっかりと確認しておかないと、入社後に挫折してしまう可能性があるため注意が必要です。
10年後も活躍している人材になるために身に付けておくべき4つのスキル
10年後も活躍している人材になるためには、将来性のある仕事に就く以外にもAIに負けないようなスキルを身に付けておくことが大切です。
そこでここでは、10年後にも活躍し続けている人材になるために身に付けておくべきスキルを4つ紹介します。どのようなスキルを学んでおくべきなのか参考にしてください。
①コミュニケーション能力
前述したとおり、コミュニケーション能力はAIでは表現しにくいスキルです。そのため、コミュニケーション能力を培っておくことで、AIが進化した10年後でも需要のあり続ける人材として活躍できるでしょう。
特に共感力や交渉力、年代や性格に合わせた適切なコミュニケーション能力を培っておくと、営業や販売、心理カウンセラーといったさまざまな仕事で活躍できるようになりますよ。
10年後にどのようなキャリアを歩んでいたいのかを整理し、自分に合ったコミュニケーション能力を身に付けておきましょう。
コミュニケーションのアピール方法について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてください。
②リーダーシップ
リーダーシップを持っていると人々をまとめられることから、AIが進化しても活躍し続けられるといえます。たとえば、一つひとつのプロジェクトには必ずプロジェクトリーダーが存在し、プロジェクトを正しい方向で成功へ導くことが求められます。
このことから、たとえAIを活用したプロジェクトであったとしても、そのプロジェクトのリーダーとして重要な立場に立てれば、需要のある人材として活躍できるのです。
またリーダーという存在はチームをまとめるだけでなく、チームメンバー一人ひとりの悩みに向き合うことも求められます。そのため、チームのリーダーはAIでは代替できない仕事を多く担うことになり、AIには負けないスキルだといえるのです。
③AIを専門としたITスキル
AIが進化することでさまざまな業務にAIを活用できるようになりますが、AIをどのように活用すればいいのかがわからなければ、AIを業務に組み込むことはできません。
そこで10年後も活躍するためには、AIを扱えるITスキルを身に付けておくことが重要なのです。たとえば、精度の高いデータ分析や文書作成をするためには、どのようなAIを活用し、具体的にどのような指示を出せば良いのかなどです。
AIは仕事内容にかかわらず指示を出すことで作業を効率化させられるため、AIを扱えるスキルを身に付けられると、職種や業種を飛び越えて幅広い場面で活躍できるようになりますよ。
④マーケティングスキル
マーケティングスキルは、商品やサービスを効果的に消費者に伝えるための戦略を考えられるスキルです。
マーケターとして問われるスキルは、以下のとおりです。
このことからマーケティングスキルは、機械的に物事を考えるAIにはないスキルだといえます。
またマーケティング施策の発案をする際もこれまでのデータだけでなく、顧客の意向や自身の経験も要素として盛り込む必要があり、10年後も人間ならではの需要のあるスキルだといえます。
10年後になくなる仕事を避けるならAIに負けないスキルが必要!
就活先候補を探す際に、10年後になくなる仕事は回避したいと考えますよね。
結論としては、10年後も活躍し続けるためにはAIが代替できない仕事を就職先候補として選び、AIに負けないスキルを10年間で身に付けることが大切です。特にAIにできないような繊細なコミュニケーション力やリーダーシップ力は身に付けておいて損はありません。
また、ここで紹介した職種以外であれば安心できるという訳ではないので、長く働くには自分自身のスキルアップも目指しましょう。
10年後も活躍し続けたいと考えている人は、この記事で紹介した10年後になくなる可能性のある仕事や身に付けておくべきスキルを参考に、今後のキャリアを考えてみてください。
【10年後になくなる仕事に関する調査】
- 調査方法:ポートが運営する企業口コミサイト「就活会議」会員へのダイレクトメール
- 調査日:2024年12月15日~20日
- 調査元:「就活の未来」を運営するポート
- 調査対象者:25卒・26卒の就活会議会員の51人。