筆記試験

【玉手箱の解答集を利用するリスクとは】webテスト対策の方法

玉手箱の解答集は一部で取引されている

就活対策の一環として、webテストの「玉手箱」への対策を考えている就活生の方は多いでしょう。対策法はいろいろありますが、手段のひとつとして、解答集を求める就活生が一定数いることも事実です。

玉手箱のようなwebテストの解答集は、形態はさまざまですが、一部で取引されているようです。例えば、インターネットのサイトなどでダウンロードできるものや、メルカリなどのネット販売やオークションサイトなどで販売されているものなどがあります。

しかし、こうして取引される解答集には、過去問や練習問題などではなく、本年分の、今出題されている問題の解答が出回っているケースがあり、それを利用することは「カンニング」にあたります。

そもそも玉手箱とは

玉手箱とは、SHL社が作成したwebテストで、自宅のパソコンで受検できる「自宅受検型webテスト」としてトップシェアを誇っており、大手企業などの多くでは、入社試験の一環として取り入れられています。

玉手箱は大きく分けて性格テストと能力テストの2部門で構成されています。さらにそのうち、能力テストは言語(国語)、計数(数学)、英語分野に分かれており、企業ごとに出題される分野が異なることもあります。

出題される問題数の割には制限時間が短く、その短い時間の中でいかに速く、正確に答えを出せるかが判定のカギになるといえます。企業によっては、学歴やwebテストなどで能力を、面接で人柄を見るとして、webテストの結果で初期段階の足切りをすることもあるようです。

玉手箱の解答集を使用するリスク

自分の志望する企業がwebテストとして玉手箱を使用しているのであれば、対策をしておこうと考えるのは当然の流れです。そして、効率よく対策をするには一部で取引されている「解答集」を利用するのが手っ取り早い、と考える就活生の方もいるでしょう。しかし、安易にそういった解答集を利用するのは、おすすめできません。

確かに、解答集を利用して答えを覚えておけば、より多くの問題に正解することができるでしょう。しかし、解答集を利用するにはリスクがあることを、きちんと理解しておかなければなりません。

著作権法違反の可能性がある

書籍として販売されている公式の対策本や問題集などであれば、きちんと著作者の許諾を得た上で作成されたものなので何ら問題はありません。しかし、インターネットでダウンロードできる解答集などの多くは、公式に作成されたものではありません。

常識的に考えて、「現在就活の現場で出題されているwebテストの解答」を公式に発表することはありえないといえるでしょう。どのような試験であっても、公式に解答が発表されるのは、試験が終了した後のはずです。

したがって、過去問でも練習問題でもない「現在出題されている玉手箱の解答」なるものがあったなら、それは非公式に作成されたものであり、著作権法違反に当てはまる可能性が高いといえます。

解答が正しいという保証がない

前述した通り、試験問題が出題されている最中に公式な解答が世に出回ることは、通常はまずあり得ません。資格試験やセンター試験、大学受験などを想像してみると分かりやすいでしょう。一般的には、試験の日程が終了して数時間~数日後に、公式のホームページや新聞などで解答が発表されます。

それに対して、公式の解答発表よりも先に発表される、いわゆる「速報」などは誰かが入手した問題に答えた、ただの「いち解答例」であり、100%正解であるとは言い切れません。

これは玉手箱の解答集にもいえることで、公式に発表された解答でない以上、100%解答が正しい保証はないのです。それどころか、イタズラや蹴落とし目的でわざと間違った解答を公開する、悪意ある人がいないとも限らないという可能性も考慮しましょう。

コンピュータウィルスや詐欺の危険性がある

解答集などは、無料でダウンロードできるものもありますし、有料で売買されるものもあります。そして、このどちらもが、それぞれに危険性を孕んでいる可能性があることを、覚えておきましょう。

まず、無料でダウンロードできる解答集です。これに関しては「タダより高いものはない」という言葉の通り、何の代償も無しに有益な情報を提供していることに疑問を持ちましょう。もちろん、無償の奉仕精神を持つ人は世の中にもいますが、そんな人は「非公式の解答集の配布」などおこなわないはずです。例えば、ダウンロードしたデータにコンピュータウィルスなどが仕込まれている危険性があります。全ての無料情報が危険というわけではありませんが、「中には危険なものもある」と考えておきましょう。

次に、有料で売買される解答集です。こちらは「無料よりも質が良いだろう」と思われがちですが、そうとも限りません。個人情報の入力を求められたり、クレジットカードや口座番号の入力を求められたりといったことは、ネット通販では当然のことです。しかし、こういった情報がその後どう使われるのか、購入者にはわかりません。詐欺の可能性もゼロではないため、信頼できるサイトか、信頼できる相手かを見極める必要があります。

不正が発覚する恐れがある

企業側も、玉手箱などのwebテスト上で不正がおこなわれる可能性は想定していますし、対策もしているでしょう。解答速度が尋常でなかったり、他のペーパーテストなどの結果との整合性がとれなかったりすると、怪しまれる可能性があります。

また、周囲の人に通報される可能性もあります。玉手箱の解答集を上手く手に入れたり、そのおかげで大手企業の面接に受かったりすると、つい自慢げに話してしまう人もいます。自分はそんなマネはしないと思っている人でも、アルコールが入ると何を口走ってしまうかわかりませんし、何かのキッカケで人に知られてしまうことも十分あり得ます。

もし不正をしたことが明るみになると、内定の取り消しはもちろんのこと、その後の就活にも響きかねません。また、発覚のいきさつによっては、友達をなくしてしまうかもしれないでしょう。

入社した後が辛くなる

不正をした偽りの成績で志望企業に入社できても、入社後に現実や周囲とのギャップで辛くなることもあり得ます。周囲の同期たちは、同じ玉手箱の試験を実力で受けて通過した人たちなので、周囲との能力差に苦しむのは、他でもない自分です。

また、配属先が適性検査をもとに決められる場合、そもそも適性検査の結果が事実と異なるのですから、能力や適性に見合わない部署に配属されることもあるでしょう。向いていない仕事を任され、本来の能力よりも高度なレベルを求められるというのは、想像している以上にストレスなものです。

そんな思いをするのであれば、見栄を張って不相応な企業に入社するよりも、自分の能力に合った企業に入社した方がよいのでしょう。

正攻法での玉手箱対策

ここまでは、解答集を使用するデメリットやリスクについて解説してきました。確かに、解答集を使えば簡単に高得点を出せますし、内定に近づくというメリットは魅力的かも知れません。しかし、上記のようなリスクがあることを知っておきましょう。これらを承知した上で、どうするかは自分次第です。

このようなリスクを避け、やはり正々堂々と実力で就活をしたいと考える就活生の方は、正攻法で玉手箱対策をしていきましょう。

対策本やネット上にある練習問題を解く

玉手箱の脅威は、その問題数と時間です。一問一問の難易度はそれほど高くなく、時間さえかければ全問正解も可能な内容です。しかし、圧倒的に解答時間が短いのです。そのため、繰り返し問題を解いて、思考を慣れさせる必要があります。

玉手箱の公式な対策本も出版されていますし、ネット上には練習問題などもあります。無料で手軽なのはネットの情報ですが、やはり公式出版された書籍の方が、信頼度という点では勝っています。

自身の財布事情と合わせて、自分に合ったものを選びましょう。書籍が欲しいけれど複数は買えないという人は、先輩や兄姉に貰ったり、友人と共同で購入したりする手もあります。練習問題や過去問を繰り返し解いて、解き方や考え方をしっかりと身につけて本番に臨みましょう。

制限時間や場所など受検環境を本番に近づけて勉強する

玉手箱のようなwebテストは、自宅や大学、ネットカフェなど、パソコンとネット環境さえあればどこでも受検できることが多いです。ただし、企業によっては、受検者を所定の会場に集めて一斉に受検させることもあるようです。

そういった場合に備えて、受検本番に向けた空気作りも重要です。人によって、勉強に集中できる環境は異なります。図書館のように静かな場所、学食やファミレスのようにざわついた場所、周囲に人がいない場所、あるいはテレビを見ながら、音楽を聴きながら、などそれぞれです。また、集中できる時間帯も、集中力がもつリミットも人それぞれです。

そこで、本番に近い状況づくりや時間設定をしておく必要があります。集中しやすい時間や場所を「本番に近い状況」に近づけられるようにしましょう。

玉手箱に限らず就活では正攻法で対策をしよう

よりよい企業に就職するために、努力する姿勢は立派です。しかし、それが行き過ぎて試験で不正をしたり、面接でウソをついたりしてはいけません。不正やウソを使ってまで就職しても、結局は自分が作った「虚像」と「現実」とのギャップで苦しんだり、「いつかバレるんじゃないか」と不安になったり、いずれは後悔することになるでしょう。

そうならないためにも、就活には正攻法で挑みましょう。「誠実であること」「正直であること」は、どんな企業でどんな仕事をする上でも重要なことであり、必要なことです。就活では、「ありのままの、等身大の自分」で勝負できるように、自分磨きをしたり、実力の底上げをしたりする努力をしましょう。

監修者プロフィール

ソーシャルリクルーティングのプロフィール画像
吉川 智也
(よしかわ・ともや)
1988年北海道生まれ。大学卒業後、2010年に株式会社マイナビに入社、2011年に新人賞金賞を受賞。IT・小売・外食などサービス業界の企業を中心に、300社以上の採用活動を支援してきた経験をもとに、各大学のエントリーシート・履歴書などの就活講座の講師も務め、年間3,000名以上に対して講演を実施。
現在はポート株式会社で、キャリアアドバイザーグループの責任者として、年間約5,000名の学生の就活相談に乗り、さまざまな企業への内定に導いている。

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